2011年07月31日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

『育休復帰した部下、仕事ぶりを叱ったら逆ギレ』という状況への対処法


こんにちは。水口です。
ちょっと考えさせられる記事がありましたので、紹介します。

読者の質問に対して、専門家が回答するタイプの記事で、
育児休暇から復帰した部下の働きぶりについての内容です。

育休復帰した部下、仕事ぶりを叱ったら逆ギレ
(ジョブラボ) - Yahoo!ニュース


『』内は引用です)

『***[Q] 育休復帰した部下の仕事ぶりに、みんなが迷惑しています ***

 出版社の営業をしている37歳です。既婚ですが子どもはいません。4月に
部下の1人が育休復帰しました。現在、時短勤務中で仕事も内勤中心に
変えましたし、子どもが熱を出して休むのも想定内でした。けれど、時間が
来れば仕事が途中でも周囲に引き継ぎをしないで帰る、休みの連絡が入る
のも当日の10時過ぎなど配慮が感じられず、周囲からも評判が悪いのです。
お客さま相手の仕事なのでトラブルも起こります。一度、大変だろうけれど
もっと気配りを、と注意しましたが、「そう言う人がいるから、女性が子どもを
産めない」「課長は子どもがいないから大変さがわからない」とキレられました。
こういう女性は増えているように感じるのですが、他社では皆さん、どう対応
をしているのでしょう? 』

                                 (上記サイトより引用)

育休から復帰した部下が、周囲に配慮しない。
こういう話は、ときどき耳にします。

この例にあるような、休みの連絡が遅い、引継ぎしないで帰る・・・
などの行動は、周りの人が困りますよね。周りに配慮するように諭すのも
当然だと思いますし、それでキレられてしまうと、上司は困ります・・・。

ところが、上記サイトでの専門家の回答は、ちょっと違います。

『』内は引用です)

『***[A] 支え合える職場環境を作るのが、あなたの役目です ***

 同じ女性として、自分はいかにも配慮していますと言っているように見えます
が、残念ながら私には、あなたの中に、まだまだ子どもを持って働く女性への
偏見を感じてしまいます。初めての出産を経て4月に復帰したばかりなら、まだ
ペースもつかめず、出産前のようにすべてのエネルギーを仕事に注ぐこともでき
ないジレンマで、彼女は相当焦っていることでしょう。恐らく、彼女は彼女なり
に精一杯頑張っている。でも、彼女と同じように子どもを持って働く女性が少
ない職場では、本人がどう頑張っても、「配慮が足りない」「だから、子どもの
いる女性は」と見られてしまう部分もある。そして、あなたも周囲のそういう
見方に同調しているように感じられるのです。 

 彼女に対して、上司のあなたがとるべきコミュニケーションは、注意をすること
ではありません。まずは、彼女の話に耳を傾け、何が大変なのか、どう辛いのか
という気持ちを吐き出させてあげること。家庭も仕事も手を抜きたくないけれど、
どちらも完璧にできないという葛藤を理解してあげることです。注意したらキレ
てしまった。まるで、風船が破裂するように。それは、それだけ彼女の中に焦りや
不安がたまっていたということだと思います。さらにいうなら、「周囲の評判が
悪いよ」と、他人の評価を借りて自分を注意したあなたに、上司としてのあなた
の本音を見てしまった。「この人も、私に対して偏見を持っている」と伝わってしま
ったから、彼女はきっとキレたのだと思います。 』

                                 (上記サイトより引用)

うーん・・・。

この回答者の言うことも理解できる部分があります。
「支え合える職場環境を作る」ことは確かに大事なことです。

ただ、その責任がすべて上司(相談者)にあるような言い方をするのは、
ちょっとどうなんでしょうね。

「上司」だからといって、完璧な人間ではないんだし、すべて上司の責任
のように言うのは、上司(この相談者)がかわいそうな気がします。

上司として考慮すべき点があったのだとしても、上司だけがすべて悪い
みたいな言い方はないんじゃない・・・と私は思います。


また、この回答は、ワーキングマザーの方の中にも「おかしいな」と感じる
人が多いのではないかと思います。

私が知る範囲では、ワーキングマザーの方の多くは、職場の周りの人に
対する配慮をしている人が多いです。「時間」という面で制約があるから
こそ、連絡や引継ぎを欠かさないといった配慮が必要。という感じです。

