2008年07月03日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「テレワーク(在宅勤務)」のメリット(とデメリット)


こんにちは。水口です。
今日はテレワーク(在宅勤務)の話です。


■ 2万人の従業員が在宅勤務

こんなニュースがありました。

職場再考のススメ:NEC、2万人の従業員に在宅勤務を許可
- ITmedia エンタープライズ


『』内は引用です)
 
『 育児休暇の取得や短時間勤務など、働き方の多様性が認められるように
なってきた。職場改善の取り組みの一環として、大手IT企業では在宅勤務の
導入が進んでいる。

  NECは7月1日、2万人弱の従業員に在宅勤務を認める制度を導入したと
発表した。時間を有効に活用することで生産性を上げ、育児や介護のために
時間を確保する必要のある従業員に合わせた職場環境を提供することを狙い
とする。 』


とあります。
もう少し詳しい働き方の解説は、こう↓です。
 
『 在宅勤務にはシンクライアントを利用する。遠隔操作で社内の情報にアク
セスでき、情報の持ち出しを防げる。情報の持ち出しや自宅のプリンタでの
資料印刷を禁止するなど、情報漏えいの防止を徹底する。社内との打ち合
わせや連絡には、内線電話やWeb会議、Webカメラなどを活用する。在宅
状況やスケジュールなどを会社にいる従業員と共有することも可能だ。』

 
『原則として、「就業前には在宅勤務の予定、就業後には在宅勤務の
進ちょくと成果を上司に報告する」 』

『在宅勤務の取得は週1回まで。』


とあります。

※ 「シンクライアント(thin client)」とは、普通のパソコンとは違って、端末
   (コンピュータ本体)にはデータを持たないシステムのことを指します。

   サーバーにアクセスして、サーバー上で処理を行うようになっているので、
   情報は端末上には残らないシステムです。ですから、セキュリティ上の
   問題も少なく、同社によるとCO2削減効果も見込めるとのこと。
   (端末の消費電力も小さいので)


約2万人を対象にする在宅勤務制度とは・・・やりますね。

NECさんの仕事(今連載している「Wisdom」というサイトはNECが
運営しています)をしているから肩を持つわけではなく・・・、
大規模なテレワーク制度に踏み出すことは評価できると思います。
(うらやましいと思う人も多いのではないでしょうか?)


(ちなみに、上記記事の元になったニュースリリースはこちら↓です)
“人と地球にやさしい”働き方に向けた「在宅勤務」を全社に拡大
(2008年7月1日): プレスリリース | NEC



■ テレワークのメリット−1: 通勤時間が不要

テレワークのメリットとして一番に上げられるのは、
通勤時間が不要なことだと思います。

たとえば、都内に勤務されている方の場合、1時間以上かけて通勤をされて
いる方がかなり多いですし、1時間半、あるいはそれ以上という方も珍しく
ありません。

この通勤時間については、つい「当たり前」のものとして認識してしまいがちに
なるので、数字で考えてみることが大事です。

  たとえば、8時間勤務・通勤が片道1時間の場合、

   勤務時間+通勤時間=10時間
   通勤時間はそのうち2時間(20%) となります。

  「仕事のために使っている時間」のうち、2割が通勤時間です。
  (4日働くと、そのうちの通勤時間だけで1日分の勤務時間と同じ)


このように、テレワークの制度は、「時間」の観点でもメリットが大きいですし、
(通勤ルートによっては)混雑によるストレスがないメリットも大きいです。

※ 特に、朝に都内に向けて通勤する電車のなかには、
   信じられなくくらい・・・毎日混雑しているものもあります。
   (私は最初見たときに驚愕しました・・・(汗) )
   これを避けられるメリットは大きいと思います。


■ テレワークのメリット−2: 仕事に集中できる

そして、もう1つのメリットは、「うるさくない」「ジャマされない」ということ
もあって仕事に集中しやすく、生産性が上がるということです。

ただし、これには「1人で仕事をすることによって、逆に生産性が下がる
(だれてしまう)」という側面もあります。

つまり、実際に生産性が上がるかどうかは、「本人しだい」のところも
あるわけです。


ちなみに、同社では事前に2年間、約2000人の方を対象に同制度を
トライアルとして実施したそうです。

その調査結果では、

「テレワークによって生産性が上がったか?」 という主旨の質問で

  本人: 「上がる」が 74%
  上司: 「上がる」が 48%

という結果でした。

(NECのリリース(詳細ページ)↓ からの引用です)
“人と地球にやさしい”働き方に向けた「在宅勤務」を全社に拡大
(2008年7月1日): プレスリリース | NEC



本人の感覚としては、4人に3人が「上がる」ということです。
(逆に4人に1人は「変わらない」「やや低下」という回答です)

上司の「上がる」という判断が、過半数を割っているところが気になります
(残り52%は「変わらない」という回答)。しかし、これはなんともいえない
ところです(※)。あまり気にしすぎないほうがいいかもしれません。

※ 元々、部下の生産性を「定量的に」つかんでいる上司は、ほとんど
   いないものです。むしろ、「見えるところでがんばっている姿」や、
   「何かを頼んだりしたときの対応」の印象のほうが強いのが普通です。


また、本人の「上がる」が74%という結果も、そのまま数字通りに
考えるべきではありませんが(※)、おおむね良好な結果と見てもいい
のではないでしょうか。

※ トライアルとして実施している以上、本人には、
  「自分の回答結果がテレワークの継続にもかかわってくる」という
   意識はあるはずです。ですから、より肯定的な回答をするように
   バイアス(かたより)がかかるはずです。


テレワークの実践の中では、人によって
 「ついついダレてしまう」
 「ついつい長時間働きすぎてしまう」

ということもあると思います。また、「やっぱり合わない」という人も
出てくるとは思いますが、企業として実行することには大きな価値が
あると感じます。

※ これは今のところ個人的な意見ですが、テレワークについては欧米の事例
   をそのまま適用しても、日本では同し結果は得られないと思います。
   「周囲の目を気にする」傾向が強い日本人は、離れて働くことによる効率
   ダウンは大きめになるはずです。 (ちょっと大げさですが)、これは宗教観の
   違いによるものですから、これは簡単には変えられません。むしろ、日本なり
   のやり方を模索していく必要があると思います。


■ 「割り込みのせいで集中できない」 という状況がいかに多いか!

