「多くの企業がワークシェアリング導入に消極的」 その理由は?
こんにちは。水口です。
今日は「ワークシェアリング」関連の話です。
■ 多くの企業がワークシェアリング導入に消極的
こんな調査がありました。
『〜ワークシェアリングに関する考え方〜 企業の意識調査』
en-japan | ニュースリリース
エンジャパン(転職支援サイトを運営)が469社の企業に
『ワークシェアリング』について調査したものです。
一口に『ワークシェアリング』と言っても、オランダのように雇用を創出する
(1人当たりの仕事量を減らす。パートタイム勤務を増やす)タイプもあれば、
緊急避難的に残業カットや休日増加を行うこともワークシェアリングと呼ば
れているのが現状です。
ですから、どういう「ワークシェアリング」を想定しているかで、回答も変わって
くるわけで・・・そこが考慮されていないことを前提に読む必要はあります。
調査内容の詳細(pdfファイル)もあります↓
http://prtimes.jp/data/corp/725/2f74b09a935b3e969bbca98c3792538a.pdf
(『』内は引用です)
『ワークシェアリングの導入を考えているか、聞いたところ「導入は難しい」という
回答が66%で2番目に多かった回答の「検討はするが導入は難しい」(17%)を
大きく引き離した結果となりました。企業がワークシェアリングの取り組みに消
極的な姿が浮き彫りとなりました。弊社では今回の結果から、ワークシェアリン
グが速やかに拡大する状況とは難しい状況と見ています。』
『 ワークシェアリングを「検討はするが導入は難しい」「導入は難しい」と回答
した企業に、理由を調査したところ、「1人が担当している業務を切り分けら
れない」(55%)がトップとなり、2位は、僅差で「既存社員の給与を下げること
ができない」(54%)となりました。』
というのが概要です(詳細は上記pdfファイルを参照ください)。
「ワークシェアリング」に対して、かなりネガティブな反応がありますね。
まず、現在は「ワークシェアリング」に対するイメージがあいまいなところもあり
ますし、無理もない結果かもしれません。
※ 『日本型ワークシェアリング』という、なんだかよく分からない言葉が
いつの間にか定義されていたりしますし・・・。
(こちら↓もご参照を。 3/20に書いたものです)
「日本型ワークシェアリングはこれ」 と誰が決めたのか?
また、「まだワークシェアリング」を導入する必要はない」と判断している
企業も多いのかもしれません。
たとえば、「日本型ワークシェアリング」と一部で言われている、休業や残業
削減などは、特にワークシェアリングとは呼ばずに実施している企業もある
と思います。
そういった従来からある手法とは違う、本格的なワークシェアリングを実施
しようとするならば、給与体系の見直しまで必要になりかねません。ですか
ら、先陣を切ってやろうという企業は少ないのではないでしょうか。
(解説)
――――――――――――――――――――――――――――――
オランダ型のワークシェアリングは、「同一労働同一賃金」とは不可分です。
(パートタイムでもフルタイムでも時給換算では変わらないことが前提です)
しかし、現在はほとんどの企業で「同一労働同一賃金」は実施されておら
ず、「年功給に近い職能給」が一般的です。
どちらが良い悪いという話は置いておいて、これを切り替えるのは、かなり
大変なことになります。
この記事↓でも書いたように、実際に導入している企業もあります。
(兵庫県の「エス・アイ」という会社です)
「多様就業型ワークシェアリング」は一種の「出来高制」なのか?
ここと同様に実施しますか?と聞くと、二の足を踏む企業がほとんど
ではないでしょうか。
――――――――――――――――――――――――――――――
この調査結果を見ると、ワークシェアリングは「画に描いた餅」なのか?
という気もしてきますが・・・。
長い目で見れば、ワークシェアリングと呼ぶかどうかはともかく、給与体系
や就業形態の見直しは必要になってくると思います。
そのためにはいろいろ課題はあります。特に給与制度の見直しは、実行
するまでにかなり時間がかかると思います。
そして、もうひとつの問題は・・・
■ ワークシェアリングにより、業務効率は悪化する?
上記アンケートの『ワークシェアリングが難しい理由』という設問の回答に
業務効率の悪化を避けられない : 48%
という答がありました。
たとえば、Aさんが残業含めて月200時間で行っている仕事を、人を
増やして分担したとしたら、
Aさん200時間の仕事 = Aさん160時間+Bさん40時間
とは、なかなかならないものです。
Aさん200時間の仕事 = Aさん160時間+Bさん60時間
のように、総労働時間では増えてしまうこともあります。
特にホワイトカラー業務(デスクワーク業務)では、定型的な仕事ばかり
ではありませんし、仕事のやり方がマニュアル的に整理されていないこと
も多いですから、他の人に変わると効率が低下することも多いです。
そういった「仕事のやり方」の面でも改善が必要です。
(属人的な仕事→共有できる仕事、暗黙知→形式知への変化です)
実際に仕事のやり方の改善を積み上げていくと、人を増やさなくても
Aさん200時間の仕事 → Aさん160時間の仕事
となる(労働時間を減らせる)ことも多々あるわけですが・・・。それは
それとして、現状の仕事を効率化していくことが、ワークシェアリングの
ためにも重要であることは間違いないと思います。
とはいえ、「業務マニュアルを作れ」と言っても、なかなか進まないのが
現実です・・・。私も若い頃、特に嫌いな仕事が「業務マニュアル作り」
でした。
ただ、今は分かりますが、これは「自分が使いもしないマニュアル」を
作らせようとする時点で間違っていたんです。少し工夫すれば、業務
マニュアルの作成はずいぶん楽になりますし、自分自信の役に立つ
ものにもできるのですが・・・。 その辺の話はまた今度。
今日の記事作成時間は50分でした。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)│TrackBack(0)
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