2008年11月21日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

時間管理を始めたい人へ−5 : 時間管理で「最低限必要なこと」(2)


こんにちは。水口です。

昨日の続き、「時間管理で最低限必要なこと」についての話です。


■ もう1つの「最低限必要なこと」

「時間管理で最低限必要なこと」の1つは、昨日の話のように、

  仕事のタイミングをコントロールすること

ことでした。


「まだ始めなくても大丈夫」 → 後でバタバタ
「今日はやりたくないなあ・・・」 → 先延ばししすぎてバタバタ

と、ならないためには、事前に仕事のタイミングを考え、できるだけその
タイミングに沿って行動することが必要です。

ときには、突発の事態のためにタイミングがずれることもありますが、
それでも、タイミングを考えずに行動していた頃よりは、ずっといいです。
(「遅れた」ことを自覚しているかしていないかの違いは大きいです)


では、もう1つの「最低限必要なことは何かというと・・・

  仕事量をコントロールすること

です。

「いつも忙しいし、仕事を断ることも、人に頼むこともできないから、
 仕事量のコントロールなんてできない。画に描いた餅だ・・・」

なんて思う人もいるかもしれませんが、そう結論を出すのは早すぎる
かもしれません。


■ 仕事量をコントロールするためには

「仕事量をコントロールする」ためには、その前段階として、

  仕事量を(事前に)つかむこと

が必要です。これができていないうちに「仕事を断れない」とあきらめる
のは早すぎます。

仕事量がつかめているからこそ(時間が足りないのが明確だからこそ)、
仕事を断ることや人に頼むことができるのが普通で、仕事量がつかめて
いないのに「仕事が断れない」のは当たり前のことです。
(どんな状況でも「仕事を断れる」ツワモノな人は別として・・・)


「仕事量をつかむ」といっても、単に仕事をリストアップすればいい(ToDo
リストを作ればいい)というわけではありません。時間が足りるかどうかを
ちゃんと把握するためには、「入れ物」の大きさを規定しなければ意味が
ありません。

もう少し具体的に言うと・・・、
「明日の仕事量」「明後日の仕事量」「来週1週間の仕事量」のように、
「ある期間の仕事量」という見方をする必要があるわけです。


つまり、「仕事量をつかむ」こと自体が、先ほどの「仕事のタイミング」と
密接に関係しているわけです。どちらも、仕事の実行日を考えることが
前提になってきます。

※ たとえば、実行するタイミングが決まってない(リストアップしただけ)
   の状態では、「来週の仕事量」といってもピンときませんよね。
   (リストの中には来週の仕事も再来週の仕事も混在していますし、
   そもそもどれを来週やるべきか、考えていない場合もあるわけです))


こういう感じです。
――――――――――――――――――――――――――――――

   仕事の実行日を決める →  そのタイミングで実行する
         ↓            実行できなければ計画を見直す など
         ↓            (これが「タイミング」のコントロール)
     (仕事量をつかむ)
         ↓
   できない仕事はしない・断る・人に降る
   (これが「仕事量」のコントロール)

――――――――――――――――――――――――――――――


■ この2つを押さえることが「時間管理」の基本になる

ちょっと話がややこしくなってしまったかもしれませんが、今回言いたかった
ことは、次のようになります。

「仕事のタイミングのコントロール」と「仕事量のコントロール」自体は
別のものですし、どちらも必要なものです。

  タイミング → 出遅れてバタバタしないために必要
           (仕事の順番(段取り)を組み立てるためにも)

  仕事量  →  仕事量が多すぎて、後でパンクしないために必要


逆に、この2つさえしっかりコントロールできていれば、昨日の
「精密タイムスケジュール」は無くても構わないわけです。

※ 「1日の仕事量」として合っていれば(1日の間に終われば)、
   何時何分にやるかは、当日自由に決めていいということです。)

※※  もちろん、精密タイムスケジュールは「あってもいい」のですが、
     手間をかけてまでやらなくてもいいですし、むしろ柔軟に対応
     できないことがデメリットになることが多いというのが実感です。