先の、トライアル後の調査結果の中には、こんな結果もありました。

 
『 実施者の87%が
  「(オフィス勤務時と比べて)集中できる時間が増えた」と回答。 』


これを逆にいえば、

  普段の職場では「集中できる時間」が得にくい。

ということでもあります。


上記調査では、実際に働く場所を変えた人は、
9割近くが、「集中できる時間が増えた」と回答してします。

これは、それだけ「中断で集中できない職場」が多いということを、
表しています。


私は自分の経験も含めて、「中断」は「仕事の効率」に大きく影響すると
考えていますし、だからこそ初めて書いた本にも「中断」による効率ダウン
を避けるための技について書いたくらいです。
それでも、9割とは、ちょっと驚きました。


ちなみにこれは、テレワークだけでなく他のやり方でも改善できます。
(制度として典型的なのが、いわゆる「がんばるタイム」です)

そういう方向でも、「働き方」を考えられる職場が増えてくることを望みます。



今日の記事作成時間は68分でした。
では、また明日!

  
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2008年06月28日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

休みの日にかかってくる仕事の電話・・・ どう思いますか?


こんにちは。水口です。
今日は「仕事の電話」の話です。


■ 『上司にプライベートの携帯番号を教えてもいいか?』

『上司にプライベートの携帯番号を教えてもいいか?』という
アンケートがありました↓。 あなたはどう思いますか?

上司に個人携帯の番号「教えたくない」4割以上
(オリコン) - Yahoo!ニュース


『』内は引用です)
 
『20代〜40代の働く男女8,889名を対象に『上司にプライベートの携帯番号
を教えてもいいか?』とのインターネット調査を実施したところ、4割以上の人
が【教えたくない】(44.4%)と回答。仕事とプライベートはしっかりと区別したい
という、社会人たちの声が際立った。  』
 (上記サイトより引用)

とあります。

※ この「教えたくない」「教えてもいい」という選択肢は、実際に連絡先を
   教えているかどうかではないと思います。「教えたくない」の4割の人の
   なかにも、実際には教えている人はいるかもしれません。


■ 「緊急じゃない用件でかけてこられるのは困る」 ということ?

この質問に対する答は、意見が分かれると思います。

「緊急な場合のために連絡できるようにしておくのは当然じゃないの?」
という意見が多いと思います。私も基本的にこの意見です。

ただ、同ニュースのコメント欄を見ると、「教えたくない派」の人には、
「別に急ぎじゃないことなのに・・・電話をかけられて迷惑した」という
コメントが少なからず見られます。

こういう場合、「教えたくない」と思うのも、もっともだと思います。


実は、先のアンケートには、年代別の集計もあるのですが、
その結果も、これを裏付けているように思えます。

年代・男女別の集計結果を見ると、男性も女性も、年代が上がるに
したがって「教えたくない派」が増える傾向にあります。

・・・ これって、ふつう逆になりそうなものです。
   「プライベートと仕事を分けたい」と思うのは、
   若い人の方が多いと思います。

これは推測ですが、年代が上がるほど、「教えたくない」人が増える
理由は、過去にいやな目にあった経験があるからではないでしょうか。

最初は「緊急のときに必要だから番号を教えてもいい」と思っていても、
つまらない用事で電話をかけてこられたことによって、「もう教えたくない」
と思うようになる・・・だから上の年代ほど「教えたくない派」が多いという
ことではないでしょうか。


実は私も昔、少し経験がありました・・・、休みの日に上司から電話が
かかってきて、何かと思えば全然急ぎじゃない用件・・・。
しかも、それが長電話に・・・これはかなりマナー違反だと思います。

  そのときは、あまりにひどいかったので本人にも文句を言ったところ、
  その後は(私には)ほとんどかけてこなくなりました。
  他の人は、その後もときどきあったみたいですが・・・(涙)


私が過去にそういう人には遭遇したのは1人だけなので、割と珍しい
経験かと思っていたのですが、上記のアンケートやコメントを見ると、
そうでもないのかもしれません。


■ 休みでも対応すべき(と思う)ケース

ちなみに、私の前職では、現場から電話がかかってくることも、たまに
ありました。そういう場合は、相手が本当に困っていたり、緊急な判断
を要する状況が起こっていたりするので、ちゃんと対応しています。
(特に製造部門と関係した仕事をしていると、自分が休みのときにも
 工場は動いていることもあるので、こういうこともあります)


そういう経験もふまえて考えてみると、特に管理職の方の場合には・・・、

□ 部下や現場からの電話の場合
  自分が休みの日(あるいは勤務時間外)でも対応する
  (相手の仕事を止めてしまわないよう配慮する)

□ 上司からの電話の場合
  基本は、休みの日(あるいは勤務時間外)に電話がかかって
  こないで済むように、必要なことはちゃんと報告しておく

  それでも(急ぎじゃない用件で)電話をかけてくる上司には・・・
  ちゃんと抗議する


という対応がベストではないでしょうか。

逆に、自分が電話をしたい場合は、その用件は明日(または月曜日
など)では本当にダメなのか? と自問してみたほうがいいのかも
しれません。

※ もちろん、プライベートでつきあいのある場合(仕事以外の話)は
   別ですし、本当に緊急な連絡を取る必要性がある場合には容認
   されていいと思います(←個人的意見ですが)。



こういう、勤務時間外の「仕事の電話」は、ワーク・ライフ・バランスにも
間接的にかかわってくるものです。

自分の仕事のやり方としては、できるだけかけない(かかってこない)よう
にしたいものですし、無茶な電話をしがちな人には、ちゃんと意見するのが
(長い目で見て)職場のためになることだと思います。

理不尽な電話がかかってくる人は、ちょっと勇気を出して言ってみては
いかがでしょうか。



今日の記事作成時間は56分でした。
では、また明日!
  
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2008年06月22日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「残業代割増率」を上げればいいってものじゃない!