逆に、配慮のない行動をする人がいると、それが新たな偏見を生むこと
になるし、「支え合える職場環境を作る」ことから遠のいてしまう・・・。
そう考える人が、実際のワーキングマザーには多いと感じています。

もちろん、「私ができたんだから、あなたもできるはず」「できないのは
おかしい」というのも、一種の押し付けや偏見になる危険性はありますが、
上記の例はちょっと(この部下の)配慮が足りなすぎる感じがします。



では、こういう場合、どうすればいいのでしょうか・・・?


こんな状況になったら私だって対処に悩みますが、一つ言えることは、
部下への「注意の仕方」には気をつけるべきです。

上記の例では『大変だろうけれどもっと気配りを』という意味のことを
部下に伝えたようですが、この言い方は、取りようによっては「あなたは
気配りが足りない」と責めているようにも受け取れます。

これは「人格否定」と取られてしまうこともありますし、相手が傷ついたり、
逆ギレしたりすることも起こりやすくなります。

それよりは、もっと具体的に「休むときの連絡は○時までにしてね」とか、
「引継ぎが必要なことは、遠慮せず周り(または私)にしてね」といった
言い方をする方が、相手も受け入れやすくなります。

問題を一つ一つ分解して、具体的に指導(あるいは相談)する方が、
ずっと効果的ですし、人格否定と取られることはずっと少なくなります。
また、もし何か問題があってそれができない場合には、部下がその理由
を話してくれたりと、話が前向きに進みやすいものです。


そういう意味で、確かに上記の相談者による注意の仕方は良くなかった
かもしれません。しかし、それを変えるためには「偏見を無くせ」というのは
相談者が気の毒です。(相談者が人格否定されているみたいです)

もっと具体的な話の仕方、話の聴き方といったところにも、いろいろ
解決策があるのになあ・・・というのが私の意見です。


上記記事の回答はいいことも言っているのですが、全体に上司に対して
厳しすぎる感じがします。上司だって人間ですから、何もかも完璧には
いかないと思うんですけどね・・・。どう思います?



今日の記事作成時間は50分でした。
では、また次回!
  

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2011年07月22日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「上司」である人は知っておくべきこと :仕事のなかの「自己決定感」


こんにちは。水口です。

ちょっと笑ってしまった記事↓がありました。

サラリーマンよりも疲れている、女子中高生の「疲れ・ストレス」の実態
-- 森永製菓調べ (japan.internet.com)


『』内は引用です)

『ソフトキャンディのロングセラーブランド『ハイチュウ』を販売している森永製菓は、
女子中高生を応援するというコンセプトのもと、彼女たちの疲れ・ストレスの実態
を"疲れている人の代表格"サラリーマンと比較して把握するため、女子中高生
約400人と30代〜50代の男性会社員約400人の合計800人を対象に「疲労
と眠気に関する意識調査」を実施し、その結果を公開した。

女子中高生400人に普段どのくらい疲れ・ストレスを感じているかを聞いた質問
では、

「とても疲れ・ストレスを感じている」と答えたのは全体の 26.5%、
「やや疲れ・ストレスを感じている」と答えたのは57.5%にも及び、
女子中高生の84%が日常的に疲れ・ストレスを感じていることが分かった。

一方、30代〜50代のサラリーマンに対する同じ質問に「疲れ・ストレスを感じて
いる」と回答したのは80%となり、比較すると女子中高生の方がサラリーマン
以上に疲れを感じているという現状が浮かび上がった。

また、日常的に疲れ・ストレスを感じている84%の女子中高生を「女子中学生」
と「女子高校生」で比較したところ、「とても疲れ・ストレスを感じている」と答えた
女子中学生が28.2%、女子高校生が24.8%と、僅差ながら年齢の若い女子
中学生のほうがより強いストレスにさらされていることが分かった。』


                   (上記サイトより引用:改行のみ追加しています)


