2012年09月24日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「のべつくまなし」に「口先三寸」な人には「むかつく」!


こんにちは。水口です。
今日は「言葉」に関する話です。

こんな記事がありました。

<国語世論調査>「むかつく」と言う人 半数を超える
(毎日新聞) - Yahoo!ニュース


 (『』内は引用です)
 
『 「腹が立つ」ことを「むかつく」と言う人が半数を超え、「ゆっくり、のんびりする」
ことを「まったりする」と表現する人も3割いることが、文化庁が20日発表した
「2011年度国語に関する世論調査」で分かった。また、インターネットや電子
メールの普及で「漢字を正確に書く力が衰えた」と感じる人も7割近くに達して
いる。』
                          (上記サイトより引用)


■ 意味合いが変わって定着した言葉

「むかつく」とか「まったり」という言葉が上記の意味で使われることは、
もうかなり一般的になっている感じがしますね。元々は・・・、

 むかつく → 胃など身体の状態を表す言葉
 まったり → 味を表す言葉

だったのが、違う意味で使われることが増えてきたわけです。

広辞苑を見ても、
 
『むか‐つ・く
(1)胸がむかむかする。吐き気をもよおす。「飲みすぎて胃が―・く」
(2)癪(しゃく)にさわって腹が立つ。「相手の態度に―・く」

まったり
(1)味わいがまろやかでこくのあるさま。「―した味」
(2)人柄が落ちついているさま。転じて、ゆっくりとくつろいでいるさま。』

                           (広辞苑 第六版より引用)

のように、これらの用法はすでに掲載されています。これらはもはや
定着し、一般化してますので、「誤用」とは言えないですよね。


■ ちょっと気をつけた方がいい(現時点での)「誤用」

気をつけた方がいいかなと思うのは、(結構一般化してるけど) 現時点では
誤用と考えられるような用法です。個人のブログ等に書くのはいいとして、
会社としての公式な文書やHPなどに載っていると、ちょっと格好つきません。


上記の世論調査には、誤用に関する調査もあります。

    (このページ↓にある平成23年度版です)
    文化庁 | 国語施策・日本語教育 | 国語に関する世論調査

この例で↓○をつけた方が、辞書等に載っている言い方ですが、そうでない方
(×の方)を使う人が3〜6割くらいいるという結果が出ています。
――――――――――――――――――――
 ○舌先三寸    ×口先三寸   
 ○食指が動く   ×食指をそそられる
 ○のべつまくなし ×のべつくまなし
 ○物議を醸す   ×物議を呼ぶ
 ○二つ返事    ×一つ返事
――――――――――――――――――――

こういうのは(公の場の発言としては)気をつけた方がいいと思います。

私は元々は理系なので(学術用語以外では)言葉にはそれほどこだわりは
なかったのですが、仕事で本や雑誌の原稿を書くようになってからは、辞書で
チェックすることが増えました(PC組み込みの辞書で変換のついでに見ます)。

社内のメールなどではそう気にする必要はないと思いますが、社外に出す
文書や(HPを含めて)公の場にでる文章では気をつけた方が良いかと。


■ 使いにくくなる言葉?

余談ですが、最近テレビを見て気づいたのが、『性癖』という言葉です。

「性癖」という言葉は、もともとは「個人のくせやこだわり」を表す言葉で、
ちょっと古い小説やエッセイなどでは普通に出てくる言葉でした。

  ※ 広辞苑には 『性質のかたより。くせ。「変な―の持ち主」 』とあります。


でも最近は 「性癖 → 性的な趣味や嗜好」 という意味で使われることが
多くなっています。たとえばテレビのトーク番組などでは、「性癖」という言葉
が出ただけで(性的な意味を想定した)笑いが起きたりします。

こうなると、元々の意味での「性癖」という言葉が使いにくくなりますね。
言葉にこだわりのある方(たとえば小説家など)以外の人は、使わない方
がいいかなという気がします。まあ、ちょっと時代がかった言葉なので、
元々使わない人の方が多いかもしれませんが。


まとめると・・・、(公の場に出る)文章を書く際には、(誤用も含めて)誤解
されそうな言葉は別の言葉に置き換えた方がいいということですね。
私も一応、気をつけてはいます。



今日の記事作成時間は40分でした。
では、また次回!  

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Posted by 水口和彦 at 12:15Comments(0)TrackBack(0)
2012年09月17日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

電子書籍の行く末は?