こんにちは。水口です。
今日は忘れないうちに・・・先週のニュースの紹介です。


■ 「残業代割増率引き上げ」の話

ちょっと固い話ですみません。
こんなニュースがありました。

asahi.com:
残業代割増率引き上げ「月60時間超」案 自公が合意 - 政治


『』内は引用です)
 
『 自民、公明両党は17日、残業代の割増率を引き上げる労働基準法
改正案について、引き上げ基準を政府案の「月80時間超」から「月60
時間超」に修正する議員立法の臨時国会提出を目指すことで合意した。
労働者派遣法についても、日雇い派遣を原則禁止する改正を政府に
求めることで一致した。

  労基法改正案は、長時間労働を抑制するため月80時間を超える
残業に対して賃金の割増率を現行の「25%以上」から「50%以上」に
引き上げることが柱。公明党や民主党を支援する連合が「月80時間の
残業は過労死ライン」として、基準の拡大を求めている。修正案を出せ
れば民主党も賛成に回る可能性があり、成立に一歩踏み出す形だ。 』


とあります。

残業代の割増率(通常賃金に対してどれだけ割増しするか)についての
話です。長時間の残業を抑制するために、ある時間を超えた分について
は、現行の割増率(25%)よりも高く(50%)設定しようというものです。

この議論は前からあるのですが、その基準を「月60時間超」にしようと
いうのが、この記事の話です。


確かに、「月80時間超」よりは「月60時間超」のほうが基準としては
いいと思います。

月80時間を超える残業というと・・・、過労死認定の目安とされている
数字でもあります(数ヶ月連続した場合です)。割増率の引き上げの
基準をそこに置くのは、ある意味では「月80時間超」の残業を容認
するようなものですから、確かに変な話です。

※ 実態としてサービス残業を含めて100時間超の残業をしている人が
   一定数いることも事実ですし、私も過去にしたことがあります。
   しかし、そういう状況は本来は変えていくべきものです。ですから、
   変なところで月80時間超の残業に「お墨付き」を与えるべきでは
   ないと私は思います。


■ 月60時間? 月30時間?

ただ、この議論でどうも腑に落ちない(納得できない)ことがあります。

そもそも、残業時間は労働基準法のなかで「年360時間」という上限が
設けられています(それを労使間で締結するのが36協定です)。

36協定に特別条項を設ければ、1ヶ月30時間を超える残業もできるの
ですが、それはあくまで臨時的なものです。ある月の残業時間が30時間
を超えてもいいけれど、年間では360時間に抑えるということになって
います。


  この36協定と、先の「月60時間」という割増率の基準は、実質的に
  ダブルスタンダード(2つの異なる基準)になってしまいます。


たとえば、ある1ヶ月だけ、残業が60時間を超えた日があったとして、
その分の割増率を上げるというのなら別に構いませんが、それは本来は
特例的なケースです。

そもそも、36協定(労働基準法)を守っていれば、「月60時間超」なんて
ことにはなるのは、非常にまれなケースです。

つまり、こんな法律のために長々と議論すること自体が(厳しく言えば)
ムダなことですし、この法律が可決したとしても、それが「長時間残業を
抑制することにつながる」なんて、言えないはずなんです。
(もし、そう言ってしまったら、36協定(労働基準法)を守らないことを
 前提にしているようなものです)


誤解しないでほしいのですが・・・

私は残業の賃金割増率を上げることがいけないと言っているわけでは
ありません。むしろ、「月60時間超」どころか、もっと低く、たとえば
「月50時間超」に設定すべきだと考えています。
(もし、それに文句を言う企業があるとすれば、その企業はそもそも
「年360時間」を守るつもりがないということになります)


実際のところ、現在も「年360時間」という基準を守れてない企業は
確かにあります(念のために・・・私が前いた会社ではありません)。

そういう実態を改善しなければいけないというのは分かりますが、
それは本来なら労働基準法で足りるはずです。それを、別の基準を
作って「対策しました」という顔をするのは、違うんじゃないかと思う
わけです。

(上記の法律は「ないよりはあったほうがいい」というレベルでしかなく、
 本来の対策にはなってないということです・・・厳しく見れば。)



割増率を上げることは、労働者側から見ればいいことですから、
私も最初「いいこと」だと解釈したのですが・・・だまされちゃいけませんね。



今日の記事作成時間は54分でした。
では、また明日!

  
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人も企業も「ワーク・ライフ・バランス」は、まだまだ?


こんにちは。水口です。
今日は昨日に続いて「ワーク・ライフ・バランス」の話です。


■ 68%の企業が「ワーク・ライフ・バランス」への取り組みをしていない?

こんなニュースがありました。

ワークライフバランスへの取り組み、68%が「していない」 − @IT

『』内は引用です)
 
『 エン・ジャパンは6月17日、同社が運営する「[en]転職コンサルタント」の
サイト利用者734人を対象に行ったワークライフバランスに関する調査結果
を発表した。


 (中略)

 現在の会社、もしくは直前の会社で「ワークライフバランス支援の取り組みを
しているか」という質問に対しては、68%が「していない」と回答し、「している」
の16%と大きな差が出た。実際に取り組まれていないか、取り組んでいても
社員が実感していない可能性がある。』


とあります。

ワーク・ライフ・バランス支援の取り組みを「していない」が68%というのは、
多いイメージがあります。

まだまだ、実態はそのぐらいなのでしょうか・・・。あるいは、会社としては実施
しているけれど、社員に伝わっていないという状況があるのかもしれません。

たとえば、「育児休暇制度を変えました」という取り組みを会社が行っていた
としても、「自分には関係ない」と思っている人は意識しないと思います。
特に、若い男性や、子供がもう大きくなっている人はそうでしょう。


私は、会社側の課題として、「ワーク・ライフ・バランス=少子化対策」的な
視点にとらわれず、ワーク・ライフ・バランスを考えていくべきだし、社員にも
もっと知ってもらう努力はしたほうがいいと思うのですが・・・。


実際のところ、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉や考え方は、まだあまり
知られていないという現状もあります。

というのは、企業からの依頼で研修・講演などを行ったときに、

  「ワーク・ライフ・バランスという言葉を聞いたことがありますか?」

という質問をすると、「聞いたことがある」という人はまだまだ少ないです。

20代の方で1〜2割くらい。30代以上になると、もう少し増えてきますが、
半分いくかいかないかくらい・・・。そんな感じです。


■ 「働きがい」と「働きやすさ」

先の記事には、こうあります。

『』内は引用です)
 
『 現在の職場を選ぶ際に、「働きがい」と「働きやすさ」のどちらをより優先
したか、という質問に対しては、「働きがい」を選んだという回答が全体の
58%となった。


 (中略)

