2009年02月19日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

経営トップやマネージャーだけじゃない? 「時間貧乏」の2つの側面


こんにちは。水口です。
今日は昨日の「倒産する社長の共通点」に関連した話です。


■ 経営トップやマネージャーの「時間貧乏」: 「時間貧乏」とは?

昨日の「八起会」の野口誠一会長の言う「倒産する社長の共通点」の話(↓)、
これは1項目ずつ考察してみたいと思うくらい、示唆深いものがありますが、
その中でも1つ、「時間貧乏」という項目が気になります。

『』内は引用です)
 
『倒産する社長の共通点

 □1  自己中心
 □2  悪いことはすべて他人のせい
 □3  嫌いなこと、苦手なことは避ける
 □4  真の勇気がない
 □5  頭で分かっていても実行しない
 □6  お人好し
 □7  還元の心なし
 □8  反省心の欠如
 □9  時間貧乏
 □10 公私混同                』

                            
  (「カンブリア宮殿」の番組内で紹介されたリストを引用)

この「時間貧乏」、番組内では説明されていませんでしたが、ピンとくるものが
あります。会社が(組織が)ダメになっていく前兆として、この「時間貧乏」に言及
する人は少なくないのです。

この「時間貧乏」は、単に「時間が不足している」ということだけでなく、もっと
根が深い問題です。それには、2つの側面があります。


■ 経営トップやマネージャーの「時間貧乏」: 第一の側面

まず、「時間貧乏」の第一の側面は・・・


  目先のことに忙しくなりすぎて、
  長期的な取り組みができていない


というものです。たとえば、
――――――――――――――――――――――――――
例(1)
・ 組織の体制や仕事のやり方などに問題があっても
  それに対する手を打たない
             ↓
・ ますます問題が発生しやすくなり、それに対応するだけで
  時間がなくなってしまう
――――――――――――――――――――――――――
例(2)
・ 業績が下がり傾向なのに、今までのやり方を見直さない
  「とにかくがんばろう」という発想で突き進む(戦略不在・・・)
             ↓
・ とにかく仕事量が増加する一方になってしまう
――――――――――――――――――――――――――

こんな状況です。

こういう状況が続くと、当然「時間貧乏」にもなります。また、こうした状況は
「バタバタ忙しい割に業績が上がらない」という意味で 『バタ貧』 と呼ばれる
こともあります。


これは単純に 「がんばってもダメなら、やり方を見直せよ・・・」と言いたくなる
状況ですし、小ぎれいな言い方をすれば「PDCAが回っていない」となります。

とはいえ、人は「頭」では分かっていても、こういう状況に陥ることがあるのは
事実だと思います。小さいものを含めれば、「やり方変えた方がいいのに」と
思えることに手をつけられない(それで余分な手間がかかってしまう)という問
題はあちこちにあります。


※ (やや余談っぽいので、字を小さくして・・・)
   そうなる原因の1つは、目標未達の原因が、「行動目標の未達」なのか、
   「行動目標は達成したけど、成果として未達」なのか、その切り分けが
   できていないことにあります。この切り分けは決して難しいものではない
   のですが、人はついついこの視点を見失ってしまいがちなものです。
   (「やり方を変えたくない」というサンクコスト的発想があるかもしれません)
   それで私は「仕事に追われない超時間術」の中でもこの視点を持つことを
   推奨しているわけです・・・(AR思考)  



■ 経営トップやマネージャーの「時間貧乏」: 第二の側面

そして、「時間貧乏」の第二の側面は・・・


  長期的なこと、悩み深いことを「考えたくない」から、
  目先のことで忙しくしてしまう


というものです。

結果として先の「第一の側面」と同じになってきますが、原因が違います。こちら
は、「ややこしい事」を考えたくないという、一種の現実逃避から始まります。

たとえば、安全面や生産上の問題点の解決、将来の事業計画、新製品の開発、
人員の計画や人材育成等・・・、(本来なら)少しずつでもやるべきことを投げ出し
てしまい、考えるのも嫌だからと現実逃避・・・。なかには、社員にその問題点を
指摘されると「逆ギレ」のように不機嫌になる社長(や上司)もいます。


これはいかにも問題ですが、人はこういう状態に意外に簡単にはまってしまう
ものだと思います。社長じゃなくて個人でもそうです。


「このままじゃいかん」と思っていても、いざ、その事を真正面から考え始めると、
やはり苦しいので、ついつい逃げてしまう(考えないようにしてしまう)・・・。
そうするうちに、逆に「それを考えない」ために(意識するしないにかかわらず)、
他のことで「忙しく」してしまう・・・。

小さいことも含めれば、個人的な問題にこれに近い対応をしてしまった経験の
ある方は少なくないと思います。




この2つの側面は厳密に言うといろいろケースがあると思いますが、多くの場合、
「第一の側面」のようになっているのを放置しているうちに「第二の側面」へ移行
していくケースが多いと思います。

―――――――――――――――――――――――――

  目先のことに忙しくなりすぎて、
  長期的な取り組みができていない
 (第一の側面)
            ↓
     (問題がより大きくなる)
            ↓            
  長期的なこと、悩み深いことを「考えたくない」から、
  目先のことで忙しくしてしまう
 (第二の側面)
            ↓
   (もちろん問題は解決しない・・・)
            ↓
   以下、何かが破綻するまでくり返し

―――――――――――――――――――――――――
ということです。



というわけで、

  「時間貧乏」を見過ごし続けると、より悪い方向へ行ってしまう
  (より悪循環にはまってしまう)

いうことは、自戒も含めて心に留めておきたいと思います。


ちなみに、「時間」に関する教訓話として、よく、

   「緊急なことよりも重要なことを」

と言われますが、これも基本的に同じことを指しています。

※ これを「スローガン」として言うのは簡単。(でも、そこで終わる人が多い)
   実際、「具体的な計画」に落とし込むことは、なかなか難しい。
   (だからこそ計画法を工夫する) というのが私の基本的な考えです。



今日の記事作成時間は62分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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