2007年06月10日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

I-ACT(5) 2種類の「アクティビティ」


こんにちは。水口です。
今日は一昨昨日の続きで、「i−ACT」の話です。


■ 時間管理に必要な情報 

【 忘れるといけないので・・・「i−ACT」の解説です (この部分は再掲です) 】

  時間管理とは「意思決定のプロセス」でもあります。
  そして、意思決定のためには、

  ・必要な情報を整理すること、
  ・それを一覧できるようにすること

  が必要です。

  そのために必要な項目が、「i−ACT」で表せます。
  「i−ACT」とは

  i  : Information (情報)
  A : Activity (アクティビティ)
  C : Cue    (キュー)
  T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)

  の4要素です。

【 再掲部分 終わりです 】


■ 「アクティビティ」 とは?

現在、4つの要素を、下から順番に説明しているところです。
「タイムリソース」の解説(前々回)
「キュー」の解説(前回)

今回は、「 A : アクティビティ 」について解説します。

「アクティビティ」というのは、もともと「活動」という意味の言葉です。

また、プロジェクトマネジメント(PM)の世界では、「プロジェクト」を分解した、
個別の活動やイベントを、「アクティビティ」と呼ぶことがあります。
( ※ PMの流儀によっては呼ばない場合もあります)


ここで言うアクティビティも、このプロジェクトマネジメントで用いられる
意味とほぼ同じです。

タスクとしてとらえるには大きすぎる「仕事」のことを
「アクティビティ」として定義します。

タスクの図
FITT(FTT)シート(右図)で
言うと、一段めの長い矢印が
アクティビティです。

右図の矢印は、ある「仕事」を、
「ここからここの間でやろう」
と決めた状態を表します。




■ タスクとアクティビティの違い

「タスク」と「アクティビティ」の違いについて、
もう少し詳しく定義しておきます。

タスクも、アクティビティも、「目的」があって、
それを達成するために行うという意味では同じです。

「i−ACT」という分類の中で、「タスク」と呼ぶのは、

 □ 仕事の内容が具体化しているもの
 □ 仕事の内容が複雑過ぎないもの

を指します。また、タスクは

 □ 時間が長すぎない(数分で終わるものや、2、3時間のもの)

ことが必要です。

 ※ 数日間かかるような仕事を、分解せずにそのまま
    スケジュールに記載しても、必要時間のイメージが
    持てません。

    ですから、仕事を分解して、少なくとも1日の中の
    午前・午後の各ブロックに収まる程度に分解しておく
    ことが必要です。
    (実際、このレベルに分解できない仕事は、まずありません)


■ アクティビティという概念を使う理由−1  分解をやりやすく

ここで言う「アクティビティ」とは、簡単に言うと
丸一日、あるいはそれ以上(数日間)かかる仕事のことです。

なぜ、こういった概念が必要なのか?
(なぜ、このための欄が必要なのか?)
という理由は、大きく2つあります。


ひとつは、

「仕事(アクティビティ)」を「タスク」に分解して、
スケジュール(日付)に割り当てるためです。

まず先に、アクティビティ全体の日程をイメージして、
そこから個別のタスクに分解していった方が、考えやすいのです。

 ※  【参考】
    大きな「仕事」を、細かな仕事(「作業」に近いレベル)に
    分解していく手法は色々あります。

    例えば、「プロジェクトマネジメント(プロジェクト管理)」で
    用いられる手法に、WBS(ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー)
    という手法があります。
    
    プロジェクト管理では、WBSとして、「仕事」を細かい「仕事」に分解し、
    その後、それを実際の日程に割り付けていくことになります。

    しかし、自分のスケジュール(数日レベルの「仕事」)を整理するために
    これをやるのは、手間がかかる割に効果はありません。

    スケジュールの上で仕事を分解し、そのまま日程に割り付けてしまう
    (アクティビティ欄を見ながら、タスク欄(キュー欄)に割り付ける)ことで、
    実際の日程をイメージしながら、手間をかけずに予定を立てられます。
    

■ アクティビティという概念を使う理由−2  2つのアクティビティ

もうひとつの理由は・・・、

「アクティビティ」として認識している仕事には、
2つの種類があることと関係しています。

その2つとは、

 □ その仕事のための行動が具体的なもの
    (分解していけば、具体的なタスク(の集まり)になる)

 □ その仕事のための行動を完全に具体化しきれないもの

の2つです。

例えば、

・ ある報告書を作成する
  データをそろえ、それをグラフ化し、考察して本文を書き、
  報告書のフォーマットに形を整え、印刷し、会議用に配布する

という仕事は、かなり具体化できます(前者)。


しかし、このように具体化できない作業もあります(後者)。

一方、例えば、 「新しい企画を出す」 「コスト削減手法を見つける」
「不具合の原因を解明する」 といった内容の仕事は、
必要な「アイディア」が出てこない限り、そこから先には進めません。

しかも、「この作業をすれば、アイディアが出る」と確約された
「タスク」は存在しません。

つまり、結果が出る(アイディアが出る)までは、「あの手この手」で、
色々なタスクをくり出していく必要があるかもしれないのです。
(逆に、あっさり出来てしまう場合もあります)