別の例では、たとえば昔からある「ToDoリスト方式」は、タイミングを
うまくコントロールしにくいですし、仕事量もつかみきれません。
(私はこれを「時間管理」としての必要条件を満たしていないと考えます)



「時間管理」というと、細かく時間を決めて、その時間通りに行動して・・・
という、キュウクツなイメージを持っていた方もいるかもしれませんが、

  仕事のタイミングをコントロールすること

  仕事量をコントロールすること

この2つを押さえておけば、柔軟に対応できる「時間管理」はあります。
ですから、時間管理=時間にしばられること のようには思わないで
頂けると、少しイメージが変わるのではないでしょうか。




今日の記事作成時間は50分でした。

では、また明日!
  

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2008年01月11日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

2008年こそ、時間管理を身につける!


こんにちは。水口です。

「2008年こそ、時間管理を身につけたい!」
「今年は、自分の時間管理をグレードアップしたい」

今日は、そんな人におすすめの情報です。

 ※とにかく早く時間管理を身につけたい! という方は、
  先にこちら↓を見てみてください。
  時間管理基礎講座のご案内


■ 時間管理の3要素×2段階

時間管理のスキルやテクニック、考え方には、いろいろなものがあります。

ですから、いろいろありすぎて混乱してしまう人もいるかもしれませんし、
考え方・知識を身につけても、なかなか実行が伴なわないという人も、
いると思います。

このへんが、時間管理の悩ましいところです。


では、時間管理の技術や考え方を確実に身につけるには、どうすればいいか?
というのが、私が昨年ずっと考えてきたことです。


その1つの結論は、

・要素別に分けて、それぞれをきっちり身につける

というものです。

その枠組みもいろいろ考えられるのですが、モレ・ダブりなく、きっちり
身につけるためには、次の枠組みで考えるのが、最も効果的だという
結論に達しました。

それは、

・短期的なスケジュール管理
 (いわゆる時間管理の部分)

・長期的なスケジュール管理
 (と「段取り」の技術)

・時間効率を高める
 (時間のムダ削減・先延ばしグセを改善する・仕事のスピードアップ・
  等々・・・いろいろあります)


これらは独立した要素として考えることができます。
(もちろん、それぞれが連携することで相乗効果を発揮します)

また、これらはそれぞれ必要なものです。

  たとえば、時間管理(短期スケジュール)の部分がうまくできていないのに、
  時間効率を高めることばかりトライすると、ストレスがたまりがちになります。

  時間管理(短期スケジュール)がバッチリできていても、長期的な展望を
  持たなければ、目標を達成することができない場合もあります。



また、それぞれの要素の中には、

・基礎的な部分
 (習慣づけること・ツールの選び方や使い方)

・応用編(上級編)の部分
 (より戦略的に、時間を活用するための考え方・組織全体の効率化)

という部分があります。

たとえば、昨年出た本のなかでは、
『レバレッジ時間術』
『無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法』
といった本は、上級編的な内容が多く含まれています。
(いわゆる「できる人」が書く時間本はそういうタイプが多いです)

そういう知識は、それはそれで有用なのですが、それよりも先に、
自分なりの時間管理を習慣づけることを、優先すべきです。

メルマガにも書きましたが、
「安定したパフォーマンスを得るためには、基礎が大切」 なんです。

  「基礎」というと、内容的につまらないんじゃないかと思う人も
  多いと思いますが、いくら「上級編」の知識を頭に詰め込んでも、
  習慣として行動が身についていなければ、時間管理の効果は、
  10分の1も発揮できません。
  (時間管理は知識より実践を優先すべきなんです)



というわけで、この「基礎編」と「上級編」は、分けてしまったほうが、
かえって、ノウハウの習得(本当の意味で身につくこと)が早いと
いうのが、検討した上での結論です。

そこで、現在はこんな枠組みで考えています。


 ・短期的なスケジュール管理(いわゆる時間管理の部分)
 ・長期的なスケジュール管理(と「段取り」の技術)
 ・時間効率を高める(時間のムダ削減・先延ばし改善・スピードアップ等)

               ×

 ・基礎編(習慣づけること・ツールの選び方や使い方)
 ・応用編(上級編・いろいろ含みます)


