2008年01月16日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「デッドライン仕事術」 ・・・ 形だけマネしたら、ヤケドする本です


こんにちは。水口です。

昨日、この本↓を紹介しました。
           ↓
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  デッドライン仕事術 (祥伝社新書 95)


この本を紹介すると、関連して書いておかなければいけないことが
あるので(しかも長くなりそうだし・・・)、まだ紹介しないつもりでしたが・・・、

昨日紹介したニュースに関連していたので、紹介してしまいました・・・(汗)

というわけで・・・、今日はこの本について、少し掘り下げます。


■ 「デッドライン仕事術」スタイルでやるための条件

この本、「デッドライン仕事術」は、「残業ゼロ」「がんばるタイム」「早朝会議」
などで話題になった、トリンプの前社長、吉越浩一郎さんの本です。

トリンプは、単に残業ゼロにしただけでなく、19年連続増収増益を続けたので、
業務効率という意味でも、優れた企業であったといえると思います。

 ※ 吉越さんが社長を退任されたあとは、トリンプが減益に転じたり、
    新社長が早朝会議をやめてしまったりと、いろいろあるようですが・・・。


私がこの本を読む前に期待していたことは、
以前、↓こちらの本を読んで考えた仮説についての確証を持つことでした。

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革命社長


■ 「早朝会議」+「デッドライン管理」で仕事を進めるための大前提

最初に言っておきますが・・・「早朝会議」といっても、
始業前に強制的に集められるというわけではありません。
(それなら、勤務時間が前倒しになっただけで、残業と同じですよね)

スタートは8:30だそうです。
始業したら即、会議スタートなのでしょう。


では、吉越さんのやり方を簡単に説明すると、こうなります。

□ 朝の会議で、懸案事項について、次々と判断を下していく
  (2分で1件のハイペース!だそうです)
                ↓

□ 担当者の報告した案件に、判断を下すとともに、
   次にやるべきことを明確にして、そのデッドライン、
   つまり、(次の報告の期限)を決める
  (翌日になることも多いそうです)
                ↓

□ 担当者は、会議のあと、その「やるべきこと」
   (調査であったり、何かの段取りをしたり・・・)をやり、
   次の報告に備える

  ※ 会議資料は簡素なものでいいという方針です。
     頻繁に報告する社内資料に、華美さはムダですからね。
                ↓

□ また翌日の会議 (くり返し)


この話を最初に知ったとき、「すごいことするなあ・・・」と思いました。

このやり方がうまく機能すれば、普通の企業と比べて、
組織としてのスピードが飛躍的に高まることは、容易に想像できます。

その理由の1つは、担当者に短い期間でデッドラインを与えることで、
仕事を速くする、という効果です。
 (これが、単に「締め切り効果」だけではない、という話はあとで・・・)

しかし、それ以上に大きな理由は、会社としての意思決定のスピードが
普通の企業と比べて、恐ろしく速くなることです。

  ※ 普通の会社(ベンチャーは除く)で、社長や役員に対して
     報告するときは、資料の準備に時間がかかるものです。
     (私がいた、某財閥系企業でもそうでした)
     そうすると、意思決定のサイクルは長ーーいものになります。


トリンプの成長の理由が、これらにあるのは間違いないと思います。

次々と新製品を投入していく経営スタイルには、賛否両論あったでしょうが、
普通の会社がマネできないことをやっていたのは、間違いありません。


さて、この話を聞くと、「担当者は大変だろうな・・・」と思うかもしれませんが、
実はこのやり方、社長のほうが大変だと、私は思います。

なぜなら、即断即決の判断が求められるからです。

即断即決が、この「早朝会議」+「デッドライン管理」という仕事のやり方が
成立するための大前提なんです。


■ リスクを引き受ける覚悟が必要

そして、この「即断即決」は、日本の企業にはあまり見られないものです。

私が以前にいた会社もそうでしたが、会議の場で何かの意思決定を
する場合、議論に議論を重ねて、議論し尽くした上で意思決定するのが、
多くの会社のスタイルです。

これは、よくいえば「慎重」であり、
悪くいえば、「上司がリスクを引き受けられない」ためです。

   議論を尽くしてから意思決定するというスタイルは、
   「これだけみんなの意見を聞いたんだから、もしこの案件が
    失敗しても、誰か1人が責任を追及されることはない」 という、
   リスク対策でもあるのです。


もちろん、そんなやり方をしていては、1議題につき2分間で
意思決定をすることはできません。

ですから、トリンプの場合、社長がトップダウン的に「これでいこう」と
決断することが必要だったでしょう。

そして、社長には、「もし大失敗したときには、自分が責任を負う」という
覚悟が必要になります。

多くの企業では、これができません。
特に、大企業になればなるほど・・・。


しかし、吉越さんは、おそらく、こう考えています。

「リスクを取らないせいで、スピードが落ちること」のほうが、
より大きなリスクであると。

だから、失敗したときには自分が糾弾されることを覚悟で、
トップダウン的な決断をしていくわけです。


    このやり方、エルピーダの坂本さんと似ています。
    この↓本の人です。
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    エルピーダは蘇った 異色の経営者坂本幸雄の挑戦

    この2人の共通点として、普段から、現場や市場などの情報に
    注意を払っている点もあげられますね。





さて、この「即断即決」を行うためには、重要なポイントが2つある。
というのが、以前に「革命社長」を読んだときに、私が考えた仮説でした。

そのポイントの1つは、いま述べた、「社長がリスクを引き受ける覚悟がある」
という部分でした。

この仮説が正しいことは、この「デッドライン仕事術」を読むと、
よくわかりました(そういう記述が結構多かったです)。


そしてもう1つのポイントが、「リスク」と近い話なのですが・・・





長くなるので・・・明日に続きます。




「革命社長」と「デッドライン仕事術」のどちらを読むべきか? 
と聞かれたら、やはり、「デッドライン・・・」ですかね。私は。

「革命社長」のほうは、インタビュー本なので、社員さんへの
インタビューがあったりして、面白いのですが、
あまりシビアな内容には、触れられていませんので・・・。


今日の記事作成時間は45分でした。

では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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