2010年11月10日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

仕事は「量的」にも「質的」にも「忙しく」なってきている?


こんにちは。水口です。

若い方はご存じないかもしれませんが、時間管理(タイムマネジメント)に対する
関心が高まってきたのは、この数年ことです。昔(たとえば15年ほど前)には、
「時間管理」について、たとえば本や雑誌などで目にすることは少なかったです。

では、なぜ最近「時間管理」についての関心が高まっているのか・・・?

その理由はいろいろあります。たとえば仕事だけでなくプライベートも重視する
ワーク・ライフ・バランスなどの考え方が広まってきたのもその一つです。しかし、
最も大きな理由は、仕事の内容や、仕事の環境が変わってきたところにある
と私は見ています。


■ 昔の課長がうらやましい?

こんな記事がありました↓

ヒマもカネもあった 「昔の課長がうらやましい」 (1/2)
: J-CAST会社ウォッチ


『』内は引用です)
 
『 産業能率大学が実施した「上場企業の課長を取り巻く状況」に関する調査。
従業員100人以上の上場企業に勤め、部下1人以上を抱える課長428人が
回答している。

回答者の約9割が「課長としての悩み」を抱えているが、最も多かったのは
「業務量が多すぎる」という悩みで33.6%。次いで「部下の人事評価が難しい」
「部下がなかなか育たない」「上司と考え方や意見が合わない」「思うような成果
が出せない」などが続いている。 (後略)』

                                 (上記記事より引用)

「課長としての悩み」の中で、「(自分自身の)業務量が多すぎる」という悩みが
最も多いという話です。

「昔の課長がうらやましい」的な話は他にもあって、日経ビジネスの 2008年
7月7日号には、管理職(※こちらは課長とは限りません)に対するアンケート
の結果が掲載されてます。

『10年前と比べ職場の管理職の仕事の負荷はどうなっていますか』という
質問に対し、『増えている』50.5% 『どちらかというと増えている』31.0%
という回答が寄せられています。8割強の人が仕事の負荷が増えていると
答えています。


そんなふうに、以前よりも忙しくなってきたからこそ、「時間」をうまく使おうと
意識することが増えてきたし、時間管理への関心も高まってきた。そういう
背景があると考えられます。


■ 仕事の量的な変化と質的な変化

この話に「いや、忙しいのは管理職だけじゃないだろう!」と思う人もいるはず。
仕事の「忙しさ」の変化は、管理職だけではないと思います。ただ、課長は特
に「プレイングマネージャー」が増えていることもあって、変化が大きいポジション
だと思います。


さて、こういった「昔と比べて仕事が忙しくなっている」という話には、企業が
人員削減をした結果、こうなった・・・という見方があります。人員が減ること
によって1人あたりの負担が増えたという説、仕事の量的な変化です。

こういった量的な変化の影響は否定できませんが、問題はそれだけではなく、
質的な変化もあります。

その根本にあるのはIT環境の進歩(特にパソコンとメールの普及)です。
それにより同じ仕事を従来よりも短時間でこなせるようになった反面、その分
やること(やる項目の数)が増えてきた・・・。特に、この15年ほどの間に、こう
した変化が大きいです。

つまり、「1つの仕事は早く終わるけど、その分仕事が多くなった」という変化が
起こっているわけです(※管理職であるかないかに関わらず)。

別の言い方をするなら、「物理的な作業時間」という意味での負担は減ったが、
その分、様々な仕事にどれから手をつけるか、どう進めていくのか、といった
ところで頭を悩ませたり、あれこれやることに追われがちなのが現在の状況。
仕事には量的な変化だけでなく、質的な変化もあるということです。

この質的な変化は、「作業時間が足りるか、足りないか」といった次元とは
違った部分で、プレッシャーやストレスを高めてしまいます。

※ たとえば、同じ「納期前のバタバタ」でも、1つの仕事でバタバタするのと、
  複数の仕事で同時にバタバタするのは、気持ちの上でかなり違います。
  トータルでの作業時間や忙しさは同じでも、仕事の件数が多い方が、より
  慌ただしいと感じますし、「忙しい」「時間が足りない」と感じます。


私自身もある時期、こうした慌ただしさや忙しさを強く感じていましたが、
時間管理を行うことによって、かなり改善できました。

もちろん量的な面でも改善されたのですが、それ以上に大きいかもしれない
のが質的な面での改善です。たとえば、仕事上の慌ただしさや焦りが減ったり、
余裕や自信を持って仕事に取り組めるようになったりしました。

時間管理というと、量的な側面(仕事の効率を上げ、より短時間で終わらせる
こと)が注目されがちですが、質的な側面(仕事の見通しが立って安心できたり、
慌てたり迷ったりしないですむこと)が、それ以上に必要とされていることのかも
しれません。




今日の記事作成時間は47分でした。
では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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