2009年07月19日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「時間」と「お金」の似ているところと違うところ


こんにちは。水口です。

先日の「時間とコスト削減」の話(こちら↓)に関連して・・・
(時間の観点による)正しいコスト削減・間違ったコスト削減

今日は「時間とお金の類似点」についての話です。


■ 「時間」と「お金」の違い

どちらも「ムダ使いしたくない」「有効に使いたい」という意味で、時間の使い方
とお金の使い方には共通点する点があります。ただ、違うところもあります。

特に決定的に違うのは、「お金は貯められる」「時間は貯められない」という違い
です。お金の場合、「とにかく使わない」ようにすることで無駄使いを防ぐことが
できますが、時間の場合はそうはいきません。

時間は放っておいても、何もしなくても過ぎていきますから、「使わない」でいる
こと自体、不可能ですよね。

ですから、時間の場合は「使わない」ことよりも、「目的にそった使い方」をする
こと(つまり、「やるべきこと」を忘れず行動すること)が重要になってきます。


■ 「時間」と「お金」の類似点

そんな違いはありますが、類似点もあります。

上記の記事のように、どちらも「出ていくもの」として、コスト(費用)的な観点
で捉えることができますし、時給換算すれば同列に比較することもできます。

ただ、「時間の使い方」を考える上では、「お金」そのものよりも、むしろカード
(クレジットカード)の方がよく似ています。・・・という話はずいぶん前にも少し
書いたことがありますが、もうちょっと突っ込んで考えてみます。


特に、「仕事を引き受ける」ことと、「カードで買い物をする」ことには共通点
が多いです。


カードで買い物をすることは、

  今買い物をして → 支払いは後で

ということになります。別に支払いを引き延ばす意図がなく、単に現金決済
が嫌だという場合も結果として支払いは後になります。


仕事の計画も実は同じで、

  今引き受けた仕事を → 後で実行する

ということになります(その場でやってしまう仕事以外)。これも、特に実行
を先延ばしする意図がなくても、結果としてそうなります。


ですから、カードをむやみに使いすぎると、(後で)引き落としのときに困るの
と同じように、仕事もむやみに引き受けすぎると、後で困ることになります。
こういう点が似ています。

そして・・・、カードでこういう失敗をする人は比較的少ないですが(一度や
二度失敗したことがある人も、それに懲りると失敗しなくなってきます)、
時間(仕事)では同じ失敗をくり返す人が多いという特徴があります。

特に、頼まれごとをついつい引き受けすぎてしまう人は要注意です。


■ 「仕事の引き受けすぎ」が直りにくい理由

では、なぜ時間の失敗が直りにくいかというと・・・

その原因の1つは、「時間の残高」が(通常は)見えにくいところにあります。
だから、それを見えるようにするのが、時間管理というわけです。

もう1つの原因は、時間の場合、「残業すればなんとかなる」という点に
あります。仕事の期限まぎわなどに長時間残業してなんとか間に合わせる
ケースです。

私も経験ありますが、こういうのは長時間残業しているときには、「今度は
気をつけよう」と思うのですが・・・、それが終わってしまえば、「喉元過ぎれば
熱さを忘れる」のたとえのように、忘れてしまい同じ失敗をくり返しがちです。

ですから、時間管理を行うだけでなく、「いざとなれば残業すればいい」と
いう考え方も変えていく必要があるわけです。


現在、残業カットが行われている職場が多いですから、後者については、
通常時よりも意識が高まっていると思います。

しかし、時間管理がともなわなければ、なかなかうまくいかないもの。です
から、(まだの方は)これを機に、時間管理に取り組んではいかがですか?


「時間管理は計画でしばられるようで嫌だ」と思っている方もおられるかも
しれませんが、実際は「細かい計画を立てる」ことよりも、「時間の残高」を
把握することがより重要です。

また、「仕事に優先順位をつける」ことが大事だと言う人もいますが、実際
は「時間の残高」を把握すれば、それぞれの仕事を「やる・やらない」の判断
ができるようになってきます。

この「時間の残高を知ること」は、「リソース管理」と呼んでいるものです。
残業がなかなか減らせないとお悩みのときは、「リソース管理」に注目して
時間管理を行ってみてください。



今日の記事作成時間は44分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(7)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
こんばんは。

大変興味深い記事です。
確かに、「時間を有効に活用する」ことは、「クレジットカードを有効に活用する」こととよく似ていますね。私も仕事をする上で、自分自身の「時間の残高」を常に意識することを重視しています。

クレジット払いの買い物では、買い物を終えた時に決められた支払い日と支払い金額がその後変更されることはありません。ところが仕事では、スケジュールに入れた時点で想定していた通りのタイミングでタスクを始められなかったり、想定以上に時間がかかったり…。