「ストレスをためている人」の象徴的存在(?)でもある中年サラリーマンよりも、
女子中高生の方が「疲れ・ストレス」を感じている!という衝撃の結果です。

・・・といっても、中学や高校での生活が実際そんなにストレスが多いかと
いえば、そんなことはまずないでしょう。

もちろん、ときには「いじめ」などの強烈なストレッサーもあるでしょうけど、
平均してみれば、サラリーマンの方がストレスの多い状況にあるはず。
(※ ストレッサー:ストレスのもとになる因子のことです)

たとえば、サラリーマンに「学生時代と今のどちらがストレスが多いですか?」
と聞けば、「今」と答える人が圧倒的に多いでしょう。もちろん、学生には
学生なりのストレスがあるとは思いますが。


では、なぜこういう結果になるのでしょうか?

ひとつは「ストレス耐性」の違いだと思います。

同じストレッサーにさらされても、人によってストレス反応の程度は違います。
たとえば、社会に出ていろいろな経験を積めば、考え方も変わってきますし、
ストレスを発散する方法もいろいろ身につけます。

また、サラリーマンの場合、「ストレスに慣れてしまってる(ストレスあるのが
当たり前になっている)」ことがあるかもしれません。
(これはこれであまり良いことではありませんが・・・)

そもそも・・・ 中高生ぐらいのときって、なにかにつけて「だるい」「かったるい」
と言ってたり、大人よりも我慢がきかなかったりするものです。私だってその頃
はよく言っていたものです。
(私の場合、「だやい」「だっいぇい」でしたが・・・。←北陸地方の方言です)

一言でいうと、大人には「ストレス」と思えないことを、子どもは「ストレス」と
感じて(訴えて)いるということです。

※ もちろん、子どもにも深刻な状況が発生することはあります。
  (いじめとか親からの虐待とか・・・)


2つめに、、学生と大人(この場合サラリーマン)の置かれた状況の違いが
考えられます。これは「自己決定感」に関連しています。

たとえば、学生、特に小中高生の場合、一日の行動のなかで行うことの
中で、選択の余地がない(時間割が決まっている)ものが多いです。
学校の授業もそうだし、塾通いをしていればそれも付加されます。

一方、サラリーマンの場合、会議などのアポイントメントを別とすれば、いつ、
何をするかは自分で選択していきます。立場にもよりますが、仕事の中身
そのもの(何をやるか/何をやらないか)を自分の裁量で決められる人も
います。

このような裁量があるかどうかは、仕事へのやる気やストレスの感じやすさ
に影響してきます。

基本的に裁量が大きい方がやる気は高まり、ストレスは少なくなることが
分かっています。

※ 例外的なケースとして、自分の選択にともなう責任が大きい場合、
  その責任を負うことにストレスを感じる場合はあります。


そういう意味で、社会人の方が学生よりも自由で、ストレスが少ない面も
あるんですよね。


■ 「自己決定感」を軽視してはいけない

こういう自己決定感、つまり、自分で自分の行動を選択しているという
感覚は、人の内発的動機(いわゆる「やる気」)に大きく影響していること
が心理学等の研究で分かっています。

この自己決定感は決して軽視できません。

たとえば、同じ仕事をするとして、次の2つのやり方があったとします。
―――――――――――――――――――――――――――――
最初に10個の仕事を与えられ、
自分で手順を考えながら実行していく。
―――――――――――――――――――――――――――――
仕事を1つ与えられ、それを実行する。
(それ以降の仕事があるかどうか、どんな仕事かは分からない)
終わったら次の仕事を指示され、また実行する。これを10回くり返す。
―――――――――――――――――――――――――――――

この場合、前者の方がより「自己決定感」が高く、ストレスが少なく、
やりがいを感じやすいものです。

さらに裁量性の高い状況(仕事の内容そのものを自分で決定していく)
になると、責任が増すというプレッシャーはあるものの、自己決定感は
より高く、仕事への満足度も高くなります。

例外的な状況(経験が少なくて進め方が分からないケースなど)を除けば、
自己決定感が高い状況の方が、より望ましいものです。



そして、タイムマネジメントに関しても「自己決定感」は重要です。

たとえば、自分のスケジュールや仕事の進め方は、自分自身が決めるのが
基本。上司が細かいところに口をはさむのは、かえってやる気を失わせて
しまうことがあります。(特にスキルが足りない場合は別です)

