「ISO」が「無駄な仕事」の原因になっていませんか?
こんにちは。水口です。
今日は「ISO」関係の話です。
■ 「ISOを返上する」という例
ISOの認証を取得済みの職場で働いている方は、結構多いと思います。
(特にISO9001、次にISO14001(環境ISO)でしょうか)
そういう職場の方には、気になる動きが出てきています。
こんな記事↓がありました。
<和歌山市>経費かさみ紙の無駄も 環境保護の国際規格「ISO」認証を返上
(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
(『』内は引用です)
『 和歌山市の大橋建一市長は、環境保護に関する国際規格「ISO14001」
の認証取得を返上したことを明らかにした。事務が煩雑で経費もかさむとし、
今年度から「簡素で効率的な独自の環境マネジメントシステム」を運用すると
いう。
市環境政策課によると、01年3月に取得。しかし、認証審査を受けるための
書類が大量で、紙の無駄遣いになる矛盾が起きていたという。経費も、06年
度256万円▽07年度195万円▽08年度123万円−−だった。
返上後の今年度は、新たに策定した第2次環境基本計画に掲げた数値目標
などを確実に推進するという。8年間運用したノウハウを生かし、対策が甘くな
らないよう専門家の監査も実施。経費は約40万円で済むという。』
ISO14001は、「環境ISO」とも呼ばれ、企業が環境を考慮した取り組みを
計画を立てて実行しているかどうか、審査する規格です。
ただ、事業を運営する上で絶対に必要なものかといえば、そうでない場合も
あります。どちらかというと、企業のイメージアップのために取得していることが
多いのではないでしょうか。このへんはISO9001とはちょっと違うところです。
※ ISO9001は製品・サービスの品質に関する規格で、これを取得していない
と取引しないという企業もあります。ですから、下請の企業が必要に迫られ
取得するケースがあります。
取得したのはいいけれど・・・定期的な審査を受けるにも費用がかかりますし、
それならば、と見直した例が上記のニュースです。
(上記は地方自治体の例ですが)
『紙の無駄遣い』というのは、やりようによっては少なくできるとは思いますので
置いておいても、それ以外に審査を受ける費用もかかりますし、「審査のため
(だけ)の仕事」が発生しがちだったりと、負担になることも多いと思います。
必要無いなら返上するというのは合理的な判断だと思います。
現在は、ISO14001とは別枠で、CSR(企業の社会的責任)についての取り
組みを行い、その活動内容を公開している企業が増えています。そうした活動を
優先させて、ISOは返上するという動きは今後増えるかもしれません。
■ ISO9001は?
ISO9001の方は、品質管理(品質マネジメントシステム)に関するもので、
(必要あって取得したなら)こちらを返上する企業はほとんど無いと思います。
ISO9001も取得や維持はなかなか大変なのですが、品質管理体制を作る
上でそれ相応の効果はありますし(形骸化してしまって、あまり意味を成さない
ケースもあると思いますが・・・)。
個人的にはISO9001の仕組みは良くできていると思います。
(多少、過剰なところもあるような気はしますが)
ただ、書類と実態がかけ離れていたり、審査の前に帳尻あわせのための書類
作成に追われたりするようだと、負担ばかり多くて意味の無いものになります。
やるならやるで、しっかりやるのが大事。そう思います。
余談です・・・。
私は自動車関係の仕事をしていましたが、自動車業界では、ISO9001の
自動車版である 「ISO/TS16949」が用いられます。
(以前はQS-9000」でした)
※ TS16949の数字は忘れてしまいがちなので、「広く良く(16949)」
という語呂合わせがおすすめです。(ホント、余談ですね(笑) )
意外かもしれませんが・・・トヨタ自動車は、納入業者にISO9001やTSの
取得を要求していません。トヨタ自動車自身もISO9001を取得していなか
ったはずです(多分)。
それと同じように、最終製品を扱う企業では、ISOに頼らないやり方もあると
思います。
ちなみに、そのトヨタ自動車ですが、同社から部品メーカーに出される品質上
の要求事項(マネジメントシステム含む)は、ISOよりも厳しいです・・・。
(つまり、自社が展開している品質マネジメントに自信があるからこそ、ISOを
取得しないということかもしれません)
以上、余談でした。
こういうご時世だからこそ、「本当に必要な仕事」と「そうでない仕事」を
見極めていかなければいけないですから、ISOに限らず、考える機会に
してみてはいかがでしょうか。
今日の記事作成時間は40分でした。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)│TrackBack(0)
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