2007年01月09日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「夢」は本当に必要なんですか? という話


こんにちは。水口です。

「三日坊主」 シリーズは昨日でひと区切りとしまして、
今日からは、別のテーマについて考えてみたいと思います。


そのテーマとは「夢」 です。

初夢の話をするには、日が経ちすぎていますね・・・(笑)、
それではなく、起きている時に見る方の「夢」 の話です。


■ 本当に「夢」 を持たなくてはいけないのか? という話

ことの発端は、最近「ドラッカー名著集」 と一緒に買った、
 ↓この本です。

 
 あなたの悩みが世界を救う!


この本は、多方面に活躍されている神田昌典さんの本です。
(最近、「マインドマップ」 の普及にも力を注がれていますね)

  神田さんは「感情マーケティング」をひっさげて、ビジネス書の世界に登場し、
  マーケティング・セールスの世界に大きな影響を与えた方です。

  そのテクニックは、たくさんのフォロワーを生み、
  あやしい情報起業家たちにもマネされているほどです・・・(笑)。

  そんなふうに「儲けのカリスマ」 的な受け取られ方もされている方ですが、
  著書の多くは、地に足の付いた、ごまかしのない考え方が示されていて
  とても参考になります。


この本は、読者からの相談に神田さんが答えるという形式に
なっているのですが、その中にちょっと気になる相談がありました。

23歳女性の方からの相談を引用します。
 (「」内は引用です)
 
「最近『夢に日付を!』、夢を持ちましょう、夢を紙に書いて、夢をかなえましょう、と
 いうことがよく言われています。神田さんの『非常識な成功法則』でも、そのような
 ことが書かれていました。ただ、私は、その価値観についていけないんです。
 夢、夢、夢と言われれば言われるほど、苦しくなって呼吸が早くなっているのが
 わかります。世間は何か、いきすぎていませんか?                 」

                          (同書 56ページより引用)


私は、時間管理や手帳術についての新刊は、ほとんど目を通すように
しているのですが、確かに、そういう本でも「夢」 について語られることが
多くなっています(ここ2年ほどの傾向です)。


■ あなたはどう思いますか?

さて、この相談について、あなたはどう思いますか?

私は・・・





・・・共感できる部分がありますね。


この相談者の方は23歳ですが、自分が同じ年齢の頃を思い返すと、
人に熱く語れるような立派な夢を持っていなかったことに気付きます。

そもそも、夢は「持とうと思って持つ」 ものではないですよね。

どうしても実現したい夢をすでに持っている方はいいとして、
明確な夢を持っていない人に、「夢を持たなきゃダメだ」 という
メッセージを送るのは、ちょっと酷なことかもしれません。

23歳当時の私に「夢を持て」 と言ったとしたら、「苦しく・・・」はならない
と思いますが、ピンと来ないことは間違いないと思います。


■ 1つに絞れなくて当たり前・・・?

ちなみに当時の自分にも、もやもやっとした「夢らしきもの」 はありました。
(23歳当時は大学院生で、まだ進路を決めていなかった頃です。)

  音楽が好きだったり、楽器をいじるのが好きだったりしたので、
  ミュージシャンかレコーディングエンジニアになりたいという思いもありました。
  (23歳当時にはだいぶ薄れてはいましたが。)

  その反面、大学院で化学を勉強していたので、将来は研究者になって
  思う存分研究してみたいと思ったり・・・、

  企業に就職して、最先端のハイテクっぽい研究をやってみたいと思ったり、

  パソコン関係の適性はあると感じていたので、将来はそういう方面の
  仕事をすることになるかもという予感があったり。

・・・まあ、まとまりが無いですね (笑)。
1つに絞ることが出来ていませんでしたし、
具体的な目標にもなっていませんでした。


でも、若いうちは「1つの夢に絞れない」 人も多いのではないでしょうか。
私の場合、まだ学生でしたし、社会経験も不足していました。

そこで、取ってつけたように「夢」 を思い描いても、それが
本当に自分のやりたいことかどうか、実感が持てなかったと思います。

   ちなみに、私が今やっている、
   ・ 手帳レフィルの制作 (デザイン・モノ造り)
   ・ 本やテキストの執筆
   ・ 講演・コンサルティング
   といった仕事は、「モノ造り」を除いて、
   当時はカケラも思ってませんでした。


