2008年08月05日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「偽善エコロジー」読みました


こんにちは。水口です。
今日は本の話です。


■ 「偽善エコロジー」という本

このブログのテーマとは直接関係ないのですが、
現在誰もが気になるテーマ(?)について書かれた
こんな本があります。

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偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する
(幻冬舎新書 (た-5-1))


「環境問題には嘘が多い」という話もときどき聞きますし、
気になることはいろいろあります。

この本は、科学者の立場から、環境問題にまつわる嘘を
指摘するという主旨の本です。

最初にこの本を手に取ったときは、この本自体がちょっと
うさんくさそうで(すみません(汗) )、買わなかったのですが、
その後思い直して購入。読んでみました。


結論から言うと、全般的にやや極論と思えることがあったり、
科学的に間違っているのでは?という記述がいくつかあったり
するのですが、有用な問題提起をしている本でした。


そもそも、環境問題については、紋切り型の表現が多かったり、
充分な議論や考察がなされないまま「大変だ」とあおる内容の
記事や番組が多いとは、私も常々感じています。

その1つが、「ツバルが沈む」というものです。
私も映像で見たことがありますし、ショッキングな映像でしたが、
よく考えると腑に落ちないことがあります。

「温暖化により海水面が上昇する」とよく言われていますが、将来どうなるかは
別として、現状はまだそれほど大きく上昇しているわけではありません。
たとえば、それよりも気圧の変化による潮位変化の方がずっと大きいです。
(低気圧で海面は上がります。台風の時などは数十cm上がることもあります)

ということは、ツバルが現在水浸しになったりして困っているのは事実として、
それが「温暖化による海水面上昇が原因」という決めつけには疑問を感じます。
(現在そんなに困っているなら、昔から低気圧による高潮の被害が頻繁に
 あったはずですから)

もちろん、将来海水面が上昇するとツバルが沈下してしまう、というのは事実
ですし、現在困っている人たちがいるのも事実です。しかし、現時点で言えば、
温暖化だけが原因ではなさそうですし、むしろ主要因ではないと考えるほうが
自然です。(主要因は地盤沈下ではないでしょうか?)。

もちろん、この推測が正しいとは限りませんが、温暖化が原因と言い切れない
のはどうも事実のようです。それなのに・・・テレビ局や環境問題を訴える人たち
が、ツバルを都合よく利用しすぎのように思えます。

これを分かっていてやっているのなら欺瞞ですし、分かってなくてやっている
のなら(個人は別として)メディアとしては、科学的な見識に欠けすぎているの
ではないでしょうか。


というのは、私の意見でした。
話がそれました・・・。


この本は、これに似た「環境に良いとされていること」について、
大手メディアとは違う見識を提供してくれる本です。

この本に書かれていることがすべて正しいとは限りませんが、
一読の価値はあります。


著者の主張の1つである、「個人個人がCO2削減を意識してもムダ」
(全体にほとんど影響しないから)という意見には、個人的には大反対
です。あまりにもニヒリズム(虚無主義)が過ぎると感じます。

しかし、「全体に及ぼす影響を考える」ことは、どの環境問題についても
必要な見方だと思いますし、確かにメディアは個別の善悪論に終始して、
全体を見る視点に欠けていることが多いと思います。


そんなことに気づかされる本だと思います。

この本には、いろんな「エコ」を、ムダと切り捨てていますが、
その見方に影響されすぎないで欲しいとは思います・・・。


■ 心が満足していると物は少なくてすむ

環境問題に対する著者の主張には極論も多いのですが、それは
マスコミの論調に反発している部分が多いと思います。

本書を読むと気に障る部分もあるかと思いますが、著者は最後の
方にとても良いことを書いています。

それは、

  心が満足していると物は少なくてすむ

という言葉です。

私はこれは全くその通りだと思います。衝動買いはもちろんそうですし、
計画的に買い物したつもりでも、そういう場合があると感じます。

仕事でストレスが多いときは、つい買い物に走りがちですし・・・(笑)
ちなみに、私は今はあまり無いですね。(昔は結構ありました)

もちろん、心の問題だけでなく、購買意欲をあおる情報が氾濫している
ことも大きな原因だとは思います。それも含めて、金額の多寡を問わず、
本当に必要な「物」かどうか考えることって必要だと思います。



いろいろ話はそれましたが、この本は一読の価値はあると思います。
(逆にこの本の主張に盲目的に従うのもどうかと思いますが・・・)



今日の記事作成時間は50分でした。
では、また明日!



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Posted by 水口和彦 at 23:58│Comments(0)TrackBack(0)

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