2011年02月17日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

なぜ、「多能職化(多能工化)」がワーク・ライフ・バランスに役立つのか?


こんにちは。水口です。

今日は昨日の記事(↓)に関連した話です。
「ワーク・ライフ・バランス」に関する大企業と中小企業の温度差


昨日も紹介したこの記事↓に、次の記述がありました。

働くナビ:
ワーク・ライフ・バランスの行動計画策定が中小企業でも4月から義務化…
- 毎日jp(毎日新聞)


『』内は引用です)
 
『 東レ経営研究所の渥美由喜研究部長は「中小の要員不足の問題は深刻だが、
複数の仕事をこなせる多能職の人材を増やせば対応できる。WLBの導入で労
働と生活の質が高まり、業績を急回復させる企業も多い」と強調する。経営者
が従来の発想を思い切って転換できるかが浸透のカギになりそうだ。』


                                 (上記記事より引用)

記事内では、「多能職の人材」を増やせば、何がどう改善するのか? という
ところまでは触れられていませんので、ここを解説しておきます。


■ 整数で考えるか? 小数点で考えるか?

「多能職」の人が増えたとしても、仕事量と人員が変わらなければ、、状況は
変わらないのでは? と思えるかもしれませんが・・・実際はそうではありません。

どこで聞いたのか忘れてしまったのですが、
以前、面白い指摘を聞いたことがあります。
その主旨は・・・

  効率のよくない組織(ムダが多い組織)は、人員配置を「整数」で考える。

  効率のよい組織(ムダが少ない組織)は、人員配置を「小数点」で考える。

という話です。

どういうことかというと・・・

効率がよくない組織では、

・ 「この業務はAさんの担当」と、仕事を人に割り当てる
  (「○○担当」として人を1人(整数で)割り当てる)
                ↓
・ そのAさんは自分の仕事が忙しいときはいいとして、
  自分の仕事が暇でも、自分の仕事以外はしないので、
  手が余ってしまう


効率のよい組織では、

・ それぞれの業務の仕事量を小数点で考える
  (例:この業務は0.5人分、これは0.7人分、これは0.8人分)
                ↓
・ その(小数点の)仕事量をこなせるように人員配置する
  (例:この3つの仕事を2人で担当する)


前者の「効率のよくない」組織なら3人必要なところ、後者なら2人でやれて
効率が良いし、コミュニケーションを取りながら柔軟に分担すれば、業務量
の変動にも対応しやすく、結果として残業も少なくて済むわけです。

これを実現するためには「多能職」の人材を増やすことが必須です。
(※ 私が前いた製造業の現場では「多能工」と言いました)


逆に、前者の効率がよくない組織の典型が、「これは自分の仕事じゃない
から」と、多能職になろうとしない人ばかりいる職場だというわけです。
(あるいは多能職を育てようとしない職場です)


先の、「整数」で考えるか、「小数点」で考えるかという言い方は、これを
うまく言い表していると思います。

また、この多能職化は、有給休暇を取得しやすくするためにも必要なこと
です。「この仕事は自分しかできない」という状態だと、なかなか安心して
有休を取れないですよね。逆に、多能職化されていて、複数人で仕事を
分担できていれば、安心して有休を取りやすくなるわけです。



話はちょっと飛びますが、産業能率大学の創立者である上野陽一さんは
「ムダ」や「ムリ」を無くすべきだと説きました。

仕事量に関していえば、

 「ムダ」というのは、「今日は仕事が無いなあ・・・」という状態で、
 (手が空いている時間が多い状態)

 「ムリ」というのは、「今日は仕事量が多すぎる・・・バタバタ」という状態です。
 (長時間残業しないと仕事が終わらない状況)

 ※ ちなみに「ムラ」というのが、これら「ムダ」や「ムリ」が多い状態です。

仕事をうまく分担できれば、こうした「ムダ」や「ムリ」を分散、平均化できて
「ムラ」も少なく能率も上がるわけです。先の多能職化もまさにこれです。

実は、タイムマネジメント(時間管理)も、こうした「ムダ」「ムリ」を減らすの
に役立ちます(早めに取りかかることで期限前のバタバタを無くすとか)。
もちろん自分は1人しかいませんが、未来の自分にうまく仕事を振り分ければ、
「ムダ」や「ムリ」を分散、平均化できるわけです。

一方、チーム内で分散、平均化するのが多能職化というわけで、
多能職化とタイムマネジメントはちょっと似たところがあります。


ただし、「多能職」には注意が必要で・・・

単に「多能職」の人を増やすだけでなく、チーム内のコミュニケーションや、
「何がどこまで進んでいるかが分かる仕組み」も重要です。というか、
ここがダメだとせっかくの多能職化も役に立ちません。

そこを(面倒がらずに)知恵を出し合って改善できれば、職場の環境や
働き方は大きく変わってきます。



今日の記事作成時間は45分でした。
では、また次回!


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Posted by 水口和彦 at 07:30│Comments(0)TrackBack(0)

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