また、転職を検討する際に「働きがい」と「働きやすさ」のどちらを優先させる
かとの質問に対しては、全体の54%が「働きやすさ」を優先すると回答して
おり、逆転している。』



転職するなどのきっかけがあると、「働きやすさ」をより意識するということ
でしょうか。あるいは、現在の職場で「入ってみたら、思っていたのとは
違っていた・・・」というギャップを感じたのかもしれませんね。


それはともかく、世の流れは「働きやすさ」重視に少しずつ変わっていって
いるのは間違いないと思います。

そもそも、人材の流動性が高まるほど、企業の側もいろいろ比較して
見られることが増えるのは当然のことです。

どういうことかというと・・・

  「終身雇用」が前提だと考えている人には、「働きやすさ」はそれほど
  興味のある話題ではありません。転職する可能性がないと思っている
  のなら、他社の働きやすさがどうであれ、自分には関係ないですから。

  しかし、「終身雇用」という前提が揺らいでくると、「他社はどうなの?」
  ということに興味を持つ人が増えるのは当然のことです。ですから、
  他社の「働きやすさ」に興味を持つ人は増えているはずですし、今後
  も増えると思います。




今後は、「働きやすさ」を売りにして採用活動を行う企業が徐々に
増えてくるだろう・・・と私は見ているのですが、その変化のスピード
は、意外とゆっくりかもしれないと、今のところは感じています。

その変化を加速させるものは、特に若い方たちのなかで、
ワーク・ライフ・バランスという言葉がどう広まっていくかという
ことに左右されるかもしれませんね。



今日の記事作成時間は55分でした。
では、また明日!

  
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2008年06月20日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「労働時間」+「通勤時間」 = 何時間ですか?


こんにちは。水口です。
今日はセミナーを開催してきました。

その話は、また明日以降にするとして・・・
今日は「ワーク・ライフ・バランス」の話です。


■ 1日の平均労働時間、何時間ですか?

こんなニュースがありました。

ワークライフバランスの限界は労働時間12時間以下 - 労働者のホンネとは
| 経営 | マイコミジャーナル


『』内は引用です)
 
『人材派遣会社のエン・ジャパンが2008年4月17日から5月21日にかけて、
同社が運営する人材紹介サイト「[en]転職コンサルタント」で行ったアンケート
調査によると、回答者の1日の平均労働時間は「10.1時間」。これに対して
「長い」と感じている人は全体で50%、「ちょうどよい」と感じている人は48%と、
ほぼ半々を示した。』


とあります。

1日の平均労働時間が10時間強、というのは少し多すぎる感じが
ありますね。10時間だと、月当たりの残業時間にして約40時間、
36協定(サブロク協定またはサンロク協定)を超えています。

※ 36協定とは、時間外労働について労使が結ぶ協定のことで、
   法的には36協定無しでは、通常の残業をさせてはいけない
   ことになっています。この36協定で締結される最大の残業時間
   は、月30時間、年360時間が一般的です。

   ちなみに私は以前、「年あたり360時間」だから「36協定」と
   なのかと勘違いしていました・・・(汗)  正解は労働基準法の
   第36条で規定されているので「36協定」なんです。


もちろん、36協定以上の残業をしている人はたくさんいるでしょうが、
平均値がそれを超えるというのは、他の調査と比較しても多すぎる
感があります。

この調査結果は、少しバイアスがかかっている(かたよりがある)のでは
ないでしょうか。


たとえば、このブログの読者(バリバリ働いている人が多め)に聞いたら、
やはり一般の平均よりも長くなると思いますし・・・

上記の結果は、別の要素でバイアスがかかっているように思います。
そもそも、エン・ジャパンのサイト利用者に対するアンケートなので、
「今の仕事が労働時間が長すぎて・・・」 という人や、「自分はバリバリ
やりたいので、他の会社でもがんばってみたい」という人が多くなって
いるのではないでしょうか・・・。


■ 労働時間+通勤時間の合計で見ると・・・

それはそれとして・・・、こんな記述もありました。
こちらは東京都の調査です。

『』内は引用です)
 
『一方、東京都が今年2月22日から3月9日にかけて都内在住の満20歳以上
男女に行った調査では、54%が「ワークライフバランスが実現できている」と
答えている。

さらに、1日の勤務時間・通勤時間の合計別に実現度を調べたところ、

"実現できている"と感じている人の割合は
「4時間未満」の回答者で 71.2%、
「4〜6時間未満」で65.0%、
「6〜8時間未満」で65.7%、
「8〜10時間未満」で61.2%、
「10〜12時間」で53.5%といずれも過半数を超えた。これに対して
「12〜14時間未満」では36.7%、
「14〜16時間未満」で26.6%、
「16時間以上」で36.2%

となったことから、ワークライフバランスの実現のための通勤時間を
含めた労働時間は、12時間が境目と言えるだろう。』


とあります。(上記記事より引用。改行のみ追加しています)

 
『ワークライフバランスの実現のための通勤時間を含めた
労働時間は、12時間が境目』


という記述は適切とはいえないと思います。

正確には、労働時間+通勤時間が12時間を超えると、
「ワーク・ライフ・バランス」の面でかなり不満が高まってくる。
というべきでしょう。
(10〜12時間でほぼ半々ですから)


12時間でもいろいろある(8時間+片道2時間や、11時間+片道30分)
というのは置いておいて、1日12時間を超えると、残りは12時間未満。

もし睡眠時間が7時間だとしたら、残りは5時間弱。
食事やお風呂、朝の身じたくの時間を除くと、自由になる時間は3時間
以下になるのではないでしょうか。1人暮らしやワーキングマザーだったら、
自由になる時間はさらに少なくなります。

確かに、労働時間+通勤時間が12時間を超えると不満が高まるのは
無理もないと思います。


私は昔は(前職で)12時間を軽く超える・・・という時期もありましたが、
その後36協定内(1日平均1.5時間の残業)に収めた時期もありました。
(通勤が短かったので、労働時間+通勤時間で合計10時間強です)
この差は、かなり大きいと感じています。


厳しいかもしれませんが・・・
私は10〜11時間を、1つの目安にするべきかなと思っています。。

※ 特に都内勤務でこれを実現しようとすると厳しいかも?
   (通勤時間が1時間以上の人は珍しくありませんので)



あなたの労働時間+通勤時間は、何時間になるでしょうか?

