2011年08月14日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

今夏をきっかけに、今後「サマータイム導入論」が盛り上がるのか?


こんにちは。水口です。
今日は「サマータイム」についての話です。


こんな記事がありました。

サマータイム導入に賛成派が多いのは若い世代? 40・50代?
| 経営 | マイコミジャーナル


『』内は引用です)

『シチズン時計が提供するWEBマガジン「リアルスケール」編集部は8月9日、
「時」に関する意識・実態調査 第7回『みんなのサマータイム事情』の結果を
発表した。同調査は、全国の男女1,826人を対象に、節電やECOが注目を
集める今年の夏のサマータイム事情について聞いたもの。

サマータイムの導入を予定している企業・団体は震災の影響から増えている
ことが予想されるが、『導入(予定)している』4.7%、『検討中』 9.6%を含めて
サマータイムに積極的な企業・団体は1割強という結果となっている。』

                                 (上記サイトより引用)

ちなみにこのアンケートは、2011年6月7日〜7月4日に取られたものです。
(ですから、この後で導入を決めた会社もあるかもしれません)


■ 「導入予定」と「検討中」で約2割

上記のアンケートはちょっと注意が必要で『学校や会社に所属していない』と
いう回答も含めた結果になっています。その回答を除いて集計し直すと・・・

『導入(予定)している』 6.3% 『検討中』 12.9% となります。
検討中を含めれば2割近くになりますね。

なお、「サマータイム」といっても、企業別に行う就業時刻の変更と、国として
行う(時刻表示そのものを切り換える)サマータイムがあるのですが、
ここで言っているのは前者の方です。


また、世代で見れば、若い世代の方が肯定的な回答が多いようです。

※ これは個人に対するアンケートなので、企業として見れば平均年齢が
  若い企業や社歴の浅い企業の方が導入に積極的ということですかね?
  個人的に見聞きする話では特にそうは感じませんが。

『』内は引用です)

『サマータイムの導入有無を世代別に見てみると面白い結果に。『導入(予定)
している』『検討中』と積極的な回答を寄せたのは、20歳未満の21.4%が最高。
世代が上がるに従い徐々に減る結果に、若い世代が多い程、所属する企業・
団体がサマータイム導入に積極的であると言えそうです。』

                                 (上記サイトより引用)


■ でも、本当に「節電」に効果があるの?

ただ、こんな意見もあるそうで・・・


『節電を意識したコメントでは、次のようなものが、

「サマータイムよりシエスタの方が節電には有効では?(神奈川県・女性)」

「サマータイムにしても、結局エアコンなどによる電力需要のピークである
13時から15時の間仕事をしていては電気の供給限度を超えてしまうと思う。
それよりは、相当数の事業所がシエスタ制度を取り入れてやる方が効果的
だと思う(山口県・男性)」』

                                 (上記サイトより引用)

シエスタの導入は(場所の確保なども含めて)敷居が高いと思いますので、
簡単にはいかないと思います。それはそれとして・・・。

サマータイムは夏場の電力需要ピークを低減させるという意味では、あまり
効果がない、というのは私も同感です。

このブログでも以前に書きましたし、ある雑誌でも執筆したりしたのですが、
サマータイムは「夏場の電力需要対策」という意味では、あまり効果がない
と考えられます(上のアンケートに書いてあるのと同じ理由です)。

※ 1日トータルでの電力消費量全体を減らす効果はある程度あっても、
   ピーク時の電力需要を減らす効果はないという意味です。

  (くわしくはこちらに↓)
  「サマータイム」よりも「遅い昼休み」と「お盆休みの分散化」



つまり、「節電対策(電力需要低減)」として「サマータイム」を持ち出すのは、
実は少し的外れなんですね。

ですから、あえて厳しい言い方をするならば、(今年の電力状況の対策と
して)サマータイム制を行うのは、「節電努力してますよ」というアピールに
過ぎないのではないかと思います。

※ あまり効果がないことは分かっているのに、あえて「アピール」として
   やっている企業もあるという意味です。
   (もちろん、効果があると信じてやっている企業もあるでしょうけど)