スケジュールの決め方(いわゆる「段取り」)には上手い下手がありますから、
ときには指導(ダメ出し)も必要です。しかし、「こうすればいい」と上司が
考えたスケジュールを部下に押し付けるのはよくありません。

たとえば、上司から細かく時刻を指定したタイムスケジュールを渡され、
常にそれに沿って仕事をしなければいけない・・・そんな状況で仕事をする
としたら、かなりストレスがたまりそうですよね。


先ほどの学生と社会人の比較で言えば・・・、

学生の「授業」と社会人の「仕事」、それぞれの内容については、
社会人の方がストレスが高く、進め方(自己決定感)においては、
学生の方が(時間割に従うので)ストレスが高いと考えられます。

※ 「時間割に従うことが悪い」というわけではなく、特に学生の場合、
  自律性や協調性を伸ばすためには必要なことだと思います。

逆に、社会人の仕事で自己決定感が感じられないと、相当な
ストレス状態になってしまうことも考えられるわけです。

「こうやれ」と細かく口出しするよりも、できるだけ本人に考えさせる
ことが大事なのです。



今日の記事作成時間は54分でした。
では、また次回!
  
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2011年06月16日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

祝!アクセスランキング1位!『新任PMがついやってしまうNG集』


こんにちは。水口です。

今日は出張の谷間なので、比較的、自分のペースで行動できました。
とはいえ、短期間で進めないといけない案件がいろいろあるので、
あまり落ち着いてはいられないのですが・・・(汗)


・・・という話は置いておいて、

アイティメディアさんの『@IT 自分戦略研究所』というサイトに掲載している
連載記事がアップされました。

「管理」を勘違いするPMが、問題児メンバーに翻弄される理由
− @IT自分戦略研究所


この「PM」とは「プロジェクトマネジャー」 のことです。つまり、この記事は
IT系のプロジェクトマネジャーに向けて書いたものなんです。

この記事、プロジェクトマネジメント(プロジェクト管理)における、
「ありがちな困りごと」をネタに、「現実解」としての解決策を提示しています。
(「べき論」「理想論」だけ述べて終わりの記事なんて、面白くないですから)

その「ありがちな困りごと」に共感してもらえたのか、この記事は結構好評で、
同サイトの先月のアクセスランキングでもトップになりました。びっくり・・・(汗)
(そういえば、この記事はTwitterでの反響も大きかったですね)

(これ↓がそのアクセスランキングの紹介です)
【2011年5月人気記事】踊らにゃならぬか? 進捗会議
− @IT自分戦略研究所



この連載は全4回の予定で3月からスタートしまして、今回が最終回です。

(↓再掲:これが最終回のリンクです)
「管理」を勘違いするPMが、問題児メンバーに翻弄される理由
− @IT自分戦略研究所


(↓こちらが全4回のインデックスです)
新任PMがついやってしまうNG集 インデックス − @IT自分戦略研究所


今回は全体のまとめとして、「管理」についての考察と、
「問題児メンバー」の育て方、対処法について紹介しています。

IT系でありがちな諸事情を考慮して書いてはおりますが、基本的な内容は
タイムマネジメントやコミュニケーションに関することで、他の業種にも共通
する内容になっています。他業種の方もご参考にしてみては?


ちょっと裏話をすると・・・

実はこの記事、私が現在進めている本に書いた内容を一部使っています。
(その本は秋頃に出る予定で、現在詰めの作業に入っています)

なので、Web媒体上の記事としては、しっかりした(経験を踏まえた)内容の
ものになっている・・・と思います。(←こういうのを自画自賛という(笑) )

よくあるタイプの、いわゆるコンサル業の人が、正論を述べて「ドヤ顔」して
いるような記事とは違う(と思う)ので、悩めるリーダー、管理職の方はぜひ
ご一読ください。

本の方も出るのはまだちょっと先ですが、乞うご期待!ということで。



今日の記事作成時間は28分でした。
では、また次回!
  
