2009年04月19日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

『俺は、中小企業のおやじ』 おすすめ本:経営者の方はぜひご一読を!


こんにちは。水口です。

『俺は、中小企業のおやじ』 というタイトルは、私のことではありません。
(私もオジサンですが(笑)、「中小企業」というよりは零細企業です)

そのタイトルの本が、面白いんです。


■ 「俺は、中小企業のおやじ」 鈴木修著

昨日の私の新刊について、もう少し説明しておきたいのですが、
その前に、ぜひとも紹介しておきたい本があります。


こちら↓です。
―――――――――――――――――――――――――――――――
俺は、中小企業のおやじ俺は、中小企業のおやじ
著者:鈴木 修
販売元:日本経済新聞出版社
発売日:2009-02-24
おすすめ度:4.5
クチコミを見る


―――――――――――――――――――――――――――――――

著者の鈴木修氏は、自動車の「スズキ」の会長兼社長の方です。同氏が
(おそらく)最初で最後の著作として書かれた本だそうで、興味があって読ん
でみました。

ビジネスのスキルやノウハウということではなく、経営のあり方の1つのモデル、
考え方として、経営者の方(とそれを目指す方)には、一読をおすすめしたい
本です。


■ スズキという会社

現在の不況下において、スズキという会社は、赤字を出さずに運営している、
少ない自動車メーカーの1つです。

昨年に、他社に先駆けて減産して在庫を減らしたのが良かったと言われて
いますが、その減産を決断したのが、その鈴木修会長です。

ですから、「先を読み」「トップダウンで指示を出す」、いわゆる「カリスマ」的な
経営者像を想像してしまいます。そんな興味を持って、上記の本を読んで
みましたが、良い意味で予想が外れたという感じです。



ちなみに、この本には特別な経営ノウハウ的なものは、あまり無いように
思えます。

書いてあることは、基本的に「当たり前」のことばかりです。
私が思うに、そのポイントは3つ。


  自社の強みを活かすこと

  (また、強みを作ること:インド進出の話など)

  堅実に経営すること

  (無駄を無くすことや、現場重視という姿勢も含めて)

  顧客視点を持つこと

  (「アルト」開発の経緯や、ディーラーのトイレの改善の話など)


どれも、当たり前のことです。ただ、この当たり前のことに、とても誠実に取り
組んできたことがこの本からうかがえます。そこに、強さや凄さを感じます。



そしてもう1つ、この本にはいくつもの失敗談や著者の反省が語られています。
これは、大企業(←あえてそう呼ばせてもらいます) の経営者が書いた本では、
ちょっと異質に感じます。

経営上の判断について、素直に失敗を認めることは、なかなかできるものでは
ありません。普通は「そういう判断をせざるを得なかった」という理由(ある意味
言い訳)を示すものです。大きな会社、上の役職になるほど、そういうものです。
(これも一種の「大企業病」です)

それを鈴木会長は、あっさり反省点を述べられていたりします。そこに驚かされ
ます。

他の会社と比較してどうというわけではありませんが・・・、確かにスズキには、
「ワンマン経営」的なところがありますが、その分、逆にいわゆる「大企業病」的
なものは非常に少ないのではないかと思います。(3兆円企業なのに)
そこもスズキの強みなのかもしれません。


■ 「トップダウン・イズ・コストダウン」

鈴木会長がGMの会長に言った言葉として、

  「トップダウン・イズ・コストダウン」

という言葉が出てきます。

これは、プロジェクトの話がなかなか進まないことに業を煮やした鈴木会長が
GMの会長に言った言葉だそうです。正確には、
 (『』内は引用です)
 
『 ミーティングやリサーチばかりでノー・ディシジョンでは困る。スズキなら
 ファイブ・ミニッツで決まる。

 ボトムアップ・イズ・コストアップ、トップダウン・イズ・コストダウン』


と言ったそうで、通訳無しで通じたというのが面白い話です。


この真意は、「会議、会議ばかりで決断を先延ばしするのはやめよう」と
いう意味だと思います。大企業にありがちな「熟慮に熟慮を重ねる」的な、
意思決定の先送りはやめようということです。
(決して「ボトムアップ」をすべて否定しているわけではないと思います)

実際、「意思決定を早く」することは、無駄な仕事を減らすことにもつながる
わけで、メリットがとても多いものです。

※ 逆に、「熟慮に熟慮を重ねる」式の意思決定では、何度も調査や試算、
   資料や報告書作成がくり返されます。それにどれだけのコスト(時間)が
   かかっていることか・・・。普通の企業にいると、そういう例はよくあります。


これは、トップの力量が問われることでもありますし、誰にでもできることでは
ない。でも、厳しい状況下ほど、そういうリーダーが必要になってきます。

ですから本書は、現在のこの状況でこそ、経営者の方に読んでみてほしい本
です。経営者の方はぜひご一読を。

また、単純に読み物として見ても面白いと思いますし、読むと元気の出る本
ですから、経営者以外の方も、興味があれば読んでみてください。

私としては今月読んだ本で、今のところベストです(← 自分の本以外で・・・)



今日の記事作成時間は46分でした。

では、また明日!


このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなにブックマーク
Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

時間管理術研究所の無料メールマガジンで
モチベーションアップしてみませんか?
メールアドレスを入力すれば登録できます! → 
バックナンバーはこちら
Copyright (c) 2005-2014 BizARK Inc. All rights reserved.
この記事へのトラックバックURL
(参照リンクの無いトラックバックは受け付けておりません)
http://trackback.blogsys.jp/livedoor/k_minakuchi/51914993
 

※ スパムコメントがあまりに多いため「http://」は使用不可の設定にしています。
  URLをご紹介頂く場合は「http://」を省くか全角文字を使用して頂けますと
  幸いです。