もし、10〜11時間を目標としたら、達成できそう
(あるいはもう達成できている)でしょうか?



今日の記事作成時間は42分でした。
では、また明日!

  
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「始業前残業」の大きな問題


こんにちは。水口です。
今日は「サービス残業」に関連して、ちょっとやっかいな話です。


■ 始業前の「残業」

こんなニュースがありました。

賃金未払い:神戸ポートピアホテル、時間外手当7100万円 /兵庫
- 毎日jp(毎日新聞)


 (『』内は引用です)
 
『 神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)が神戸東労働基準監督署から、
社員に時間外手当を十分に支給していないとして是正勧告を受けていた
ことが2日、分かった。未払いは過去2年間で174人分、計7100万円で、
多い人で約130万円に上る。ホテルは5月末までに全額支払った。


 (中略) 

 主に早めに出勤した時間に対して手当を支払っておらず、同ホテルは
「早めの出勤は時間外手当を支払わない慣習だった。今後は適正に勤務
管理する」と話した。 』
 (上記サイトより引用)

とあります。

このニュース、ちょっと注意しなければいけません。

というのは、

『早めの出勤は時間外手当を支払わない慣習』

というところです。こういう慣習がある企業はこのホテルだけではなく、
多くあると思います(というか、ほとんどの企業がそうだと思います)。

それが(タイムカード的には)残業と見られてしまう、というのは、
タイムカードの役割を考えれば当然かもしれません。

しかしこれ、結構根の深い問題があると思います。


■ どこからが「仕事」なのか?

というのは、早めに出社する人が会社で何をしているか、というのは
いろいろあるからです。


たとえば、始業前の時間を使って、普通に自分の仕事を片付けている
人もいると思います。始業前の時間帯は、人からジャマされることが
ありませんから自分の仕事は効率的に進みます。このメリットを活かして
いるわけです。これは、本来「残業」とみなすケースです。


しかし、早めに出勤する人の中には、「余裕」として早く出社する人も
います。ギリギリに出社するのも余裕がないから、あるいは、通勤ラッシュ
を避けたいという理由で、早めに出社している人です。

そういう目的で早い時間に出社している人のなかには、始業までの
時間帯を仕事に使っているわけではない人もいます。たとえば、
お茶を飲みつつ新聞を読んだり、ネットなどで業務外の情報収集を
している人もいます。※

もちろん、それはそれでいいのですが・・・、その時間を「残業」扱いに
されてしまうと、会社も本人も困ってしまうのではないでしょうか。

※ 厳密にいうと、業務目的外のネット利用(会社のパソコン利用)は
   ダメということになるのですが・・・勤務時間外のことで、そこまで
   うるさくいう必要はないでしょう。


そして、さらにややこしいのは・・・、

早めに出社した場合、自分のこともしつつ、仕事もしつつという感じで
「仕事」なのか、「仕事じゃない」のか、明確に切り分けられない時間を
過ごしている人もいることです。


そんなふうに、始業前の時間は、「残業」として使っている人もいるけれど、
そうでない人も多い、という点でややこしいわけです。

それを一律に仕事(サービス残業)とみなされるのは、困りますね。

※ もちろん、これらの状況は定時後の時間帯でも起こり得る
   ものですが、始業前の方がずっと多いのが普通でしょう。


■ 対策は?

というように、これは、結構やっかいな問題です。

これを避けるためには、「仕事を始める」ときにタイムカードを押す
という手がありますが・・・、これも場合によっては「残業隠し」と
見られかねません(特に、カード式の入退室記録がある職場では
まずいです)。

こうなると、会社側の立場に立てば、

「出社したら、すぐ仕事をしてください」
「その時間に仕事をしないんだったら、早く来ないでください」

というしかないのですが・・・これはつらい話ですよね。


これはどうするべきなのか・・・
実は、私もいい答を見出せていません。
多分、上の答しかないと思います。

ですから、始業前の時間帯については、あまり厳しく指導しないで
ほしいと思うのですが・・・、(もちろん、会社側がサービス残業させる
意志を持ってやっているのであれば別です)

そういう意味で上述のニュースは見過ごせないということなんです。



上の(太字部分)の対策をするしかないですかね・・・。



今日の記事作成時間は45分でした。

では、また明日!
  
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Posted by 水口和彦 at 20:38Comments(2)TrackBack(0)
2008年06月02日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「チームの時短力」を上げる


こんにちは。水口です。
今日は「時短」の話です。


■ 「Wisdom」の連載記事 第4回

現在、NECが運営するビジネス情報サイト「Wisdom」(↓リンクです)に

Wisdom


 『 タイムコンシャスな人づくり・組織づくり
     〜時間意識を高め、時間活用力をつける〜 』

という記事を連載中ですが、この記事の新しい回(第4回)がアップされました。


今回は「チームの時短力」を上げるというタイトルです。
ちょっと堅い話題ですが、「労働時間短縮」についての話です。

「チームの時短力」を上げる : タイムコンシャスな人づくり・組織づくり | Wisdom

■ 「労働時間短縮」のニーズ

現在、大きく2つの面から、「労働時間短縮」に対する社会的なニーズは
高まりつつあります。

その1つは「ワークライフバランス」であり、もう1つは、「サービス残業」や
「長時間労働」の是正という、「コンプライアンス(法令遵守)」にも関係する
ことです。

そんな状況がありますので、今回は「労働時間短縮」をテーマに取り上げて
みました。

具体的には、残業時間を短縮すること、特に「つきあい残業」と「なりゆき残業」
を削減することを、テーマとして取り上げています。

※ そしてもう1つ、「定時後からが自分の仕事」という状況も、残業を
   長時間化する原因の1つですので、それについても取り上げています。


詳しくは、Wisdomのほうをご参照ください。

「チームの時短力」を上げる : タイムコンシャスな人づくり・組織づくり | Wisdom


■ 時間管理で時短する

「労働時間短縮なんて、簡単にはできない」と思われがちですし、
実際、「時短しよう」というスローガンを掲げるだけでは、なかなか
進まないものです。

しかし、時間管理を行うことで、労働時間は大きく短縮できる
可能性もあります。

計画を立てて行動することや、自分の時間の使い方を意識することは、
それ自体は「管理」的なものであり、直接「時間短縮」につながると
いうわけではありません。

しかし、時間を意識することで、「時間のムダ」を作らないように行動したり、
タスクの確実な実行や、アポイントがダラダラ長くならないように気をつけ
たりし始めると、仕事にかかる時間はどんどん短くなっていきます。

このブログをお読みの方には、実際にそういう経験をしたことのある人も
多いのではないかと思います。


具体的な数字でいうと・・・

未管理の状態(時間管理を行っていない状態)から、
時間管理を行うと、労働時間は3割程度削減できる
ことも珍しくありません。

※ 残業時間が3割減 ではなく、
   総労働時間が3割減 です。

   3割減は、月100時間超の残業を30時間以内に
   収めるくらいに相当します。月50時間くらいなら
   ゼロにすることも夢ではありません。


■ なぜ時間管理で時短できるのか?

