2008年04月17日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「自分の強み」を活かす戦略のために


こんにちは。水口です。

今日は、「自分の『強み』を意識しよう」という話です。


■ 日立が進む道は?

今週の『日経ビジネス』は、「日立とニッポン 技術独善、100年目の孤独」という
タイトルの特集が組まれています。

記事の主旨をつかむために、リード文(見出しの下の短い説明文)を引用します。
『』内は引用です)
 
『日本を代表する企業グループが不振から抜け出せないでいる。
 技術に執着するあまり、消費者や社会とのギャップは広がるばかり。(後略)』

 
『「インターネットがすべてを変える」と喧伝された時代だった。 (中略)
 ただ、「日立でもできる」では世界に通用しない 』

 
『鉄道や発電所といった社会インフラ需要は新興国で勃興している。
 その需要に応えられるメーカーは日立を含めわずかしかない。
 日本で培った技術や経験は、今こそ世界で求められている。  』


これだけでも、記事の主旨はなんとなく理解できるのではないでしょうか。

「日立」というと、昔は「技術力が高い」というイメージが強かったですし、
「日立のモーターは壊れない」なんてことも言われていたものでした。
ちなみに、日本初の「トランジスタテレビ」を開発したのも日立だったそうです。

※ 「ソリッドステート」という言葉が死語になっている現在、「トランジスタテレビ」
   って何のこと? と思われる方も多いと思います・・・。

   その昔、テレビは「真空管」という部品を使って作られていました。真空管とは、
   外見は細めの電球のような部品です。それで今の半導体のような機能を持た
   せていたんです。それがトランジスタという半導体に置き換わったことで、製品
   の小型化、高性能化が進んできたわけです。私が子供の頃は、すでに真空管
   は珍しいものになっていましたが、古いラジオやオーディオに使われているのを
   見ることはありました。現在もごく一部のオーディオ機器などで使われてます。


そんな日立も、現在は家電の分野で苦戦を強いられているわけです。家庭用
パソコンの分野から撤退するというニュースも、少し前に聞きました。

上記の記事は、そんな日立がインフラ事業(電力や鉄道など)の分野に力を
入れようとしていることが紹介されています。もちろん、国内のインフラ需要は
高くないですから、海外に向けての話です。

記事の最後のページには、こう書かれています。
 
『 この10年ではっきりしたことがある。日本は米国にはなれないし、日立は
 米国のGEにもグーグルにもなれない。しかし、「だからダメ」なのではない。
 (中略)
 半導体や携帯電話のコスト競争ではアジアメーカーに勝てなくても、最先端
 の石炭火力発電や鉄道運行システムはアジアメーカーには作れない。それを
 待ち望む国は、世界にいくらでもある。
 (中略)
 日本には「日本にしかできないこと」がある。日立にも「日立にしかできない
 こと」がある。それを愚直にやりぬいた時、世界は再び日立とニッポンに
 期待の眼差しを向けてくれるはずだ。 』


そういえば、少し前に、テレビ東京の『ワールドビジネスサテライト』に出演されて
いた、元ソニー会長兼CEOの出井 伸之さんからも似たような発言がありました。
(「インフラ」ではなく、「モノづくりのノウハウ」を例に上げて、日本のメーカーが
 アジア諸国に輸出できるものはたくさんある、という主旨でした。)

どちらの意見も、

・ 国内需要の先細りを心配しているだけではなく、「自分の強み」を、
 「それを求める人たち」に提供していこうじゃないか

ということを言っているわけです。これは「当たり前といえば当たり前のこと」かも
しれませんが、つい見失いがちになってしまうことではないでしょうか。


■ 「自分の強み」を活かすには?

それに関連して・・・

・「自分の強みを持つ」、「自分の強みを活かす」ことが重要なのは、
 個人的な戦略としても同じこと。その傾向はこれからさらに高まっていく。

というのは、私がこだわっている考えです。


先ほどの日立の家電製品の話で言えば、製品の性能や品質が未成熟な時代は、
「技術が高い」ことだけで、それが1つの売りになったわけです。しかし、性能や
品質が成熟してくると、どのメーカーの製品を選んでも性能・品質的にあまり不満
がなくなります。また、新規参入も比較的容易になり、過当競争になってきます。

そこから抜け出すには、自社の強みがある分野に注力するのが、もっとも効果的
な戦略になります(もちろん、そういう市場がなければダメですが)。

同様に、個人ベースの話では・・・

情報の量と質の面で未成熟だった頃(情報化が進んでいない頃)は、「情報を
持っている」ことだけで、それが1つの売りになりました。しかし、情報の量と、
入手するスピードが高まってくると(情報化が成熟してくると)、ある分野において
「ちょっとした専門家風」になることは容易になります。
(もちろん、ネット上などで入手できる情報には制限があるとはいえ、「専門家風」
 程度なら、なるのは決して難しいことではありません)

そうなると、中途半端な情報や能力では、あまり評価されなくなってしまいます。
そこから抜け出すには、自分の強みに特化しなければいけないことになります。


だから、先ほどの

・「自分の強みを持つ」、「自分の強みを活かす」ことが重要なのは、
 個人的な戦略としても同じこと。その傾向はこれからさらに高まっていく。

となるわけです。

情報化が進めば進むほど、「自分の強み」を高めなければいけない。
「何でも屋」の価値は、どんどん下がっていく。ということです。

これは私が考えたわけではなく、こういうことを言っている人はたくさんいるの
ですが、私は、特にこの考えに取りつかれているかもしれません・・・。

それもあって、「何でもやります」ではなく、「時間管理」に特化して独立したと
いうわけです。1つの分野を専門に追求するくらいの過剰性がなければ、
なかなか認められないだろうという予想もありましたし、そもそも、自分独自
のノウハウがない分野なら、著者や講師になりたいとは思いませんでしたし。

※ 「時間管理」の市場がどれだけあるかというのは、当時は微妙だったの
   ですが、「(潜在的に)必要としている人は多いはず」という思いで、この
   分野に飛び込んだわけです。

   飛び込んだ理由はもう1つあって・・・、当時、あまりにも実践的ではない
   時間管理ノウハウばかりが流通していた状況があり、(一消費者として)
   不満(というより怒り?)を感じていたというのがその理由です。


決して、私のやり方のマネをしてくださいというわけではありません(リスクも
高いですし・・・)。ただ、「自分の強み」を見つけることや、それを高めるために
積極的に時間を投入することは、将来、付加価値の高い仕事をするために
有効な戦略だと思います。これは独立するしないに関わらない話です。

これは、戦略的な「時間の使い方」として、結構大事なことだと思います。


■ 「強みを高める」 難しさ

ただ、実際にはいろいろ悩ましいところもあります・・・。たとえば、

・「強み」は「見つける」ものなのか? 
 あるいは意識的に「育てる」ものなのか?

・職種が変わっても、それまでの「強み」にこだわるべきか?
 それとも新たな「強み」を高めるべきか?

・自分の「強み」に本当に価値があるかどうか不安になったときには
 どうすればいい? それでもこだわるか? 別の道を探すか?


といった命題はあると思います。それぞれ、どちらが正解なのか、一概に
言えるものでもありません。このへんが難しいところです。

しかし、自分の「強み」を意識することは、必ず将来プラスになる、という
のは、基本的に間違いないと思います。


あまり考えたことのない方は、まずは、自分の「強み」について、
ちょっと考えてみてはいかがでしょうか。



今日の話は、また別の機会に考えてみたいと思います。


今日の記事作成時間は75分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:49│Comments(0)TrackBack(0)

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