こんにちは。水口です。

中国で大変なことになってるときに、なんですが・・・
今日はそれとは全然関係ない、電子書籍の話題です。


■ いよいよ? 日本の電子書籍

Amazonのキンドルの日本版の発売が迫っていたり、他にも低価格の
端末が出てきたりと、電子書籍に関する動きが激しくなっています。

個人的には(読み手としては)、これまで様子見していましたが、
そろそろ端末を買ってもいいのかな?と思うようになってきました。

そんな電子書籍のメリット・デメリット、普及の課題などについては、
この記事↓にうまくまとめられてます。興味のある方はご参考に。

視点・論点 「電子書籍と出版の未来」 | 視点・論点 |
解説委員室ブログ:NHK



個人的には、キンドルが出たら買っちゃうかもしれません。


■ 出版社の取り組みはまちまち?

ちょっと裏話的な話になりますが・・・
私のところにも電子書籍化の話が、数社からありました。

既存の書籍を電子書籍として販売するにあたっての契約を結ぶと
いう話です。

私はこれまでに12冊の本を出しています。そのなかには本の契約と
同時に電子書籍の契約を交わしたものもありますが、ほとんどは
本として出版する契約だけでした。

で・・・、電子書籍として販売するためには、新たに契約する必要があり、
今年、数社と契約しました。


ただ、その契約内容はまちまちです。

著者に入る印税率を3割以上に設定しているところもあれば、
通常の本とまったく同じで1割程度に設定しているところもあります。

出版社サイドも印税率をどうすべきか迷っているんじゃないですかね。
かなり差があるというのが現状です。


同様に、販売価格にしても、かなり差がつくかもしれません。

私は出版社サイドの事情を詳しく聞いたわけではないのですが・・・、
印税率を高く設定している会社は、販売価格を抑えて数を売ることを、
印税率がそのままの会社は、紙の本と同じ価格で売ることを、それぞれ
想定していると思います。



紙でも電子でも、「本」に値段をつけるのは難しいものです。その情報に
価値があると思えば高くても買うし、そうでなければ買わない。

そんなふうに「適正価格」がいくらかというのは突き詰めれば難しいです。
現実には、本の内容よりも体裁で値段が決まっているように感じます。
(新書ならいくらくらい、ソフトカバーならいくらくらい・・・という感じで)

印税率もそうですが、これまでは前例にしたがって値段をつけていた
感じです。

そこで、電子書籍でも(紙の本の)前例を踏襲する出版社もあれば、
電子書籍として新しい取り組みをする出版社もある。それが現状の
ように感じます。

電子書籍が普及するに従って、値段も印税率もある範囲に収まって
くるんじゃないかと思いますので、今は過渡期ですね。


■ 個人的に期待したいこと

個人的には、「本」という体裁にこだわらなくてよくなると、面白いもの
が出てくるんじゃないかな? という期待はしています。

現状の「本」という体裁だと、たとえば普通のソフトカバーのビジネス書
では、少なめでも180ページくらいの量が必要です。

ページ数を少なくしたからといって、それに比例して安くできるものでも
ないし、かといって同じ値段で売れば「薄い割に高い」と言われてしまう。
(薄いと書架に立てたときに背表紙が目立たないという問題もあります)
本の体裁にするためには、ほどほどのページ数が必要でした。

ビジネス書などで多いですが、ページを「水増し」したんじゃないか?と
思える本も結構あります。著者が本当に書きたかったのは全体の3割
くらいで、あとは水増しのために無理矢理書いたような感じです。

本としてのテーマが途中からぶれていたり、取ってつけたような章が
あったり・・・そんな本は「水増し」のせいかもしれません。

電子書籍だと、そんな「水増し」は無しにして、その代わり安く提供する
・・・ということが理屈の上では可能です。
(実際そうなるかはどうかは、まだ分かりませんが)


あるいは、1つのテーマについて、複数の(安い)電子書籍を組み合わせ
て読んでもらうことも可能になるかもしれません。

たとえば「時間管理」の場合、基本的な考え方や手法の解説があるとして、
それに加えて「事務職向け」「営業職向け」「研究開発職向け」といった
分冊があって、必要なものをチョイスしてもらう・・・なんてことも可能です。

書く側としては、(たくさん書いた割には)売れないということになるかも
しれませんが・・・(汗)。面白いと思います。


・・・といった、電子書籍ならではの取り組みが(ビジネス書などの分野で)
実現するのは当分先だとは思いますけどね。
(出版業界は結構保守的ですから・・・)



今日の記事作成時間は43分でした。
では、また次回!  
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Posted by 水口和彦 at 23:55Comments(0)TrackBack(0)
2012年08月31日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

自分の都合と相手の都合


こんにちは。水口です。

今週のはじめに、大分県に出張に行ってきました。
台風が心配でしたが、大分行きは大丈夫でした。


■ 自分都合のアナウンス?

