2011年10月03日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

電子書籍は『ビジネスパーソンの理想の読書量』を実現するのか?


こんにちは。水口です。
今日は「本」に関する話題をいくつか。

まず、こんな記事↓がありました。

ビジネスパーソンの『理想の読書量』、電子書籍端末が実現できるか
-- アイシェア調べ (japan.internet.com) - Yahoo!ニュース


『』内は引用です)

『"電子書籍元年"と言われた2010年。2011年を迎え、電子書籍リーダーや
電子書籍ストアが続々と登場している現在、その普及率やビジネスパーソンの
読書状況はどのようになっているのだろうか。マーケティングリサーチを展開する
アイシェアは、ビジネスパーソンの読書に関する意識調査を行い、年収 1,000
万円以上で、ひと月に1冊以上本を読む30代、40代のビジネスパーソンの
男女500名からの回答を集計し、結果を公開した。』

                                 (上記サイトより引用)

年収と読書量(月1冊読まない人は含まれない)、年齢(30〜40代)で
絞られた人が対象の「読書」に関するアンケートです。

『』内は引用です)

『全員にひと月の読書量を尋ねたところ、最も多かったのは「1〜2冊程度」で
48.2%と半数近く。それに続いたのは「3〜4冊程度」で24.0%。これらを
合わせた『5冊未満』は全体の72.2%と過半数を占めている。一方、「10冊
以上」としたのはわずか10.4%。これに「5〜6冊程度(11.0%)」「7〜8冊
程度(3.6%)」「9〜10冊程度(2.8%)」を合わせた『5冊以上』は27.8%と
いう結果となった。』

                                 (上記サイトより引用)

うーん。月に10冊以上読む人を『わずか10.4%』と言っていいのかどうか、
ちょっと微妙な気がします。私個人は10冊以上読みますが、それは仕事柄
というところもあるわけで、10冊以上読む人が1割いるなら結構多いような
気もします(もちろん、読めれば読むに越したことはありませんが)。

『』内は引用です)

『実際の読書量に対し、ひと月の理想の読書量はどのくらいなのだろうか。
尋ねたところ、最も多かったのは「3〜4冊程度」で26.2%。「1〜2冊程度
(22.0%)」以外はすべて割合が高まっており、「10冊以上」は20.6%を占め、
実際の読書量より10.2ポイントも上回っている。また、実際の読書量では
『5冊以上』が27.8%と少数派であったが、理想の読書量では合計51.4%
と多数派に一転。現在よりも読書量を増やしたいと望むビジネスパーソンの
実態が浮き彫りとなった。』

                                 (上記サイトより引用)

「理想」としては読書量を増やしたい。「5冊以上」という人が多数派という
ことです。

この「5冊」っていうのは、いい線じゃないですかね? 週に1冊(+α)です
から、その気になれば充分読めると思います。

たとえば、通勤時間が1時間弱で、そのうち電車に乗っている時間が40分
くらいあるとしたら・・・、たとえば新書なら1〜2日で1冊読めそうです。
新書・ソフトカバーのビジネス書・ハードカバーのビジネス書(←ページ数多い)
を織り交ぜて読むとして「月に5冊」は充分読める量だと思います。

「本を1冊カバンに入れて持ち歩く」という習慣があるかないかで、読書量は
大きく差がつきますので、(電車通勤の方は)ぜひお試しを。


個人的に問題だと思うのは300ページを超えるようなハードカバーです。
(最近はハードカバーを読む量が増えたので、結構困ります)

これはカバンに入れづらく、私の場合、時間があるときにがっつり読むことが
多いです。資料性の高い本などは、線や自分のコメントを入れたりしながら
読むので、1冊に数時間〜十時間程度かかることもありますが・・・。
(ページが多く、文字数が多いとソフトカバーの倍以上時間がかかりますし、
 内容が薄い本と比べれば、5倍くらい時間がかかることもあります)

そんな時間が取りにくいときには、ハードカバーの書籍を2〜3冊に分解して
持ち歩くこともあります。バラバラにすると後が扱いづらいので、あまりやりたく
はないのですが、飾っておくだけでは意味がないですからね・・・。

『』内は引用です)

『 (中略) 今よりも多くの本を読みたいとする人が多いようだが、どのように
すると読書量を増やせると思うか自由回答で尋ねたところ、「ネットサーフィンの
時間を減らす」「仕事の効率を上げる」「寝る時間を減らす」「自分で時間を作る」
「すきま時間を有効に活用する」といった時間調節に関する意見が多数。その他
に「速読術を身につける」「電子書籍のツールを購入する」「電子書籍の普及」と
いう声も複数見られた。』

                                 (上記サイトより引用)

スキマ時間を活用するには、上記の「カバンに1冊」作戦が有効です。実際に
やってみると、意外に時間が取れるものです。

そのためにも有効なのが「電子書籍」ということで、これに期待する人は多い
のではないでしょうか。私も期待するところがあるのですが、(マイナーな本を
含めて)ラインナップが揃わないと、なかなか手を出しにくいですねえ・・・。

