ピラミッドと逆ピラミッド、どちらがいいですか?
こんにちは。水口です。
今日は昨日の話に関連して、「ピラミッド」の話です。
■ 逆ピラミッド型組織
先週の月曜日に放送された「カンブリア宮殿」という番組(テレビ東京系)に、
「千房」というお好み焼きチェーンの社長、中井政嗣さんが出演されていました。
(↓その回の概要はこちら:テレビ東京のサイトです)
カンブリア宮殿:テレビ東京
このサイトには載っていないのですが、番組のなかで、中井社長が示したある図に
村上龍さんが驚くというシーンがありました。
その図とは、「逆ピラミッド型組織」を示す図です。村上龍さんが驚いた理由は、
今まで数々の一流のビジネスパーソンが出演したこの番組で、その「逆ピラミッド」
の図を描いたのは、他に1人だけ、カリスマヘッドハンターと呼ばれる古田英明さん
だったことでした。
(それと同じ図を描く「お好み焼き屋のおやじ」はすごい!という驚きです)
(古田英明さんの出演した回はこちら↓)
カンブリア宮殿:テレビ東京
古田さんの言葉にも、
(『』内は引用です)
「欧米のリーダーはピラミッドの頂点。日本で考えなくてはいけないリーダーは、
逆三角形の底辺で支える人。」
とあります。 (上記サイトより引用)
こんな感じでしょうか。

「上司は部下よりも偉い」という考え方ではなく、
「上司は、部下が仕事をしやすいようにサポートする存在」という考え方です。
これと同じ意味で、「上司とは、部下に奉仕する存在である」と言われること
もあります。
この考え方だと上司は当然大変なのですが、先の古田さんは、そうなれる人に
こそ、リーダーになってほしいという考えだそうです。
「苦しい、もう辞めたい、と思う人間にこそ、その仕事のリーダーにつかせたい。」
という言葉があります。
私もこの考え方に基本的に賛成です。その理由は、
部下と上司の役割分担を考えると・・・、
最前線で物やサービスを作ったり売ったりするのは部下です。
(実際に企業の利益をあげているのは部下です)
ですから、上司の(おそらく)最も重要な役割は、部下が仕事を
やりやすくすることにあります。
※ これは、TOC(制約条件の理論)で言うところの、「制約条件」に該当する
のは部下だ、ということです。
生産性を上げるためには、まず制約条件をできるだけ活用するのが基本
です。「制約条件を活用する」といっても、部下の尻を叩いて働かせると
いうことではなく、上司の決断の遅さや、組織内の問題などの要因で
部下の仕事を止めないようにすべきだということです。
そういう意味で、
「上司は部下の仕事を支える存在」
「上司は部下への奉仕者」
という考え方は、理にかなっています。
(もちろん、そういう上司がいたら部下は心強いですし、
モチベーションや組織の活性化という意味でもいいはずです)
昨日の話に関連したことで言えば、上司の意思決定が遅いせいで
部下の仕事を遅らせてはいけない。本来ならば・・・ということです。
■ 逆ピラミッドはいつでも有効なのか?
・・・と、この「逆ピラミッド型組織」について、先週から考えていたのですが、
どうしても腑に落ちないこともあります。
「逆ピラミッド」ではうまくいかないケースもあるような気がするんです。
では、どんな場合にそうなるのか考えていたのですが、それを一言でいうと、
「平時」とときと、「有事」のときの違いではないでしょうか。
「平時」、つまり安定した情勢にあるとき(成熟産業がこれに該当します)には、
逆ピラミッドが有効です。
しかし、「有事」、つまり危機的な状況が起こった場合には、逆ピラミッドよりも
トップが引っ張る正ピラミッドでなければ混乱するばかりです。
そして、多くの大企業は(特別な状況が起きない限りは)前者(逆ピラミッド)が
適しているように思えます。
逆に、創業したばかりのベンチャーや、ベンチャーが急成長する過程でいろいろ
な問題が発生した場合などは、後者(正ピラミッド)が適しているのではないで
しょうか。
そういう視点で企業の成長過程を振り返って見てみると面白いかもしれませんね。
(たとえば、本田をそういう視点で見ると面白そうです)
話を昨日の「フラット化」に戻しますと・・・、
今日の話を前提に考えると、「ピラミッド」は必ずしも悪いことではないように
思えてきませんか? 階層の多すぎるピラミッドはもちろん問題ですし、
ピラミッドの上層に立つことを一種の既得権のように考える人がいたりすると
最悪ですが、ピラミッドそのものが悪いというわけではないと思います。
もし、完全フラットな組織やチームを作ったとしたら、上記の逆ピラミッドの
メリットも、正ピラミッドのメリットもありません・・・。それって、かえって良くない
ことのように思います(例外がないわけではないと思いますが)。
【参考に】
前にも紹介したと思いますが、「平時」と「有事」それぞれの指揮官のあり方に
ついて書かれたこの本↓、面白いのでおすすめです。

平時の指揮官有事の指揮官―あなたは部下に見られている
(文春文庫)
今日の記事作成時間は98分でした。
(図も含めて)
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 22:50
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