その帰りの話ですが・・・

帰りの便は19時10分発。でも遅れていて19時25分発になるようでした。
とりあえず無事に飛べそうなので良かったと安心していたら、出発ロビーに
こんなアナウンスが・・・・

 「19時10分発の○○○便は、使用機の到着が遅れておりますが、
  18時45分に到着する予定です」
  (正確には覚えていませんが、そんな内容のアナウンスでした)


思わず「だからどうなの?」と突っ込みたくなってしまいました。

搭乗する立場としては「何時に出発できるか」という情報が必要で、
「使用機の到着時間」は直接関係ないわけです。また、18時45分に
到着と聞いても、それで出発がさらに遅れるのか、あるいは当初の
予想よりは遅れが少なくなるのかは、こちらには分かりません・・・。


これではさすがに不親切だから、すぐに言い直すだろうと待っていると、
1分も経たずに「19時25分発」と再度アナウンスがありました。
(結局、当初聞いていた遅れと同じでした)

これを聞いて勝手に想像してしまいました・・・

  使用機が遅れていたりで、ちょっとテンパっていた新人さんが
  「使用機は18時45分着」と聞き、そのままアナウンスしてしまい、
  それを聞いた先輩が「それじゃお客さんが分からないでしょう」と
  あわてて言い直させた・・・

そんな状況を想像してしまいました。
そんなこと考えてると面白くて、腹も立ちません(笑)

この想像が当たっているかどうかは分かりませんが、ちょっとあわてて
いるときなど、自分サイドの都合で話をしてしまい、相手サイドにとって
必要な情報を伝えられない。という状況はありますよね。


■ 相手の都合で話をする

典型的な例は、電車が遅れてるので訪問先に電話を入れるときなど、
「電車が○○○○で20分ほど遅れてまして・・・」と頭から説明する人も
いますが、これは訪問を受ける側には、あまり必要な情報ではありません。

たとえば、「電車が遅れて到着が15分ほど遅くなりそうです」のように、
到着時刻で言ってもらった方が、受ける側には分かりやすいですよね。
一種のマナーというか、気づかいみたいなものです。

私もあわてているときには、失敗することもありますが・・・、できるだけ
「相手の都合」の情報を伝えるよう心がけてます。

・・・なんて話を、新入社員向けの時間管理研修で話すこともあります。


■ 自分の都合と相手の都合

ただ、この「自分の都合」「相手の都合」と似たような話は、いろいろな
ところにあります。

たとえば、営業の仕事などでも「当社の製品は・・・」と製品の説明ばかり
するよりも、「相手がその製品を使うとどうなるか、何ができるか」を説明
する方が、より「相手の都合」に近いです。おそらく成績もあがるでしょう。
(さらに、「相手の都合」をいろいろ聞き出せると、もっといいです)

あるいは、プロジェクトのある工程が遅れているという報告をする際に、
「どれだけ遅れている」「何日には完了する」ということを言わずに、
遅れた理由(言い訳?)を頭から長々と話す人・・・なんて例もあるかも?
(この場合はあわててるというより、意図的かもしれませんが)
他にもいろいろ例はありそうですね。


私の場合、文章を書くときや、人前で話をするときなど、「相手の都合」で
話をするように気をつけています。ただ、昔に書いた文章を読み返したり
すると、「自分の都合で話をしてる・・・」と感じることがよくあります。
(いま書いてる文章も、数年後に見るとそう思えるのかも・・・(汗) )

「相手の都合」で考えたり、話したりすることって、すぐに簡単にできる
ものではなく、少しずつ身につけていくものかもしれませんね。こういうと
身も蓋もないかもしれませんが・・・、楽して身につくものでなく、くり返し
の訓練が必要なのではないかという気がします。

訓練といっても特別なことでなく、「人に読んでもらうことを前提にした
文章を書く」とか、そういうことです。文章もただたくさん書けばいいと
いうわけではなく、(できれば常に)「相手の都合」を考えながら書く。
それが大事なんじゃないですかね。



今日の記事作成時間は45分でした。
では、また次回!  
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Posted by 水口和彦 at 19:00Comments(1)TrackBack(0)
2012年08月26日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「オープン」「クローズ」論争?