こういうと、まだ「時間管理」を実行していない人は、ちょっと不思議に
思うかもしれません。そもそも、時間管理のように、計画を立てて行動
することは、「確実な仕事」のためには役立ちますが、それ自体が時間
を短縮する効果はありません。

しかし、「自分で計画を立てて行動する」習慣は、「考えて行動する」
習慣と密接に関係しています。別にそれまでが「考えてない」わけでは
なくても、「頭のなかだけで考える」のと、「書いて考える」のでは、
結果は大きく変わってきます。

  (例)
  別に、それまでが特にダラダラしていたわけではなくても、
  時間管理、特にタスクが管理できていない状態では、
  必ずムダは発生しています。そのムダが減ることは、確実に
  労働時間を短くしてくれます。

  さらに、「○時までに終わらせる」という意識を持って取り組んだり、
  打ち合わせなどがズルズル長くならないように意識することも、
  意外に大きく労働時間に影響します。


※ 一方、時間管理をちゃんと行っても、労働時間が短縮しない人もいます。
   どういう場合かというと・・、効率が上がった分、仕事を増やす場合です。
   (時間が同じで、アウトプットが増えているということです)
   もちろん、これも時間管理の有効な使い方の1つです。



残業を短くしたいという方は、まだやっていないのであれば、
時間管理(アポ管理・タスク管理・リソース管理)を実行してみては
いかがでしょうか。

「残業を減らしたい」という意志を伴って行えば、労働時間は必ず
短縮できることをお約束します。



今日の記事作成時間は37分でした。

では、また明日!
  
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Posted by 水口和彦 at 23:49Comments(0)TrackBack(0)
2008年05月29日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「ノー残業デー」のやり方と効果、そして自分で時間を決める習慣


こんにちは。水口です。
今日は「ノー残業デー」の話です。


■ 「ノー残業デー」ありますか?

いま、こんなアンケートが行われています。

Yahoo!ニュース - 意識調査 -
「ノー残業デー」の制度は使われている?


「この日は残業をしない」という「ノー残業デー」の制度があるか?
それは実際に使われているか? というアンケートです。

まだ集計は締め切られていないので、現時点の結果でいいますと、

制度もあるし、実際に浸透している    : 16%
制度はあるが、ほとんと使われていない : 25%
制度自体がない                 :52%
会社勤めではない・その他           :7%・2%

となっています(上記サイトより)。

「制度がある」という人の意見を比較してみると、
浸透している:使われていない = 16:25ですから、
おおよそ4割の企業で「ノー残業デー」の制度に実効力があり、
6割の企業では「形だけ」になっているということになります。

(「浸透している」という回答のなかにも、その日は
 サービス残業しているという意見も何件かあったので、
 実際には4割よりさらに少ないかもしれません)


「ノー残業デー」の制度はあるが、形だけになってしまっている、
というご意見はときどき耳にすることがあったのですが・・・
そちらの方が多数派だったんですね。

残念ですが・・・、予想通りとも思える結果です。


■ 「強制消灯」するぐらい、徹底してやること

私が以前勤めていた会社(の一部門)でも「ノー残業デー」を設定
していた時期がありました。

それはだいぶ以前の話で、労働時間短縮というよりは、事務所の
経費(光熱費)削減という意味合いが強いものでした。
(だから、その後やめてしまうことになるわけですが・・・)

そのときも、最初は「ノー残業」に対する抵抗がありました。
(私自身も抵抗していた方の1人でした)

その中で、ノー残業を徹底するために最も有効だったのが、
時間になったら、強制的に事務所を消灯していく、という
ものでした。

そこまでやらないと、なかなか実行しきれないというわけです。


先のyahooのアンケートのコメントの中で、「ノー残業」が制度と
して浸透している、という回答のなかに、「強制消灯」のことに
触れているコメントが複数見られました。

それくらい(強制消灯するぐらい)徹底しないと、なかなか浸透しない
ということなのでしょう。


■ 「ノー残業デー」は迷惑?

その他の意見は・・・、

  「ノー残業デー」に無理して定時退社しても、結局その残業が
  他の日に移るだけだから意味がない。

という意見も目につきました。


これはちょっと微妙な意見です。

仕事をしている本人にしてみれば、そう思えるかもしれません。
(私もそう思ったことがあります)

しかし、こういう職場で、もし「ノー残業デー」を廃止してしまうと、
ますます「残業するのが当たり前」という状況になってしまいます。


自分自身の経験を踏まえると・・・、いやいやながらも「ノー残業」の
日を作ることによって、「仕事を時間までに終わらせる」という意識が
高まったり、定時後の時間の使い方を考えたりする効果がありました。

ですから、「ノー残業デー」は、やらないよりもやったほうがいい。
また、やるなら「形だけ」にならないよう、徹底すべきである。

というのが、私の意見です。


■ 「この時間に帰る」という意志を持って仕事をすること

そもそも、そんな「ノー残業デー」を設定しないといけない理由は、
多くの職場で、「残業するのが当たり前」という習慣(社内文化)が
形成されてしまっているからです。

「残業するのが当たり前」という職場のなかでは、忙しくて残業している
人も多いでしょうが、その一方で、「それほど必要がなくても残業してしまう」
「なんとなく定時には帰りにくい」という人もいるはずです。

そういう習慣(社内文化)を変えるためには、ある程度の「ショック療法」的な
ものも必要になります。「ノー残業デー」は、その「ショック療法」として、
一定の効果はあると考えます。
(徹底できなければ逆効果になる危険性もありますが)



