2007年11月08日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「本筋学習」って、どうなの?


こんにちは。水口です。
今日は最近読んだ本の話を。


■ 「構想力」という本

将棋はさっぱり・・・の私が、こんな本を読んでみました。
(   ↑ かろうじて駒の動く方向を知っているくらいです)


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構想力 (角川oneテーマ21 C 138)

谷川浩司さんという棋士の方が書かれた本です。

谷川さんは、羽生さんよりも上の世代(8歳年上)で、
21歳で名人(史上最年少記録)となった方です。

「将棋さっぱり」な私は、谷川さんと聞いても知らなかったのですが・・・、
「この本面白いよ」と紹介してくれた方がいたので、読んでみました。



・・・面白かったです。

「将棋さっぱり」な私が読んでも面白い。
ビジネスパーソン向けにおすすめできる本です。


以前に読んだ羽生さんの本にも書かれていましたが、
パソコンによって将棋の世界はずいぶん変わったそうです。

過去の棋譜(対戦の経過)が研究しやすくなり、
誰もが莫大な情報を持っているという状況です。

ただ、それがズバ抜けた強さにつながるかといえば、
そうでもないそうです。
『』内は引用です)
 
『 いま30歳前後で、実力はあるのにどうしてもトップ10に入れない棋士がいる。
 将棋では、「これまでの常識から考えて、そう指すのが正しい」とプロ棋士なら
 誰もが考える手のことを「本筋」というのだが、そうした10番台、20番台の人に
 共通しているのは、私にいわせれば「本筋からはずれることができない」という
 点である。
 (中略)
  そもそも何が本筋かわからない人間はプロにはなれない。けれども、本筋
 しか指せない人、定跡からはずれることができない人は、絶対にトップには
 立てないのである。 』
 (73〜74ページより引用)


この話、一昨日の「器用」「不器用」の話とダブります。

・ たくさんの「本筋」(棋譜)を研究して、実力をつける人
   = 短期間で実力を伸ばす「器用」な人

   → しかし「本筋」をはずれたところで勝負ができない
     (悪くいえば・・・「パターン」的な思考しかできない)


・ 棋譜も研究するが、「自分の頭で考える」ことも怠らない人
   = 実力を伸ばすのに時間はかかる

   → 「本筋」をはずれたところでも勝負ができる
      (だから、こういう人でないとトップには立てない)

ということになるでしょうか。


  一昨日の漫画の話でいえば・・・
 
  ・いろいろな作品を研究したりして、絵がうまい人はたくさんいる。
   (でも「本筋」からは、はずれられない)

  ・そのレベルを超えて上に行くためには「自分にはこれしかない」と
   いうくらいの打ち込みようが必要。
   (そうなって初めて「本筋」をはずれたところで、勝負ができるようになる)

  ということになるでしょうか。似てます。


■ 「本筋」学習の是非

もちろん、これが当たっているとしても、「本筋」を研究して
実力を伸ばすことが悪いというわけではありません。

たとえトップ10には入れなかったとしても、将棋人口全体で見ると、
頂点に近いことには変わりありません。これはこれですごいことです。

  ただ、そういう人は他にもたくさんいるので、それだけでは
  トップにはなれないということです。
  だから、その上に行きたいかどうかで、「本筋学習」の重みは
  変わってきます。



この「本筋学習」(あるいは「パターンの学習」)と、
「受験」は似ていますね。

大学受験でも、資格試験でも、合格することが重要であって、
トップを狙う必要はありません。だから、効率の良い勉強法や、
試験のパターンを学習することは、効果的なやり方だと言えます。


ビジネスの世界も似たところがあります。
おそらく、99%以上の人は、本気でトップに立とうと思っているわけでは
ないと思います(社内のトップではなく、日本のトップという意味です)。
ですから、他社の成功事例に学ぶというやり方は有効です。



ただ、それとは違う世界も、ごく一部にだけ存在する。というわけです。

これは、いろいろな世界に共通する原則かもしれませんね。



最近は、「本筋学習(棋譜の研究)」にも似た、「効率の良い学び方」に
関する情報がたくさんあります。

私は、それはそれで、いいことだと思います。
「やり方」を学ぶことは、とても大事なことです。



ただ、 たまにですが、「それだけじゃつまんないなあ・・・」
と思うこともあります。

そんなときに、こういう棋士が書いた本や、(最先端級の)研究者が
書いた本を読むと、妙にスッキリした気分になるんです。

なぜそう感じるのかは、今まで分からなかったのですが、
もしかしたら、そういう人たちの、ある意味「不器用」的なやり方に、
なにか清清しいものを感じているから・・・かもしれません。





ところで・・・人生にも「本筋」って、
あるんですかね・・・?


今日の記事作成時間は48分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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