2008年02月16日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

はじめての「課長の教科書」


こんにちは。水口です。
今日は、本の話です。

本といえば、私の本ももうすぐ発売になるのですが、※
今日はその話ではなく、読んだ本の話です。

※ 私の本は、3月始め頃に店頭に並ぶ予定です。


■ はじめての「課長の教科書」

この本、前にチラッと紹介しましたが、
発売になったようなので、あらためて紹介します。

 amazon
 はじめての課長の教科書

「はじめての課長の教科書」という変わったタイトルの本です。
このタイトルの由来が、「はじめに」の部分に書かれています。
『』内は引用です)
 
『  課長のためのいいテキストはないか、世の中にあふれるビジネス書を
 広く調べてみたところ、その結果は意外なものでした。
  末端社員向けの実務的なノウハウ集や、経営者向けの専門書は多数
 見つかるのですが、中間管理職一般の仕事について詳しく書かれたビジ
 ネス書というのは本当に少ないのです。』


とあります。

言われてみれば、確かにそうです。たとえば、「リーダーシップ」などの
個々の要素について書かれた本なら、いろいろあります。

しかし、「課長の仕事」とは何か? ということを定義したり、解説したり
する本は、見た記憶がありません。

それで、「はじめての」課長の教科書 というタイトルなんですね。


もしかしたら、「課長」についての本が必要なの? と疑問に思う人も、
いるかもしれません。一般のビジネスパーソン向けの本があり、経営者
向けの本があるから、その両方を読めばいいじゃない? という疑問です。

しかし、「課長」の役割には、課長という立場ならではの特殊性もあると
いうことが、本書を読むと分かると思います。

いまのうちに言っておきますが、この本は「現在課長を務めている人」
だけでなく、中間管理職(とそれになり得る人)におすすめできる本です。


■ 課長という役割

この本のなかにある図が、著者のブログにも掲載されています。
NED-WLT : 本を、書きました。
(下のほうに図があります)

会社の経営に関する情報や指示は、下に伝わるにつれて、個別に、
細分化されていきます(それに伴なって情報量も減っていきます)。

逆に、現場の情報も、上に上げていくに従って、よりまとめられた
情報になっていきます(そして情報量も減っていきます)。

それがバランスするところが「課長」であり、それゆえ、課長は
経営者サイドと、現場サイドの両者の間に立つ立場である。
ということです。

実務の面でも、「課長」という立場は、

 ・予算管理や人事権に関する責任と権限を持つ役職の最下層

であると同時に、

 ・現場の状況や人を見ることができる、実質的な最上層

に位置します。だからこそ、「板ばさみ」になることも多いポジション
でもあります。

経営層寄りの「部長」や、現場寄りの「係長」よりも、「課長」という
ポジションは難しい(独特の難しさがある)。ということです。

私は、この指摘に「なるほど」と、うならされました。


■ 本の構成

この本には、そんな「課長」としてどうあるべきか? ということが
書かれています。

「課長とは何か?」という章から始まり、「課長の8つの基本スキル」
と続きます。

ここまでを読んでみると、種々のマネジメント論に詳しい著者が、
課長という役割に必要なマネジメントスキルをまとめた感じです。
(リーダーシップ・モチベーション・メンタル系のスキルが多いです)

この「8つの基本スキル」が絶対というわけではないと思いますが、
「課長」という役割に注目してまとめられたものだけに、とても参考
になると思います。


さらに、

「課長が巻き込まれる3つの非合理なゲーム」
「避けることができない9つの問題」
「課長のキャリア戦略」

と章が続きます。

とくに「非合理なゲーム」の章が面白いです。きれいごとで済まない
話(予算管理や人事評価、社内政治)について、実践的な話が述
べられています。

「きれいごと」ではない話だけに、異論を感じる方もいるかもしれま
せんが、1つの意見として読んでおくべきだと思います。
(私は、この内容には、おおむね同意します)



この本は、最近のソフトカバーのビジネス書(さらっと読める本多い)
のなかにあって、じっくり読みたい(そして自分の行動を振り返って
考えてみたい)本になっています。確かに「教科書」っぽい本でも
あります。

先に述べましたが、「課長を務めている人」だけでなく、中間管理職
の人、将来それになりたい人(ならざるを得ない人)に、おすすめ
できる本になっています。


気になると感じた方は、ぜひ読んでみてください。




この本のコラムの1つに、著者独自の面白い見解があったので、
それについて考察してみたのですが・・・長くなり過ぎたので、
明日に回すことにします。

今日の記事作成時間は、75分でした。
(書いたものの一部は明日に回します)

では、また明日!



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Posted by 水口和彦 at 23:44│Comments(2)TrackBack(1)

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はじめての課長の教科書酒井穣 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2008-02-13by G-Tools いつも読んでいる、以下2つのブログで紹介されていて興味を持った本書。 404 Blog Not Found:今、読むことを最も課したい一冊 - 書評 - はじめての課長の教科書一読して感じた....
【"末端社員"の視点で読む】『はじめての課長の教科書』酒井穣【読書人の行き着く先】at 2008年02月20日 00:42
この記事へのコメント
水口先生

すばらしい書評を、どうもありがとうございます。そして「非合理なゲーム」を良い意味で楽しんでいただけたとのこと、とても嬉しいです。

先生のおっしゃるとおり、この「非合理なゲーム」に関しては異論も多く出るだろうという覚悟はしております。しかし、この挑発的とも言える章の存在によって現場で議論が起こり、結果として、予算管理の時間が短縮されたり、人事評価ではなくて、人材の育成にもっと時間が使われるようになればと願って書きました。

その意味では、先生のご専門である時間管理とも相性の良い話題なのではないかと勝手に推測しております。

お忙しいところ、本書に多くのお時間を使っていただき、誠にありがとうございました。先生の著作も、楽しみにしております。今後とも、よろしくお願い致します。
Posted by NED-WLT at 2008年02月17日 01:31
水口です。

NED-WLTさん、ありがとうございます。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い致します。

確かにこの話は、一種の「要領の良さ」とも言える話ですね。
私もこの章に共感するところが大きいです。

いわゆる「できる人」(かなりデキる人:「やり手」と言ったほうがいいかも)が、
上手に行っていることでありながら、なかなか表立って言えないことでもありますよね。

語弊を恐れず言うと・・・

「真面目すぎることが、大きな非効率を生む」

という事象は、組織のなかにいると目にすることは多いですし、
それが「壁」になって、伸び悩んでいる人も、きっといると思います。

そういう人にとって一助となることを書いて頂いたことは、
とても価値のあることだと考えています。
Posted by 水口和彦 at 2008年02月17日 21:09
 

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