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2011年05月26日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「言ったことをやらない部下」「期限を守らない部下」への対処法


こんにちは。水口です。

今日は前回の続きで、「部下の指導法」的な話です。

(前回の記事↓)
「ぬるい部下」は誰が作るのか?


■ 「言ったことをやらない部下」「期限を守らない部下」への対処法

前回の記事は、

  何でも「はいはい」と引き受けるけれど、
  約束したことは守らない。
  できないと言い訳を並べ立てる

・・・等々の特徴がある人(上記の「ぬるい部下」)の問題を紹介しました。

こういう部下に対して、「何が問題なのか」を話し合った方がいいという意見
もあると思いますが、これは実際にはなかなかうまくいかないものです。


たとえば、「部下に仕事を頼んだら、約束した期限に間に合わなかった」
という状況があったとします。

こんなときに「なんで遅れたんだ!?」と聞いたとしても、なかなか本当の
問題は明らかにはならないものです。

  「なんで遅れたんだ!?」と問いただしたら、
  「他の仕事が忙しくて・・・」という答が返ってきたとします。

  「(その部下は)そんなに仕事量はないはずだけど」と思って、
  「具体的にどんな仕事で忙しかったんだ?」と聞いたとします。

  「○○さんからの頼まれごとを引き受けて」という答が返ってきたので、
  「○○君はそんなに仕事を振ってるのか?」と思って詳しく聞くと、
  実際の仕事量はそれほど多くなかったりします。

  その○○さんからの仕事は1時間くらいで終わるものだったので、
  (1週間前から頼んでた)仕事に、そう影響するとも思えない。

  そう思って問いただしていくと、だんだん部下の方もイライラしてきて、
  「そもそも、仕事が忙しすぎるのが悪いんです!!」と逆ギレしたり、
  あるいは「すいません」と謝るばかり・・・。

こんなふうになってしまうことは、決して珍しくありません。

仕事が遅れてしまった原因を、当の本人もあまり自覚していないことは
珍しくないのです。あるいは、本当は分かっていても、それを認めることが
できないという場合もあります。


■ 仕事が遅れてしまう本当の原因

本当に他の仕事量が多すぎる場合は別として、そうでない場合に、
頼まれていた仕事が遅れてしまう原因は、その多くが

  「その仕事を始めるべきタイミングでスタートしていない」

ところにあります。

なぜ、スタートできなかったかという理由はいろいろあると思います。
「忘れていた」「まだ大丈夫だと思って油断していた」「嫌な仕事だった
ので先延ばししていた」・・・等々の理由です。

その理由はどうあれ、スタートが遅れてしまったところに原因があることが
多い・・・というのは、納得してくれる人が多いと思います。
(我が身を振り返ってみても、思い当たるところがあるかも?)


しかし・・・、「仕事を始めるべきときに始めていなかった」というのは、
(正論でいけば)ある意味、その人の仕事のやり方の根本に関わること。
ここが悪かったと素直に認められる人は多くはありません。特に、自分の
評価者でもある上司には、なかなか言えなくても当然です。

ですから、(上記のような問題に対して)「話し合って原因をつかめば
解決できる」というのは、ちょっと楽観的すぎると私は思います。

こういう場合は、もっと具体的に仕事のやり方を指導してしまった方が
むしろ、解決は早いというのが(経験知としての)私の考えです。

――――――――――――――――――――――――――――――
ちなみに・・・
こういう「スタートが遅れてしまう」という状況は、割と誰にでもあります。
ただ、多くの人は「残業してでも遅れを取り返す」ので、結果としてあまり
表に出てこないだけの話です (いわゆる「バタ男」状態です)。
――――――――――――――――――――――――――――――


こういう状況を改善するためには、話し合うだけではダメですし、また
「もっと計画的にやれ」等の指導もほとんど効果がない・・・というのが
私の意見です。

話し合いやお説教ではなく、具体的な仕事のやり方(計画の立て方・
実行の仕方)を変えてもらう方が、むしろ早いし効果的です。
(「タイムマネジメント(時間管理)」がそのための一つの手段です)


