2006年05月15日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

【KKJ 2.0 】 金魚は一網打尽にできません!


こんばんは。水口@時間管理術研究所です。

「 KKJ 2.0 」 (カンタン!効果的な!時間管理術 実践編)

第15回! 早速行きます!


今回は、「KKJは記憶の管理」という話の続きです。


時間管理のためには、

 時間を取って計画を立てる・・・よりも、

 「やること」を思いついたときにすぐ書く

 方が効果的、という話です。


今日は、その理由についての話です。

この理由について考えるために、私たちの記憶のメカニズムに
ついて説明させてください。


私たちの記憶を大きく分けると、長期記憶と短期記憶に分けることが
できます。

短期記憶の中でも、実際に作業したり、考えたりするときに使う部分は、
「作動記憶」と呼ばれていますので、

「長期記憶」
「作動記憶」

2つの記憶を考えることにします。


この2つの記憶は、例えると、

 作動記憶:パソコンのRAM(メモリ)
 長期記憶:パソコンのハードディスク

または、

 作動記憶:机   (小さめの机を想像してください)
 長期記憶:引き出し(とてもたくさんの引き出しを想像してください)

と言うことができます。そして、これらの記憶には、
ちょっとクセがあるのです。


私たちは、過去の事も含めて、たくさんのことを記憶しています。
(長期記憶の方です。)

しかし、その長期記憶は、

 ・自由に取り出すことはできない

   パソコンのように全体を検索することはできない。

   どの引き出しに何が入っているかが、はっきり分からない。


 ・しかし、思いがけずに思い出すことがある

   関連が付けられたことは、無意識に連想して思い出す。

   例えば、ある音楽を聞いただけで、過去に聞いたときの状況
   (映像、匂いなど・・)を思い出すことってありませんか?


という特徴があります。


また、作動記憶の方は、

 ・別のことを思い出したら、最初のことは忘れてしまう

   何かをやろうと思って立ち上がったのに、別のことを思い出したり、
   話しかけられたりして、最初やろうと思ったことを忘れてしまった。
   という経験、ありますよね。

という特徴を持っています。


この記憶のメカニズムを図にしたのが、これです。
金魚すくい理論1

これは、「金魚すくい」に例えることができるんです。


長期記憶の中には、たくさんの「やること」があります。

  これは、大きな水槽にたくさんの金魚が泳いでいる状態
  と考えてみます。


また、私たちが仕事の段取りなどを考えるときは、どんな「やること」が
あったか、作動記憶の中に思い出しているわけです。

  これを、金魚をすくった状態と考えてみましょう。


この、金魚すくいの網は小さいので、たくさんの金魚を同時にすくうことは
できません。

別の金魚もすくっているうちに、最初の金魚はこぼれ落ちてしまうのです。


そして、例えば・・・


 「明日やること」を全部思い出す

 「この1週間でやろうと思っていること」を全部思い出す

 「近いうちにやろうと思っていること」を全部思い出す


という作業は、とても大変です。これは、

 大きな水槽に無数の金魚が泳いでいる中から、「黒いデメキン」
 だけを集めてくる

ようなものです。・・・大変そうですよね。


長期記憶の中にあるものは、「明日やる」というような「属性」で
さっと検索をかけることはできないのです。

ですから「やること」を書き出す作業をまとめてやろうとするのは、
とても効率の悪い作業になってしまいます。


やっている本人は、一所懸命思い出そうとしていますから気づきませんが、
「あと何があったかなあ・・・」なんて作業をくり返していると・・・、
あっという間に、5分や10分は過ぎてしまいます。



一方、「やること」は思い出したときに、「すぐ書く」ことを徹底すると、
1つ1つの「やること」を思い出す時間はゼロです。

1日分の「やること」を書く時間を合計しても、2〜3分といった感じです。

 ※ただし、どこに書いていいか迷わない形式が必要です。

  何日の何時にやろうか・・・と考え出すと、時間がかかりますよね。
  (だから、大まかに日付を決めるKKJのスタイルが有効なんです。)


「すぐ書く」ことの有効性が、分かっていただけたでしょうか?

