2005年09月11日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

LifeHacks --- メール術 私の方法

今回は、私の Life Hacks(ライフハック)の1つとして、
Eメール処理のワークフローを紹介したいと思います。

Eメールの処理能力というのは、これからもっと重要視される
ビジネススキルになってくると思います。

短時間で処理できるかどうか、が重要な仕事に注力できるか
どうかの違いになってきます。今はそれほど不自由していない
と思っている方も一度考えてみてはいかがでしょうか。


実際、Eメールの処理は結構やっかいなものです。例えば、

・返事をしないといけないメールを放置してしまう。
・必要なメールが後で見つからなくなってしまう。
・Eメールの処理にすごく時間が取られてしまう。
・Eメールが気になって、大事な仕事に集中できなくなる。

などの失敗例があります。私も今のやり方に落ち着くまでには、
いろいろな失敗をしてきました。


そして、できるだけ時間をかけずに、もれがなく処理できるように、
今はこんなやり方を使っています。

Eメール処理ワークフロー図
(図をクリックすると別ウインドウで大きい図が表示されます。)

図にすると、結構ごちゃごちゃしていますが、実際にやることは
単純です。以下にやり方を説明しておきます。


まず、基本ルールがあります。

メールは基本的に削除しない

 私は、来たメールは、迷惑メール以外は基本的に保存しています。
 理由は2つあります。

 ・いらないと思って削除したら、後で必要になることがたまにある。

  メールは、「誰が」「いつ」「どんな発言をしたか」という記録に
  なります。一見いらないと思ったメールが、後で重要になってくる
  ことが時々あったので、基本的に削除しないことにしました。


 ・削除していいか、考えるのが、ムダな時間になる。

  削除していいかどうか、慎重に考えるようになると、そこで考える
  時間が発生します。1件当たりの時間は短いですが、その時間も
  積もると、結構なものになったりします。


 私の場合、このやり方に変えてからうまくいっているのですが、
 この方法には、いくつかの注意点があります。

 ・未読/既読の区別に注意

  「メールを捨てない」方法だと、基本的に、未読メールを「未処理」
  既読メールを「処理済み」と扱う必要があります。
  「読んだメールはその場で処理」「2度読みはしない」というのが
  基本ルールになるわけです。

  「読んだメールはその場で処理する」というルールが、メールの放置
  を無くすわけですが、一度見たメールを何も処理せずに置いておくと、
  他のメールに埋もれてしまうという問題もあります。

  私は、未読メールを開いたら、その場で処理する。できないときは、
  フラグを立てておくことにしています。

  私が使っているメールソフトでの、フラグ表示の例を示しておきます。

  メールにフラグを立てる
  (Mozila Thunderbird というメールソフトを使っています。)
  

 ・受信トレイのメールがどんどん増えていく

  このやり方をすると、当然、受信トレイのメール数がどんどん増えて
  いきます。受信トレイのメール数が増えすぎると、動作が重くなる
  ソフトもありますので、定期的に保存フォルダに移すことにしています。

  私の場合は、3ヶ月単位のフォルダを作っています。2005-07-09と
  いった名前を付けて、過去受信メールのフォルダにしています。

  1ヶ月程度経過したメールはここにまとめて移します。
  普段からフォルダへ振り分けするのは、結構時間がかかるので、
  この方法に落ち着きました。


メールが来るたびに反応しない

  メールが1件来るたびに反応していたら、そのたびに重要な仕事が
  中断されてしまいます。

  メールの処理は、ちょっと手が空いたときにまとめて処理するくらい
  が、ちょうどいいと思っています。

  私の場合は、朝一番 / 昼前 / 15時頃 / 帰る前 の4回を基本に、
  あとは手が空いたときにチェックする、という方法を取っています。

  こまめにメールをチェックすることよりも、一度見たメールを確実に
  処理することの方が重要だと、私は思います。

  パソコンのEメールで、すぐ返事がこないといって怒る人がいれば、
  その方が非常識だと考えましょう。
  (だからといって、2日も3日も放置するのはダメですよ・・。)


次に、メールの処理方法です。私は6つのステップに分けています。

各項目で、Yesのものはそこで処理してしまいます。
(B〜Fの5段階のふるいにかけるイメージです。)

A メールを選択する


B 自分には関係ないメールか?