この両者の違いを単純化すると、

□ 作業の積み上げで達成できるもの
□ アイディア(一種のブレークスルー)が必要なもの

となります。

 ※ ホワイトカラー業務の「アクティビティ」は、厳密に言うと、
    すべてが後者(要アイディア業務)になりますが、
    その中でも、前者寄りのものと、後者寄りのものがあると
    いうことです。


前者の場合、
 「アクティビティ」 → 「タスク」 への分解を初めに済ませておけば、
 あとはタスクベースで作業を進めて問題ないのですが・・・、

後者の場合、
 「アクティビティ」 → 「タスク」 への分解をしたとしても、それは
 あくまでも「仮の姿」です。もし、思うようにアイディアが出なかったり
 したら、やり方を変えたり、タスクを追加したりする必要があります。

 そのときに、当初予定していた日程(アクティビティ全体の日程)を
 見失うことがないようにする必要があります。 (← 重要!)
 

ちょっと、話が長くなりましたが、要は・・・、

  1日ごとのタスクやアポイントに追われる中で、
  大きなレベルの「仕事」の日程を見失わないように


という目的で、「Flow(流れ)」の欄を作ったのが始まりです。
その中に記入するものを定義したのが「アクティビティ」です。

使ってみて分かったこととして、アクティビティを書いて、
それを意識するか・しないかは、仕事の効率や、自分のストレスに
明らかに影響します。

快適な時間管理のためには、絶対に必要な要素だと考えています。



このシリーズはまだ続きます。
(次回は明後日です・・・多分)


  つまり、こういうことです。
  ↓これをクリックするのは「タスク」です。
  「このブログを1位にしよう!」 と行動するのが
  「アクティビティ」です(← 一応、定義に沿ってます(笑) )
      ↓ 
  人気ブログランキング(オレンジ)
      ↑ 
   資格・スキルアップ系ブログのランキングです。
   (応援ワンクリックをお願いいたします)


今日の記事作成時間は63分でした。

では、また明日!



このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなにブックマーク
Posted by 水口和彦 at 23:53│Comments(5)TrackBack(0)

時間管理術研究所の無料メールマガジンで
モチベーションアップしてみませんか?
メールアドレスを入力すれば登録できます! → 
バックナンバーはこちら
Copyright (c) 2005-2014 BizARK Inc. All rights reserved.
この記事へのトラックバックURL
(参照リンクの無いトラックバックは受け付けておりません)
この記事へのコメント
こんにちは。以前コメントさせていただいたうずまりです。いつも拝読しております。
今日の「タスク」と「アクティビティ」、興味深かったです。
水口さんは、「レバレッジ時間術」(幻冬舎新書: 本田直之著)、もうお読みになりましたか?
つい先日読んだのですが、時間論として他に類がない本だと思います。
ベストセラーになった「レバレッジ・リーディング」同様、徹底的に「これをすることによって得られるものは何か」と考えつつ行動を選ぶ、というやり方です。
今日の記事の言葉を借りれば、「このタスクはどういうアクティビティに反映されるものか」を常に念頭に置かなければいけない、ということでしょうか。
また楽しみにしております。
Posted by うずまり at 2007年06月11日 12:59
↓これをクリックするのは「タスク」です。
  「このブログを1位にしよう!」 と行動するのが
  「アクティビティ」です(← 一応、定義に沿ってます(笑) )

-----------------------------------------------↑これが、ひじょうにわかりやすかった(^.^)

それにしても、よく毎日これだけおもしろい誘導を考えられますね〜。
大阪時代に鍛えられましたか?

「正しい」ことや「大事」なことを「おもしろく」伝えるのというのが、「伝わる」ポイントだと思っていますので、敬服しております。
Posted by スギポン at 2007年06月11日 14:11
こんにちは。水口です。

うずまりさん

 「レバレッジ時間術」、もちろん出たのは知っています。
 ・・・が、まだ買ってないんです。
 自分の「時間本」執筆中は、他の「時間本」を
 買わないようにしているんです。
 (影響されると嫌なので ←変なこだわり)
 もうすぐ一段落なので、その後読もうかなと思ってます。


スギポンさん

 実はこの部分、毎回考えるの必死です (笑)
 本文で笑いを取るのは、なかなか難しいので、
 せめてここだけはがんばろうかと・・・
 (↑変なこだわり (笑))



Posted by 水口@時間管理術研究所 at 2007年06月13日 12:27
うずまりです。
水口さん、新著執筆中なのですか?
楽しみにしています。でたらお教えくださいね。
Posted by うずまり at 2007年06月14日 12:17
うずまりさん、おはようございます。

そうなんです。今執筆中・・・というか、
ちょうど、一通り書き終わったところです。
(あとは校正などがあります)

昨日は写真撮影をしてもらいました。
といっても、私の写真ではなく(笑)
手帳やメモ帳の写真です。

7/20頃になる予定です。
詳細が決まれば、また情報をアップしますね。

Posted by 水口@時間管理術研究所 at 2007年06月15日 05:59
 

※ スパムコメントがあまりに多いため「http://」は使用不可の設定にしています。
  URLをご紹介頂く場合は「http://」を省くか全角文字を使用して頂けますと
  幸いです。