予定している仕事を予定している通りにこなすためのスキルを磨くのは当然として、それでも起こり得る様々なズレを予測し、一部のタスクでそのようなズレが起こっても全体としては最小限のキズで収まるように仕事と時間のマネジメントをする方法はあるかな…あったらいいなぁといつも考えています。
Posted by ☆shinchan☆ at 2009年07月20日 21:55
水口です。
shinchanさん、ありがとうございます。

確かに、仕事の場合は、

 ・見込み通りの時間で終わらない
 ・前の仕事がずれこんで、後の仕事に影響する

といった不確定な要素がありますね。

そういった、変動する要素の影響を(簡単な操作で)即反映させ、
常に最適なスケジュールを作成してくれる。そんなソフトウェアが
できないかな・・・と私も思うこともあります。実現は難しいですが(汗)
(精度を上げるほど情報のインプットや変更が大変になりますので)

かける手間と得られる効果を考えると、実行日だけ決めてタスクを管理する
という今紹介している手法が最も実用的かなと考えています。

もちろん、これも完璧なものではありませんから、
(だからこそ「コツ」みたいなものが必要になるのかも?)
さらに良い手法が見つかれば、追求してみたいですね。
Posted by 水口和彦 at 2009年07月21日 23:55
私が担っている中心業務は「仏壇の組み立て」(毎度の事ながら変わった仕事…)で、80〜100種類程度のタスクを10〜15日間前後でこなして1本の仏壇を仕上げるのが標準です。
さらにそれと関連して、最終組み立てに入るまでの各工程のどこかにある仏壇8本前後の段取りを調整し、半年程度先までの期間で、各仏壇が納期を守れるタイミングで最終組み立てに入れるように管理しています。

このような仕事ですので、「いつから始めるべきか」という視点で作業または段取りを行うのは重要なことで、水口さんのブログや著書でもよく勉強させて頂いております。
Posted by ☆shinchan☆ at 2009年07月22日 08:35
水口です。
shinchanさん、こんばんは。
いつもありがとうございます。

1本の仏壇ができるまでのタスクはそんなに多いんですね。
(言われてみれば、確かに細かい細工が色々ありますね)

・1本ごとに見れば、1日あたり6〜10程度のタスク数
・それを8本並行して進める
・半年くらい先まで見通したい

ということになると、1つの工程表では難しいように思います。
(全体を見渡すと、各タスクまでは細かすぎて見づらいので)

やはり、

□ 少し粗いスケジュール
  (1週間単位で半年以上見渡す。8本分以上書けるように)
□ 細かめのスケジュール(週の中の各日付のタスクを書く・見る)

を併用するのが現実的かと思います。


紙で管理するのが融通が利いて良い面もあり・・・。
でも、過去に行った段取りを再利用できるよう、PC上で
管理したい気もします・・・。

なかなか難しい課題ですが、PC上で管理するなら、
プロジェクト管理用のソフトを使うよりもむしろ、
Excelを利用した方が管理しやすいかもしれません。
Posted by 水口和彦 at 2009年07月22日 21:25
ありがとうございます。

紙ベースの工程管理表は、管理が特に複雑になってきた時にはよく使いますが、1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、半年・・・と、期間をどれくらいで取るかによって、どの程度細かく書くと丁度いいかというのは試行錯誤が必要ですね。

PC上で管理するとしたらExcelを使うと思います。
それ以外のマネジメント用ソフトを使ったことがないので…。
プロジェクトマネジメントについて、1から勉強して、土台を築きたい気分です…。
Posted by ☆shinchan☆ at 2009年07月22日 22:46
たしかに、間際になって徹夜で仕上げるなんて馬鹿なことをしていることがあります。非常に疲れるファインプレイです。マニュアルの制作などは非常に時間がかかるので、フェーズで区切っていますが、それでも時間管理が難しいです。最近は、納期のさばをよんでいますが。効果的な方法は、「●月●日13:00までに提出します」などのように時間を入れると効率的に作業ができます。●日中とか、「来週中」とかの納期は、あやふやで時間管理もしにくいですね。時間を入れるとクライアントにも非常にいいイメージです。自分も厳守しようと段取ります。効果的ですね。
Posted by 中谷 浩二 at 2009年07月22日 23:01
水口です。
shinchanさん、ありがとうございます。

工程表の「細かく」「長く」の両立は難しいですね・・・。
PCを使えばやれないことはないのですが、どんどん見づらく、使いづらく
なるのは避けられません・・・。
このへんは確かに試行錯誤が必要だと思います。

基本は、Excelで標準になる段取りを用意しておいて、それを
コピー・修正して使うという感じが良さそうな気がします。
(工程が複雑だと、紙ではコピーしにくいところがネックになるので)


中谷さん、ありがとうございます。

「●日中」という納期設定は、確かに長時間残業のもとになりやすいと思います。
(遅くなっても「●日中」には違いないので・・・ついついというパターンで)
ありがとうございます。
Posted by 水口和彦 at 2009年07月29日 22:48
 

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