この6パターン(3×2)です。

今年は、メルマガ等でも、この6つのパターンを使用していきます。



このなかでも、やはり大事なのは基礎の基礎。
時間管理の基礎の部分です。

これについては、今度セミナーを行うことになりました。

↓こちらに案内をアップしました。
時間管理基礎講座のご案内

  今年のセミナーでは、昨年のセミナーに比べて、
  テキスト・付属品等をかなりグレードアップしました。

  昨年受講して頂いた方、すみません・・・というわけで、
  2007年のセミナー受講者の方は、今回のセミナー受講料を
  大幅割引させて頂いておりますので、ご覧になってみてください。


時間管理を「身につける」ためには、かなりおすすめ、弊社の
「決定版」的セミナーです。


というわけで、最後はPRになってしまいましたが・・・
本気でおすすめなので、参加できる方は、ぜひ。




6パターンに分けているのは、「順番に身につける」という目的だけではなく、
自分の弱点を見つけ、改善するための枠組みにも使うためでもあります。

たとえば、私の場合、「長期」の部分が、自分の意識から抜けがちなので、
気をつけるようにしています。
そんなふうにも使えますので、この枠組みのことも、どうぞお見知りおきを。


今日の記事作成時間は35分でした。

では、また明日!
  
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2007年06月01日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「行動指針」と「ツール・テクニック」と「○○○」


こんにちは。水口です。

今日は、まっとうに(?)「時間管理」の話です。


■ 「行動指針」と「ツール・テクニック」と「○○○」

最近、時間管理系の本が相変わらず多いですね。
「時間の使い方」に対する関心が高まるのはいいことだと思います。

ただ、そういう本を見ていると、情報が二極化しているような
気がすることがあります。

二極化というのは、
「行動指針」と、「ツール・テクニックの紹介」です。


■ 時間管理の「行動指針」

「行動指針」というのは、時間管理に関する「考え方」の話です。
例えば、

 「緊急なものに追われるばかりでなく、重要なものに取り組みなさい」

とか、

 「時間が無い無いと言わず、すぐ行動に移せば時間は結構作れるもの」

とか言われるのは、一種の「行動指針」です。

こういう「行動指針」的なものは、これはこれで自分の考え方を
変えたりするために有効なものです。

時間の使い方は、それまでの習慣や先入観に影響されますから、
別の考え方を知ることで、自分の行動が変わる場合もあります。

ただ、「行動指針」だけでは、どうしても行き詰ります。
(昔の私がそうでした)

具体的な「時間管理のやり方」を変えないと、
壁は突破できないのです。


また、行動指針はその人の仕事(の中の立場)や、性格などの
主観が現れますから、正反対のものもあります。

例えば、

 「名刺の数が増えるだけで、結局役に立たない異業種交流会に
  行くのは時間のロス」

と言う人もいますし、

 「仕事は人とのつながりでやってくるものだから、他の仕事はカットしても、
  人と会う機会だけは絶対に削ってはいけない」

と言う人もいます。

これらは正反対のことを言っています。
どちらが正解というわけではありません。
どちらも正解に成り得ますし、不正解にも成り得ます。

昨日は前者の考え方、今日は後者の考え方、と人の意見に左右されていては、
結局同じところをグルグル回っているだけになってしまうかもしれません。


というわけで「行動指針」は、きっかけをつかむために有効なことも
多いのですが、これ「だけ」ではダメなのです。


■ ツールやテクニックの紹介

一方、「ツールやテクニックの紹介」も、今とても人気があります。
「ライフハック」系の記事は、色んなところで見かけます。

色んなツールを試してみたり、工夫してみたりすることは、
とてもいいことだと思います。私も結構好きです。

ただ、あれを使い、これを使いとツールを増やしても、
なかなかうまく継続できないことが多いものです。


特に時間管理は、できるだけシンプルに情報を集約させることが
とても重要です。

その理由を簡単に言いますと、

「○○をやろう」という、「計画」は、自分の財布からの出費予定です。
私たちの時間の財布はひとつ、使える時間は1日24時間です。

あちこちで、出費予定を管理していては、
結局予算が足りるのか、足りないのかというところが見えないのです。
(複数のツールの情報を頭の中でまとめるのは結構負荷の高い作業です)

