2008年09月10日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「タスクの完全アポ化」をすると、イライラするのはなぜだろう?


こんにちは。水口です。

今週は「タスク管理週間」として、タスク管理に関する話をしていきます
昨日からです)。

今日は、頂いたご質問を取り上げようと思ったのですが、その前に紹介して
おきたい話がありましたので、そちらを先にします。
(今日の話が、明日の話の内容にもつながってくるので、ご容赦を。)


昨日は、「ToDoリストでどんより」というタイトルで、ToDoリストを使った
タスク管理の問題点の1つを取り上げました。

今日は、それと比較するために、真逆のパターンを紹介します。
それが「タスクのアポ化」です。

「アホ」ではありません・・・(笑)。 「アポ」つまり、「アポイントメント」です。


■ 「タスクのアポ化」とは?

「タスクのアポ化」 というのは、私が作った言葉です。

タスク (=実行する時刻が自由な仕事:主に自分の作業)を、
アポイントメント(=時刻が決まっている仕事:主に人との約束)の
ように、時刻を固定してしまうことを表しています。

昨日の「ToDoリスト」はタスクの実行時期がはっきりしないところに
特徴(問題点)があります。ですから、実行時期を固定してしまう
「タスクのアポ化」は、ToDoリスト方式とは対極にあるわけです。


■ 適度な「タスクのアポ化」は有効

私もこの「タスクのアポ化」をすることがあります。
といっても、細かい「アポ化」ではなく、大まかなものです。

たとえば、執筆や資料作成などのために、まとまった時間がほしい場合、
日付と時刻を決めて、そのための時間を確保してしまう方法です。

アポイントメントは通常は「人との約束」ですが、このタスクのアポイント化は、
「自分との約束」「自分とのアポイントメント」と言ってもいいと思います。


また、グループウェアなどで、「タスク」の入力機能がないスケジューラーを
使用している場合も、タスクをアポイントメントのように、時刻指定で入力
するケースもあると思います。


この2つは、割と大まかな「タスクのアポ化」です。こうすると、タスク実行の
時間をはっきりと確保しやすいですし、「ここにはアポイントメントを入れない」
という意識も高まります。

※ もちろん、この場合は、細かい個々のタスクについては、別途管理
   することが必要です。


■ タイムテーブル式のタスク管理 =完全な「タスクのアポ化」 という手法

一方、完全な「タスクのアポ化」を推奨する人もいます。

たとえば、以前に読んだある本では、

  仕事時間を15分刻みでタイムテーブル化しておき、
  その中にタスクの実行計画を立てていきなさい

というやり方が書かれていました。これは、すべてのタスクの実行時刻を決めて
おくこと、つまり、「完全なタスクのアポ化」を目指すものです。


しかし・・・、この「タスクの完全アポ化」を継続して実行している人は、ほとんど
見かけることがありません。(「ほとんど」というのは控えめな表現で、私自身は
「全く」見たことがありません。)


■ 行き過ぎた「タイムテーブル式のタスク管理」でイライラ

私も、過去にタイムテーブル化に挑戦してみましたが、早々に挫折しました。

それも当然の話で、細かくタイムテーブルを刻んでも、その通りに仕事が進む
ことは、実際にはほとんどありません。たとえば、電話1本入っただけで
(電話の内容によっては)、1コマ・15分の時間を使ってしまいます。

また、タスクの実行時間も、なかなか、ぴったり読み通りにはなりません。

そんなちょっとした時間のずれが重なると、タイムテーブルと実際の行動が
一致しないことが気になってきます。かといって、タイムテーブルを修正する
のも結構手間のかかる話です。

一言で言うと、タイムテーブルを細かく作ると、手間がかかる上に、
なんだかイライラしてしまう・・・と、良いことがありませんでした。

このやり方は、一般のビジネスパーソンには向かない方法だと思います。


ただし、例外もあります。予定外の仕事が発生することが特に少ない人の
場合には、タイムテーブル式でも運用は可能だと思います。たとえば、家に
こもって仕事ができるタイプの人の場合です(執筆時のライターさんや、
(一部の)研究者、(一部の)プログラマー、学生さんなどが相当します)


■ 「タイムテーブル式のタスク管理」に感じる「キュウクツ感」

また、ちょっと不思議なことに、この「タイムテーブル式のタスク管理」を
実行すると、窮屈な感じを受けることがあります。

タイムテーブル式のタスク管理は、計画さえしっかりできていれば、実行
段階は、余計なことは考えず、実行に集中すればいいはずです。これは、
「集中力が高まっていいのでは?」とも思えますが、実際にはそんなこと
はありません。


たとえば、こんな状況を考えてみてください。

15分ごとに、「次にこのタスクを実行」という指示とアラームが鳴ると
考えてください。

※ Outlookで詳細にインプットしてPDAに転送し、アラームを出す
   ようにすれば、この状況が再現できます。あるいは、リマインダー系
   のメールサービスで携帯にメールを送る方法もあります。

こうすると、中にはドンピシャのタイミングでアラーム(メール)が鳴って
助かることもあります。しかし、予定よりも遅れているときには、鳴るたび
にイライラさせられます。逆に予定より進んでいるときには、すでに実行中
のタスクを指示されたりして、「もうやってるよ!」とイライラするものです。
(↑私は昔PDAで試したことがあります)

なんだか、窮屈な感じ、イライラする感じが強くなってしまいます。

余程マメな人、タイムテーブルを守ることに喜びを感じる人にとっては
いいかもしれませんが、私には無理ですし、私と同様に感じる人の方が
多数派だと思います。


※ タイムテーブル的にタスク実行の予定を組んでおくと、「この時間まで
   に終わらせよう」というプレッシャーが働き、仕事に集中できるという
   効果がある・・・という意見も聞きます。
   確かに、時間的なプレッシャーをかけることは、仕事に対する集中力
   を高める効果がありますし、私もそれを活用しています。しかし、この
   タイムテーブル式でそれをやると、予定に対して遅れると「負け続け」
   という状況になって集中力が下がったり(あきらめモード?)、逆に
   予定に勝っている場合には、「まだ大丈夫」と、テンションが下がって
   しまうことがあります。
   それよりも、個々の仕事に対して目標時間を設定したり、「午前中に
   ここまで終わらせる」という、全体の流れとして設定する方がより
   効果的だと私は感じています。



■ 結論:タスク管理はゆるすぎてもダメ ・ 細かすぎてもダメ

というわけで、タスク管理に関する1つの結論は、

 「ToDoリスト」のように、実行時期を指定しないやり方
 (=「実行時期」に関してゆるすぎるやり方) はダメ。

 「タイムテーブル式タスク管理(タスクの完全アポ化)」
 (=「実行時期(時刻)」を細かく指定するやり方) もダメ。

ということになります。

ゆるすぎてもダメ、細かすぎてもダメ、というわけですから、
「ちょうどいいところ」を探すのが、タスク管理における重要な
課題になってくるわけです。


というところで・・・、明日はそれに関連したご質問の話です。



今日の記事作成時間は65分でした。

では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 20:05│Comments(0)TrackBack(0)

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