その後、私は製造業のエンジニアとして働き始めるわけですが、
(配属は最先端のハイテクではありませんでした)
そこでの仕事が自分の「夢」 だったかというと、そうでもありません。

仕事にやる気が無かったわけではありません。
仕事に対する思い入れは強かったですし、結果も出せました。

でも、それが「夢」 かというと、違うような気がします。


■ 今日の「まとめ」的なもの

そんな私でも、現在は「夢」 と呼べるものを持っています。
(話が長くなるので、今日は述べませんが・・・)

その「夢」 は、何かに打ち込んだり、あがいたり、悩んだりした結果、
見つかったものです。


そんな自分の経験から自信を持って言えることは、

 「夢があるからがんばれる」 も真実かもしれないが、
 「何かにがんばってみたから夢が見つかる」 も真実。

です。


自信を持って人に語れるような「夢」はなくても、
何かに打ち込んだり、目の前の仕事をがんばっていると
いつか自分が実現させたいことが見つかるということです。


ですから、打ち込める「夢」がある場合はそれでいいのですが、
無いからといって無理に作る必要はない、と私は思うんです。


あなたは、どう思いますか・・・?




ちなみに、これをクリックすると、私の夢がかないます (笑)
        ↓ 
   人気ブログランキング(オレンジ)

しかし、このテーマは奥が深いですね。
「目標」との違いは何だ? というところも気になりますし。

もうちょっと深堀りしてみようかなんて考えています。


今日の記事作成時間は、77分でした。
(最近、長時間化傾向がありますね・・・(汗) )

では、また明日!



このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなにブックマーク
Posted by 水口和彦 at 23:45│Comments(4)TrackBack(0)

時間管理術研究所の無料メールマガジンで
モチベーションアップしてみませんか?
メールアドレスを入力すれば登録できます! → 
バックナンバーはこちら
Copyright (c) 2005-2014 BizARK Inc. All rights reserved.
この記事へのトラックバックURL
(参照リンクの無いトラックバックは受け付けておりません)
この記事へのコメント
これは面白いですね。
わたしは夢は明快に持っていたつもりですが、みごとにザセツしてしまい、その反動が大きすぎたので、夢を持つのも善し悪しかもと共感します(笑)。

わたしのしばらくあたためていることに、「やりたい仕事につく」より「向いてる仕事につく」という方が現実には幸せになれる、うまくいくことが多いのじゃないかという考えがあります。

ちょっと脱線したかも知れませんが、今回の話を読んでいて、なんとなく思い出しました。
Posted by FUJIKI at 2007年01月10日 12:03
FUJIKIさん、こんばんは。

必ずしも「夢」の通りにはいかないことも多いわけですが・・・、
当初の夢が、現在に何か間接的に影響していることも多いような気もします。
(FUJIKIさんもそうかも?と傍から見ると思いますよ。)


遠くから見た「やりたい仕事」が、近づいてみるとそうでもなかったり、
特にやりたくは無かったのに、やってみたら面白くなったり、
そういうことも多いような気がします・・・

この記事、続き書きます・・・(笑)
Posted by 水口和彦 at 2007年01月10日 22:20
ぼくも夢の話に触発されてブログに書きました。
http://www.blwisdom.com/blog/fujiki/
Posted by FUJIKI at 2007年01月15日 11:40
FUJIKIさん、こんばんは。

『現実の人生は「点」ではなく「面」で、
 しかもしょっちゅう変わり続ける「面」』

という言葉、激しく同意します(笑)

明確に目標を持っているつもりでも、目標の近くに来ると、
思っていたのとは違ったりするわけで・・・、

それならば、スッキリした目標ではなく、モヤモヤっとしたものを
目指して進むのも「あり」じゃないですかねぇ・・・と思います。

Posted by 水口和彦 at 2007年01月18日 00:01
 

※ スパムコメントがあまりに多いため「http://」は使用不可の設定にしています。
  URLをご紹介頂く場合は「http://」を省くか全角文字を使用して頂けますと
  幸いです。