2009年02月18日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

経営者と独立志望の方は必読!: 『倒産する社長の共通点』


こんにちは。水口です。
今日は久しぶりにテレビの話題です。


■ 倒産する社長の共通点

以前から見ているのですが、私が昨年あたりからより面白く見ている番組に、
テレビ東京系の「カンブリア宮殿」という番組があります。

経済人への取材と、作家の村上龍さんによるインタビュー、対談という構成の
番組です。一時はやや低迷?した感を(私は)感じていたのですが、昨年から
人選や番組内容など良くなった気がします(最近は楽しみに見ています)。
(私は村上龍さんの小説が好きなので、ひいき目に見てるかもしれませんが・・・)

現在の様に経済状況が厳しい中では、ニュースの中の文脈(当たり前のように
言われていること・あるいは「あえて言われてないこと」)に対して、「なぜ」と問い
かける視点は特に新鮮に映ります。


さて、今週の同番組(2/16放送)で、「倒産する社長の共通点」が紹介されて
いました。

(その回の概要はこちら↓ :テレビ東京のサイトです)

カンブリア宮殿:テレビ東京
「失敗集団に学べ!大倒産時代を生き抜く極意とは…?」  


(※ この概要にはその「共通点」は載っていません)


この共通点を述べたのは「八起会(やおきかい)」という、「倒産させてしまった
社長」が集まって活動している会の会長、野口誠一さんという方です。

八起会というのは、倒産させた社長が集まり、改めて勉強し直し、倒産の原因
(特に自分の悪かったところ)を見つめ直して再起をはかる。という活動をされて
いる会だそうです。そんな会があるとは知りませんでした。

しかも、「倒産しそうな社長」からの相談を無料で受けることを、30年以上も
続けているそうです。これはすごいことですよね。


野口さんによると、会社を倒産させてしまったことを苦に自殺に至る社長も
決して少なくないが、そこで相談できる(電話できる)勇気があれば救われる
とのこと。こう聞くと、この会の存在意義が大きいことが分かります。
(これまでに5万人の相談を受けてきたそうです)

こう聞くと「経営者版いのちの電話」という感じですが、単に優しいだけでなく、
経営者として「やるべきこと」をやっていなかったところに対しては、厳しく指摘
するという一面もあります。決して甘くはないのですが、見放さずに再起を促す
といった感じです。


・・・こういうと何ですが、世の中に「会社を起こす人」向けのサービス(ビジネス)
はたくさんありますが、「会社が倒産しそうな人」をサポートするビジネスは、ほぼ
皆無です(弁護士さんは別にすれば)。営利活動としてはほぼ成り立たないです
から当たり前の話かもしれません。

(もしかしたら倒産前の「取り込み詐欺」を指南するといったアンダーグラウンド
 なビジネスはあるかもしれませんが、それは主旨が違いますね・・・。)


経営者も人間。倒産しそうなときには、心配事が色々で頭が回らなくなるはず。
ですから、今が好調な方も「八起会」のことは頭の片隅に入れておいた方が
いいのかもしれませんね (友人知人に経営者がいる方もですね)。


・・・「八起会」の紹介が長くなりました。

その番組の中で、野口さんが紹介していた「倒産する社長の共通点」があり
ました。経営者の方、将来独立しようとする方は必読だと思います。

『』内は引用です)
 
『倒産する社長の共通点

 □1  自己中心
 □2  悪いことはすべて他人のせい
 □3  嫌いなこと、苦手なことは避ける
 □4  真の勇気がない
 □5  頭で分かっていても実行しない
 □6  お人好し
 □7  還元の心なし
 □8  反省心の欠如
 □9  時間貧乏
 □10 公私混同                』

                            
  (上記番組内で紹介されたリストを引用)

パッと見てピンとくるものと、ちょっと考えないと分からないものがありますが、
このリストはかなり納得出来るものがあります。5万人の「倒産した・倒産しそう
な社長」と話してきた方が言うのですから真摯に受け止めるべきだと思います。

一方、「起業」する人向けに発信されている情報には、「ビジネスモデル」云々
といった小ぎれいな情報が多いですが、そういった項目は微塵もありません。
(※ もちろん、ビジネスモデルを考えることは大事ですが)


このギャップは、世の中にあふれる情報には「偏り」があることを示しています。

本当は「成功例」を学ぶ以上に「失敗例」から学んでおく必要もあるのですが、
「失敗例」を記事にしても、あまり読んでもらえない(人気が出ない)ですから、
取り上げられることは少ない・・・。メディアにも本にもそういう構造があります。
(これは起業に限らずビジネスパーソン向けの情報全般に言えることです)

私は情報収集に比重を置きすぎることには、いくつか弊害があると感じてい
ますが、この「偏り」もその1つだと思います。



今日は話がそれまくりです。すみません。
それだけ考えさせられる番組だったということで・・・(汗)。

このリストを紹介したのは、この中に「時間貧乏」という項目があるのがその
理由の1つでした。弊社が倒産しそうなわけではありませんのでご安心を。

だいぶ長くなってしまいましたので・・・「時間貧乏」の話はまた明日に。



今日の記事作成時間は58分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
『倒産する社長の共通点に「時間貧乏」が出ていますので、決してはずれた話題ではない気がしますよ。

今回のご意見にも、まったく同感です。
世の中には起業前にいいことしか教えないところが多すぎます。
実際は独立・自営というのは泥臭いことも、みっともないことも多く、決して、サラリーマンの人が「憧れる」ようなものではないと思っています。
七転び八起きの「八起会」は、わたしも以前本を読ませていただいたことがありますので知ってはいましたが、貴重な存在ですね。
独立すると上司がいなくなるので、耳の痛いことを言ってくれる人もいません。
そこが落とし穴なんだろうな、と思っています。

ご紹介ありがとうございました!
Posted by スギポン at 2009年02月19日 08:39
水口です。
スギポンさん、ありがとうございます。

・・・ですよね−。
(いいことしか教えないところが多いという話について)


これを書いた後、仕事関係の知人から「八起会」の野口さんの話を聞いたところによると、
野口さんから直接話を聞いた経営者の方からは絶大な人気があるそうです。
確かに、分かる気がします。
Posted by 水口和彦 at 2009年02月20日 19:06
 

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