2008年04月01日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

誤解されがちな・・・ タスクの優先順位・判断基準


こんにちは。水口です。

メールマガジンで告知するとともに、このブログにもお知らせのバナーを設置して
いますが(この上に↑あるやつです)、4月11日にセミナーを開催します。

ところが、残念ながら今回のセミナーに関しては、他のセミナーと比較して、
お申込みが少ない状況です・・・(涙)

時間管理講座「上級編」 というタイトルのシリーズ講座なのですが、「上級編」と
いうので、敷居が高く感じてしまっている方も多いのかもしれません。


「上級編」といっても、「バリバリに時間管理できている人だけが対象」というわけ
ではありませんので、ご安心ください。

この「上級編」シリーズは、「基礎講座」が時間管理の基本的な仕組み(システム)
作りを中心に紹介したのに対し、実践で遭遇する様々なケースに対処するための
考え方、判断基準について紹介するという位置付けのものです。

時間管理を始めたばかりの方でも、これから始める方でも受講できますし、
すぐに役に立つものになっています。


■ タスク管理にともなう「優先順位」「判断基準」

と、少し宣伝させていただいたあとで、今日の本題に入ります。

今日の本題は、その次回セミナーの内容にも含まれる、

  「タスクの見極め方」 = 優先順位・判断基準

についての話です。


まず、最初に言っておくと・・・、一般的な時間管理のメソッドとしてよく言われる、
「タスクに優先順位をつけて実行する」というやり方は、実際に運用する上で
様々な問題があるので、おすすめできません。

  たとえば、「優先順位をつけて実行する」というやり方には、

  「仕事が増えすぎていても気づかない」

   (優先順位をつければ何とかなると思ってしまう)

  「優先順位の低い仕事は先延ばしになりやすい」

  (翌日へ、さらにまた翌日へ・・・と先延ばしになり、気分もスッキリしない)
  
  という問題があります。

タスク管理に必要なのは、「順番」を決める「優先順位」よりも、むしろ、
「やるか・やらないか」を判断する「判断基準」と考えるほうがうまくいきます。


とはいえ、その「判断基準」も、ときには迷ってしまうこともあります。

私も、迷ってしまったり、後で考えると「判断を失敗した」と感じることが
ありました。それで、どう判断すべきか、試行錯誤をしてきました。


■ そのタスクをやるべきか・やらざるべきか?

たとえば、「タスクA」と「タスクB」、時間的にどちらか一方しかできない場合
(しかも先送りできない場合)、どちらを取って、どちらを捨てるか、という判断
に悩む場合もあります。そういう場合に、しっかりした判断基準を持つのは、
結構難しいことです。

たとえば、「緊急なことよりも重要なこと」であるとか、「消費より投資」と
いった「判断のための枠組み」もあります。これらは、時間の使い方全体を
指す一般論として見れば、とても正しいことを言っています。

しかし、個別のタスクについて考える段階では・・・、
残念ながら、うまく機能しません。


その典型的な例は、

・重要ではないけど(消費的だけど)、人と約束してしまったタスク

 (または、重要ではないけど(消費的だけど)、仕事上やらざるを得ないタスク)

の扱いです。

「重要なことを優先すべき」というのは、基本的な考えとしては正しいですが、
いくら重要じゃないことであっても、それを「やる」と約束してしまった以上、
やらざるを得ない場合があります。約束した相手しだいでは、自分の「信用」に
もかかわることですから、「重要ではないからやらない」というわけにいきません。

これが、「重要」かどうか、という基準では判断しきれない例の1つです。

 ※ この例では、「信用にかかわる」という意味で、それは「重要」なタスクだ
    とも考えられます。しかし、そうするといろんなタスクが「重要」になって
    しまい、結局何が重要なのか、判断しかねることになってしまいます。


というように、「重要」「緊急」といった基準や、「投資」「消費」といった基準は、
全体像をつかむための考え方としては正しくても、個別のタスクを判断するため
には不充分なものになってしまっているんです。


■ では、どうするか?

