2009年01月11日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

にわかに話題になっている? 「ワークシェアリング」について


こんにちは。水口です。

8日の「ワッセナー合意」の話で、「ワークシェアリング」という言葉を出しました。

私はこの「ワークシェアリング」を、「数年前に流行った言葉」という認識でいま
したが、ちょうどその翌日のニュースでこの言葉が紙面を飾っていましたね・・・。


■ 「ワークシェアリング」のとらえ方

「ワークシェアリング」とは、「従業員同士で仕事を分け合うこと」=人数を増やし、
1人当たりの勤務時間は短くすることを指しています。


これには2つのパターンがあります。

□ 雇用維持型
 企業の業績が悪化した場合に、「人減らし」をする代わりに、
 全員の労働時間を減らす

□ 雇用創出型
 短時間勤務により、雇用機会を増やす(人数を増やす)


現在言われているワークシェアリングは、前者が主だと思います。

※ 「ワーク(仕事)」を「シェア(共有する・分ける)」という語感のためか、後者を
   期待する声も多いと思いますが、現状それができる企業は少ないでしょう。


■ 「ワークシェアリング」導入における課題

前者のワークシェアリングだと、

  ・ まず、残業をゼロにする
          ↓
  ・ さらに、勤務時間を短くする

    (その分、賃金もカットになる)

という流れで行っていくことになるわけですが・・・、これは、あくまでも
「サービス残業」が無いことが前提であり、サービス残業が残っている職場で
実施しても、単なる「給料減らし」にしかなりません。

※ それでも、雇用維持のためにやる価値はある、という議論はあっていいと
   思いますが、企業の側からは(サービス残業が残っている場合は)、あまり
   胸を張って言えることではありません・・・。


というわけで、もし、政府が企業に対して、「ワークシェアリング」を実践する方向
に誘導したいのであれば、同時に「サービス残業」に対する規制をより厳しくする
のが筋ではないでしょうか。

また、企業側は「副業」に対してもう少し寛容になるべきだと思います。
(現状、就業規則で副業を禁止している企業が多いです。それに法的な
 効力があるかどうかは、判例上微妙なのですが)


この2つ(サービス残業を無くすこと、副業を認めること)が実現されれば、私は
「ワークシェアリング」は結構良いものかもしれない、と思います。また、本気で
ワークシェアリング型の社会(企業)を目指すなら、この2つは必須だと思います。

問題は、今回の「ワークシェアリング」の議論が、そこまで本気のものかどうか。
「ワークシェアリング」というオブラートにくるんで、単なる賃金削減をしようとして
いるようにも見える・・・というのは、うがった見方でしょうか?

今後、「ワークシェアリング」議論はいろいろ出てくると思いますが、その「ワーク
シェアリング論」が、どこまで本気のものか、見極めることが必要だと思います。


■ アンケートでは?

関連して、こんなアンケートもありました。

Yahoo!ニュース - 意識調査 - ワークシェアリングに応じる?

『』内は引用です)
 
『身近な同僚が解雇されるとしたら、あなたはワークシェアリングに応じる?』

という質問に対して、こんな結果↓が出ています。



(リンクが切れたときのために)
 応じる  : 56% 
 応じない : 45%   でした

これは程度問題(どのくらい給与が下がるか?)がありますから、YES/NOでは
回答しにくいところがありますが、「応じる」が過半数を超えているのは、日本的な
メンタリティだと思いますし、実際、現在の日本の社会にも合っているように思い
ます。

※ 個人的には、労働力の流動性が高い社会にも少し魅力を感じますし、
   たとえば、このブログを読むような方は、それに対する対応力を持つ方も
   多いと思います。しかし、それは世の中全体で見れば多数派ではありません。
   多くの人がその中でで生き抜けるようになるには、まだ時間が必要でしょう。


■ 別の動きをする会社も・・・

↓早くも動いた会社もあります。やることが早い・・・(汗)

日本電産 一般社員1万人の賃金を最大5%削減へ
(毎日新聞) - Yahoo!ニュース


一般社員の賃金はグループ会社の中で業績により違って、1〜5%。
役員報酬は20〜50%削減。 とのこと。

このくらいの削減幅なら、普通は賞与で調整すると思うのですが、それをあえて
この時期に発表したのは、「こういうことをしてでも、雇用を維持する」という
メッセージが込められているのかもしれません。

個人的には、「ワークシェアリング」というオブラートにくるんだ実質的な賃金削減
を狙うよりも、この日本電産のやり方の方が、ずっと誠実だと思います。




今日の記事作成時間は60分でした。

では、また明日!


このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなにブックマーク
Posted by 水口和彦 at 23:55 │Comments(0)TrackBack(1)

時間管理術研究所の無料メールマガジンで
モチベーションアップしてみませんか?
メールアドレスを入力すれば登録できます! → 
バックナンバーはこちら
Copyright (c) 2005-2007 BizARK Inc. All rights reserved.
この記事へのトラックバックURL
(参照リンクの無いトラックバックは受け付けておりません)
http://trackback.blogsys.jp/livedoor/k_minakuchi/51832974
この記事へのトラックバック
1月6日:2009年の関心事、「経済」と「雇用」についての考察(1)で、かなり大上段に構えた形で始めた考察ですが、今日はここから派生してきている「ワーク・ライフバランス」と、「ワークシェアリング」を軸として考察を進めていこうと思います。   1月10日「ワーク....
2009年の関心事、「経済」と「雇用」についての考察(2)【淡海の旅人の雑記帳〜「彦根仏壇を作る」仕事、「滋賀グルメを巡る」休日】at 2009年01月12日 17:05
 

※ スパムコメント対策として、半角の「!」は使用不可の設定にしています。
  申し訳ありませんが「!」は、全角文字を使用していただけますよう、
  お願いいたします。