2009年08月20日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

ルールによる「思考停止」と、権威化による「とらわれすぎ」


こんにちは。水口です。

小難しいタイトルを付けましたが、今日は昨日の話の続きです。
「ビジネススキル」全般にも関係する話です。


■ ルールは何のため?

昨日の話は、「カイゼン」「標準化」についての話でした。これらは、形式として
見れば、仕事のやり方に一種のルールを設けるようなものです。

そのルールを「全員参加で作る」ことや、「改善し続ける」ことにポイントがあるの
ですが、実際に組織の中では、そうはいっていないこともあります。

たとえば、こんな例など・・・
 (『』内は引用です)
 
『 大手の企業は、1993年〜1995年にこぞって、ISO9001(品質面のISO)
の認証取得に取り組んだ。
 ISOの認証に取り組むのは問題ないのだが、ほとんどの企業といっても過言
でないくらい、無理やり認証を取得していった。
 極端に言えば、審査員の言われるがままに、現場の状況を省みずルールを
設定していった。
 ルールだけを押し付けて、その根拠を教えずにISOに取り組んでいった結果、
逆に多くの現場において、ルールが多すぎて守れない状況になってしまってい
る。
 挙句の果てに、ルールがあるから何事も変更はできないなどという中堅社員
が増えた。その逆で、ルールがないからやるべきことをやらないなどと平気で
言う社員も増えている。』


・・・ 「これは、心当たりがあるぞ」という方も多いかもしれませんね。


これは前にも少し紹介した、こちら↓の本からの引用です(121ページ)。
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■ 「ルール」の弊害

「ルール」を定めることには、いろいろな目的があります。

品質のための基準を守るという面もありますし、事務処理なども含めて仕事を
効率良く進めるという面もあります。

それが、「ルールがあるから」、「ルールを守るべきだから」というところで思考が
止まってしまい、かえって非効率なことを続けていたり、仕事を放置することに
なってしまったりしては本末転倒も甚だしいわけです。

しかし、上記のような例は、どこの企業にも多かれ少なかれ存在する話です。
(いわゆる「大企業病」というのも、こういう要素があります)


「ルール」があることが、かえって弊害になってしまう・・・
そういう現象は、組織の中で起こりやすいものではないでしょうか。


逆に言えば、昨日の話にも出たように、

  「みんなで作り上げる」
  「少しでも良くなるよう、改善を続ける」

といった原則を「常に持ち続ける」くらいでないと難しい気がします。



■ 自己管理における「ルール」

これは時間管理などの、自己管理的な部分でも同じです。

「ルールを決めずに、気分しだいで適当に・・・」というのは良くないですが、
逆にルールにしばられすぎたり、ルールが複雑すぎるのは良くありません。


時間管理ではよくある話ですが、(たとえば本を読んで)新しい手法を試して
みたら、良い感じだった。でも、結局その手法が長続きしない・・・。なんて
こともあります。これもルール側に問題のあるケースもあります。

――その例―――――――――――――――――――――――――――

たとえば、あるタスク管理の手法では、「やらなければいけないこと」や「やりた
いと思っていること」を、「(時間をかけて)すべて書き出せ」と言います。

確かに、それらを書き出したときには、書き出した満足感と、気分的にすっきり
した感じがあります。こうなると、「この方法はいい!」と感じますし、「続けよう」
と思うのですが・・・・、

その後が問題です。毎週、そのタスクの追加や見直しを行う作業が、負担に
なってしまい(最初ほど新鮮じゃなくなりますし)、継続できず、つまずいてしま
います。

そうすると、最初のイメージが良かっただけに、「こんなに良い手法なのに、それ
を使いこなせない自分はダメだ」と落ち込むことにも・・・。あるいは、あきらめず
「どうすれば継続できるのか?」と努力を続けるも、やっぱり継続できない・・・。
なんてことにもなってしまいます。(そういうお悩みは実際に見聞きします)

しかし、これはちょっとルールにとらわれすぎです。
そんなに継続できないなら、ルールそのものを変えてしまえばいいのに。


もう少し言えば・・・

そもそも、タスクの整理を週1回まとめて行うところに、少々無理があります。
それよりも、毎日の仕事の中で、ちょっとだけ仕事の手を止めて、タスクを
書き出したり、見たりする方が、ルール的にもずっとシンプルですし、習慣と
して継続しやすいものです。

こう言うと、「時間を取って、じっくりすべてを書き出すことが大事なんだ」
「そうしないとスッキリしないんだ」 と言う人もいます。

・・・確かにそれで気分がスッキリするのは確かでしょう。しかし、それよりも
思いついたことは即(その場で)書いてしまった方が、もっとスッキリする
(常にスッキリしていられる)というのが私の実感です。

変なたとえですが、「一週間ぶりにシャワーを浴びると、とてもスッキリする」
からといって、一週間シャワーもお風呂も入らないようなものです。それより
も、毎日シャワーかお風呂に入った方がいいですよね。

実際、私と同様に上記の手法(週1回のやり方)が合わなかったという
ご意見もいろいろ頂いています。

――――――――――――――――――――――――――――――――

何事もそうなのですが、何かの手法を権威付けしすぎると、逆にルールに
とらわれることになりがちです。

試しもせずに批判するのも良くないですが、逆に試してみてダメだったのに
信奉するのも良くないと思うんですけどね・・・。
(最近そういう例が多い気がして、ちょっと気になります)




今日の記事作成時間は56分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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