  ※ それ以外にも理由はあるのですが、それはまた後日詳しく・・・


そういう意味で、単独のツールやテクニックだけではなく、
自分の時間管理(やタスク管理)のシステム全体で
考えることも必要です。


■ 「行動指針」と「ツール・テクニック」の間にあるもの

結局、「行動指針」のような抽象論だけでもダメだし、
個々の「ツール・テクニック」だけを見ていてもうまくいきません。

どうやって時間管理するか、トータルで考える必要があります。
自分の時間管理(やタスク管理)全体が、今どういう「仕組み」で
動いていて、「仕組み」をどう改善するか考えるべきなのです。

「行動指針」と「ツール・テクニック」の間にある
『仕組み』が重要ということです。


「仕組み」は基本的に

□ ツール (の組み合わせ)
□ 習慣  (どういう習慣を、どうやって定着させるか)
□ 環境  (仕事環境とツールの組み合わせ方、コミュニケーションなど)

の三要素からなると、私は考えています。

この要素を「抜けや漏れがない」「楽に実行できる」「定着しやすい」という観点で
見直し、改善していけば時間管理は思ったほど面倒なものではありません。


■ 行動指針と仕組みは分けて考える

というわけで、最近あまりしていなかった「仕組み」の話を
このブログでもまた少し紹介しようかと思っています。

特に、「行動指針」と、「仕組み(ツールも含む)」を、分けて解説した方が、
分かりやすいかと思いますので、そういうスタイルでいこうかと考えています。

仕組み全体の考え方は、あまり紹介されている例がないので、
皆さんの参考になると思います。

というわけで、明日から(←多分)始めます。




仕組みの話は、↓こちらもご参考に?
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今日の記事作成時間は46分でした。

では、また明日!
  
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2006年12月22日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

はじめての時間管理 ― 解説


こんにちは。水口です。

昨日で「はじめての時間管理」、第1回4回が終わりました。
今日はこれについて少し解説をしたいと思います。


今回紹介した方法は、私が推奨する時間管理の方法を、
簡単に実行できるようにまとめたものです。

この方法は、よく言われる時間管理とは、違う部分がありますので、
なぜ今回紹介した方法がいいのか、解説しておきます。


  よくある時間管理の方法と、その問題点  


例えば、他の時間管理の方法では、

■ 毎朝、計画を立ててから、実行するという方法

■ 「やること」を一度に書き出して、それを整理して、実行する方法
  (例えば、1週間単位で更新していく方法)

などがありますが、私は、これらの方法はあまりおすすめしていません。
この2つの方法は、大変手間がかかるのです。


これらの方法はいずれも、自分が「やろうと思ったこと」と書き出したり、
整理したりするための時間が必要です。
それが負担になって、なかなか継続できない方が多いのです。

また、思い出したその時に書けば済むことを、わざわざ溜めておいて、
一度にまとめて書き出したり、計画したりするのは、効率の良い方法では
ないと私は考えています。


そして、もう1つ問題があります。

「やること」が決まっているのに、「いつやれるか」が分からない状態は、
ストレスの元になります。

これらの方法は、この状態が長く続くので、そのうちに嫌になってしまうのです。



  「時間管理」に対するイメージについて  


これらの方法をはじめとして、「時間管理」には、一般的に、

■ 「計画を立てて(やることを決めて)」
■ 「計画通りに実行すること」

というイメージが当たり前になっています。

「計画を立てて(やることを決めて)」 → 「実行する」 というくり返しです。
そのくり返しが、1日単位だったり、1週間単位だったりするわけです。



しかし私は、「計画」と「実行」は、同時進行した方が、ストレスなく
時間管理できると感じています。
(だから、「いつでも見たり書いたりする」ことを重要視しています。)


