2008年11月03日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

タスクの所要時間をうまく見積もるポイント


こんにちは。水口です。

今日は先週に引き続き、セミナーで頂いたご質問について
お答えしたいと思います。

※ ちなみに、セミナーで頂いたご質問は、セミナーのご感想・ご質問
   カテゴリーにもありますので、過去の分はこちらもご参照ください。


■ タスクの「所用時間を読む」ためには?

今回のご質問は、

  「タスクの所要時間をどう見積もるか?」

という主旨のものでした。

「タスク」とは、「アポイントメント(会議や打ち合わせなど)」とは違い、基本的
に「自分が行う作業」のことです。報告書や資料の作成、その他もろもろ・・・
すべて含みます。

時間管理では、そういう仕事の所要時間を見積もることが必要ですが、これ
は実際にやってみると案外難しいものです。

「1時間くらいで終わるだろう」と思った作業が3時間以上かかってしまった。
なんて経験・・・私もあります。


この所要時間の見積りがうまくなるにはどうすればいいかというと・・・、
まず、大事なことは、

  実績を知ること

  (時間を計ること。もしくは開始時刻・終了時刻を記録すること)

です。

たとえば、ある作業を行うときに、その作業にかかった時間を知っておくと、、
次に同様の仕事を行うときに役に立ちます。

時間はタイマーなどで計ってもいいですし、あるいは手帳などに開始時刻
から線を引き、終了時刻にそれをチェックすると、所要時間がわかります。

それを毎回細かく集計・計算すれば、より精度は高まりますが、そこまで
やらなくても構いません。毎回記録しているだけで感覚はつかめます。


もちろん、作業の所要時間は、元々なんとなく分かっているものですが、
それを実際に記録するのがポイントです。実際に計ってみると、思ったより
も長い・短いといった差は必ずあるものです。


■ 内容がどこまで見えているか? もポイント

しかし、実際にやっていると、時間の読み通りにいかないこともあります。

たとえば、私の場合、現在は文章を書く仕事も多いのですが、こういう
仕事では、行き詰まってしまうと、時間はどんどん過ぎてしまいます。
普通にいけば、1時間に2000〜3000字書けるのですが、行き詰まって
しまうと、1時間、2時間筆が止まってしまう・・・なんてことはザラです。


では、読み通りにいくか? いかないか? の違いはどこにあるかと
いうと・・・それは

  内容がどれだけ「見えているか」

に左右されます。

「こういう内容で書こう」ということが見えていれば、時間が読めますが、
内容がうまく固まっていないのに無理矢理書こうとしても、うまく進み
ません。

これは、文章を書く仕事だけでなく、私が前職で経験した資料作成や
報告書作成なども同じです。事前に「このデータを」 「こう整理して」
「こういう内容の報告書を作る」 ということが見えていると、すんなり
時間の読み通りにできることが多いです。

これは、

  事前にシミュレーションができているかどうか

と言ってもいいと思います。

もちろん、作業中に考え、気づくこともあるので、100パーセントの
シミュレーションは不可能ですが、6〜7割くらい読めていると時間は
かなり読みやすくなります。

私の場合、事前に簡単なメモに書き出しながら、これを考えることが
多いです。こうすると、「行き詰まる」ことが少なくなりますし、作業の
段取りも良くなりますからおすすめです。


■ 「完璧」を狙わない

もうひとつのポイントは・・・、

  あまり「完璧」を狙いすぎない

ことだと感じます。

所要時間の読みは、うまく当たるに越したことはありませんが、別に
当たったから偉いというわけでもありません。あまり神経質になりすぎ
ないのも時間管理をうまく継続するポイントです。

もちろん、正確であるに越したことはありませんが、たまに長かったり、
短かったりする(多少計画が前後すること)は、それほど大きな問題
ではありません。トータルで大きくずれていなければOKだと考えて
ください。

そのくらいの方が、時間管理を継続していきやすいですし、継続する
ことで、精度は良くなっていくものです。(逆に、精密なスケジュールを
立てようとがんばりすぎて、続かなくなる方が問題です)


ただし、

・ 読みが短いことが多い(=実作業時間が長いことが多い)

・ 読みが長いことが多い(=実作業時間が短いことが多い)

というどちらかの傾向がはっきりしているなら、それは改善が必要です。
 (前者の方がより危険なので特に)

自分のクセ(短く読みがち・長く読みがち)を知り、少し補正することや、
先の「実績を知る」ことを実践していくことで、改善できます。



■ まとめ: タスクの所要時間をうまく見積もるためには

□ 普段の実績を知ること

   時間を計ること。もしくは開始時刻・終了時刻を記録すること
   (続けると、類似の作業の所要時間が予想しやすくなってくる)

□ 事前に作業内容が「見える」ように考えておく
   (事前に作業内容をシミュレーションする)

   実作業を開始する前に(計画の段階で)作業内容を
   メモしながら考えてみると見積りの精度が高まる

□ あまり「完璧」を狙わなくてもいい

   多少の長い・短いは問題ない。トータルで大きくずれなければOK

□ 読みが長い・短いの傾向がはっきりしているなら、
   その傾向(自分の癖)を意識して補正する

   (また、経験の少ない作業も長めに見積もるようにすると安全)