それでは、どうすればいいかというと・・・、

いろいろ試行錯誤してみたのですが、
かなり実用的だと感じる枠組みが1つあります。

それは、過去にセミナーなどで紹介したこともある、次の枠組みです。
(まだ書籍には書いていません)

  納期がある仕事 / 納期がない仕事
               (定期的にやる仕事も含む)

  絶対やる仕事 / 選択の余地がある仕事
  (約束した仕事)

この2軸で整理するものです。

この話は、次に出る本のなかでも少し取り上げようとしていますが、
本のなかでは紹介しきれないノウハウが多いです。

たとえば、具体的な事例に対する判断基準や、「自分の仕事を分類する」
ためのステップについては、本では紹介しきれませんので、今回のセミナー
で紹介することにしています。


■ 判断基準にともなう「バイアス」を知ることも重要

また、どのタスクをやるべきか、という判断に、「バイアス(偏り)」が
かかることも、判断を難しくしたり、迷ったりする要因になります。

たとえば、長期的に考えて、「これをやっておくべきだ」と決めたタスクも、
日常のタスクのなかに取り込まれると、つい先送りになってしまう・・・。
という経験をしたことのある人は多いと思います。

冷静に(長期的な目で)考えると、本来はやるべきだったことなのに、
それができなくなってしまうのは、仕事に追われていると、判断基準が
揺らいでしまうことがあるからです。
(この判断基準の揺らぎを「バイアス」と呼んでいます)。


たとえば、次のようなバイアスがあります。
(左側を優先しがちになるのが、その「バイアス」です)

 「人から頼まれたこと」 > 「自分でやろうと決めたこと」

 「長期的な取り組み」 > 「短期的な(目先の)仕事」

 「短時間でできる仕事」 > 「時間がかかる仕事」
                 (※4/10 この行の誤記訂正:左右逆でした)

 「難しいと感じる仕事」 > 「割と簡単にできそうな仕事」


最後の、 「難しいと感じる仕事」 > 「割と簡単にできそうな仕事」
というのは、「テスト前に勉強しようと思ったのに、つい部屋や机の掃除を
始めてしまう」 という現象として有名(?)なものです。

でも、これに似たことは、ほかにも日常の仕事(やプライベート)のなかに
潜んでいるものなんです。

こんなふうに、それぞれのタスクに対する「判断基準」というのは、揺らいで
しまいがちなものです。ですから、こういう「バイアス」があることを知り、
それに対する対策を考えることも重要です。
(「バイアス」を無くすことは事実上不可能ですから、それよりも、自分が
 どんな「バイアス」を持ちやすいか、意識することのほうがより重要です)



こういった、「考え方」や「判断基準」について、考える機会を持つことは、
時間管理・タスク管理の手法を問わず、有効なことです。

自分の判断にどんな「バイアス」がかかっているか、タスクの実行記録を
見ながら、一度振り返って考えてみると、発見があるかもしれませんよ。




4月11日 東京(大手町から徒歩8分) に開催する講座も
よろしくお願い致します。

↓詳細・お申込みはこちらから

時間管理講座上級編 紹介ページ


私は、本やこのブログでも、(基礎講座に相当する)「ツールの作り方・使い方」
についての話をすることが多いのですが、それは、一般的な「時間管理」の話に、
具体的なツールの話が少なすぎると考えているからです。

今回のような「タスク管理」についての少し突っ込んだ(でも大事な話)も、
好きなのですが、そこまで踏み込んでお話できる機会は、まだ少ないです。

今回ご都合がつく方は、ぜひご参加をご検討ください。
(「基礎講座」と違って、次回開催はだいぶ先になるかもしれません)

時間管理講座上級編 紹介ページ


今日の記事作成時間は85分でした。

では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:56 │Comments(0)TrackBack(0)

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