今回紹介した方法は、「計画を立てる」というよりは、
「整理しながら実行する」と言った方がいいかもしれません。

実はこの「整理しながら実行する」という同時進行が、
無理なく時間管理をやるための秘訣なのです。


時間管理の本来の目的は、「計画通りに行動すること」ではありません。
「何」を「いつ」やるか、「自分なりの判断をすること」が一番の目的です。

そう考えると、時間管理に対するイメージが変わってくるのではないでしょうか。



  今回紹介しなかったこと  


今回の方法では、長めのスケジュール(数ヶ月〜1年)を
どう整理するかという部分には触れていません。

長いスケジュールを整理したり、それと連携していく方法は、たくさんあります。
そして、その人の事情(仕事の長さなど)によって、最適な方法は違います。


ですから、今回は説明を省いていますが、ポイントを1つ紹介しておきます。

年間スケジュール・月間スケジュールといったものは、何種類も使うよりも、
できるだけ、1つ(あるいは2つくらい)に絞ってください。

最初は張り切っていろいろ使いたくなることもありますし、使ってみても
いいのですが、最終的には絞り込んだ方がうまくいきます。
(この辺は、また別の機会に説明できれば、と思います。)






今回、解説しておこうと思ったことは以上です。


このやり方は、見た目にはインパクトは無いかもしれませんが、
実は非常にパワフルな方法です。

やってみようと思う方は、まず2週間続けてみてください。
その後、自分に起こった変化について考えてみてください。
(そうすれば、やめられなくなると思いますよ。)



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では、また明日!

  
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はじめての時間管理 ― 第4回


こんにちは。水口です。

「はじめての時間管理」、第4回です。

この企画は、できるだけ簡単に、時間管理のツボを押さえた方法を
紹介しようというものです。実際にやってみると必ず効果が表れますよ。

  第1回はこちら  第2回はこちら  第3回はこちらです

実際にやることの説明は今回で終わりです。
(明日、解説を加える予定です。)


では、明日から実行しますか? 来年から実行しますか?

第4回をお届けします。


はじめての時間管理  第4回


  行動に移す  


私たちが「やろうと思うこと」には2つの種類があります。

 アポイント (人との約束)  : 時間が決まっている 「約束」
 タスク    (自分との約束): 時間が自由な 「約束」

第2回、第3回では、アポイント(人との約束)、タスク(自分との約束)の
書き方について説明してきました。

しかし、自分との約束を書いても、それが行動に結びつかなければ
意味がありません。うまく行動に移すことが必要なのです。


そのためには、次のポイントが重要です。

 「やること」が自然に目に入るようにする

「やろうと思ったこと」をうまく片付けられるか、片付けられないかは、
特に「やろうと思ったこと」を忘れてしまうかどうかで差がつきます。

例えば、朝一番に自分の「やること」を考えても、
仕事をしているうちに、いくつかは忘れてしまいます。
(他のことを考えると必ず忘れてしまうものです。)