・・・という話には、いろいろ違う意見もあるかもしれません。いろいろ
考え方があっていいとも思います。しかし、現在、ほとんどの職場に
おいて「自分の仕事の進め方を計画する(そして実行する)」ことに
対して、具体的なやり方が指導されることは少ないのが現状。

ここに足を踏み入れるべきではないですかね。
(「タスク管理」や「タイムマネジメント」を指導するということです)

「計画的にやれ」というお説教が(抽象的なので)効果が薄いという
話は、こちらの記事↓(私が執筆した記事です)でも書きました。
興味のある方はご参照ください。

「計画的にやれ」が悲しいほどメンバーに通じない理由
− @IT自分戦略研究所




今日の記事作成時間は46分でした。
では、また次回!  
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2011年05月23日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「ぬるい部下」は誰が作るのか?


こんにちは。水口です。

今日は「組織論」的な話、「上司」の立場にある人に向けた話です。

その題材として、ちょっと面白いと思ったのが、この記事↓です。

ぬるい部下に悩む上司
(ITmedia エンタープライズ) - Yahoo!ニュース


『』内は引用です)

『 周りを見渡すと、「やります」と調子のいいことを言うものの、
確認すると何もやっていない、約束をしたのにそれを果たさない、
そんな部下がいないだろうか。わたしは彼らを「ぬるい人」と呼んで
いる。今回はそのことについて触れたい。』

                                   (上記記事より引用)

「ダメな部下」ではなく、あえて「ぬるい人」と呼ぶ意味は、もうひとつ
分からないのですが、それは置いておいて・・・、記事にはこうあります。

『』内は引用です)

『 ぬるい人とはどういう人だろうか。

 ・何でも「はい」と言う
 ・できないと言い訳を並べ立てる
 ・成果にこだわらない
 ・考えているふりをする
 ・調子のよいことばかりを言う
 ・やるべきことを先延ばしにする
 ・約束したことを守らない
 ・何につけてもいい人でいようとする

 今のような変化が激しい時代には、このようなぬるい社員は
生き残ることができない。』

                                   (上記記事より引用)

ということだそうです。

この定義は、いろんなことを盛り込みすぎていて、
かえって焦点が合わなくなってしまっているような気もします。

本来、ここで言いたい一番のポイントは、

  「時間を売る」発想で仕事をするのではなく、
  「仕事の成果」を売る発想で仕事をしてほしい。

ということではないですかね? 私はそう解釈しました。

上記の「ぬるい人」は、一言でいえば「定められた時間に会社にいること」が
責務と考えているけど、実際の仕事は(当たり前だけど)そういうことじゃない。
その時間を使って「形」にすること。「成果」にすることが必要。そこを分かって
ないのが、(上記の)「ぬるい人」だということです。(←あくまで私の解釈として)

※ もちろん、いろいろな理由で「成果」がなかなか出ないこともありますし、
   すべてを「成果」で計るべきでもないと思います。
   (そうしてしまったら、挑戦的な仕事をやりたがらない人が増えますし)
   しかし、何らかの「形」にしていくことは必要ですし、「考えているだけで
   行動しない」人は、組織のお荷物になってしまいます。


こういう「ぬるい人」への対処法は後にして・・・、
この記事の最後に、こんな記述があります。

『』内は引用です)

『 最後に認識してほしいことがある。ぬるい社員を作っているのはあなたの
会社だということである。ぬるい社員がいるのは、自分、そしてあなたの組織
の責任である。それを肝に銘じ、実践し、改善を図ってほしい。』

                                   (上記記事より引用)

この記述が、私はどうもピンとこないんですよね。

「ぬるい社員」が存在するのは、(広い意味では)組織や上司の責任だと
いう意見は、私もそう思います。

しかし、こういう「ぬるい社員」が「会社で作られる」かのように言うのは、
ちょっと違うような気がします。



なぜなら、そもそも、誰だって社会人になったばかりの頃は、このような
「ぬるい」面を持っているからです (ある程度例外はありますが)。

それは、単純に「社会人に求められること」と「学生に求められること」に
違いがあるためです。
―――――――――――――――――――――――――――――――
学校の授業は基本的に「出席」することに重要性があります。出席すれば
(かなりの確率で)単位は取れる(一定の義務を果たす)ことになります。

