裏の「プロフェッショナル」的な本
こんにちは。水口です。
今日は本の紹介です。
■ 裏の「プロフェッショナル」?
少し前に購入した本です↓。

魂の仕事人
転職支援サイト上の連載インタビューを本にまとめたものだそうです。
作家や映画監督、元プロボクサー、弁護士、心臓外科医・・・等々、
様々な職業の人へのインタビューが掲載されています(全部で14人)。
私はNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組が好きで、
よく見ていますが、内容的には似ています。
掲載されている方は、同番組よりはややマイナー寄りかな、という感じで、
インタビューの内容も、結構泥臭い話や、重い話が多いです。
この本を紹介したのは、そういう、「きれいごと」ではない部分にも
参考になる話が多いと感じるからです。
※ 逆に、「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、型にはめよう、
きれいにまとめよう、という狙いが目立ちすぎることがあります。
具体的には・・・「挫折→再起」という流ればかり強調しすぎだったり・・。
確かに、そういうまとめ方がぴったり来る方や、感動的な話もあるの
ですが、何でもそのパターンにはめようとするのは無理があります。
ただし、最近はそういう傾向が少なくなってきたので、期待しています。
この本に、こんな記述があります。
(『』内は引用です)
『組織は目的をもって作られます。それが大きくなってくると、組織の運営・存続
自体が目的化してしまう場合がありますよね。組織が間違ったことをしてると
思っていても、その存続のために見て見ぬフリをしなくちゃいけない、とか。
(中略)
そうなったときに、潔く組織から出ていくということを、いつでも瞬時に決断
できる状況にいました。 』
(24ページ 武装解除人 伊勢崎賢治氏のインタビューより)
これは、私も組織の中で考えていたことです。同感です。
そういえば、こんな言葉を聞いたことがあります↓
「どうしても納得いかないことがあれば辞めてもいい」という覚悟を
持たずに大きな組織の中にいること自体がリスクである。
(詠み人知らず)
これらは、職業論、仕事論的な文脈のなかでは、あまり語られないこと
ですが、個人的には大事なことだと感じています。
会社という組織は、本人が「もう辞められない」という事情を抱えた頃に
理不尽な命令を突きつけてくる・・・ともよく言われます。「辞める」という
覚悟を持ち続けることは大事なことだと(個人的には)思っています。
他には・・・
(『』内は引用です)
『 この仕事をやっててよかったなと思う瞬間なんて何もありません。いつも
嫌だなと思いながらやってます(笑)。苦労して開発した製品ができたときも、
特別嬉しさは感じません。できて当たり前だと思っているから。よく、料理人
でお客さんの「おいしかった」っていう声を聞くのが一番の楽しみだっていう
人がいるけど、僕にはわかりません。料理人である以上、おいしい料理を客に
出すのは当たり前でしょう? 』
(43ページ 三鷹光器会長 中村義一氏のインタビューより)
三鷹光器の中村会長は、すごく「仕事を楽しんでいる」ように見えるんです
けど・・・(笑)。 半分冗談かもしれませんが、高いプロフェッショナル意識
が感じられる言葉でもあります (私はこの言葉に勇気をもらいました)。
他には・・・
(『』内は引用です)
『そもそも「何が何でも表現したい」という欲求そのものが希薄かもしれません。
(中略)
いまだに「自分らしく生きられる道って他にあるんじゃないか」って思うことが
あります。その意味では、ずっとモラトリアム(笑)。恥ずかしいけれど、仕方が
ないとも思っています。』
(62ページ ドキュメンタリー作家 森達也氏のインタビューより)
もし、「プロフェッショナル 仕事の流儀」のインタビューにこういうコメントが
あっても、放送では使われないでしょうね・・・(笑)
そういう意味で、裏の「プロフェッショナル」的な本です。
(裏の・・・といっても、「裏社会の」という意味ではありません)
傍から見ると、高い業績を上げていたり、個性的な仕事をしている人も、
その内面にはいろいろあるわけで・・・、その反面、そういうものを切り捨てて、
成功物語に仕立てた情報が、今はたくさん出回っています。
もちろん、1つの構図にまとめたり、成功の要素を抽出してくることにも
意義はあるのですが・・・、「そういう情報ばかりでいいのかな?」 とも
思うこともあります。
この本は、意図したのかどうかは分かりませんが、「きれいごと」にまとめ
ようとしていない、ストレートなインタビューが多いですね。そういう意味で
面白い本だと思います。
「超おすすめ!」というわけではありませんが、いろんな面で「迷い」の局面に
いる人に参考になったり、心が軽くなったりするかもしれませんよ。
今日の記事作成時間は54分でした。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)│TrackBack(0)
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