すべてのタスクは分解すると「HIROEN」になる(2)
こんにちは。水口です。
今日は昨日の続きで「HIROEN」の話、
タスク管理の考え方を一段レベルアップするための話です。
■ タスクを分解すると「HIROEN」になる
昨日の記事では、タスクを分解していくと「HIROEN」になるという話を
紹介しました。
HIROENというのは、
H (Hear:聞く)
I (Inform:知らせる)
R (Request:頼む)
O (Operate:作業する)
E (Examine:調査・検討する)
N (Negotiate:交渉する)
の略です。
これらの仕事(タスク)の(英語の頭文字を並べると「HIROEN(披露宴)」と
いうわけで、覚えやすくなっています。
私は、入社してまだ2、3年目の頃に、この考え方を教わったのですが、この
考えを早めに教えてもらえて良かったと、今でも思っています。
たとえば、「会議の議事録を書く」という仕事があった場合、その仕事の本質
は、その内容を「知らせる」ことにあります。(だから、華美な議事録を作るより
も、早く知らせることが重要な場面も多いわけです)
そんな、ひとつひとつの仕事・作業の本質を意識して仕事をするためにも、
「HIROEN」の考え方は有効だと思います。
新人さんに「なぜこの仕事(作業)をするのか?」と、考えてもらうという意味
でも、役に立つ分類だと思います。(ぜひ教えてみてください)
――――――――――――――――――――――――――――――――
(昨日も書きましたが、念のために再掲: E(調査・検討)について)
厳密に言うと、E(調査・検討)は、「調査・検討」ではゴールが明確でないので、
「(調査・検討した上で)決定する」ことがタスクだと考えてください。
※ 「HIRODN」では覚えにくいので、分類は上記のままでいいと思います。
――――――――――――――――――――――――――――――――
■ タスクの実行順序を考えるために
なぜ、この「HIROEN」を紹介したかというと、
「どのタスクを先に実行すべきか?」
という命題と関係してくるから・・・ というところまで昨日書きました。
「タスクの実行順序」というと、一般的な「優先度」の話、つまり、「重要なタスク
から優先して実行すべし」といった考え方がよく紹介されます。しかし、そういう
視点とはまったく別に、考えるべき実行順序があります。
これはプロジェクトマネジメント的に言えば、「クリティカルパス」の考え方と共通
するところがありますし、TOC的に言えば、「DBR:ドラム・バッファー・ロープ」
の考え方とも共通するのですが・・・ それを「自分の仕事」に適用する前提で
もっと簡単にすると、
□ 待ち時間が発生する(可能性がある)タスク
(人に連絡したり、人にものを頼んだりといった仕事)
□ (自分がやることだけど)時間が読みにくいタスク
(調べ物など、やってみないと時間が読みにくいタスク)
これらのタスクは、早めに行う方が良いのです。
これらは、ちょっとしたタイミングの違いで(相手がつかまらなかったりして)、
待ち時間が発生したり、調べ物がすぐに見つからなかったりなど、予想以上
に時間がかかってしまうことがある、そんなタスクです。
ですから、先に行っておけば何でもなかったのに、後回しにしたせいで仕事
全体が遅れてしまうこともあります。
※ たとえば、「人に(何かを)聞く」というタスクは、早めに行えば、
時間的に余裕が生まれます(バッファーがあります)。しかし、
これを先延ばしして遅らせてしまうと、元々のクリティカルパス上
のタスクよりも遅くなってしまうこともあります。
(そうなると、仕事の完了日が遅れてしまいます)
「クリティカルパス」の説明はここでは省きますが、基本的に、主に
自分だけが動く仕事では、クリティカルパスは特に考えなくて構い
ません。その代わり、上記のタスクを早め早めに行うようにします。
こうすれば、(実行順序という意味での)失敗はほぼ起こりません。
一方、自分が「作業する」タスクは、これらよりも時間は読みやすいです。
というわけで、HIROENのなかでは、O(作業する)以外のタスクを先に
片づけてしまった方が、仕事の進みは良くなります。
まとめると、こういうこと↓です。
H (Hear:聞く) ☆早めにやる
I (Inform:知らせる) ☆早めにやる
R (Request:頼む) ☆早めにやる
O (Operate:作業する) ← これ以外を優先させる
E (Examine:調査・検討する) ☆早めにやる
N (Negotiate:交渉する) ☆早めにやる
要は、「人」と「調べ物」がからんだタスクは早めにやれ・・・ということです。
これは自分のためでもあると同時に、相手のためでもあります。時間的な
