2011年02月26日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「自炊」業者に文句を言うよりも、本当の電子書籍を普及させてはいかが?


こんにちは。水口です。

いろいろと話題にのぼる「電子書籍」ですが、こんな記事が↓ありました。

電子書籍化「自炊」代行業者に、書協が警告へ
(読売新聞) - Yahoo!ニュース


『』内は引用です)

『 紙の本を裁断してスキャナーで読み取り、自前で電子書籍化する「自炊」の
代行業者が急増しており、主要な出版社でつくる日本書籍出版協会(書協)
は、著作権法違反の疑いがあるとして、近く各業者に警告文を送る方針を
決めた。

 また、代行業者に依頼して電子化することは違法であると読者に注意喚起
する文言を、本の奥付に表記するよう会員の出版社に文書で要請した。

 客が持ち込んだ本を1冊100円前後の低料金で電子化する自炊代行業者
は昨年のiPad(アイパッド)発売以来増え続けており、書協が把握するだけで
約60もあるという。また、店内にある裁断機やスキャナーを使い、客が自ら電
子化する新手の業者も現れている。

 著作権法では、個人が自分で使用することを目的とした私的複製は認めら
れているが、自炊代行では複製者と使用者が異なるため、書協は同法違反の
疑いが強いと非難している。』

                                   (上記記事より引用)

電子書籍の「自炊」の話です。

シートフィードスキャナー(何枚もセットして一度に読み込めるスキャナー)が普及
したことによって、自分で本を電子化する人が増えています(それを「自炊」と
呼んでいるわけです)。

このスキャニングを代行する業者が、著作権法上、違法なのではないか? と
いう議論は以前からあります。「自炊」は自炊(自分でスキャンする)であるなら
いいけど、業者にやってもらうなら「自炊」じゃない。ということですね。

この問題、法的な結論はまだ出ていません。はっきり「黒」となったわけではなく
「グレー」な感じでしょうか。個人的には、所有者に複製する権利があるのなら、
作業だけを代行してもらうのは問題ない気もするのですが・・・どうなんでしょう。

上記の警告でも著作権法違反の『疑いが強い』という言い方になっています。
「黒」と確定したわけじゃないけど「グレー」なんだからやめようよ・・・ という
言い分なのでしょう。


■ それよりも(本当の)電子書籍の普及を進めたら?

私もこの「自炊」をしたことがあります。スキャナーと裁断機はあるので、少し
手間をかければ、自炊することは可能なんです。

でも、実際のところ、それほど自炊はしていません。自分の本は(出先で参照
したいことがあるので)、自炊してパソコンに入れていますが、それ以外の本を
積極的に自炊するところまでは、なかなかいかないですね。


自炊をやってみて思うのは・・・

まず、きれいに読み込ませるのはそれなりに手間がかかるものです。設定を
調整したりするので、完全に自動でというわけにはなかなかいかないように
思います。

また、解像度は150dpiだとちょっと汚くなりますから、300dpiくらいはほしい
感じです。画面上で見るには150dpiでも充分なはずなのですが、実際には
150dpiで直接読み込むと滲むような感じできれいになりません。

※ 300dpiで読み込んで、画像処理しつつ150dpiに変換すれば、きれいに
   できるはずなので、そういう処理をしてくれるソフトがあるといいのですが。

300dpiだと、出来上がったファイルの容量はそれなりに大きくなります。
四六判のソフトカバー(200ページくらい)のモノクロで、ファイル容量は30MB
弱くらいになります。

もし、数百冊保存するということになれば、ハードディスクの容量も圧迫して
しまいますね・・・。このへんもちょっと気になります。



こうしたちょっとした不便さがあっても、電子データ化することにはメリットが
あるという考えや、せっせと自炊する人の気持ちも分かります。

ただ、これらの問題は、本当の意味での電子書籍(最初から電子書籍として
データ化されたもの)であれば、ほとんどなくなるものです。

ファイル容量なんて10分の1以下になりますし、アウトラインのデータなら
どれだけ拡大してもきれいで滑らかな表示ができます。
(※ たとえば、200ページ弱のpdfファイル(カラー)で1MBくらいです)

つまり、本来の電子書籍が普及すれば、自炊なんてする必要はないわけです。
「自炊についてあれこれ言うくらいなら、さっさと電子書籍を普及させろ!」
と思っている人も多いんじゃないですかね。


日本の電子書籍は、団体や企業グループが乱立していますし、フォーマットが
統一される気配もありません。各社いろいろ思惑があるのは分かりますが、
消費者目線で見れば「先が思いやられる・・・」としか思えない状況です。

電子書籍に関しては、もうちょっと消費者のことを考える必要があるのでは
ないですかね・・・。自炊業者を責める前に。


前にもブログでちょっと書きましたが、私はこういう状況が1、2年で改善
されて、日本で電子書籍が急速に普及する・・・ということにはならないと
見ています(ステークホルダーが多いので調整しきれないでしょう)。

いい意味で、予想が裏切られることになるといいのですが・・・。



今日の記事作成時間は40分でした。
では、また次回!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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