2011年04月02日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

会社も個人も踏ん張りどころです!


こんにちは。水口です。

こんな記事がありました。

停電で休業 労組が対策を要請 NHKニュース

この「労組」というのは、非正規労働者も加入できる労組のことです。

『』内は引用です)

『計画停電によって多くの会社が休業し、収入がなくなる従業員が相次いでいる
として、非正規労働者を支援する労働組合が、1日、早急に対策をとるよう、厚
生労働省に要請しました。

要請したのは、労働組合の「全国ユニオン」で、1日、東京・千代田区の参議院
議員会館で、厚生労働省の担当者に要請書を手渡しました。今回の震災では、
地震や津波の被害で会社が休業する場合は、その期間中、従業員に失業給付
が行われますが、計画停電によって休業する場合は失業給付は行われません。
これについて、全国ユニオンは、計画停電によって多くの会社が休業し、収入が
なくなる人が相次いでいるとして、厚生労働省に対して、計画停電による休業も
失業給付の対象に加えるよう求めています。また、要望書では、被害を受けてい
ない会社が震災の影響を理由にして従業員を解雇するケースも出ているとして、
解雇や雇い止めの条件を明確にすることも併せて求めています。全国ユニオン
の関根秀一郎副事務局長は「計画停電による休業で無給になったという相談が
すでに100件以上寄せられている。非正規労働者はもともと賃金が低く、無給
になったとたんに深刻な生活苦に陥るため、国は早急に対策を打ち出すべきだ」
と話しています。』

                                   (上記記事より引用)

問題になっているのは大きく二つ。

  計画停電で会社が休業する場合、失業給付は行われないこと。

  (直接の被害を受けていない会社で)震災の影響といって従業員を
  解雇するケースがあること。

記事は非正規雇用(この場合は契約社員?)を対象に書かれていますが、
これらの問題は正社員でも無いとは言い切れません。心配になる話です。

特に難しいのは二つめの問題です。

「直接(地震や津波の)被害を受けていないのに、従業員を解雇するなんて
けしからん!」という気持ちも分かるのですが、現在はさまざまな分野で経済
活動が停滞気味なので、そう割り切れるものでもないかもしれません。

たとえば、国内の自動車生産台数は、3月は前年同月比で半減と大きく
減っています。一部には工場自体が直接被災したケースもありますが、
それ以外の工場も部品の不足により、減産せざるを得なかったのです。

こうなると、その自動車メーカーに製品を納める部品メーカーも、減産する
ことになります(直接被災しなかったメーカーであっても)。もちろん、さらに
その下請けメーカーも減産します。そうなると、それらのメーカーに対してサー
ビスを提供する会社でも売上が下がります。

また、それ以外の会社でも、今後の見通しを考えると不急の支出は抑制
するはずで、その結果、売上が下がる会社は多数存在するはずです。
(実は、私もいくらかの影響を受けています)

そうした(直接の被災ではない)経済活動の停滞が原因で、今後倒産する
会社だって出てくるはず・・・そう考えざるを得ません。

こういう状況を前提にすれば、「直接(地震や津波の)被害を受けていない
のに、従業員を解雇するなんてけしからん!」とは言い切れないと思います。


こういう言い方は適切ではないかもしれませんが・・・、
これからは、ある意味「震災不況」のような状況が表れるはずです。
(業種・業界で差はありますし、逆に復興需要で伸びる分野もありますが)

しかし、おそらくそうした状況で会社が経営不振に陥ったとしても、国など
から補償を受けられることはないでしょう(直接被災していない場合は)。

つまり、厳しい状況に置かれているのは労働者だけでなく会社も同じという
ことです。

立場が弱い非正規労働者にしわ寄せがいくことに、納得はいかないものの、
もし会社が倒産するかどうかの瀬戸際のところにあるなら、その経営者に
「非正規労働者を切るな」というのも酷な話です。複雑な問題だと思います。


この厳しい状況がいつまで続くのか、どう乗り切っていけるのかは、それぞれ
の事情(業種・業界や、そもそも持っていた会社の体力)によって違うわけで、
一律な答はありません。しかし、とにかく会社としても個人としても、この状況
に立ち向かわなければいけないのは同じなんですよね。



今日の記事作成時間は36分でした。
では、また次回!


このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなにブックマーク
Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

時間管理術研究所の無料メールマガジンで
モチベーションアップしてみませんか?
メールアドレスを入力すれば登録できます! → 
バックナンバーはこちら
Copyright (c) 2005-2014 BizARK Inc. All rights reserved.
この記事へのトラックバックURL
(参照リンクの無いトラックバックは受け付けておりません)
 

※ スパムコメントがあまりに多いため「http://」は使用不可の設定にしています。
  URLをご紹介頂く場合は「http://」を省くか全角文字を使用して頂けますと
  幸いです。