2006年11月20日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

私たちは「合理的時間人」 なのか?

こんにちは。水口です。

今日は、以前から考えていた話をします。

このブログ用に寝かせていた話なのですが、あんまり寝かしすぎて
傷んでしまうとマズいので、(笑)  いっしょに考えてみてください。


いきなりですが、「経済人」 もしくは、「合理的経済人」 という言葉、
聞いたことがあるでしょうか?

    あ・・・、経済と聞いて引いてしまった人もいるかもしれませんが、
    「時間管理」 とも関係ある話なので、ぜひ続きも読んでください。


■ 「合理的経済人」 とは?

↓ 「経済人」 の意味はこうです。
   (『』内は引用です)
 
『経済人  homo economics;economic man
経済原則に従って合理的に行動する個人のこと。』

(株式会社有斐閣 有斐閣経済辞典第4版より)

この「合理的経済人」 (この記事ではこちらの呼び方で統一します)は、
経済学での論争の元になっている概念です。

それは、私たちが「経済原則に従って合理的に行動する個人」 では
ないからです。


■ 私たちは「合理的経済人」 ではない?

ちょっと、次の例で考えてみましょう。

・あなたの家の近くに新しいクリーニング店が出来たとします。

・あなたには、今まで行きつけのクリーニング店もあり、
 距離的にはどちらも同じくらいです。

・新しく出来た店の方が、クリーニング代がちょっと安いです。
 (スーツ1着分で50円安い、としておきましょう)


あなたは、どちらのお店に行くでしょうか?


合理的経済人ならこうです。

  距離も同じなら、品質に問題が無い限りは
  価格が安い方の、新しい店に行く。

しかし、

  今まで馴染みの店だし、安心感もある。
  急に違う店に行くのも、何となく気が引ける。
  だから今までの店に行く。

と判断することもありますよね。

私たちの判断としては、どっちもありだと思いませんか?

必ずしも経済合理性だけでは、人は動かないということです。
(特に感情がからむと、その傾向が顕著になります。)

こういった面に着目しているのが、「行動経済学」という分野です。


■ 私たちは「合理的時間人」 なのか?

さて、経済をマクロ的にとらえるためには、「合理的経済人」 という考え方も
「あり」 かもしれませんが、個人の経済活動を見たときには「合理的経済人」
ではないことは明らかです。

ということを踏まえて、考えてみます。


私たちは、「合理的時間人」 でしょうか ?


「合理的時間人」 という言葉はありませんので、ここでは、
『合理的に時間の使い方を選択する個人』 としておきましょう。



答えは・・・「No」 だと思います。


例えば・・・、

・試験勉強しないといけないのに、急に部屋の掃除を始めてみたり

・早めにやっておいた方がいいことが分かっている仕事なのに、
 なかなか取り掛かれなかったり

・お正月に立てた目標が、すぐイヤになってしまったり


ということが、過去に少しでもあった人は、「合理的時間人」 失格です。
もちろん、私も失格です・・・(笑)


■ 「合理的時間人」 であることを前提にしていませんか?

さて、

 時間管理や仕事のやり方について書かれたものを読んで
 「なるほど!」 とか「やるぞ!」 と思っても、なかなか継続できない。

という結果になりやすいのは、ここに問題があります。


例えば、

「仕事、勉強、家族・・・ と各分野の目標を立て、書き出して実行すればうまくいく」

といった話は、実行する人が「合理的時間人」 であることを
前提にしているように思えます。

だから、よほど意志の強い人でない限り、継続できないことが多いのです。
(意志が強い人の場合も、ストレスを溜め込んで燃え尽きる危険があります。)


■ 必ずしも「合理的」 でない自分をどう動かすか?

ここが時間管理の難しいところです。
理屈として正しい方法であっても、うまくいくとは限らないのです。


そして、1つのポイントは、

自分が合理的な行動を取っていない(取れなかった)ことを後悔して、
「次はうまくやろう」 「次こそがんばろう」 と考えても、うまくいかない。

ということです。こう考えてしまうと、たいてい失敗します。

「自分は合理的である」 という前提に立っているので、「次こそは・・・」 と
考えてしまうわけですが、そもそも人間は常に合理的ではいられないのです。

  ※ 「さあ、やるぞ!」 と計画を立てる段階はともかく、実際に実行する
    段階で、常に合理的でいられる人は、非常に稀だと思います。

これでは、

 失敗 → 後悔 → 決意 → 失敗 → ・ ・ ・  

の無限ループになってしまいます。


ここの発想を切り換えることが必要です。

 「合理的でない自分」 をどうやって動かすか ?


 あるいは、

 「合理的でない自分」 をどうやってだますか ?


と考えるべきなのです。


例えば、私が時々言っている、

  「デスクにいるときは、手帳を常に開いておく」

というテクニックや、手帳の書き方(フォーマット)も、そういう観点です。
これは、手帳にすぐに書けるように、という意味もあるのですが、

  自然と目に入るようにしておくと、無意識のうちに
  自分の「やるべきこと」 が頭にインプットされる


という効果があるのです(結構深いでしょ?)。

実はこれ、「手帳を閉じていると、モチベーションが上がりにくい」
という自分の経験から気が付いたことなんです。

  ・・・ここまで書いていて気付きましたが、これ来週のメルマガの
    ネタの一部でした。ネタバレですね(笑)
   

時間管理についての情報は、書籍やサイト上にいろいろありますが、
「合理的時間人」を前提にした情報が多いように思えます。

ということで、私は

 「合理的でない自分」 をどうやってだますか ?


というところにもこだわっていきたいと思っています。



 ↓ このリンクをクリックすることにも、
   経済合理性はありませんが (笑)
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今日の記事作成時間は、74分でした。
(ちょっと時間オーバーです(汗) )


今回、書いていて思ったのですが・・・、
この内容は、「時間管理術の7つの嘘」 に追加すべき話なのかもしれませんね。



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Posted by 水口和彦 at 08:22│Comments(3)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
はじめまして、水口さん。
もともと時間管理に興味があったねりですから、
ランキングからお邪魔しました
Posted by 神戸のヒロシ at 2006年11月20日 17:01
すいません。
入力中に手がすべって、
書込ボタンにふれたため文章が二つになってしまいました。申し訳ありません。
文章の趣旨は理解できました。
キーワードとして「合理的」が
それを表現しえているかと云うところが、
個人の主観により、若干バラツキがあり
難しいところだとおもいました。
ランキングも応援クリックしておきました。
Posted by 神戸のヒロシ at 2006年11月20日 17:07
神戸のヒロシさん、こんばんは。

コメントありがとうございます。
(ちなみに以前、私も神戸に住んでました。)

「合理的」というキーワードについてのコメント、鋭いですね。

この記事の主旨は、

自分が合理的だと「思った」ことでも、やり遂げるのはなかなか難しい。

というところにあります。


つまり、人が(完璧に)合理的な判断ができるか?
という問題は棚上げしています。

実際は、完璧な判断をする(完璧な計画を立てる)のは不可能なんですよね。

この話はちょっと長くなりますし、内容的に面白い話だと思いますので、
明日の記事(もう今日ですね(笑))で触れてみたいと思います。

応援クリックありがとうございます!
お返しクリックしておきました。

Posted by 水口@時間管理術研究所 at 2006年11月21日 00:26
 

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