2008年09月24日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「上司という仕事のつとめ方」: 類書とは違った「上司本」です


こんにちは。水口です。
今日は別の「管理職本」の話を。


■ 新しい「上司本」

昨日は、「管理職」について辛口に書かれた本を紹介しましたが、
今日は、まったく別の切り口での「管理職(上司)」向けの本を紹介します。


実務教育出版の堀井様よりご献本頂きました。(ありがとうございます!)

実は、堀井さんは私の3冊目を担当してくださった編集者の方です。
(この本↓)
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いや、今日は私の本の話ではなく、こちらの本↓です。

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上司という仕事のつとめ方

『「上司」という仕事のつとめ方』というタイトルを見ると、「課長の教科書」が
火付け役となって流行り始めている、「管理職本」の一種のようですが、類書
とはずいぶん違う本になっています。

そもそも、サブタイトルに

『完璧なリーダーシップなんてありません!』

とあります。

つまり、この本は、管理職の理想論、「あるべき姿」を押しつける本では
ありません。

完璧であることを求めるのではなく、「完璧でなくてもいい」と訴えながら、
前向きに取り組む気持ちを起こさせてくれる。そんな本です。


こういう方向性の本は、上から目線の本と違って、書くのはかなり難しいと
思います。文章の上手さだけでではなく、著者の人柄が伴っていないと、
上滑りの本になってしまいます。

しかし、この本は、そういう意味でかなり成功していると思います。
本自体が、「良質な」コーチングやカウンセリングのような感じです。

手垢のついた表現で恐縮ですが、まさに「著者の人柄がにじみ出ている」
という表現がぴったりです (著者にお会いしたことはありませんが、
この本が誰にでも書けるものでないことは分かります)。


いま、人間関係やリーダーシップについて悩んでいる管理職の方は
もちろんとして・・・、「コーチング」や「カウンセリング」という言葉が
苦手な人(私も割とそう)は、読むと認識が変わるかもしれません。


■ 「完璧な上司」はいない


著者の松山さんは、「はじめに」でこう言います。

『 私は、さまざまな業界のいろいろな役職の方々と個別に会い、心の声に
耳を傾けてきました。中間管理職として数十名の部下を率いている人もい
れば、部下を一人だけもつ上司の方もいました。もちろん、詳細は述べられ
ませんが、横暴な会社の命令や厳しい労働条件にさらされ、「胸を痛める
話がとても多い」ことだけは述べておきます。』


『 巷にあふれる上司が手にする本は「リーダーシップ」「マネジメント」関係の
ものを含めて、最終的には「もっと強くなれ、もっと有能になれ」とばかりに、
上司としての完璧さを求めるようなものばかりです。


 完璧な人などいません。
 完璧な上司もいません。
 人は、ときにどうしようもなく弱くなる存在です。


 そんなときに手にする上司のための本が、あまりにも少ないことも、本書
を執筆する動機づけとなりました。』
  (4〜5ページより引用)

この本の主旨が分って頂けますでしょうか?

もちろん、「現状維持でいいんだよ」と言っているだけの本ではありません。
コミュニケーション改善のヒントや、気持ちの切り替えのヒントがたくさん
書かれています。


ちなみに、こんな見出しがあります。↓

  『部下から陰口を叩かれるぐらいでいい』

  『上司は「矛盾」していてもいい』

  『カリスマ上司になんてならなくていい』

  『嫌いな部下がいるのは普通のことです』

  『ほめても叱っても怒ってもいいのです』

  『部下に尽くすという「リーダーシップ」もあります』

  『部下に「弱み」を見せてもいいのです』

  『できる人もできない人もいるのが職場です』

  『挨拶ひとつで変わるものがあります』

  『上司だって「やる気」を失うときがあっていい』

  『上司はうざいと言われるぐらいでいい』

  『上司だって最後は「自分のため」でいい』


(私の視点で「管理職のためになる!」と強く思ったものを抽出しました。
 本の中には、もっとたくさんの見出しがあります)


■ 部下に尽くすという「リーダーシップ」

見出しの中に、『部下に尽くすという「リーダーシップ」』という項目があります。

この「部課に尽くすリーダーシップ」には、「サーバント・リーダーシップ」という
名前がつけられているそうです。

これは、以前に紹介した、「逆ピラミッド」の考え方ですね。

※ ちなみに私は不勉強にして、サーバント・リーダーシップという名称は
   知りませんでした・・・ (汗)。すみません。


著者は

『「部下を背中から支え・助ける」「部下が動きやすいように上司が動く」


 (中略)

これもまた立派なリーダーシップのはずです。』
 (63ページより引用)

と言います。確かに、こんな上司がいたら部下としてうれしいですよね。



『 「サーバント(召使い)」という言葉を受け入れることができないかもしれ
ませんが、精神的な強さや人間的な成熟度が、サーバント・リーダーシップ
には求められます。
 なぜならば、人を後から支えることにやりがいを見い出せる人は、自らの
エゴに打ち克たねばならないからです。』
 (64ページより引用)

↑この言葉、いいと思いませんか?
 背筋を伸ばしてくれる言葉ですね。



この本、編集さんが知り合いであるから持ち上げるわけではなく、
本当に良書だと思います。管理職の方や、いつか管理職になるで
あろう方におすすめします。



今日の記事作成時間は50分でした。
では、また明日!



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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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