また、実際の「サマータイムによる節電効果」も明らかにはならないと思い
ます。今年は、サマータイム以外に(照明を消すなど)様々な節電対策が
取られており、それらに比べて、サマータイムによる効果は小さいはず。
結局「サマータイムって節電効果があったのか?」というところは、よく
わからないまま終わるんじゃないですかね・・・。


私の個人的な意見を述べるなら、「節電(電力需要ピーク低減)のために
サマータイムを導入する」というのは反対です。本当に「対策」として導入する
のなら、効果があるかどうか(事前にも事後にも)検証すべきですし、効果が
見込めないのに、「やってますよアピール」をするためだけに労力を費やすべき
ではないと思います。「働き方を見直す」など、別の目的で導入するのなら、
また話は別ですけどね。


■ サマータイム導入による問題点

さて、上記のアンケートでは、年代が上になるほど、サマータイムに慎重な
傾向があるそうです。その理由は・・・


『サマータイム導入の賛否については、世代別の傾向として働き盛りの40代
〜50代の方々から、反対意見が出やすい傾向にあるようです。

『賛成』が最も少ないのは40代の28.7%、次いで50代の30.4%。一方で、
『反対』が最も多いのは、50代の13.2%(60歳以上と同率)、次いで40代の
10.9%でした。その結果から40代、50代はサマータイムを敬遠がちということ
が読み取れます。

40代、50代の方から寄せられたコメントには次のようなものが、

「コンピュータシステムがサマータイムに対応していないのではないか、不具合
発生を引き起こすのでは?と心配である。システムによっては、サマータイムに
なって、夜間のバッチ処理の時間が短くなるような場合に対応できない可能性
がある(東京都・男性)」

「技術系の職場であれば、フレックスタイムなどあり、あまり関係ない。しかし、
営業職などは、客先があり、一社でも例外があると、早い業務開始でも、終業
時間は同じになり、サービス残業が増える(愛知県・男性)」

「巷で言われているように、サマータイムで終業時間が早まった分、“自分の
時間にできる”“エコに貢献できる”等の論議は、自分には無縁です。それは、
労働環境に恵まれた大手企業、珍しものや流行りものに飛びつく経営者の
いる会社での話しでしょう。大半の勤め人は、体よく残業時間が増やされる
だけです。正直、やめて欲しいですね(福岡県・男性)」

さすがビジネスの現場を知る、経験豊富な40代、50代。敬遠するのも
“ごもっとも”と頷けるコメントが寄せられました。 』

                                 (上記サイトより引用)

上記の意見のなかで、『コンピュータシステムがサマータイムに対応していない
のではないか』というのは、時刻変更をともなう(国全体としての)サマータイム
の是非に関して、よく耳にする意見です。

また、上記のように「サービス残業が増えるだけ」という意見もよく聞きますし、
別のところで聞いた話では、出勤が早くなると、(保育所などに)子どもを
預けられない(その時間にはまだ開いていない)という切実な話もあります。
(これは企業別の就業時間変更タイプのサマータイムの場合ですが)


今回のことをきっかけに、今後、国全体としてのサマータイム導入についても
議論されることが出てくると思います。しかし、これは慎重に考えるべきこと
だと思います。

日本でもサマータイムを導入しようという意見は以前からありますが、それは
どちらかというと、景気浮揚効果(内需拡大)を当てにしたものが多いです
(それ以外には、あまりメリットが見出せません)。しかし、その景気浮揚効果も
本当にどれだけ効果があるかは、実際のところ、よく分かりません。

「多少なりとも景気浮揚効果があるなら、やった方がいい」という意見もある
とは思いますが、それが許されるのは、導入にともなうデメリットやコストが
少ない場合だけです。サマータイム導入にともなう様々なデメリットやコストは
軽視できないし、景気浮揚効果としてはあまり当てにならない。これを天秤に
かけるなら、私は個人的には「サマータイム不要論」を取ります。

今回のことで「節電(電力需要対策)」という大義名分(これもあまり効果が
はっきりしないのですが・・・)がつき、サマータイム導入論が勢いを吹き返す
かもしれませんが、これは慎重に考えるべき問題だと思います。



今日の記事作成時間は52分でした。
では、また次回!


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Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)TrackBack(0)

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