こんにちは。水口です。

今日はネット関係の話です。

「有料メルマガ」や「ネットのクローズ化」についての議論が、
いま(といっても数日前から)、ネットをにぎわせてるようです。

有料メルマガに端を発したネットのオープン論争 - Togetter
Twitter上のコメントがまとめられているのですが・・・、そもそもは

『』内は引用です)
 
『アルファブロガーとか言われてた人のメルマガって、一線退いた
 芸能人のその後のディナーショーみたいなもんでしょ?』


という発言に端を発したものです。

「一線を退いた芸能人のその後のディナーショー」というと、テレビなどに
出られなくなった人が、過去の知名度を使っているという印象で、確かに
ちょっと寂しい感じはしますね(個人的にはそれが悪いとは思いませんが)。

さらに「アルファブロガー」と呼ばれる人の中には、無料で読めるブログを
書き(それを読む人がたくさんいるので)、広告だけでもいい収入になる
・・・といったビジネスモデルについて熱く語っていた人もいるでしょうから、
それを踏まえて考えれば、有料メルマガでお金稼ぎをする姿を見るのは
残念な感じに見えるかもしれません。


そういう意味で、私は上記のコメントは(個人的に同意はしませんが)、
理解できるものです。とても「論争の種」になるとは思えません。しかし、
そこから派生して・・・

 「有料でメルマガを書くことが悪いことなのか?」
 「(誰でもアクセスできるネット上でなく)クローズな場で
  発言するのは、いけないことだというのか?」

といった捉え方をする人もいて、そこから議論が発展していったようです。
(Twitterでは言葉足らずになりやすいことが影響しているかも?)

そもそも、現在のネット上では「クローズ化」の方向で発展していく動き
が強まっているため(SNSはそういう使われ方もしていますので)、
「オープン・クローズ」の議論の種はもともとあったのだと思います。

この議論そのものに対して、個人的に何か言いたいわけではないのですが、
「オープン」「クローズ」の場について、考えさせられるところがありました。


個人的な意見としては・・・、オープンな場にも、クローズな場にも、
それぞれの機能や良さがあると思いますし、ネット環境が整ったり、
ネット人口が増えるに従い多様性が出てくるのは自然なことだと
思います。

「クローズ」な場では、過激すぎる発言や、信憑性のない話をする人が
出てきたり、それがある一部の集団の中で非常に盛り上がることもある。

オープンな場(たとえばTwitterなど)では、それにストップをかける人が
出てくることもありますが(たとえばデマ情報の誤りを指摘するとか)、
クローズな場ではストップがかからないことが多い。

そういう状況は傍から見れば危なっかしいし、気持ち悪く思える。
(私もそういうのはちょっと怖いとは思います)

ただ、そもそも実社会には、さまざまな「クローズ」な場があり、
そこでさまざまなコミュニケーションが行われているわけですから、
ネット上でもクローズなつながりを求めるのは自然なこと。
(それがどんな方向にいくかは、その人たちしだいということで)

私はそんなふうに考えます。


ただ、今後切実な問題になるかもしれないのは、「社内SNS」の使い方
です。社内での意見のやり取りなどを「「オープン」にするか「クローズ」に
するかは、いろいろ議論が分れるのではないでしょうか。

「クローズ」にすると、他部署の悪口や愚痴ばかりになるとか、
でも「オープン」にすると、言いたいことが言えないとか、
そんな話は今後出てくるかもしれませんね。

どうするのが正解かは断言できませんが、私は「オープン」と
「クローズ」の両方の場がある方が、健全な気がします。



さて、ちょっと話が変わって、文章の書き手としての意見としては・・・、
手段が変われば書く内容が違ってくるということをよく実感します。

そういう意味で(需要があるなら)書く媒体はいろいろあった方が、
単純に面白いんじゃないかな? という気もします。

私の場合、「有料メルマガ」はないですが、他の媒体はいろいろ書きます。
ネット系では「ブログ」「(無料の)メルマガ」「ビジネス系サイトからの依頼記事」
リアルでは「雑誌記事」「書籍」などです。

それぞれ、書くスタンスが違いますし、内容的にも違ってきます。

「ブログ」と「メルマガ」は割と似ていますが、「メルマガ」の方が少しクローズで、
「時間管理」に関心が高い人を想定して書いていますし、少し突っ込んだ話を
書くこともあります。「ブログ」は(前後のつながりなく)単独の記事として読ま
れることも意識して書いている感じです。書籍なんかはまた全然違います。

「書き手」としては、いろんな媒体で書くことが良い経験になると感じますし、
「書く」ことや(部下に)「書かせる」ことを重視したい人は、場の作り方を
いろいろ工夫してみるといいんじゃないですかね?


