2008年06月03日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「始業前残業」の大きな問題


こんにちは。水口です。
今日は「サービス残業」に関連して、ちょっとやっかいな話です。


■ 始業前の「残業」

こんなニュースがありました。

賃金未払い:神戸ポートピアホテル、時間外手当7100万円 /兵庫
- 毎日jp(毎日新聞)


 (『』内は引用です)
 
『 神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)が神戸東労働基準監督署から、
社員に時間外手当を十分に支給していないとして是正勧告を受けていた
ことが2日、分かった。未払いは過去2年間で174人分、計7100万円で、
多い人で約130万円に上る。ホテルは5月末までに全額支払った。


 (中略) 

 主に早めに出勤した時間に対して手当を支払っておらず、同ホテルは
「早めの出勤は時間外手当を支払わない慣習だった。今後は適正に勤務
管理する」と話した。 』
 (上記サイトより引用)

とあります。

このニュース、ちょっと注意しなければいけません。

というのは、

『早めの出勤は時間外手当を支払わない慣習』

というところです。こういう慣習がある企業はこのホテルだけではなく、
多くあると思います(というか、ほとんどの企業がそうだと思います)。

それが(タイムカード的には)残業と見られてしまう、というのは、
タイムカードの役割を考えれば当然かもしれません。

しかしこれ、結構根の深い問題があると思います。


■ どこからが「仕事」なのか?

というのは、早めに出社する人が会社で何をしているか、というのは
いろいろあるからです。


たとえば、始業前の時間を使って、普通に自分の仕事を片付けている
人もいると思います。始業前の時間帯は、人からジャマされることが
ありませんから自分の仕事は効率的に進みます。このメリットを活かして
いるわけです。これは、本来「残業」とみなすケースです。


しかし、早めに出勤する人の中には、「余裕」として早く出社する人も
います。ギリギリに出社するのも余裕がないから、あるいは、通勤ラッシュ
を避けたいという理由で、早めに出社している人です。

そういう目的で早い時間に出社している人のなかには、始業までの
時間帯を仕事に使っているわけではない人もいます。たとえば、
お茶を飲みつつ新聞を読んだり、ネットなどで業務外の情報収集を
している人もいます。※

もちろん、それはそれでいいのですが・・・、その時間を「残業」扱いに
されてしまうと、会社も本人も困ってしまうのではないでしょうか。

※ 厳密にいうと、業務目的外のネット利用(会社のパソコン利用)は
   ダメということになるのですが・・・勤務時間外のことで、そこまで
   うるさくいう必要はないでしょう。


そして、さらにややこしいのは・・・、

早めに出社した場合、自分のこともしつつ、仕事もしつつという感じで
「仕事」なのか、「仕事じゃない」のか、明確に切り分けられない時間を
過ごしている人もいることです。


そんなふうに、始業前の時間は、「残業」として使っている人もいるけれど、
そうでない人も多い、という点でややこしいわけです。

それを一律に仕事(サービス残業)とみなされるのは、困りますね。

※ もちろん、これらの状況は定時後の時間帯でも起こり得る
   ものですが、始業前の方がずっと多いのが普通でしょう。


■ 対策は?

というように、これは、結構やっかいな問題です。

これを避けるためには、「仕事を始める」ときにタイムカードを押す
という手がありますが・・・、これも場合によっては「残業隠し」と
見られかねません(特に、カード式の入退室記録がある職場では
まずいです)。

こうなると、会社側の立場に立てば、

「出社したら、すぐ仕事をしてください」
「その時間に仕事をしないんだったら、早く来ないでください」

というしかないのですが・・・これはつらい話ですよね。


これはどうするべきなのか・・・
実は、私もいい答を見出せていません。
多分、上の答しかないと思います。

ですから、始業前の時間帯については、あまり厳しく指導しないで
ほしいと思うのですが・・・、(もちろん、会社側がサービス残業させる
意志を持ってやっているのであれば別です)

そういう意味で上述のニュースは見過ごせないということなんです。



上の(太字部分)の対策をするしかないですかね・・・。



今日の記事作成時間は45分でした。

では、また明日!


このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなにブックマーク
Posted by 水口和彦 at 20:38│Comments(2)TrackBack(0)

時間管理術研究所の無料メールマガジンで
モチベーションアップしてみませんか?
メールアドレスを入力すれば登録できます! → 
バックナンバーはこちら
Copyright (c) 2005-2007 BizARK Inc. All rights reserved.
この記事へのトラックバックURL
(参照リンクの無いトラックバックは受け付けておりません)
http://trackback.blogsys.jp/livedoor/k_minakuchi/51642521
この記事へのコメント
映画「アパートの鍵貸します」を思い出しました。始業時間を仮に9時と統一すると、エレベーターが混むのでフロアーごとの10分の始業時間の時間差をつけていた。。。アメリカは昔からきっちりとWorking Hourを徹底しているのでしょうね。
Posted by えの at 2008年06月03日 22:06
こんばんは。

わたしも、タイムカードの出退勤時刻をもとに、始業前・終業後の勤務時間(分)ともに「残業」として計算されています。

朝、混雑を回避し、余裕を持って早く出てこようという考えは理解できます。ただ、それだけで職場に入ってくれば、始業までの間にやっていることの中に「仕事」かどうかの線引きが難しいものが混じってくるでしょうね。

朝早くから来ているビジネスマンに【居場所】を提供できればいいんですが、ファーストフード店ともネットカフェとも異なる、別の業態を考えないといけませんね。

オフィススペースに十分な余裕がある企業なら、早朝の時間帯に【居場所】を求める人のために時間貸しするスペースを設けるという発想もあります。セキュリティー面で、いろいろと工夫が要りますが・・・。

事業所が高密度に集積している地域だと、面白そうなアイデアがいろいろあるかもしれませんね。
Posted by ☆shinchan☆ at 2008年06月04日 22:57
 

※ スパムコメント対策として、半角の「!」は使用不可の設定にしています。
  申し訳ありませんが「!」は、全角文字を使用していただけますよう、
  お願いいたします。