もちろん、そんな「ショック療法」に頼らずに体質改善をすることも可能です。
(それには、個人個人の意志・意識が必要ですから、「ノー残業デー」
 などの施策に頼ることも必要になってくるわけです)

このブログをお読みの方は、「時間の使い方」「仕事の効率」、そして、
「働くことそのもの」に対する関心が高い方だと思います。

そういう方であれば、自分の意志によって改善していくことも充分に
可能だと思います。たとえば、

  自分が決めた時間内に終わらせるよう
  意識しながら仕事をする

ということの重要性や、それによって集中力や充実感が高まることを
ご理解いただけるのではないでしょうか。それがわかってもらえれば、
話は早いです。


たとえば、朝、仕事を始めるときに、

  「今日は○時までに終わらせよう」

と決めてから仕事をスタートしてみてください。これだけでも
1日のなかでの時間の使い方を考えたり、時間に対する意識が
高まったりする効果があります。

自分の意志で(数時間先の)退社時間を決めることが、実は
有効だということを実感いただけると思いますよ。

※ この場合、必ずしも定時である必要はなく、18時や19時、
  人によってはそれ以降の時間を目標にしても構いません。


明日から実行してみてはいかがでしょうか?




今日の記事作成時間は50分でした。

では、また明日!
  
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Posted by 水口和彦 at 23:55Comments(0)TrackBack(0)
2008年05月28日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

企業は「残業を減らすインセンティブ」を真剣に考えるべきである


こんにちは。水口です。
今日は先週紹介したニュースに関連した話です。

■ マクドナルドの件、結局給与は変わらない?

先週、こんな記事を書きました。

「残業代」と「職務給(またはボーナス)」 どっちを取る?

「名ばかり管理職」問題で、日本マクドナルドが店長に残業代を支払う
ようになったという話でした。

(さらにその前の関連記事)
 「店長」はプレイヤーか?マネージャーか?
 マクドナルドの残業代訴訟について、もう一度考えてみる

最初、このニュースを聞いたとき、

・店長への残業代の支給を始める
・同時に店長への職務手当てを減らす

ということでしたので、

・残業代は残業した分だけ支給
・職務手当ては一律に減らす

ということだと思ったのですが・・・、これだと

・残業が多い人→現状よりも給与が増える
・残業が少ない人→現状よりも給与が減る

ということになります。


その後、いくつかニュースを見ていると、どうも、
職務手当ては一律に減らすということでは無さそうですね。つまり、

・残業代は残業した分だけ支給
・職務手当ては残業が多いほど減らされる

ということになるようです。

具体的な金額ははっきりわかりませんが、ひょっとすると、

・残業が多くても少なくても給料は変わらない

ということになるのかもしれません。
となると、金額的には「現状維持」で、変わらないのかもしれません。


■ 「残業を減らす」ためのインセンティブ

ですから、今回の日本マクドナルドの施策は、
「法律に対応するために、給与の内訳の名目を変えただけ」
と見ることもできます。

それはそれで、確かに事実かもしれませんが、ここに1つ、
考えなければいけないポイントがあるような気がします。

というのは、「残業を減らす」ためのインセンティブについてです。


※ インセンティブ(incentive)という言葉は、「誘因」と訳されることが
   多い言葉で、別の言葉でいうと、ある方向に行動を動機付けする
   要素のことを指します。「奨励金」などの具体的なメリットを指す
   場合もあります。(心理学や経済学でよく使われる言葉です)


普通、働いている人は、自分の残業した時間に応じて、その
残業代をもらいます。

これは当然のこと・・・ですが、これには、
「仕事量が増えたんだから、その分の報酬をもらう」
という
前提があるわけです。

ところが・・・、実際にはいろいろ矛盾もあるわけです

・(成果としての)仕事量は同じなのに、
 ダラダラ残業する人のほうが、報酬額が多くなる

・仕事の効率を上げて(同じ仕事量を)短時間で
 片付けると、報酬額が減ることになる

ということになってしまいます。

この前者に対しても、日頃矛盾を感じている人は多いと思います。
(私も感じたことがあります)

ですが、今日はその話はちょっと置いておいて、後者について
考えてみたいと思います。


■ 「仕事の効率アップ」は「三方良し」につながる(はず)

仕事を効率アップすること、その結果労働時間を減らすことは、
基本的に

 「顧客」 (全般に「早い仕事」で対応してもらえるメリット)
 「会社」 (仕事が速くなる・残業代が減るメリット)
 「自分」 (プライベートの時間が増えるメリット)

の三者ともにメリットがある話です。

「三方良し」(またはWinーWinーWin)の関係になります。


しかし、「残業代」については、「会社」だけがメリットを享受する
ことになりがちです。

特に、「報酬が減る」ということになると、「残業を減らすインセンティブ」
が希薄になってしまいます・・・それどころか、逆方向の「残業を減らさない
インセンティブ」があるということになります。

実際のところ、これが「なかなか残業が減らない裏の理由」の1つに
なっていることは多いと思います。


■ 「削減した残業代」を従業員に還元したら?

ですから、本当に業務効率化して残業代を減らしたのであれば、
その浮いた残業代は、会社と従業員で折半する(半々に分ける)
ぐらいがちょうどいいのではないかと私は思うのですが・・・。

もうちょっと具体的にいうと・・・、

仕事を効率化して残業を減らせた場合には、その額の半分程度は、
その人のボーナスに上乗せして還元する。
 というのはどうでしょうか。

※ これで残業が減れば会社として人件費は減る方向。
   従業員は時間を得ると同時に、残業代が無くなることによる
   負のインパクトを減らせます。


これとは違いますが、先ほどの日本マクドナルドのやり方は、ある面に
おいては画期的でもあります。それは、給与体系のなかに「残業を減らす
インセンティブ」を、目に見える形で取り込むことになるからです。

プラスマイナスゼロでは「何だかなあ・・・」という感じもしますが、
名目上のものであっても、「(効率を上げて)残業を減らした」ことに
対する報酬があるというのは、画期的なのかもしれません。

そういう意味で面白い制度だと思います。



先の「減らした残業代を還元する」施策を実現するためには、
「本当に効率を上げたのか」という点を評価する難しさがあるのですが、
少なくとも、会社にとっても従業員にとってもマイナスの話ではありません。

これに似たことを実現する企業が増えると、いいと思うのですが、
そういう企業は出てくるでしょうか・・・?



