2009年05月07日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「決断」をズルズル先延ばしにしないために


こんにちは。水口です。
今日はあるニュースについて。


■ JRの車両故障で・・・

「これは、まずいんじゃないの?」 と思ったのが、このニュースです。

2時間半閉じ込め、駅にあふれる乗客「疲れた、もう帰る」
JR横須賀線車両故障(産経新聞) - Yahoo!ニュース


 (『』内は引用です)
 
『ゴールデンウイーク明けの7日朝、JR横須賀線の車両故障で電車がストップ。
駅間で3本が立ち往生し、乗客は長時間、電車内に閉じ込められた上、線路
沿いを歩いて近くのJR鶴見駅などに移動した。通勤ラッシュの時間帯を直撃
したトラブルに、鶴見駅は移動してきた乗客や運転再開を待つ人であふれ、
駅員や警察署員が対応に追われた。』
    (上記サイトより引用)


このニュース、お聞きになった方が多いと思いますし、実際にこの影響を受けた
方もおられるかもしれません。

この一件、もう少し詳しく言うと、
――――――――――――――――――――――――――
  故障で、電車が緊急停止
         ↓
  後続の電車も含めて立ち往生
         ↓
  どちらの乗客も満員電車の中、2時間前後待たされた
  (その後、歩いて駅まで移動の後、振り替え輸送など・・・)
――――――――――――――――――――――――――
ということになったそうです。
(他の路線でも事故があったりしたそうですが、その件は置いておきます)


この件、車両の故障が問題というより、その後の対応に問題があるように
思えます。 (もちろん、車両の故障も無いに越したことはありません)

何らかの事情があったにせよ、2時間も閉じ込めっぱなしというのは、まずい
ですよね。新幹線と違って、降りて歩けば駅まで移動できるわけです。そこ
から「タクシーを使ってでも移動したい」という大事な用件がある人もいたかも
しれません。長時間閉じ込めていたら、乗客が体調を崩すことも容易に予想
できたはずです。

また、迅速に対応すれば、もっと早い段階で乗客を降ろすことは充分に可能
だったはずです。

ですから、2時間も待たせるのは明らかに判断ミスではないでしょうか?

・・・ というのが、結果論としての解釈です。


■ ズルズルと判断を先延ばししないためには?

もう少し踏み込んで、実際にどんな判断がなされたのか考えてみると・・・、
(あくまで推測ですが・・・)

・ JRとしては、止まった電車の乗客のことも大事だが、
  できるだけ早く、路線全体を復旧することも大事。

・ もし、その場で乗客を降ろすとなると、乗客が全員降りる
  までに、かなりの時間がかかるのは間違いない。
  (路線の復旧にはかえって時間がかかる可能性もある)

・ だから、できればそのまま待ってもらって、故障した車両が
  復旧してくれるのが、最も良いシナリオになる。

ということになります。ここまでの考え方は間違いではないと思います。


ただ、この場合、「決断する」のはなかなか難しいことです。

何分か待ってもらった後で、

 「止まったまま、だいぶ待たせてしまっているから、
  その場で乗客に降りてもらおうか?」

 「いや、もう少しで故障が復旧するとしたら、
  乗客に降りてもらったことが裏目に出てしまう」

という、2つの考えの間で悩むのは間違いありません。
そして、決断できないままズルズル・・・となりやすいのが人の心理です。


ですから、こういう場合は、

・ 最初の時点で、「○○分後に復旧しなければ、その場で乗客を降ろす」
  と決めておくべき

だと思います。「○○分待ってダメならこうする」と、最初に決めておかないと、
判断をズルズル先延ばししてしまうことになりかねないからです。

「もう少し待てば故障が直るんじゃないか?」と思ってしまうと、誰でも決断は
鈍ると思います。私も自信はありません。だからこそ、最初に決めておくべき
だと思います。


そして、その後の行動は、

・ 「故障が復旧する」 「故障が復旧しない」の2パターンそれぞれの準備
  を並行して始める

しかありません。故障が復旧しないことが判明してから、乗客を降ろす準備を
始めていては遅いですから、こうするしかないでしょう。


冷静に考えれば、これ以外のやり方は無いと思いますし、こう行動していれば、
今回の状況で乗客を2時間待たせることは考えにくいです。ですから、今回の
JRの対応は、こうではなかったのでしょう。おそらく。


・ できれば、乗客を降ろさずに復旧してくれた方がいい
  (その方が全体としての損害は少ない)

という希望的観測にとらわれすぎて、結局、判断をズルズル先延ばししたの
ではないか・・・そんな気がします (本当のところは分りませんが)。


■ 他に「ズルズル」が起こる場面

最近では、(携帯電話の普及により)無くなりましたが、昔は「待ち合わせ」も
これと似たところがありました。

「30分も待たされたけど相手が来ない。・・・ もう行こう」と思っても、
「あと5分待ったら、(相手が)来るんじゃないか?」 と考えてしまうと、
決断が鈍ってしまう・・・という状況です。

――――――――――――――――――――――――――――
(余談) 以前に紹介した「バス待ち問題」も似ています。

・ バス停でバスを待っているけど、20分以上待っても来ない

・ このまま待ち続けるべきか、それとも別の方法を考えるべきか?
  これをどう判断すべきか?

という問題です。(↓こちらの記事です)

「サンクコスト」と「時間術」の関係とは?
――――――――――――――――――――――――――――


これらは、大げさに言えば、一種の「危機管理」的なものです。ズルズルと決断
を先延ばしにすると、時には最悪の結果、後悔する結果を招きかねません。


決断力に自信のある方は別として、そうでない方は、

  最初の時点で「○○分までは待とう」と決めておく
        (○○分になったらあきらめる)

これが「ズルズルしない」秘訣だと思います。(私もやっています)




今日の記事作成時間は60分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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