余裕が無くなってから、頼みごとや質問、交渉ごとなどをされても、相手も
困りますよね。そういう「気づかい」的な側面もあります。
(もちろん、メインは自分のためでもあるわけですが)
ちなみに、この実行順序についての考え方は、もともとのDIPSにあった
ものではなく、私がつけ加えたものです。
仕事を段取りよく進めるためにこの考え方は役に立つと思いますので、
頭に入れておいてはいかがでしょうか。
※ 念のため補足しておきます・・・
今回の話は「タスクの実行順序」についての話であって、これ以外に
タスクの実行時間を確保することが必要です(タスク管理・リソース管理)
もし、タスク管理・リソース管理ができていなくて、O(作業)のタスクを
後回しにしてばかりいると、作業ばかりたまって後が大変になりますので、
そこはご注意を・・・。
今日の記事作成時間は42分でした。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:50│Comments(2)│TrackBack(0)
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この記事へのコメント
こんばんわ。お久しぶりです。
「HIROEN」によるタスク分解、興味深く拝読しました。
残す作業をなるべく早く、「自分の手で実施する、時間を読める作業」に絞り込んでいく方向で処理していくといいわけですね。
ところで最近、自分の仕事において「このままでいいのか」と懸念している事があります。
他の人に頼めそうなタスクがある時、
「このタスクを頼むことで、頼んだ相手の他のタスクに障害が生じるのではないか」
とか、
「自分が想定してる範囲内の時間で処理できるんだろうか」
などと思った挙句、
「外に振って不確定要素を作るより、自分でやってしまった方が、遅れたとしても遅れ具合を読みやすい」
という結論になって、結局自分で何でもやろうとしてしまっている…という事です。
周りのメンバーも、程度の差はあっても知らないうちに同様な状況に陥っている可能性があります。
メンバー間でちゃんとタスクをすり合わせしないとだめですね・・・。
「HIROEN」によるタスク分解、興味深く拝読しました。
残す作業をなるべく早く、「自分の手で実施する、時間を読める作業」に絞り込んでいく方向で処理していくといいわけですね。
ところで最近、自分の仕事において「このままでいいのか」と懸念している事があります。
他の人に頼めそうなタスクがある時、
「このタスクを頼むことで、頼んだ相手の他のタスクに障害が生じるのではないか」
とか、
「自分が想定してる範囲内の時間で処理できるんだろうか」
などと思った挙句、
「外に振って不確定要素を作るより、自分でやってしまった方が、遅れたとしても遅れ具合を読みやすい」
という結論になって、結局自分で何でもやろうとしてしまっている…という事です。
周りのメンバーも、程度の差はあっても知らないうちに同様な状況に陥っている可能性があります。
メンバー間でちゃんとタスクをすり合わせしないとだめですね・・・。
Posted by ☆shinchan☆ at 2009年07月08日 22:42
水口です。
shinchanさん、ありがとうございます。
ああ・・・ それは注意信号だと思いますよ。
ここは意識的になった方がいいと思います。私もあまり人のことは言えませんが(汗)
「自分でやる方が早い」「自分でやる方が時間が読める」
つまり、自分でやる方が色んな意味で安心なわけですが、
自分でやってしまうと、ついつい抱え込みがちになってしまいます。
相手が「仕事量をつかめてない(時間管理ができてない)人」だと、
ちょっと躊躇してしまいますが・・・ たとえば、
「いつから取りかかれる?」「いつできそう?」と聞きつつ、
(相手に)仕事量を把握・自覚してもらうようにすると、
多少改善すると思います。
shinchanさん、ありがとうございます。
ああ・・・ それは注意信号だと思いますよ。
ここは意識的になった方がいいと思います。私もあまり人のことは言えませんが(汗)
「自分でやる方が早い」「自分でやる方が時間が読める」
つまり、自分でやる方が色んな意味で安心なわけですが、
自分でやってしまうと、ついつい抱え込みがちになってしまいます。
相手が「仕事量をつかめてない(時間管理ができてない)人」だと、
ちょっと躊躇してしまいますが・・・ たとえば、
「いつから取りかかれる?」「いつできそう?」と聞きつつ、
(相手に)仕事量を把握・自覚してもらうようにすると、
多少改善すると思います。
Posted by 水口和彦 at 2009年07月10日 22:37
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