「休める職場作り」のために(2):負担にならない業務マニュアル作成法
こんにちは。水口です。
昨日の「休める職場づくりが必要」という話に関連して、
今日は引継書や手順書・業務マニュアルについての話です。
■ 「休める職場作り」のためのマニュアル作成
インフルエンザ対策も含め、「休める職場」を作るためには、
「自分にしかできない仕事」を減らしていく
(他の人にもできるようになってもらう)
(上司の立場で)
「特定の部下にしかできない仕事」を減らしていく
ことに取り組む必要があります。
そのためには、自分が(または部下が)抱えている仕事の「やり方」を文書化
していくことも必要になってきます。引き継ぎする場合には「引継書」ですが、
通常なら「業務マニュアル」や「手順書」と呼ばれるものです。
※ そういう文書無しで、仕事を教えたり引き継いだりするのも不可能では
ありませんが、そばについて作業を見せたり、後で何度も質問されたり
と、結構負担が大きなものです。文書化ができてしまえば、この負担が
かなり軽減されます。
■ しかし、「マニュアル作成」が嫌いな人が多い
しかし、「業務マニュアルを作る作業が嫌い」という人は多いです。
「マニュアルを作れ」と口が酸っぱくなるほど言い続けても、部下が作って
くれない・・・という上司の方もおられると思います。
・・・そういう私も実はマニュアル作成が大嫌いでしたから、作る側の気持ち
が分かります。
そもそも、業務マニュアルを作る作業自体が「面倒」なものです。仕事のやり
方を思い出して、それをまとめて・・・という作業を想像するだけで嫌になって
きます。
また、わざわざ業務マニュアルを作っても、自分自身はそれを使うわけでは
ありません。もう仕事のやり方は分かっているので、自分はそのマニュアルを
使うことはないわけです。ですから、「マニュアル作成」は自分自身にとっては
どうしても意味のない作業のように感じてしまいます。
もちろん、マニュアルが必要だという背景は「頭では」理解できるものの、自分
にとって「意味のない作業」と感じる部分もあるだけに、どうしても後回しに
したくなるものです。そんなことに手間と時間を使うくらいなら、自分自身の
(本来の)仕事をしている方がいいと思うものです。忙しいときならなおさら。
「業務マニュアルを作れ」と言っても(言われても)、遅々として進まないことが
多いのは、こんな理由があるからです。
■ 業務マニュアル作成のポイント: 「その仕事」をやりながら書くこと
しかし、それを多少なりとも改善する方法はあります。
業務マニュアル作成が面倒だと感じる大きな理由は、その仕事のやり方を
「思い出しながら」書いてしまうところにあります。
思い出すこと自体面倒だし、しかも、間違いや抜けなども出やすくなります。
その修正もまた面倒です。
逆に、「思い出さずに書く」ようにすると、マニュアル作成は楽になります。
つまり、実際にその仕事を「やりながら」書くのです。
具体的には・・・、
マニュアル作成したい仕事を実際に行うときに、行った作業の内容をメモ
していきます。その後で、そのメモを文書化するわけです。
どんなふうに仕事を進めているか「思い出す」よりも、実際にその作業をし
ながら「やったこと」をメモしていく方がずっと簡単です。しかも、本当の仕事
をしながらなので、「何でこんな意味のないことを・・・」とはあまり感じません。
※ 実際に「やりながら」書いた方が負担が少なく感じる上に
「思い出しながら」書くよりも、抜けも少なくなります。
ですから、業務マニュアルを作成する場合は、急に作ろうとは思わない
方がいいと思います(あわてて作ろうとするとどうしても記憶に頼って
しまいます)。
次にその仕事をやるときまで待って、
メモを取りながら仕事をする。
これがマニュアル作成が負担にならない(負担に感じない)秘訣です。
(実際、マニュアルや引継書をいろいろ作った中で感じたことです)
■ マニュアル化のためのメモ
そのメモの取り方もいろいろありますが、私がおすすめするのはパソコン
よりも手書きのメモです。特に「パソコン仕事」のマニュアルはそうです。
マニュアルは最終的にパソコンで打ち込むのだから、最初からパソコンで
打つ方が効率良さそうなものですが、実際は逆です。
「パソコン作業をして → マニュアルをパソコンで打ち込んで」のくり返し
はいちいちウィンドウを切り替えないといけなくて、結構面倒なものです。
(だから、「やっぱり後でまとめて書こう」となりがちです・・・)
それよりも、手書きのメモの方がずっと楽です。
※ パソコン仕事の場合、「リンク先」の情報が必要な場合があるので、
その部分だけはパソコン上でコピペ(コピー→貼り付け)して置いて
おきます。作業内容そのものは手書きメモで記録します。
また、小さなメモ帳ではなく、A4くらいの大きな用紙を使うのがおすすめ
です。小さい紙だと、ついつい省略して書きたくなってしまいがちです。
私は前の仕事を退職する前に、かなり多くの引継書を作ったのですが、
この方法が最も楽に作成できました。
(中には、清書しないでそのまま手書きメモで渡したものもありましたが、
それでも無いよりはずっとマシだった・・・はずです。)
また、どうせマニュアルを作るなら、自分にとっても意味のある
(自分自身も使用する)マニュアルを作れれば、それがベストです。
そのへんの話は・・・また後日に。
今日の記事作成時間は55分でした。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:20│Comments(0)│TrackBack(0)
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