今回の本に「あえて」入れなかったもの
こんにちは。水口です。
新刊がamazonで販売開始したようです・・・と思ったら、在庫が切れて
しまったようで、「3〜5週間以内に発送」になってしまいました。
本はもちろん出たばかりなので、また補充されて通常発送に戻ると
思うのですが、amazonはこういうパターンが多いですね(涙)
新刊ですし、もう少し在庫を入れてほしいものですが・・・。
さて、今日はその今回の本に関連して、解説があります。
(すみません。内容が少し専門的ですので、途中まで読んで
ピンと来ない方は、今日はパスしてください・・・。)
■ 今回の本にあえて入れなかったもの
さて、今回のこの本↓ですが
タイトル的には「時間活用法」となっていますが、中身は
たったこれだけのことでできる!
シンプルな「計画の立て方」と「実行の仕方」
(短期スケジュールの管理、仕事の段取り、長期スケジュール管理まで)
的な内容になっています。
※ 「だったら、なんでそういうタイトルにしないんだ」という突っ込みも
あるかと思いますが、そこはそっとしておいて下さい (笑)
この本は目次ページにも書いたように、
1〜2章が 日常的な計画
3〜4章が 大きな仕事の計画(仕事の段取りの仕方)
5〜6章が 長期的なスケジュールの整理
その他あって全10章。という構成になっています。
そのなかで3、4章が「段取り」を中心に書いた章です。
3・4章では、簡単な段取りの手法を、2種類紹介しています。
「料理型段取り」と「買い物型段取り」です。
このネーミングは自分で言うのもなんですが、なかなか秀逸だと
思います(なぜ「料理」「買い物」なのかは本のほうで・・・)。
このうちの1つ、「料理型段取り」というのは、プロジェクトマネジメントで
用いられることのある、「ネットワーク図」を超シンプルにしたものです。
ここから少し解説がマニアック(知らない人にとっては)になりますが、
ご容赦願います・・・。
■ 大胆に単純化した理由
実は、今回の本では、ネットワーク図的な段取りを紹介していながら、
説明は非常にシンプルにしています。
このシンプルさ加減に、「なぜあれが無いんだ!」と突っ込みたくなる
方もいると思うので、その前に・・・理由を解説しておきます。
■ PERT図よりも「付箋方式」を採用
「ネットワーク図」といえば、古くからある「PERT図」が有名です。
PERT図は、現在はあまりプロジェクトマネジメント(以下PM)で
使われなくなりつつある、という話もありますが、ネットワーク図の
代表的存在であるのは間違いないでしょう。
しかし、このPERT図は、理屈の上では非常に正しいのですが、
直感的に理解しにくいところがあります。
ちょっと比較してみます。
―――――――――――――――――――――――――――
たとえば、複雑な仕事の手順を整理しようする場合、直感的に
わかりやすいのは、次のような手法です。
・「やること」を順番に書き出す
あるいは(作業の順番がややこしい場合には)、
・付箋(ポストイットなど)に作業名を書き出して、
それを並べたり貼りかえたりして整理していく
―――――――――――――――――――――――――――
こんなやり方だと、わかりやすいですよね。
この場合、1つの項目(または1枚の付箋)が、1つの「作業」を
表すことになり、その作業どうしを矢印で結べば、全体の手順が
見えてきます。
では、PERT図はどうかというと・・・
―――――――――――――――――――――――――――
PERT図は、○と矢印で作業の関連・前後関係等を表します。
ただし、上記の「付箋方式」とは違って・・・
・矢印 : 作業を表す
・ ○ : 作業前(または後)の状態を示す
―――――――――――――――――――――――――――
という構成になっています。
この構成は、「作業」と「状態」が分かれているので、それぞれを
きちんと定義できるメリットがあります。また、このやり方で記述
すると、「クリティカルパス」や最早・最値時間が計算しやすいです。
ですから、作業を厳密に規定したり、所要期間を計算したり、
最早・最遅時間を計算したりするのには向いているのですが・・・、
残念ながら、直感的にはわかりにくいんですよね。
ちなみに、出来上がる図は、結節点が変わってくる関係で、
先ほどの付箋方式とは、「似てるけど別物」になります。
ですから、もし、1冊の本のなかで「付箋方式」と「PERT図」が続けて
出てきたら、簡単には理解しにくいものになってしまいます。
そんなわけで、今回の本ではPERT図式の記述方法は却下しまして、
「付箋方式」の記述方法を使うことにしたんです。
※ 私の場合、普段考える「段取り」は、書き出す場合も、頭のなかで
考える場合も「付箋方式」を使います。
頭のなかでPERT式に段取りを立てる人って、いるのでしょうか?
(かなり・・・難易度が高いと思います)
■ 「クリティカルパス」を省略した理由
また、今回の本では「クリティカルパス」についての説明を
省略しています。
この問題は微妙なところがあって、説明したほうがいいのかなという
気持ちも少しありつつ、わかりやすさを優先してカットしました。
「わかりやすさ」以外にもう1つ理由があって、そもそも、「自分の仕事」の
段取りには「クリティカルパス」は、あまり役に立たないからです。
「クリティカルパスは考えなくていい」なんて言うと、納得のいかない人も
いるかもしれませんが・・・、ちょっと考えてみてください。
―――――――――――――――――――――――――――――
「クリティカルパス」というのは、2つ以上の工程が並行して進んで
いる場合に、「一番時間のかかる工程はどこか?」を明らかにする
ための考え方です。
これは、2つ以上の工程が並行して「進んでいる」ことが、前提に
あるわけです。一方、「自分がやる作業」では、図の上では並行に
走っているとしても、実際には、自分の作業時間を投入しなければ、
作業は前に進みません。
仮に、ABCの3つの作業が並行しているとして、図の上ではBが
クリティカルパスだったとしても、すべて「自分の作業」であれば、
どれからやっても結果は同じになりますよね。
(どれから始めようと、ABC全てが終わるだけの時間を投入する
までは終わらないし、総投入時間も完了日程も変わらない・・と。)
というわけで、「自分の仕事の段取り」という意味では、クリティカル
パスを探す必要はないわけです。
もちろん、他の人が担当するタスクが含まれている場合は別ですが、
大半が自分のタスクなら、「人に頼むものはできるだけ早め」という
ことさえ守っていれば、クリティカルパスは考えなくても問題ないです。
―――――――――――――――――――――――――――――
というわけで・・・、
今回の本は、「わかりやすさ」・「メソッドの使いやすさ」に重点を置いて
いるので、あまり使わない「クリティカルパス」の説明を省きました。
※ 「クリティカルパス」の概念は知っておいたほうがいいことなので、
未練はあったのですが、今回は「使える」メソッドに徹しました。
実際、自分の仕事を段取りするときには、クリティカルパスを考えること
よりも、自分のコントロール外にある仕事(人に頼む仕事など)に注目
することのほうが、余程重要ですし。
というわけで、説明は以上です。
なんだか、「突っ込まれる前に先に書いておこう」的な内容の話に
なってしまいました・・・すみません。
分かる方には、私の狙いが分かって頂けたのではないかと思います。
タイトルにある 「たったこれだけのことで」 というのは、こうやって、
非常にシンプルな手法にまとめたことを示しているわけです。
今日の記事作成時間は82分でした。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:47│Comments(0)│TrackBack(0)
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