ちょっととりとめのない話でしたが、
いろいろ考えさせられるところがあったので、取り上げてみました。



今日の記事作成時間は52分でした。
では、また次回!  
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Posted by 水口和彦 at 21:00Comments(0)TrackBack(0)
2012年06月17日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「効率」と「顧客満足度」


こんにちは。水口です。


いきなりですが・・・、
「時間管理」とか「仕事の効率」といった話に対して、

  「効率を上げればいいってもんじゃない。
   品質を下げるくらいなら、効率なんて上げなくていい」

といった主旨の発言をする人もいます。

でも、「効率を上げる」ことと、「手抜きする」こととは違うわけで、
品質を下げずに効率アップできる部分はたくさんあります。普通。


・・・ とここまでは、このブログをお読みの方なら、すでに分かっている
のではないかと思います。

ただ、上記のような低次元なレベルではないところで、効率と品質の
バランスについて考えることは必要ですよね。


■ 効率と顧客満足度

たとえば、飲食店の場合、出される料理などの品質だけでなく、
接客なども含めた「顧客満足度」も広い意味での品質といえます。
まず、それを例に考えてみます。


私はラーメンが割と好きで、ときどき食べに行きます。たとえば一人で
お店に入った場合、カウンター席に通されることが多いですよね。

自分で席を選んで座るのではなく、席に案内されるタイプのお店の場合、
どこに案内されるかに、店員さんの考え方(あるいはセンス?)が表れます。


たとえば、すいていて半分以上の席が空いているのに、お客さんを近くに
まとめて座らせる人もいます。

すいている時間帯は、箸や調味料の補充などもしないといけないので、
お客さんを固めて座らせた方が作業しやすい・・・ それは分かります。

でも、客の立場としては、すいてるなら、他のお客さんと少し距離があった
方がいいと感じます(私の場合)。実際、そういうふうに案内してくれる人の
方が一般的に多いと思います。


上手だなと思うのは、お客さんをまとめつつ、適度に距離を置いたところに
案内する人で、こういう場合は感心してしまいます。先の例の場合は、露骨に
お客さんを一方に寄せるように案内するところが、なんだか残念な感じです。

お客さんを(露骨に)近くにまとめて座らせるタイプの人も、お客さんの心理
が分からないわけではないでしょう。おそらく、お客さんの微妙な満足度より、
自分の作業効率の方を重視しているということなのでしょう。
それが露骨に見えてしまうと、 ちょっとイヤな感じがします・・・。



最近、そんなことを考えたのは、実際に上記のような目にあったからなの
ですが・・・。もしかしたら、自分の仕事でも似たようなことがあるのかも
しれません。


たとえば、メール等のやり取りでは、私はどちらかというと、やり取り(往復)の
回数が少なめになるように話を整理しつつやり取りします。あいさつ等も割と
短めですし、返信も「即レス」というわけではありません。
(タイミング的に即レスになることもありますが)

相手が忙しい人の場合、「そういう方がいい」という場合もありますが、人に
よっては、ちょっとそっけない、冷たい印象を感じるかもしれませんよね・・・。
どの辺でバランスを取るのがいいのかは、なかなか難しい問題です。



結論としては、上記のラーメン屋さんの例のような、自分本位な(露骨な)
効率重視ではなく、上手に、センスよく「効率」と「顧客満足度」のバランスを
取りたいものだ・・・と思うのですが。

たとえば、メールの場合、文面や分量は、時代とともに少しずつ変わってきて
ますから、おそらく、これからも(徐々に)変わっていくはずです。ですから、
ときには(1、2年に一度くらい?)、自分のやり方を引いて(ふり返って)
見てみることも必要ですね。

もちろん、メール以外の仕事でも同様のことがあるかもしれませんし。



今日の記事作成時間は43分でした。
では、また次回!  
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Posted by 水口和彦 at 23:55Comments(0)TrackBack(0)

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