図にすると、こんな感じです。
金魚すくい理論2

作動記憶に入ってきた金魚はすかさず、手帳という入れものに
移しておく、というイメージです。


そして、金魚が作動記憶という網の中に入りやすいのは、
仕事をしている最中です。

ですから、仕事中に思いついた「やること」は、思いついたその時に
書き止めておくのが、一番効果的なのです。

水槽に逃げてしまったら、また探すのが大変ですからね。



しかし、こう思う方もいるかもしれません。

『作業をしているときに、思いついた「やること」を「すぐ書く」のは、
 作業の中断になるから、効率が悪くなるのではないか? 』


こういう疑問を持つのは、もっともなことです。


仕事に集中しているときに中断が入ると、仕事の効率は落ちます。

せっかく集中しているのに、電話がかかってきて・・・という状況に
イライラしてしまった、という経験を持っている方も多いでしょう。

しかし、思いついた「やること」を書くのは、この電話のような
中断とは違います。


電話や人による中断で、仕事の効率が大きく落ちてしまうのは、
その中断の内容が、そのときにやっていた仕事と全然違う内容の
ことだからなんです。

 「仕事A」というプロジェクトのことについて考えていたのに、
 「仕事B」というプロジェクトのことを質問された場合・・・

 それに答えようとするときに、作動記憶に「仕事B」のことが
 たくさん入ってきます。

 そのせいで、「仕事A」関連のことが、ボロボロとこぼれ落ちて
 しまうわけです。



自分で思い出したことで中断するのは、これとはまったく違います。

 「仕事A」をやっているときに思い出すのは、ほとんどが「仕事A」関連
 の「やること」です。

 それを手帳に書く作業は、頭の中は「仕事A」から離れていないので、
 作動記憶からのこぼれ落ちは、少ないのです。

 ですから、中断による効率の悪化は、非常に少ないのです。

 それでいて、「思い出す時間ゼロ」ですから、とってもお得なんです。
 これ、「やらなきゃ損!」って気がしてきませんか・・・?



記憶のメカニズムから見た解説は、こんな感じです。

KKJの「すぐ書く」ルールが、なぜ効果的なのか? ということが、
納得できたのではないでしょうか。


 「やること」は思い出したとき、思いついたときにすぐ書く


というのを言いかえると、


 たまたま金魚が網に入ってきたときに、入れものに移しておくと、
 後で大変な思いをして探さなくて済む

ということなんです。

(そのとき、さっと入れられる「入れもの」が、KKJなんです。)



今回は、記憶のメカニズムについての話をしてみました。
の中に、この話は書けなかったので、ぜひ覚えておいてください。)


「お、金魚すくいの意味が分かった!」と思っていただいた方は、

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さて、第2章はこれで終わりです。

次の章では、違う観点から時間管理のメカニズムについて、
検証してみたいと思います。

これは、私の職歴とも関係した話ですね・・・




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Posted by 水口和彦 at 23:35│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
この図!素晴らしいですねー!
「金魚すくい」とってもナットクです。
本の方に書かないで、ブログで紹介するなんて、なんて商売っ気がないんでしょう。(笑)
Posted by makoto at 2006年05月16日 00:47
makotoさん、こんばんは!

「金魚すくい理論」、これって時間管理や自己管理の中で重要な部分だと思います。

本に入れられなかったのは、実は、書いていた時点では、
まだここまでは、まとまってなかったという事情もあったんですけどね・・・。

次に、また本で書こうかとも思ったのですが・・・、
それまで待てずに、ブログで出してしまいました(笑

このブログは、無料で提供している情報ですけど、
読んでくださる方の時間はいただいてることを自覚して・・・
これからも、役に立つ情報を発信していけるように、がんばりますね!

Posted by 水口@時間管理術研究所 at 2006年05月16日 22:28
 

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