もちろん、宿題やレポートや試験といった付加要素はありますが、なにより
「出席」が重視されるわけです。

一方、仕事では「出席(勤務時間中、会社にいること)」が重視されるわけ
ではなく、その時間を使ってどんな成果をあげるかが重要です。

時間管理的に言えば学校はアポイントメント、仕事はタスクを重視します。
ここに根本的な違いがあるわけです。
―――――――――――――――――――――――――――――――

大学でも、研究室に配属され、自分の研究テーマを持つようになると、
社会人に近い立場になりますが、それは(学卒なら)最後の1年くらい。
成果重視、タスク重視の考え方は、まだ身についていなくても当然です。
(もちろん、例外的な人はいるにせよ)

だから会社や上司にも一定の責任があることには同意しますが、
「ぬるい部下」が特別な存在のように言う、上記の記述は賛同できません。

私はこう考えます。


  会社が「ぬるい部下」を作るわけではなく、
  大半の人が「ぬるい部下」からスタートする。
  そこから変わっていけるかどうかが勝負。

そう考えた方が実態に合いますし、スッキリするんじゃないですかね?
私も特に学部の頃は「ぬるい学生」だったと思いますし・・・。
(先生、すみませんでした・・・。)




また、上記記事では「ぬるい部下」への対処法も書かれています。

『』内は引用です)

『 第1に、上司が部下と徹底的に話し合い、問題点を探りながら、
 何が原因なのかを突き止める。 (中略)

 第2に、原因が特定できたら、解決策を考えさせる。 (中略)

 第3に、解決策が見つかったならば、ゴールと戦略を明確にする。 (中略)

 第4に、ゴールと戦略が決まったならば、あとは実行あるのみ、
 大事なのは期日を決めることである。 (中略)

 第5に、指示したことが実践できているかどうか、定期的に確認していく。
 (中略)

 第6に、もし何か少しでも成果を上げたり、達成できたならば、
 大げさなくらい褒めてあげる。 (中略)

 第7に、常にある程度の危機感を持つことの大切さを認識させる必要がある。』

                                   (上記記事より引用)

これらのステップは、もっともらしい感じがします。
(「コーチ」系の人が考えたっぽい項目ですね)

また、実際に必要なことも(期日を決めるとか)、
いろいろ書かれています。


しかし、残念ながら、しょっぱなの項目でつまずく可能性が高いと思います。

そもそも、「やると言ったことをやらない人」に対して、
『徹底的に話し合い、問題点を探りながら、何が原因なのかを突き止める』
というのは、非常に難しいことです。なぜなら、本人すら、本当の原因が
分かっていないことがほとんどですから・・・。

解決するためには『徹底的に話し合う』こと以前に、必要なことがあります。

長くなったので、その辺の話はまた次回に・・・。



今日の記事作成時間は41分でした。
では、また次回!





『』内は引用です)

『 最後に認識してほしいことがある。ぬるい社員を作っているのはあなたの
会社だということである。ぬるい社員がいるのは、自分、そしてあなたの組織
の責任である。それを肝に銘じ、実践し、改善を図ってほしい。』

                                   (上記記事より引用)


すればOK」「勤務時間の間、会社にいれば
OK」

あくまでも「形」「成果」になってナンボ


 それではU君みたいな人はどうしたらいいのだろうか。次のようなステップを踏むといい。

 第1に、上司が部下と徹底的に話し合い、問題点を探りながら、何が原因なのかを突き止める。

 第2に、原因が特定できたら、解決策を考えさせる。

 第3に、解決策が見つかったならば、ゴールと戦略を明確にする。

 第4に、ゴールと戦略が決まったならば、あとは実行あるのみ、大事なのは期日を決めることである。


 第5に、指示したことが実践できているかどうか、定期的に確認していく。

 第6に、もし何か少しでも成果を上げたり、達成できたならば、大げさなくらい褒めてあげる。

 第7に、常にある程度の危機感を持つことの大切さを認識させる必要がある。





今日の記事作成時間は45分でした。
では、また次回!
  
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Posted by 水口和彦 at 18:30Comments(0)TrackBack(0)

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