となります。

「完璧を狙わなくてもいい」というのは、意外と思われる方もいるかも
しれませんが、結構大事なことだと思います。もちろん、精密に完璧に
やりたい人は、そうして頂いて構いませんが・・・、そのせいで疲れて
しまって続かなくなるようでは、本末転倒だということです。




今日の記事作成時間は78分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(6)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
こんばんは。

実際にやってみての感想としては、「所要時間の実績を記録する」というのは所要時間(日数)の見積もりには非常に役立ってます。

実際に記録している数字を毎回見直して見積もることはしなくとも、実績を記録することが習慣付けできていることによって、

○今の仕事は何日の何時に終わるか(ある仕事の締切りを守るにはいつから始めないといけないか)
○今の仕事はどんな仕事が割り込むとどれだけずれる可能性があるか(締切りを守れる範囲で、どんな仕事を割り込ませることができるか)

などの見積もりは、その場では直感でやっているつもりでいても、記録してきた実績の数値が体に染み込んでいることによって、だんだんと精度が上がってきているようです。
Posted by ☆shinchan☆ at 2008年11月05日 00:11
水口です。
shinchanさん、こんばんは。

実践者のご感想、ありがたいです。

『記録してきた実績の数値が体にしみこんでいる』という感覚、まさにその通りですね。

私は実績時間の集計(計算)などの細かいことは必ずしもやらなくていいと考えています。
(もちろん、やってもいいのですが)

その理由がまさにこれです。ありがとうございます。
Posted by 水口和彦 at 2008年11月07日 18:45
こんばんは。

確かに、数値のデータが集まると、いろいろと集計したくなりますが、凝りだすとかなりの時間を取られることになります(汗

私の仕事のメインは仏壇の最終組立で、仏壇1本あたり8日〜12日かかる組立が大抵2本前後、それぞれ異なるペースで同時進行しているという状態です。

仏壇が1本完成するたびに、その仏壇に対する所要日数・所要時間などは集計して、用意しているエクセルのシートに入力しています。組立の中の一部の工程は、仏壇によってはアルバイトなど、自分以外の人に振っていることもあり、その部分の所要時間も記録することで、仕事の分け方が適切だったかどうかを検証しています。

ここでも、1本1本の仏壇で誰に何時間分の作業を振ったという数値を覚えているわけではありません。

○納期が○○である仏壇を組み立てる時、アルバイトの手助けは概ね何時間分で足りるか。
○上記の時間数に対して実際のアルバイトのシフトで足りない時、次善の策として何日間、各何分の残業が必要か。
○複数の組立ての重なり具合によって、1本1本の仏壇の所要日数はどれだけ影響を受けそうか。

以上の事などは、日々の記録の他、製品ごとの集計や、エクセルシートへの入力によってデータを得ることを繰り返していくうちに、体で覚えてきました。

複数のメンバーが絡んでくる仕事を適切に段取るには、集計データも結構大事に思えてきます。なるべく手間をかけないようにしたいところですが(汗
Posted by ☆shinchan☆ at 2008年11月08日 01:34
水口です。
shinchanさん、ありがとうございます。

時間の集計は、経営的に見ればコストの集計でもあり、数字を取らなければいけないという職場も
増えつつあるように感じます。(企業と打ち合わせする中でもそういう話はでてきます)

思ったのですが、最終的にはデジタルで管理するのがいいですが、途中段階ではアナログで
記録するのもいいかもしれません。

たとえば、現物(仏壇)1つにつき、クリップボードにはさんだ集計用紙を用意しておき、
そこにその都度書いていくというやり方です(これなら現場ですぐ書けるので便利かと)。

クリップボードは何枚か用意しておき、終わったら使い回しする。そのときにExcelにインプットする。

というやり方、意外にいいかもしれません。
思いつきですが、お気に召しましたら使ってみてください。
Posted by 水口和彦 at 2008年11月08日 17:58
こんばんは。
水口さん、アドバイスをありがとうございます。

確かに、紙媒体のアナログの記録は、デジタルとは違った良さもありますね。組み立て記録のA4ノートは今3冊目の後半あたりですが、予想以上に過去の記録に当たる場面があって役立っています。

仏壇組立の他、1日〜1週間で完結する預り・修理の仕事が入る事もありますが、クリップボードを使うやり方はこのような短い期間の仕事が複数重なる場合に役立つと思いますので、機会があれば導入します。

有償修理の場合は、所要時間がそのまま手数料として反映されますから、所要時間=コストという関係はよりはっきりしますが、それでなくとも、自分と誰かの時間の集積は、会社から見ればコストの集積りだという感覚は大事だと思います。
Posted by ☆shinchan☆ at 2008年11月08日 19:55
水口です。
shinchanさん、こんばんは。

『自分と誰かの時間の集積は、会社から見ればコストの集積りだという感覚は大事だと思います。』
そうなんですよね。時間は自分のものであると同時に、会社としては1つの経営資源でもあります。


「自分」の視点だけでなく「会社」としての視点を持つ。
「義務」という見方よりも、(自分としても会社としても)「資源」という見方をする。

「時間対効果」を高めることをはじめとして時間の使い方が上手な人は、
こういう視点の持ち方をしているように思えます。
Posted by 水口和彦 at 2008年11月10日 19:50
 

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