2009年03月23日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「できればやるタスク (アンコミットなタスク)」の効果と注意点


こんにちは。水口です。
今日は昨日の記事の続きで「タスク管理」の話です。


■ シンプルな「タスクの優先順位三段階」

昨日は、

  タスクにABC式に優先順位をつけても、悩みが深くなる割に
  実用的な効果はあまり無い

という話をしました。

昨日の話では、

  優先順位を付ける基準そのものが不明確

という点を主に述べましたが、さらに、

  優先順位を付けることで安心してしまう

  (できるような気がしてしまう:本当は仕事が多すぎて出来ないのに)

という問題もあります。

私は昔「ABC式」でタスク管理を行っていた時期がありましたが、どうも
仕事がうまく回らないと感じていましたし、気分的にもスッキリしないものを
感じて悩んでいたことがありました。

結局、上記の問題がその原因だったわけです。そして、タスクに関しては
もっとシンプルに考えるべきだと思うに至ったわけです。それが、


  絶対やる / できればやる / やらない


という分類です。

こんな単純な分類では物足りないという人も多いかもしれませんが、実際の
ところ、この分類すら決めていない人が多いのが現状です。そして、そのせいで
余計な悩みを引き延ばすことになってしまいます。


■ 時間管理の目的 (3つの自分を両立させる)

仕事とプライベートのどちらでもそうですが、人は誰でも「あれもやりたい」、
「これもやっておきたい」と、やりたいことは色々とあるものです。

しかし、限られた時間の中で、そのすべてを実現するのは困難・・・。

その理想と現実の折り合いを、できるだけうまくやれるようにする。という
のが、時間管理の目的の1つです。


別の言い方をすると、

  「構想する自分」
 (あれもやりたい、これもやりたい・・・)

  「決断する自分」
 (今は「これ」をやろうと決める:計画を立てる)

  「実行する自分」
 (選択したことを実行する)

この三つをうまく両立させていくことが必要だということです。


■ 両立できていない例

たとえば、よくある「やりたいこと、やるべきことを書き出す」というタスクリスト
(TODOリスト)は、「構想する自分」に相当します。

本来なら、それを書き出す一方で、どれがやれて、どれはやれないかを判断
していく必要があります(「決断する自分」:リソース管理の視点です)。

その視点がなければ、「構想する自分」と「実行する自分」の間のギャップが
大きすぎますから・・・、

  「色々やりたいことはある(書き出してもいる)。
   でも、全然できてないよな・・・」

と、変に落ち込むことになってしまいます。
(そのうちタスク管理も嫌になってしまいます)

あるいは、

   「あれもこれもやろうとして、どれも中途半端」

という状況になってしまうこともあります。いろいろ努力している割には、肝心
の成果につながらないという状況です。
(組織としてそうなってしまう場合もあります)


ですから、「やりたいこと」群の中から、「これはやる」「これは(今は)やらない」
と決断していくこと(「決断する自分」)は、必要なことなのです。

それが最初の

  絶対やる / できればやる / やらない

の分類を決めるということです。


「決断する」というくらいですから、「絶対やる/やらない」の2分類を基本に
すべきですが、一部は「できればやる」という扱いにしても構いません。


■ 「できればやる」タスクの効果と注意点

この「絶対やる」というタスクのことを、「やる」と決めた(約束した)という意味で
「コミット」したタスクと呼ぶことにすると、先の分類は


□ 絶対やる    : 「コミット」したタスク

□ できればやる : コミットしてない(「アンコミット」な)タスク

□ やらない    : (すでに「タスク」ではない)

と言うことができます。


仕事の中では、大半のタスクに対して「絶対やる」か「やらない」と決めていく
ことが重要です。「できればやる」という宙ぶらりんのタスクが増えすぎるとよく
ありません。

ただし、「できればやる」はゼロにしなくても構いません。

たとえば、

□ いつか○○方面に出向くことがあれば、
   そのついでに、△△△△を見学してみよう

□ 今度□□書店に行ったときには、
   ▲▲分野の専門書のコーナーを見てみよう

といった、不急だけれども機会があればやっておきたいことなどを、書きとめて
おいたりすると役に立ちます。(「ついでにタスク」 という感じです)

また、時間という切り口で見れば、

□ 今週、余裕があれば、○○の件をやっておこう
   (まだ先だからやらなくていいんだけど、余裕があれば早く取りかかろう)

というように、将来の「コミットしたタスク」を今週の「アンコミットなタスク」として
取りかかるということもできます。


こういった、「やれればやるし、もしやれなくても大丈夫」というタスクは、一種の
調整役として働きます。また、こうしたタスクを実行できると「プラスアルファ」の
ことがやれたという実感もあり、気分的にも良いものです。


ただし、注意点もあります。

まず、たとえ「できればやる」の扱いだとしても、タスクが増えすぎると、それが
負担に感じることもあります。やたらと増やしすぎないことも重要です。

※ ですから、当面やれないものは「今はやらない」タスクとして、
   スケジュールとは別にメモしておくのもおすすめです。


また、本来は「絶対やる」タスク(ちゃんと時間を確保すべきタスク)であるもの
を、つい「できればやる」タスクにしてしまうとまずいです。

逆に「やらない」「やれない」という判断を先送りするために「できればやる」扱い
のタスクを増やしてしまうのもよくありません。
(断ったり、人に振るのは早い方がいいですから)


つまり、

  絶対やる / できればやる / やらない

の中で、「できればやる」は少なめにすることが必要です。

一種の潤滑油的な役割で、少量あると効果的ですが、多すぎると副作用が
大きくなると言っていいと思います。



この「できればやる」の扱いについては、
明日もう少し触れてみたいと思います。



今日の記事作成時間は47分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
いつも楽しみに拝見させていただいています。

私は入社1年目の新人ですが、ここに書かれている内容は私にとって大変参考になりますし、考えさせられる事も多々あります。

これからも応援してます。長文失礼しました。
Posted by モルメル at 2009年03月25日 00:42
水口です。
モルメルさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

「時間管理」とか「仕事のやり方」は、身につけるのに早すぎるということは無い
と思います(← 私はもっと早く身につけておけば・・・という思いがあります)

参考にして頂けると幸いです。
今後とも、よろしくお願いします!
Posted by 水口和彦 at 2009年03月25日 18:18
 

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