2008年08月13日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

記憶の負荷の大きさで、理性/感情のスイッチが変わる?


こんにちは。水口です。
今日は本の話から。


■ ブームはこうして発生する?

これは昨年出た本ですが↓、私は最近読みました。

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騙される脳 (扶桑社新書 18)

「騙される脳」というタイトルの本ですが、サブタイトルに
「ブームはこうして発生する」とあるように、いろいろな「ブーム」や
価値判断について、脳科学的な見解も含めて解説された本です。

「脳科学的」といっても、学術的な内容ではありません。
まあ、「脳」とタイトルに含まれる新書やビジネス書はほとんどそうですが・・・。
もちろん、それと本が面白いかどうかは、また別の話です。


この本を読んでも、おそらく「ブーム」を作れるようになるとは思いませんが、
「仕掛けられたブーム」に乗せられないようにはなるかもしれません。

(「ブームに乗る」というのは、ある意味「共通体験を持つ」ということなので
 決して悪いこととは限りませんが、私は「乗せられる」「仕掛けられる」のは
 あまり好きではありませんし、そういう人は一定数いると思います)


■ 理性的な判断と感情的な判断

この本の中に、ちょっと面白い話が載っています。

「フルーツサラダとチョコレートケーキのどちらを選ぶか?」という
実験の話です。

『』内は引用です)
 
『 選択する前にちょっとした実験をしてもらいます。被験者となる学生たちに
2桁の数字か7桁の数字を記憶させます。記憶した直後に場所を移動して
もらうのですが、その移動の途中に、チョコレートケーキとフルーツサラダが用意
されていて、瞬間的にどちらか食べたいものを選んでいい、というものです。
 (中略)
チョコレートケーキを選んだ被験者は、2桁の数字を記憶したグループよりも
7桁の数字を記憶したグループのほうが多かったのです。7桁の数字の暗記の
ような認知的負荷が高い作業になればなるほど、甘そうで美味しそうなほうを
選んでしまうという結果が出ました。』


とあります。

被験者は「フルーツサラダの方が体にいい」という意識を持っていることが
前提になりますが、記憶に負荷がかかっているときには、理性的な判断よりも
感情的な判断が優位になりやすい。ということを示唆する結果になっています。

7桁の暗記は、短期記憶としてかなり負担になる長さです。

※ もし語呂合わせして記憶すると、かなり負担は軽くなるのですが、
   その辺が実験でどうだったのかはわかりません・・・。

こういった負担がかかっているときには、理性的な判断ができない・・・と
いうのは、実体験からも納得できる話です。


たとえば、何か難しめの課題について頭を悩ませているときには、
ついイライラするなど、感情的になってしまった経験は、多かれ少なかれ
誰にでもあるのではないでしょうか。

仕事が忙しくてストレスを感じているときほど、衝動買いしてしまったり、
ドカ食いしてしまったり・・・というのも似ています。


■ 「頭を整理する」「記憶の負荷を減らす」ことの重要性

さらに・・・それと似ているのが、

「あれやっとかなくっちゃ・・・」と、いろいろな「やること」が頭のなかに
うずまいている状態です。


「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ・・・」と思っていると、
落ち着かないですし、イライラやストレスを感じてしまいます。

これは私も過去に感じたことがありましたし、そんな状態を解消
したくて時間管理に取り組んだりもしたわけです。

実際、時間管理を行うと、(やり方にもよりますが・・・) 記憶の負荷が
減り、ストレスを感じることも減ってきます。

というのは、前々から感じていましたが、これを先ほどの解説と
合わせると・・・

  「あれもこれもやらなきゃ・・・」という負担が多い
   → 感情的な判断が優位になる。衝動的になる
    (例) 投げやりになってしまう。物事が続けられない・・・等々。


  それを書いて管理する(頭で覚えなくて済むようにする)
  → 理性的な判断が優位になる。

ということになります。私は経験的にもかなり納得できる話です。


別の言い方をすれば・・・、

  何かが続けられない、投げやりになってしまうことがある・・・と
  いう傾向がある場合には、「すぐ書く」ことをより徹底するとよい

ということです。

もちろん、「投げやりになってしまう」ときに、(たとえば手帳に)「書く」ことは、
難しいことです。だからこそより意識的にそうするべきだということです。

= 「やる気が出ないときほど、とにかく手帳を開きましょう」 ということです。


このことは、以前から感じていたことですし、いままでにも書いたことが
ありますが、「記憶の負荷」と、「理性的な判断/感情的な判断」という
関係で説明されると、かなり納得しやすいように思いましたので、紹介して
みました。




先の本は、「仕掛けられたブーム」や、「メディアが作り出すイメージ」などに
よる「常識」のようなものに対し、視点を変えて見るという意味で役に立つ
本だと思います。

流されるのではなく、「自分の頭で考える」ためのトレーニングとしても
いいかもしれません。



今日の記事作成時間は42分でした。
では、また明日!



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Posted by 水口和彦 at 23:58 │Comments(0)TrackBack(0)

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