『』内は引用です)

『 (中略) 電子書籍自体の認知度は高いものの、本格的な需要期に入る
のはまだこれからといった現状が今回の調査で明らかとなった。このような
状況の中、利用者のニーズに応えるべく、メーカー各社が本格的な普及を
目指して電子書籍リーダーのテコ入れに取り組んでいるという。

最近では新端末として、9月17日にソニー株式会社が"Sony Tablet"の第一弾
である SシリーズのWi-Fiモデル「SGPT111JP/S」と「SGPT112JP/S」を発売
している。電子書籍専用ではないが、10月以降に同社のブックストア「Reader
Store」に対応予定でリーダーとして活用できる端末となっている。

また、パナソニック株式会社は8月10日に楽天株式会社の電子書籍ストア
「Raboo」対応の電子書籍タブレット「UT-PB1」を発売している。「UT-PB1」で
は「新・ツンドクスタイル」を提唱しており、デスクトップ上に書籍を "山"のような
形で表示し、"積んでおく"ことができるという。(後略)』


                                 (上記サイトより引用)

いろいろな試みをするのはいいのですが・・・、
本当のニーズは、そこにあるのでしょうか? という疑問はあります。

個人的には、ストアの統一(1つのストアで全出版社の本を検索できる)と、
マルチプラットフォーム化(パソコンとタブレット等の両方で読める)、さらに
パソコン上での(短めの)文章のコピー機能が実現できていれば、すぐにでも
欲しいのですが・・・。

※ 自分が文章を書く際に他の本を引用する場合、漢字・ひらがなの
   違いや、送り仮名を含め、原文に合わせるのが引用のルールです。
   ところが、これが意外に気をつかいます。全文とは言わず、数行でも
   いいので、パソコン上でコピーできるようにしてほしいところです。
   (漢字にするか、かなにするかの基準が自分と違う文章を、自分で
   打ち込む作業は、結構気をつかうものなのです・・・)

こういうと、努力しているメーカーさんに申し訳ないのですが、日本の電子
書籍は、まだ迷走しているように思えてしまいます・・・。



で、次の記事です↓。

自前電子書籍化「自炊」業者、8割が事業縮小
(読売新聞) - Yahoo!ニュース


『』内は引用です)

『 作家、漫画家と大手出版社が、紙の本を裁断してスキャナーで読み取り、
自前で電子書籍化する「自炊」の代行業者に対し、著作権法違反の疑いが
あるとして質問状を送ったところ、回答した業者の8割以上が事業を縮小する
方針を示したことが30日、わかった。

 質問状を送付した98社のうち43社が回答。そのうち、差出人作家122人
の作品についてスキャンを中止したり、事業を終了したりすると回答した業者
が37社にのぼった。回答しないまま自社サイトを停止した業者も数社確認
された。

 出版社側は「未回答の業者を含めて状況を注視し、悪質な場合は法的措置
も検討する」としている。』

                                 (上記サイトより引用)

この「自炊代行」については、法的に「グレー」(クロとは言い切れない)という
のが私の個人的見解です(自分自身は利用はしないですが)。

自炊代行業者もそう考えて営業しているのだと思いますし、出版社が訴訟では
なく「質問状」という手段を取ったのも、法的に「絶対勝てる」という見込みが
無かったからだと思っています。

なので、業者側がもっと粘るかと思っていましたが、意外とあっさり決着が
つきそうな気配ですね。

こういうと無責任な感じかもしれませんが、どうせなら(訴訟を起こして)
法的な決着をつけてしまった方が良かったような気もするのですが。
(もし負けちゃったら、出版社や著者は大変ですけどね・・・(汗))



ちなみに、私の新刊↓は絶賛発売中ですが、電子書籍化の予定は
まだありません・・・ すみません。

―――――――――――――――――――――――――――――――
部下を持つ人の時間術部下を持つ人の時間術
著者:水口 和彦
実務教育出版(2011-09-17)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


―――――――――――――――――――――――――――――――
(256ページの力作なので、ぜひご一読を!)



今日の記事作成時間は46分でした。
では、また次回!


このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなにブックマーク
Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(1)TrackBack(0)

時間管理術研究所の無料メールマガジンで
モチベーションアップしてみませんか?
メールアドレスを入力すれば登録できます! → 
バックナンバーはこちら
Copyright (c) 2005-2014 BizARK Inc. All rights reserved.
この記事へのトラックバックURL
(参照リンクの無いトラックバックは受け付けておりません)
この記事へのコメント
書評ブログ「☆ビジネス書読みあさり☆」管理者のkakiharaです。
このたび、『部下を持つ人の時間術』の書評を掲載させて頂きました。
お手隙の際にご覧頂ければ幸いです。
http://kakihara.blog.ocn.ne.jp/blog/2011/10/181_28fa.html
Posted by kakihara at 2011年10月08日 23:10
 

※ スパムコメントがあまりに多いため「http://」は使用不可の設定にしています。
  URLをご紹介頂く場合は「http://」を省くか全角文字を使用して頂けますと
  幸いです。