2009年05月31日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

資格は「取得」を目的にしてはいけない、と思う理由


こんにちは。水口です。

6月1日より、「改正薬事法」が施行されます。

薬の通販(インターネット販売含む)ができなくなるということで、話題に
なっていましたが、それ以外にも、ちょっと考えさせられる現象があります。

というのは、施行後は「薬剤師がいなくても大衆薬の約9割は販売可能」
と言われています。つまり、この改正によって「薬剤師」という資格の価値
が揺らいでしまうかもしれないのです。

「キャリアアップ」のために資格取得を勧める人も多いですし、実際、資格
取得を目指している方、考えている方もおられると思います。

でも、突然その資格の価値が下がってしまうとなると、困りますよね・・・。


■ 「改正薬事法」の影響は?

その「改正薬事法」によって、こんな変化が起こります。

 ・ 薬剤師でなくても、「登録販売者」がいれば、
   大衆薬の約9割は販売することができる
             ↓
 ・ この機会にと、コンビニやホームセンター、家電店等、薬の販売に
   参入する店舗が急増している
             ↓
 ・ そういう会社は、自社社員に「登録販売者」を取得させたりして、
   登録販売者の数は急増中 (薬剤師よりも資格取得はずっと簡単)。
             ↓
   (ここまで↑が事実。ここから↓が推測です)
             ↓
 ・ 薬剤師を置いている従来型の薬局の販売シェアは当然低下する。
   その結果、淘汰される店舗も出てくる(店舗数が減る)。
             ↓
 ・ 薬剤師が働く場所が減ってしまう(薬剤師が余ってしまう)。
   薬剤師がいないと販売できない薬もあるとはいえ、全体的に薬剤師
   が余り気味になるので、資格を活かしての就職が難しくなる。

こうなることが考えられるわけです。


これは薬の「販売」に関する法律の改正ですが、その法改正の余波として、
ある「資格」の価値まで左右されてしまうことになるわけです。

つまり、「資格を取ったから安心」というわけにはいかないわけです。
(薬剤師以外の資格でも、同様のことが起こらないとは限りません)


■ 「資格」は入り口にすぎない

「薬剤師」というと、資格でいえば難関の部類に入ります。
(薬学部卒で国家試験に合格しないといけません)

その難関資格でさえ、安泰とは言い難いわけです。取得がもっと容易な
資格であればもっと不安定と言ってもいいでしょう。

ですから、「資格を取得すれば安心」というわけにはいかないのです。


また、よく言われることですが、たとえば、「行政書士」や「社労士」の資格
を取得しただけで食べていけるようになるわけではありません。仕事として
成立させていくためには、色々な営業努力が必要になってきます。

つまり、実際には資格取得がゴールではなく、資格はあくまでもスタート
ラインに立つために必要なものに過ぎないわけです。


※ 誤解のないように・・・ 私は資格を取得すること、何かを勉強して
   みようとすること、そのものは良いことだと考えています。

   不安だからとりあえず、好きでもない内容の資格を取ろうとする
   のなら、おすすめしません。取った後、仕事として続かないのでは
   あまり意味が無くなってきますので・・・。


そういう意味で私は、資格の数を誇る、いわゆる「資格ホルダー」になり
たいとは思いません。実際、今の仕事は資格に頼っていませんし、私が
持っている資格の類は運転免許ぐらいです。※

※ ・・・いや、ダイビングのインストラクター(ダイビング団体の認定資格)
   と、それに関連して「潜水士」(これは一応国家資格)もありました。
   これらは現在は使っていませんが。

  また、現在ひとつ勉強しているものがあり、それは某社団法人の
  認定試験を受ける予定です。これを直接仕事に使うかどうかは
  まだ未知数です(どちらかというと興味本位です)。


あくまで個人的な意見ですが・・・、
「この資格が有利」「この資格が取りやすい」といったことで判断するの
ではなく、「どんな仕事をしたいか?」「どんなことに興味があるか?」と
いう観点で資格を選んだ方が、結果としてうまくいくような気がします。


たとえば、「中小企業診断士」の資格を持っていても、それを仕事に活用
できていない人もいますし、逆に同資格を持っていなくても、経営コンサル
タントとして活躍している人もいます。

つまり、資格そのものだけでなく、その後の努力が大事ということです。
本当は興味がない資格を取る場合、試験まではいいとしても、その後
の興味、やる気が続きません。これはもったいないですね。

※ これは現状から変わる、新しいキャリアを開くための足がかりとして
   資格を取得する場合の話です。業務上必要で「興味がない資格」を
   取る場合もあると思いますが、これは結局「嫌でも使う」ことになる
   のでもったいなくはありません。


資格について考えるときには、「資格取得がゴール」「その資格さえ取れれば
なんとかなる」という意識になっていないか、考えてみた方が良いと思います。

私も経験ありますが、人は不安なときほど、「資格」のような確実(に見える)
ものに頼りたくなる気がしますので、他人事ではないかもしれませんよ。



(余談)
逆に、案外おすすめだと思うのが、「興味本位」で資格を取得することです。

「別に役に立たなくてもいいや」と思いながらも勉強したりできるのは、その
分野に何らかの興味があるということです。それが直接仕事に結びつかなく
ても自分にとって何かのプラスはあります。また、うまく仕事に結びつけば、
それはそれでラッキーなことですから。

今日の記事作成時間は60分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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