忘れたことは当然実行できません。今まではこうなってから、
「なぜやらなかったんだろう」と後悔していたのです。


これを「自然に思い出せる」よう工夫すれば、行動が改善されます。

そのためには、「やることが自然に目に入る」ようにするのが、
手軽で、しかも最も効果的です。


デスクに座っているときは、必ず手元にシートを置いておく。
手帳やノートを使う場合は、常にページを開いて置いておく。

これを、できるだけ実行してください (大事なポイントです)。


 「やれたこと」にチェックを入れる

行動に移すことが出来たタスクは、チェックボックスにチェックを入れて
「終わった」ことを確認してください。

こうすると、まだ終わっていないことが一目で分かります。

また、このちょっとした達成感には、また次の「やること」を片付けよう
という意識を高める効果もあります。


 「今日やること」に集中する

「今日やること」に集中することも重要です。

このように日付別に分けて書いていくと、「今日やらなければいけないこと」
は意外に多くないものです。

それなのに、今までは明日やることも、来週やることもいっしょに考えてしまい、
気が重くなっていたのではないでしょうか。

明日やれること(明日の日付に書いたこと)は、今日考えなくてもいいと
割り切りましょう。そうすると今日やるべきことに集中できます。

もちろん、「今日やること」がすっかり片付いたら、明日の日付に
書いたことを、今日のうちにやってしまっても構いません。


 「翌日の自分」と相談する

アポイントは時間通りに、タスクはその日付のうちにやるのが基本です。

しかし、タスクが思うように進まなかったり、他の仕事が飛び込んできたりして、
その日のうちに片付けられないこともあるかもしれません。

そういったタスクを翌日に先送りするかどうかの判断は、とても重要ですが、
判断に迷ってしまうこともあります。


もし、判断に迷った場合は、翌日のタスクやアポイントを見てみてください。

今日のタスクを先送りしても、明日にちゃんとやれそうであれば、
先送りしても構いません。

しかし、明日はもっと厳しくなりそうなのであれば、先送りしないで
片付けるようにするべきです。

翌日のタスクやアポイントを見て、「翌日の自分」と相談して決めてください。


 タスクを分解する

もし、なかなか片付かないタスクがある場合には、そのタスクに
何らかの問題がある場合があります。

慣れていないタスクで勝手が分からなかったり、難しいタスクであったり、
気が重いタスクであったりするわけです。

こういったタスクはできるだけ細かく分解してしまいましょう。


第3回に「企画書を作る」という仕事を個別のタスクに分解する例を
紹介しましたが、自分が「やりにくい」と思うタスクについては、
もっと細かく分解していくと、進めやすくなります。

細かいタスクに分けていけば、少しずつ確実に片付けることができますし、
進んでいることが実感できます。

こうすると、気が楽になりますし、結果的に早く片付くのです。


  まとめ  


最後に、このコースで行うことをまとめておきます。
実際にやることは、それほど多くありません。


 シートを用意する

  アポイント(人との約束)・タスク(自分との約束)・その他のメモ(流れ)
  が書けるシートを用意する。

  このシートは、1つだけでもいいですし、仕事用とプライベート用を
  分けて作っても構いません。

  ※ 仕事とプライベートの時間の区切りがあまりはっきりしない方は、
     必ず1つにまとめるようにしてください。


 シートの置き場所を作る

  職場では、出社したらまずシートを手元に置く。
  家では、朝起きたら必ず目に入るところにシートを置いておく。

  いつでも「目に入る」ことが重要です。
  また、移動するときはできるだけ持ち歩くようにしてください。

  シートが「自然に目に入る」ように自分なりの工夫を凝らしてください。


 新しく「やろうと思うこと」ができたら、すぐにシートに書く

  時間の決まったアポイント(人との約束)は、下の段に書きます。
  時間が決まっていないタスク(自分との約束)は中段に書きます。

  他の仕事の入り具合を見て、「やる」日付を決めて書いてください。
  (その場ですぐに片付けてしまう仕事は書かなくても構いません。)

  タスクやアポイントに分解できていない「予定」や「仕事」や、
  周りの人の予定は、上段にメモしておいてください。


 シートを見て、やることを実行する

  シートを見てやることを実行し、一仕事を終えたら、またシートを見てください。

  「やれたこと」にはチェックを入れていってください。

  いつでも今日の「やること」に集中していきましょう。

  「やること」を先送りするかどうかは、今日の欄だけでなく、
  翌日の欄を見て判断してください。

  もし、なかなか実行できないタスクがある場合は、そのタスクを
  もっと細かいタスクに分解してみてください。



実際にやることは、これだけです。

自分が「やろうと思ったこと」を書く、「やろうと思ったこと」を見る。

これをやるだけでも大きな効果があることが実感できると思います。
ぜひ、お試しください。






第4回終了です。

ここまでに紹介してきたやり方は、時間管理のポイントを、
出来るだけ簡単にやれるように凝縮したものです。

「目に入るところにシートを置いておく」
「すぐにシートに書く」

という何でもなさそうなところが、実は重要なポイントです。

ぜひ、実践してみてください。


明日は、今回紹介した方法について解説をします。


  この方法は「すぐにシートに書く」がポイントですが、
  こちらも「すぐにクリックする」といいことあるかも?・・・(笑)
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では、また明日!

  第5回(解説)はこちらです

  
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Posted by 水口和彦 at 21:50Comments(0)TrackBack(0)

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