2009年06月12日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

ビジネス文書の基本 「一文を短く」 のお手本になる本


こんにちは。水口です。 

今日は「文章の書き方」について、私が気をつけているポイントを
1つ紹介しますが、その前に昨日の話の続きから・・・


■ この人の説明は分かりやすい!

昨日の記事で、「プレゼンの参考にテレビ番組を見る」と書きました。

私がそういう見方をするようになったのはこの2,3年のことです。
注意して見ると、いろいろ発見があって面白いです。


特にテレビという媒体は、「わかりやすさ」の面では突出しています。

それは「わかりやすい話しか扱わない」という弊害も生んでいて・・・それが
テレビの物足りなさにもつながっているわけですが、それはそれとして。
なかには、よく考えられた本当に「わかりやすい」内容のものもあります。


特に、池上彰さんの解説は非常にわかりやすいですね。
(↑以前「週刊こどもニュース」のお父さんをされていた方です)

わかりやすい上に、言葉遣いや語り口調なども、とても感じが良い。これ
は実はすごいことだと思います。普通に見ていたら、それほど強い印象は
ないのですが、他の方と比較してみたり、「自分がこうしゃべれるか?」と
考えてみると、すごさが分かります。(私は尊敬してます。本当に)


その池上さんの本↓を最近読んでみました。
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伝える力 (PHPビジネス新書)伝える力 (PHPビジネス新書)
著者:池上 彰
販売元:PHP研究所
発売日:2007-04-19
おすすめ度:4.0
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もともと、雑誌の連載をまとめた本だそうで、そのせいか「体系立った」本には
なっていない感じです。ですから、手っ取り早くノウハウを知りたい人、つまり、
「この○つのポイントであたなもコミュニケーション上手!」的な本が欲しい人
には向かないと思います。でも、私は良い本だと思います。

「書く」「しゃべる」ことのレベルアップをはかりたい方に、おすすめします。



また、池上さんが書かれたこちらの本↓や、この前に出ている同じシリーズの
本(世界金融危機編)を読んでみるのもおすすめです。

もちろん、本の内容自体を勉強するのにも良い本です。しかし、それだけ
ではなく、この本は、「文章が非常に読みやすい」ところが特筆ものです。

話し言葉になっている点は別として、この読みやすさはビジネス文書を書く
参考になると思います(ぜひ、そういう目でも読んでみてください)。

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45分でわかる!14歳からの世界恐慌入門。 1929年を知れば、2009年が見えてくる! (MAGAZINE HOUSE 45 MINUTES SERIES)45分でわかる!14歳からの世界恐慌入門。 1929年を知れば、2009年が見えてくる! (MAGAZINE HOUSE 45 MINUTES SERIES)
著者:池上 彰
販売元:マガジンハウス
発売日:2009-05-28
クチコミを見る


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■ 一文は短く!

この本を読んでみると、常に「一文を短く」構成されていることが、お分かり
頂けると思います。

この「一文を短く」というのは、書き慣れていない人にとっては、難しいこと
なんですよね。しかし、これは読みやすくするためにはとても重要なことです。

私もこれを意識しています。これは意識していても、時には難しいです。逆に、
「一文を短く」と意識すらしていない(と思われる)人の文書には、読むに耐え
ないものも多々あります。


【参考に・・・】
この「一文を短く」するメリットを感じて頂くために、上記の文章を一文が長く
なるように書き直してみました↓。  どちらが読みやすいでしょうか?
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この本は、一文一文が短くなるように書かれているが、これは簡単なように
見えて実はとても難しいことであり、短い文で書くよりも長い文で書く方が
実は楽なのだが、長い文で構成されている文章は読みにくいものになって
しまうことも多いので、読み手のことを考えれば控えるべきである。

――――――――――――――――――――――――――――――
※ ↑むりやり長い文にしたので、ちょっと不自然ですが・・・

「一文を短く」と意識していない人が(内容はともかく)このぐらい長い文を
書いてしまうことは珍しくありません。頭に浮かんだことを書きつないでいく
と、きっとそうなってしまうのでしょう。私も以前そうでしたし。



ロジカル(論理的)に説明しなければいけないことも多いビジネス文書では
「一文を短く」することのメリットは多いです。

自分自身もそうですし、たとえば部下の方の文書を指導されるときにも、
とても大事なことだと思います。(社内文書に読みにくい文を書くことは
一種の「時間泥棒」でもあります。読み手の時間をムダに奪うので。)


「一文を短く」書くと何となく淡泊な印象になりますし、長い文を駆使した
方が立派に見えるようにも感じます。しかし、それはほとんどが自己満足の
世界です。ビジネス文書は「一文を短く」するのがベストだと私は考えます。




こういう場面で引き合いに出すのはちょっと気が引けるのですが・・・

ツカサネット新聞というサイト(本当の新聞ではないです)に掲載されている
記事の多くはジャーナリストやライターの方が書かれたものではなく、しかも、
(多分)編集が入っていません。

そのため、探せば「一文が長い」ものを含め、「読みにくい文」の例がいろいろ
あります。文章修行をされたい方は、そういう文を書き直して読みやすくして
みるのもいいと思います。実際、いい練習になりますよ。

長い文を短くするには、単に文章を切れば良いわけではなく、文章全体を
見直すこともあります。ちょっと「パズル」っぽい面白さもあります。

※ 通常のビジネス文書を書くにはそこまでの練習は不要ですが、
   文章を書く機会が多い方(多くなりそうな方)は、ちょっとお試しを。


今日の記事作成時間は68分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 22:15│Comments(0)TrackBack(0)

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