I-ACT(3) 意思決定のための情報−時間リソース
こんにちは。水口です。
今日は一昨日の続きで、「i−ACT」の解説です。
■ 時間管理に必要な情報
時間管理とは「意思決定のプロセス」でもあります。
そして、意思決定のためには、
・必要な情報を整理すること、
・それを一覧できるようにすること
が必要です。
そのために必要な項目が、「i−ACT」で表せます。
「i−ACT」とは
i : Information (情報)
A : Activity (アクティビティ)
C : Cue (キュー)
T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)
の4要素です。
■ リソースを知ることの重要性
4つの要素のうち、今日は一番下の「T:タイムリソース」について解説します。
「自分の時間を使って何かをする」ことは、経済活動とも似ています。
どちらも、「リソース」を知ることが重要です。
リソースとは、「資源」「資産」という意味です。
例えば、会社の経営では、経営資源(「人・物・金」と言われますね)を
知らずに無謀な投資をすれば・・・つぶれます。
(もちろん「資源」だけでなく「キャッシュフロー」で見ることも必要です)
また、家計をやりくりするのも同じです。
毎月の収入や、残りの使える額を知らずに買い物を続けると
家計が破綻してしまうかもしれません。
(いわゆる「カード破産」がこれです)
そして、時間についても同じです。
タイムリソースを知るというのは、「自分が使える時間全体」と、
その中の「使える時間」を知ることです。
「使える時間」を把握せずに、新しい仕事を追加しても大丈夫か
判断するのは、実は危険なことなのです。
思い起こせば・・・、以前の私はこういう判断を、感覚(経験やカン)で
やっていました。これは結構ストレスの原因でした(今思えば)。
「使える時間」を知るというのは、特別なことではありません。
自分のスケジュール(アポイント)を書いていくことで把握できます。
右の図が記入例です。
(講演用スライドの
使いまわしです)
アポイント(アポイントメント)は、
図のように線を引くなどして、
拘束時間がはっきり分かるように
記入するのがポイントです。
そうすることで、「空いている時間」
が、視覚的に分かります。
■ なぜ「書く」のか?
タイムリソースを知るためには、このようにスケジュール欄(時間の欄)に
「書く」ことが重要です。
「書かなくても、大体憶えているから大丈夫」 という人は、
とても大事なことを見落としています。
例えば、今週の予定を思い出すとしましょう。
「今週どんな予定があるか?」を、何も見ずに思い出すことは、
誰でも、ある程度は可能です。
がんばれば順番に思い出していけなくもないですよね。
「水曜日は9時に○○、11時に□□、14時に・・・」という感じです。
しかし、今週の「空き時間」全体を思い出せる人は、
まず、いないと思います。
「水曜日は10:30〜11:00と、13:00〜14:00、
16:00〜・・・が空いてます。木曜日は・・・ 」
なんて即答できる人は、いませんよね。
人は、「そこにある」ものは記憶に残っても、
「そこにない」ものは記憶に残らないものです。
空き時間を知るためには、まず「ある」もの(予定)を
思い出して、そこから逆算することが必要です。
それで、書かなければすぐには分からないわけです。
タイムリソースの情報が必要になる、最も大きな理由は、
「空き時間」の量を知ることが必要だからです。
なぜ「空き時間」の量を知ることが必要かというと・・・、
「タスク」をやれるかどうか、判断するためです。
私たちが普段実行する仕事の中には、タスク、つまり、
時間が決まっていない仕事(自分ひとりでやる仕事)も
存在します。
新しいタスクが発生したときに、それを納期までに
「やれるかどうか」は、納期までの「空き時間」が
分からないと判断できませんよね。
ですから、「空き時間」の量を即座に把握できるように
していないと、新しいタスクを「やるか/やらないか」の
判断を先送りにせざるを得ません。
判断を先送りにしたタスクを後で判断しようとして、
やれないと気がついても、「すでに時遅し・・・」 と
なってしまうこともあります。
(時間が経ってから人に振ったり、断ったりするのは
周りの迷惑以外のなにものでもありませんよね・・・)
後で出てくる「タスク」について、「やれるか?」 「いつやるか?」
といった判断をするためには、タイムリソースの情報が、すぐに
分かるように整理されている必要があるのです。
これが、「i−ACT」要素のひとつ、「タイムリソース(時間リソース)」です。
では、また明日(明後日かな?)に「i−ACT」の解説の
続きをしますね。
では、あなたの「タイムリソース」を
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今日の記事作成時間は59分でした・・・のですが、
書き直したのでプラス38分です(涙)
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Posted by 水口和彦 at 23:59│Comments(0)│TrackBack(0)
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