2009年09月19日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「ワークシェアリング」としての残業カットの難しさ


こんにちは。水口です。
今日は「残業」と「ワークシェアリング」についての話を。


■ 不況で残業時間は減少している?

こんな記事がありました。

「残業時間」は不況で減少?「残業なし〜20時間未満」が48.1%
: トピックス : J-CAST会社ウォッチ


『』内は引用です)
 
『 インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は、関東、関西
、東海地域在住・22歳〜39歳のビジネスパーソン1218人を対象に、残業
時間の実態調査を行った。

これによると、月間の残業時間が20時間に満たない(「残業なし」を含む)
と回答した人は48.1%と約半数に上り、2年前の調査と比較して 6.1ポイント
増加した。

男女別でみると、男性39.3%に対し、女性64.6%と大きな差となり、男女間
の残業時間の違いを表す結果となった。

また、80時間以上と回答した人は3.2%で、2年前と比較して3.7ポイント
減少。景気低迷により、残業規制による雇用調整を行った企業が増加してい
る傾向などが現れている。

職種別では、40時間以上の回答率を見ると「営業系」が35.6%で最多。
次いで「IT系エンジニア」(28.3%)、「モノづくり系エンジニア」(25.4%)と続
いた。』
              (上記サイトより引用:改行のみ追加)


元になっているデータは、こちら↓にあります。
(DODAのサイトです)
あなたの残業時間は多い?少ない? | DODA ホンネの転職白書


こちらには2007年と比較した数値もあります。そこからデータを
抜き出してみると、こんな感じ↓です。(2番目のサイトより引用)


Q.あなたは1か月にどれくらい残業をしていますか

            2007年   2009年    差
―――――――――――――――――――――――
 残業なし       8.7    12.1      +3.4
 20時間未満    33.3    36.0     +2.7
 20〜40未満   29.9    28.3     −1.6
 40〜60未満   14.2    15.4     +1.2
 60〜80未満    7.0     5.1     −1.9
 80時間以上     6.9     3.2     ー3.7
―――――――――――――――――――――――

2007年と2009年を比較すると、「残業なし」「20時間未満」の人が増加し、
「60〜80時間」「80時間以上」の人が減少という傾向がありますね。

「ワークシェアリング」のひとつとして「残業カット」を行っている企業が増えている
ため当然の結果とも言えますが・・・、その割に残業が減っていない・・・という
見方もできます。


■ 「ワークシェアリング」としての残業カットの難しさ

実際、全社的に「残業ゼロ」と言いながら、一部の人の残業がどうしても無くな
らないという話も耳にします。

たとえば製造業の場合、生産量が減れば生産現場の仕事は減りますが、すべ
てが減るとは限りません。典型的なのが管理職で、あまり仕事は減りません。
(人を減らす・時間を減らす計画を立て、実行するために仕事が増えたり・・・)

また、物を作る仕事は減っても、購買部門などはそれほど仕事は減りません。
(発注量は減っても、発注頻度が減るわけではないので)

また、営業職も「不況で売れないから仕事を減らす」というわけにはいかず、
逆に「売れないからもっとがんばらないと」となるわけです。

研究開発職などは、開発そのものが凍結になると仕事は減りますが、そうで
ない場合はあまり変わらないこともあります。


そんなふうに、労働時間を減らしやすい職場・職種もあれば、そうでないとこ
ろもある。

つまり、ワークシェアリングを企業全体で実現するのは、それなりに大変なこと
であって、すぐに(全員が)残業が減らせるとは限らないのです。
(実際、そういう状況を社内で見聞きしている人もいるのでは?)

これは、なかなか頭の痛い問題でもあります。「一律に残業カット」とすれば、
一部の人達が(裏で)サービス残業することになるかもしれない・・・。

しかし、部署や役職によって差をつけるのも、何だか不公平感ありますし、
がんばって残業を減らした人は納得できないでしょう・・・。


「ワークシェアリング」を否定するわけではありませんが、なかなか難しいもの
だとは思いますね。本来なら、人員配置の見直しや、権限委譲も含めて
考えるべきなのですが、そこまでできていない企業が多数派でしょうし。

「じゃあ、どうすればいいんだ?」という答のひとつは、社員が「時間管理」を
行うことなのですが、それだけでは解決しない問題もあります。

人の配置・担当業務を見直す、あるいは一部の業務の思い切ったカットなど、
管理職が動かなければいけないこともあります。社員にばかり負担を押し付
けることにならないように、こういうときこそ「動く」管理職が求められる。そう
言えると思います。

あなたの会社はどうでしょうか?




今日の記事作成時間は35分でした。

では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
結局のところ、残業を減らす為の、マネジメントが出来なければ、
良い結果は出せないですよね。

自分の会社は、
・残業時間●●
・効率●●
・生産性●●
 などの「結果を集計する管理」は出来てますが、
 「良い結果を出すための管理」がまったく出来てないと感じます。

水口さんの言う通り、
上司が、部下個人の時間管理を問題としてしまうと、
上司の責任逃れのコメントとなりますよね。

「動く」管理職の方や、マグレガーや、マズローならどのような作戦を考えるだろう?
と、自分に問いかけます。
Posted by trillion at 2009年09月20日 20:48
水口です。
trillionさん、いつもありがとうございます。

そうなんですよね。分かります。

結果としての目標値を定めたり、それを管理したりするのは、
話としてはシンプルで分かりやすいものですが、それだけでは
辛いこともあります。

(そのために「何をどうするか」が具体的になっていればいいのですが)

マグレガー氏、マズロー氏ならどう考えるか? と考えてみるのは面白いですね。

両氏とも、社員の自律性や主体性を信じていると思いますが、
そのためには「社員が安心して働ける」環境が必要だという
前提で考えるのでしょうね。きっと。

厳しい状況に置かれた社員を放っておきはしない、
ちょっと「サーバント・リーダーシップ」的な感じで
社員のために「動く」ことを考える気がします。

Posted by 水口和彦 at 2009年09月21日 21:10
 

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