今日の記事作成時間は42分でした。

では、また明日!
  
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Posted by 水口和彦 at 23:50Comments(0)TrackBack(0)
2008年05月13日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「自営業者」は仕事と生活の満足度が高い?


こんにちは。水口です。

■ 「自営業」の満足度

Google アラート が、こんなニュースを拾ってきました。

弘大が「仕事とこころの健康」でアンケート by 陸奥新報
『』内は引用です)
 
『  弘前大学人文学部付属雇用政策研究センターは「仕事・生活とこころの健康
 に関する調査報告書」を公表した。2007年に北東北三県を対象に実施した
 アンケート結果で、就業形態や働くこと、悩みなどの人間関係が生活満足度に
 どのように影響しているかについて調査した。』

 
『  アンケートの結果によると、仕事と生活の満足度については、所得増加が
生活満足度に最もプラスの影響を与え、労働時間が多いほどマイナス影響を
与えていることが分かった。一方、仕事と私生活とのバランスを重要視しており、
最近提唱されているワークライフバランスの形成が厚生水準を高める要因の
一つと言えることが分かった。』


とあります。

所得増加がプラス影響、労働時間増がマイナス影響、というだけでは当たり前
すぎるので、実際の数字を見たいところです・・・。

残念なのは、このアンケート結果が、同センターのサイトにアップされていない
ことです。マスコミにプレスリリースを送る場合、同内容(要約だけでも)をサイト
にもアップするのが最近は一般的だと思うのですが・・・。

それはともかく、
 
『 また、就業形態が人に与える影響として、自営業が最も満足度を高めること
  が分かった。しかし、自営業者の比率は中高年層に偏っており、若者で自営業
 に就業している人が少ないことも浮き彫りになった。』


とあります。

自営業が最も満足度が高い、というのは分かる気がします。
(別の全国版の調査でも、同じ結果が出ていたのを以前見たことあります)


決して「自営業が楽だ」というわけではありません。自営業だからといって、
何でも自由にできるというわけではないでしょう。

・・・とはいえ、いろいろ融通が効くところもあるでしょうし、「通勤いらず」の
人の比率も高いでしょうから、そういう意味でも満足度が上がる要素が
あるのでしょう。


また、会社勤めでは、時として「理不尽さ」を感じることもありますが、
自営業にだって、「理不尽」だと感じることはあるものです。

しかし・・・、会社勤めよりも、自営業のほうが、そういう理不尽さに対して
「自分の知恵」で乗り切ることができる裁量が大きいわけです。

結局、「良くも悪くも自分しだい」ということですから、そういう立場は
プレッシャーもかかりますが、満足度も高いように思います。


■ 21世紀は「自営業者」の時代?

P.ドラッカーは、「21世紀はNPOが伸びる」と言いましたが、
私は 『21世紀は「自営業」が伸びる』 と考えています。

これには、それほど大した根拠はないのですが、たとえば、

・ 嗜好やサービスの多様化→いろいろな分野で専門性が高まる
  →専門的な分野に特化した自営業者が活躍しやすい

・ インターネットの普及→小規模な事業体(自営業者含む)も
  得意な分野に特化すれば情報発信力が得られる。
  また、仕事を頼む相手も探しやすい環境が整ってきた

といった変化が、小規模の企業や自営業者にとって有利だろうと
思えるからです。


もちろん、少人数でやるのは不利なこともありますし、会社勤め以上に
頭も体も使わなければいけないかもしれません。しかし、それでもやりたい
と思える分野があれば、自営業という選択もなかなかいいのではないかと
思っています。

「実際にやっている人の満足度が高い」というのは、迷っている人にとって、
一考の価値があることかもしれませんね。


※ ただし、この手のアンケートは、「ニワトリと卵」問題を抱えているのが
   常だということは知っておいてください。

   「自営業者の満足度が高い」 というのは、
   「自営業者になれば満足度が高まる」 というのとは違います。

   現在自営業を営んでいる人は、自営という不安定な立場である
   ことを引き受ける覚悟をしてきた人たちです。その覚悟があるから
   こそ、結果が良くても悪くても納得できる部分があるのかもしれません。

   「自営だから満足できる」のか、「自営に満足できる(それが好きな)
   人だから自営になった」のかは、こういった統計からはわからないのです。
   「ニワトリが先か、卵が先か」という議論と同じです。

   これと似ているのが、雑誌やWebにある「ビジネスパーソンに聞きました」
   というアンケートです。たとえば、アンケートを集計した結果、「できる人は
   物事をポジティブにとらえている」という結果になったとしても、それは
   「ポジティブだから仕事がうまくいったのか」「仕事がうまくいったから
   ポジティブになれているのか」は、本当はわからないのです。

   それを本当に確かめようと思えば、同一人物に2つの道を歩ませないと
   いけませんが(しかもサンプル数も多く)、そんなことはできないですから。

   アンケートを解析した結果、というのはそれらしく見えますが、そこから
   強引に結論づけるのは、間違った結果を導く危険性もあるのです。
   (先の「できる人・ポジティブ論」は正しいような気はしますけどね)


なんだか注釈が長くなってしまいました・・・(笑)
話を戻して・・・


「自営」というのは、リスクもある反面、魅力的なものでもあります。

もちろん慎重に判断する必要はありますが、将来の自分のキャリア選択の
なかに、「自営という選択肢を残しておく」くらいのことは、誰でも考えて
おいたほうがいいのではないでしょうか。

それまでに積み上げてきた専門性があれば、「自営に転ずる年齢的な
制約」はそれほど気にする必要はないと思いますし。



ちなみに、自営で仕事をやっていくためには、それぞれの仕事における
時間的な収支に対して敏感になる必要があります。
(かかった時間と報酬の関係です)

そのためには、プロジェクトごとに時間集計をするのがおすすめです。

私もいろいろ試行錯誤しましたが、現在はこの記事(段取りの話)
ようにやっています。



なんて言いながら、私は自営業者(個人事業主)としての経験は
ないんですけどね・・・。
(会社を起こしたので、「自営業者」という枠には入らないんです)

小さな会社を起こすのと、自営業には、似たところもたくさんあり
ますから、お許しください。


今日の記事作成時間は44分でした。
では、また明日!
  
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Posted by 水口和彦 at 23:59Comments(0)TrackBack(0)

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