2006年10月19日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「PDCAサイクル」 の嘘


こんにちは。水口です。

あなたは「PDCAサイクル」 という言葉をご存知でしょうか?

実はこの言葉、よく使われている割には、
解釈がまちまちなんです。


なぜ、このブログで「PDCA」 の話なのか? 
という理由は、おいおい明らかにしていきますが・・・

今日は、まずこの「PDCA」 について考えてみます。


PDCAサイクルというのは、

Plan (計画)
 ↓
Do (実行)
 ↓
Check (評価)
 ↓
Action (改善)
 ↓

(次の)Plan
 ↓
 ・
 ・

というサイクルをくり返す、継続的な改善のサイクルです。

私は、前の会社に入社して間もない頃、この説明に
納得いかないことがありました。


計画 → 実行 → 評価 → 改善 → 次の計画 ・・・

というサイクル、ちょっと変だと思いませんか?


例えば、「評価」 のステップで、結果が思わしくなかったので、
次の「改善」 をする場合を考えます。

この場合、この「改善」 に対する「評価」 が無いのもおかしな話です。

  「PDCAサイクル」 で最も重要なことは、
  「実行」 したことには、必ず「評価」 が伴うべきだという思想です。

  それなのに「改善」 した後に、「評価」 が無いのは変ですよね。
  改善したつもりが結果が伴わないことも、よくある話ですから。


「サイクルを回す」 と考えるならば、
「改善」 も含めて、次の「計画」 を立てるべきではないでしょうか?

  それならば、「PDCA」 ではなく、「PDSサイクル」 の方が、
  理にかなっています。
  (PDSは、Plan(計画)→ Do(実行)→ See(評価)です)


あるいは、「A」で改善できたのならば、次に行うべきは「D」です。

PDCA → DCA → DCA →・・・ ときて、
改善の必要がなくなったら、次のPを考えるという感じです。

これはこれで、理にかなっていますし、
実際、こういう考え方を使っている所もあります。

しかし、これでは「DCAサイクル」ですね。

DCAサイクルで改善していくこと自体は、いいと思いますが、
その説明にPDCAサイクルの図(P→D→C→A→ と循環している図)
を使うのは、見る人が混乱します。


こんなふうに、「PDCAサイクル」 は、
あいまいなままに流通している用語です。

Googleで検索してみると、たくさんの解説文が見つかりますが、
ちゃんと納得できる解説は、(私は)まだ見つけられていません。


さて、このようなあいまいな解釈が流通している原因ですが、
その大元は何かと考えると・・・

「A(Action)」 を、「改善」としていることにありそうです。

Aを「改善」 と考える限りは、上記の「改善するけどノーチェック」問題や、
「実はDCAサイクル」問題は避けられないように思います。


では、どう解釈するのか?
という話は、明日にします・・・。



 今日の話は、人によってはすごくハマると思うのですが、
 面白くない方には、全然面白くなかったかも・・・(汗

 ちょっとでもいいですから「面白かった」 と思った方は、
 クリックしていただけると、救われる思いです(笑

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今日の記事作成時間は、ここまで58分でした!



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Posted by 水口和彦 at 07:57│Comments(6)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
こんばんは。
PDCAサイクルについて、これまでの私なりの勝手な解釈をご紹介させていただきます。ご意見などをいただければ幸いです。

P:計画を策定する。
D:計画に基づき実行する。
C:実行した結果を評価する。
   ・計画時の目標を達成できたか、
    できなかったか?
   ・達成できなかった場合、その原因を特定する。(計画、実行ともに検証する。)
A:達成できなかった原因に対する是正・改善アクションを策定する。
P:Aで策定した是正・改善アクションを盛り込んだ計画を策定する。
(以下同じ)

これは、何かを実行する前には、大なり小なり、あるいは文書化されているか否かを問わず、必ず何らかのプランがあるとの前提条件によるものですが、Aは是正・改善策を模索して決定するものの、実際にはまだこれを実行していない段階とのイメージです。
Posted by makoto at 2006年10月20日 02:49
makotoさん。こんにちは。

PDCA話にコメント頂けてうれしいです。
(この話、全然反応が無いかも・・・と思っていたので、ホッとしました(笑))

makotoさんの、
「Aは是正・改善策を模索して決定するものの、実際にはまだこれを実行していない段階」
というのは、私の考えているイメージに近いです。
Aは、「次のアクションを決定する」という解釈なんですよね。

それは「継続的改善」の大きな流れのためのアクションには違いないのですが、
それを「改善する」アクションと言ってしまう、誤解を招くという感じでしょうか。

・・・これだけでは、分かりにくいので、
次の記事で述べてみます。
では、また後ほど・・・。
Posted by 水口@時間管理術研究所 at 2006年10月20日 06:21
頭悪いね。
PDCAのAの後の評価は次のPDCAのCだよ。
改善した後に、その改善を踏まえて、
計画、実行してみて再評価するってこと。
大丈夫?
Posted by A at 2011年09月04日 13:15
水口です。

いや、そういうことではなくてですね・・・

もし、PDCAの後の評価が次のCでいいのならば、
「A」がいらなくなってしまうんですよね。

「C」の結果に対して、改善や対策を行い(ここが次のPとD)再評価する(次のC)という
サイクルをくり返すという考え方もそれはそれで正しいやり方です。

しかし、それなら「PDCA」で表すのではなく、「PDS」サイクルというべきです。
(「A」をわざわざ分けている意味がありません)

なぜ、PDSではなく、PDCAなのか? という点について、踏み込んで考えてみようというのが
本文の主旨だったんですよ。
Posted by 水口 和彦 at 2011年09月05日 15:24
はじめましてー


コノ手のPDCA話

不思議と、経営層に近づくほど、PDのみになります(労働組合も含む)

CAが何故ないのか?、と全体集会で質問しても回答ナシ。

同じような人事制度を3年毎に変えてるけど、前のは具体的に何が悪かったのかと質問すると、何故か組合の方が答えない(むしろ、人事部のほうが積極的に回答するが、善処しますでオワリ)


あぁ、ちなみに、万人規模の日本大企業です。
Posted by 匿名希望 at 2011年10月10日 01:09
水口です。
コメントありがとうございます。

なるほど・・・分かる気がします。
人事制度なんて特に、良し悪しがはっきりしないまま改変することありますね。

分かってて隠してるのか、本当に分かってないのか・・・?
実は結果がよく分からないまま変えているケースも結構多いんじゃないですかね。

たとえば、人事制度なら従業員に満足度や公平性についてアンケートを取ってみるとか
すればいいのに・・・そういうことしない会社の方が多いのではないでしょうか。
(私のサラリーマン時代にも、そういうアンケートは無かったと思います)
Posted by 水口 和彦 at 2011年10月10日 16:55
 

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