  Ccで来るメールに多いです。
  Yesなら、そのままほっておきましょう。


C いつか使う資料かどうか?

  自分に関係があるメールでも、参考情報として持っておくだけで
  いいものは、そのまま置いておきます。

  確実に使う予定がある添付ファイルなどは、パソコン上のフォルダ
  に移しておきます。このとき、必要であればメール自体もテキスト
  ファイルで、同じフォルダに置いておくと、後で便利です。
  動作の速いテキストエディタ(紙copi など)があると仕事が速い
  ですね。「ワードパッド」や「メモ帳」でもOKです。
  (Macの場合は「テキストエディット」がいいのかな?)


D 簡単な返事だけしておけばよいメールか?

  打ち合わせの時間を決めるメールなどです。
  OKかNGかは、すぐに分かることがほとんどですから、サクっと
  返事してしまいましょう。

  このとき、忘れずに自分のスケジュールにも記入しておきましょう。


E 誰かに頼める仕事か?

  人に物を頼むときは、できるだけ早めに頼むのが鉄則です。
  頼めるものは、元メールに追記して、転送してしまいましょう。

  このときも、結果をフォローしたり、トレースしたりする予定を
  自分のスケジュール(またはToDoリスト)にすぐに入れて
  おきましょう。


F その仕事を今すぐやるか?

  今すぐやらない場合は、そのメールが埋もれてしまわないように
  フラグを立てておきます。また、自分のスケジュールやToDo
  リストにも入れておきます。

  すぐにやろうとした場合に、その場で完成しないこともあります。
  その場合も、同様にします。


この、A〜Fのメール処理をしているときに、割り込み仕事が入って
くる事があります。そのときに「既読になっているがまだ未処理」と
いうメールが発生します。

これは放置すると、他のメールに埋もれてしまい危険です。
処理中のメールは、そのまま開いておくか、フラグを立てておき、
処理を再開したときに分かるようにしておきましょう。



以上、簡単に私の方法を説明してみました。

メール処理は、1日に処理する件数によって、有効なやり方は変わって
きたりすると思います。メールの量が極端に多い方は別とすれば、私の
方法でうまくいく方は結構多いのではないかと思います。

 ※私の場合、仕事メールは日に数十件で、100件を超えることはあまり
  ありません(プライベートやメルマガ等は除いてです)。


この方法で失敗しても責任は持てません・・・が、質問等は
歓迎します(コメントか右カラムに書いてあるアドレスへ)。

もし、あなたがメール処理に時間がかかる、という悩みを
お持ちでしたら、この方法も試してみてはいかがでしょうか。


(12/11 追記)
 この記事が「大分合同新聞」12/6 夕刊で紹介されました!
 ライフハックの特集記事で、「百式」田口さんの、
 「バブルマップのすすめ」と並んで紹介されていました。
 自分が描いたワークフロー図が、新聞に掲載されるのは、
 うれしいものですね。
 

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Posted by 水口和彦 at 21:59│Comments(2)TrackBack(2)

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この記事へのコメント
この回の記事も素晴らしいですよね。
やはりもんな見ているところは見てるんですね。

かくいう私もなぜかAERAの取材受けまして、再来週の号にちょろっと登場します。
ブログに書いていた年賀状のことでした。
どこから、何が来るかわからないですね。
Posted by FUJIKI at 2005年12月10日 22:54
水口です。
この記事、いつ書いたのかな、と思ったら、もう3ヶ月も前だったんですね。結構チカラの入った記事だったので、再評価されたようで、うれしいです。
藤木さんAERAって・・・すごいですね。
ブログに書かれていた年賀状の話↓は、確かに「なるほど」と思いました。
http://www.blwisdom.com/blog/fujiki/archives/2005/12/post_64.html
Posted by k_minakuchi at 2005年12月11日 00:32
 

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