2010年09月20日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

お昼休みの仮眠で、午後の仕事の効率アップ!(1)


「お昼休みの間に、効果的に心身をリフレッシュしたい」
「午後になっても仕事の効率が下がらないようにしたい」

そんな要望に応える効果的な方法のひとつが、
短時間の仮眠を取ることです。

今日はその仮眠の話を少しまとめておきます。


■ 仮眠時間は15分を目安に

人の睡眠については、まだまだ分かっていないことも多いそうですが、短時間
仮眠の効果や、うまい仮眠の取り方については、いくつかの研究があります。

お昼に(または午後2時くらいまでに)短時間の仮眠を取ると、午後の眠気を
防止したり、注意力の低下による「うっかりミス」を減らしたり、あるいは気分
そのものを改善したり、血圧が下がるなんて効果もあるそうです。


「でも、仮眠を取る場所も、充分な時間もない」と思う方も多いと思いますが、
このお昼の仮眠は、15分程度の短時間でも効果がありますし、むしろ、短時間
の方が良いとされているのです。

 (また、短時間仮眠の場合、ちゃんとしたベッドで寝るよりも、机に
  突っ伏して寝る方がかえって効果的という説もあります)


なぜ、短時間の方が良いかというと・・・、仮眠の時間が長くなると、深い睡眠
に入ってしまうために、仮眠から覚めたあとで、眠気を引きずってしまうからです。
(この眠気は専門用語では「睡眠慣性」と呼ばれています)

仮眠を取ったあとの寝起きが悪かったり、そのあともしばらく眠気を引きずると
いう経験がある人もいると思いますが(私もあります)、その原因は仮眠時間が
長すぎたことだったのかもしれません。

ちなみに推奨される仮眠時間は、年齢によってやや違いますが、15分程度が
良いとされています((高齢者になると深い睡眠に入るのがゆっくりになるため
30分程度でも良いそうです)。

※ また、長い仮眠や、夕方などの遅い時間の仮眠は、主睡眠(夜の睡眠)に
   悪影響を及ぼすことがあり(夜眠れなくなる)、おすすめできないそうです。


■ 昼休み仮眠のお悩み−1: 仮眠のあとの眠気を減らしたい

お昼休みに仮眠を取る場合、「仮眠のあとに、かえって眠気が出てしまう」と
いう声もよく聞きます。そのための対処法のひとつは、先に述べた仮眠時間
の取り方(15分程度にすること)です。

そして、それ以外にも眠気を減らす方法は研究されていまして、たとえば次の
3つの方法の効果は、このようになっています。

 ・ 仮眠後に水で顔を洗う → 短時間の効果はあるが、持続しない

 ・ 高照度の光を浴びる   → 洗顔より効果大で、持続もする

 ・ 仮眠前のカフェイン摂取 → 最も効果が高く、最も持続する
   (コーヒー1杯程度)


「顔を洗って眠気をさます」のは、短時間しか効果が持続しないようです。

「仮眠前のコーヒー1杯」は、とても効果的だという結果が出ていまして、
数年前に新聞等でも取り上げられました。ご存じの方もおられるかもしれ
ません。

その次に効果があったのが「高照度の光」です。具体的には、屋外に出て
光を浴びるということです。朝に光を浴びることは、寝覚めをよくしたり、
不眠に対しても効果があると言われていますが、それと同様ですね。


■ 昼休み仮眠のお悩み−2: 仮眠からどうやって目覚めるかが問題!

さて、お昼休みに仮眠を取る上で、「最も大きな問題」かもしれないのが、
「どうやって目覚めるか」です。このお悩みはよく耳にします。

寝過ごしてしまったら大変ですし、仮眠時間もコントロールするとなれば、
うまく目覚めるための方法が必要です。たとえば、タイマーやアラームを
用いる方法では周りの人に迷惑をかけてしまう・・・。そういうお悩みです。

これについては、「周りに迷惑をかけないアラーム(タイマー)」を探すのが
手っ取り早い方法です。これについては、いくつか方法を見つけましたので、
そのまとめとして次回紹介します。



ちなみに、今日紹介した研究結果は、これらにも掲載されています↓
下の方はちょっと高いですし、「論文」っぽい感じ。読みものとして
読みやすいのは上の本です(下の方が研究結果は新しいですが)。
―――――――――――――――――――――――――――――――
快眠の医学―「眠れない」の謎を解く快眠の医学―「眠れない」の謎を解く
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著者:早石 修
販売元:朝倉書店
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実はこの「昼休み仮眠」の話、取材などで質問されることが多いので
(先週は2つの取材でこの質問を受けました)、それだけ知りたい人が
多いのだと思いまして、今回まとめておきました。

私自身は「睡眠」の専門家というわけではないのですが、時間管理や
時間活用といった話に関連して質問されることが多いので、参考に
文献を見たりしている感じです。むしろ、次回のアラームの話の方が
オリジナリティが高い話になると思います。



今日の記事作成時間は50分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(1)

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こんにちは。水口です。 今日は昨日の話の続き、「お昼休み仮眠」に便利なタイマーの話です。   「お昼休みに仮眠を取るのが効果的なのはわかるけど、    ちゃんと起きられるかどうかが心配・・・」 そんな悩みは意外に多く、それが理由で仮眠を取らないと....
「お昼休み仮眠」に気がねなく使えるタイマー紹介 : お昼休みの仮眠で、午後の仕事の効率アップ!(2)【時間管理術研究所 □□ 仕事と生き方、幸せの研究所 □□】at 2010年09月21日 18:08
 

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