2009年08月25日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「ダブルチェック」の有効性と問題点(「ヒヤリ・ハット」について)


こんにちは。水口です。


■ ヒヤリ・ハットが22万件!

こんな記事がありました。

NHKニュース ヒヤリ・ハット 22万件余

 (『』内は引用です)
 
『全国の主な医療機関で働く医師や看護師などが、重大な医療事故につな
がるおそれを感じた、いわゆる「ヒヤリ・ハット」の事例は、去年1年間に22万件
余り起きていたことがわかりました。

医療の「ヒヤリ・ハット」は、医師や看護師、薬剤師などが、一歩まちがえると
重大な医療事故につながるおそれを感じて「ヒヤリ」としたり「ハッ」としたりした
事例のことです。 』

                                     (上記サイトより引用)

とあります。

ちなみに、同じソースでも取り上げ方はメディアによって異なるようで、
こちらは医療事故報告件数を強調しています↓

医療事故報告:08年は過去最多の1440件 死亡は減少
- 毎日jp(毎日新聞)


 (『』内は引用です)
 
『 財団法人・日本医療機能評価機構は25日、国の委託事業で収集している
大学病院などからの医療事故報告件数が、08年は1440件と過去最多だっ
たと発表した。患者の死亡(115件)や重い障害が残る事故(144件)は前年
より1〜2割減っており、同機構は「事故のリスクが増えたのではなく、軽微な事
案も報告する姿勢が定着してきたため」と分析している。(中略)

 また事故一歩手前の「ヒヤリ・ハット事例」報告も、前年より約7%増えて過去
最多の22万3981件あった。』

                                     (上記サイトより引用)


「ヒヤリ・ハット」という言葉は聞きなじみの無い方もあると思いますが、製造業
の現場の安全活動などでも使われている言葉です。

この「ヒヤリ・ハット」に関しては、「ハインリッヒの法則」と呼ばれている経験則が
関係しています。それは、ヒヤリ・ハットと重大な事故の発生件数の関係について、

  1件の重大な事故
       |
  29件の軽微な事故
       |
  300件のヒヤリ・ハット

こういう関係が成り立つというものです。1件の重大な事故の裏には、29件の
軽微な事故があり、その裏には300件のヒヤリ・ハットがあるということです。

では、上記のニュースのように「ヒヤリ・ハットが過去最多」という状況がまずいの
かというとそうとも言えません。「ヒヤリ・ハットが起こっていても報告されない」と
いう状況が最もまずいわけで(←その経験が活かされない)、 報告件数が増え
ることは、むしろ好むべき事態だと思われます。(重大事故は減っていますし)


■ ダブルチェックの有効性

上記のニュース(NHKの動画の方)では、(薬の選択などで)ミスを防ぐために
「ダブルチェック」を行っている例が紹介されています。
(指差し確認や、声に出しての確認も行われています)

「ダブルチェック」、つまり同じものを2人でチェックするというやり方は、確かに
効果的です。


  たとえば、取り違えるミスが1000回に1回だったとすると、
  (実際はそんなに多くはないですが、分かりやすくするために)

  1人で作業してミスする確率は → 0.1%
  2人で作業してミスする確率は → 0.0001%(=1ppm)

  となります。

  仮に、1年に1000回その作業をするとすれば、

  1人で作業してミスする確率は → 1年に1回の確率で起こる
  2人で作業してミスする確率は → 1000年に1回の確率で起こる

  ということになります。これは大きな違いですよね。


一方、2人で作業すると「相手もチェックしてくれているから大丈夫だろう」と、
いう意識も出てしまいがち。こうなるとダブルチェックの効果はありませんし、
場合によっては1人でやるよりまずいことにもなりかねません。

※ 会社でも、書類に押されたハンコの数が多いからといって、その内容が
   充分に吟味されているとは限らないですよね。それと似ています。

上記の例では、(やる意味の)教育や、指差し確認、声に出して確認すること
によって、そうならないようにしているわけです。


■ ダブルチェックの問題点

しかし、ダブルチェックには問題点もあって、2人でチェックすると、全体で
仕事量が増えてしまうということです。

実際のところ、製造業の現場や生産技術担当の考え方として、
「ダブルチェック」という対策は

  ミスを発生させない対策が確立するまでの「一時的な手段」

あるいは、

  どうしても(他の方法による)対策が難しい場合の「最後の手段」

という感覚です。

安易に「ダブルチェックにすればいい」というわけにはいきません。




というように、ダブルチェックには有効性もありますし、問題点もあります。

デスクワークの中でも、ミスを防ぐためにダブルチェックを導入する場合
もあると思いますので、参考になれば。



今日の記事作成時間は45分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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