2007年02月12日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

戦略と戦術の違い (と時間管理の話)


こんにちは。水口です。 連休の最終日になりましたね。

今日の話を読んで、明日からの仕事にはずみをつけましょう ?


さて、今日は「戦略」と「戦術」の話をしようと思います。

  「戦略」と「戦術」の話・・・いかにも固そうな話ですが、
  時間管理にも関係がある話です。


■  戦略と戦術の違い、分かりますか?

「戦略」 という言葉は、「経営戦略」 などのようによく使われていますね。
それに対して、「戦術」 という言葉は、普段はあまり使いません。

実は、この2つ、よく混同されがちです。

「うちの会社には戦略がないから・・・」 なんて言ってる人も、
戦略と戦術の意味が分かっていない場合が多いのです。

それだけではなく、会社の経営層ですら、「この戦略で・・・」
と言う場合に、間違った使い方をしている場合があります。

「戦略」 という言葉が使われていても、内容的には「戦術」 を
指していることが、とても多いのです。





・・・ という話、時々聞きませんか ?



この話は割とあちこちで聞きますので、勉強熱心な方であれば、
今までにも、聞いたことがあるのではないかと思います。


■ 確かに難しい・・・

実際に、「戦略」 と「戦術」 の違いを定義するのは難しいです。

私が今まで聞いた中では、ランチェスター経営の竹田先生の説明が
一番的を射ているように思います。

戦略と戦術を語源から考えると、

  戦略 = 将軍の術
  戦術 = 兵士の術

なので、全体のことを考えるのが戦略、個別のことを考えるのが戦術と
いうことです。非常にシンプルな説明です(シンプルすぎですかね?)。


しかし、この説明では、ひとつ分らないことがあります。


全体は、必ず部分の集まりからなります。
その「部分」 のトップが考えることは、戦略でしょうか? 戦術でしょうか?

将軍→戦略、兵士→戦術ならば、
部隊の司令官は?軍曹は?・・・となるわけです。


■ ・・・うまく定義されている例が見つかりませんでした

これをうまく説明してくれている人は、なかなかいません。
(私は以前から気になっているのですが、いい説明が見つからないです・・・)


例えば、Googleで、「戦略と戦術 違い」とインプットして検索してみます。

これがその検索結果です

ここで出てきたサイトを順番に見ていっても、みんな言ってることが違います。

「戦略と戦術が混同されている」 と言っている人自身が、
うまく説明してくれていないのです。


例えば、

  戦略 = 方向性を決めること
  戦術 = 実行すること

という説明がありますが、これではあまりにもあいまいです。

例えば、兵士一人一人も、それぞれが置かれた状況で方向性を
考えています。

どこまでが戦略でどこまでが戦術なのか、分りません・・・。


また、こういう意味の説明もあります。

  戦略 = 先を見通すこと、ストーリーを描くこと

というものです。しかし・・・、これでいいのでしょうか ?


例えば、軍全体を率いる将軍ではなく、部隊を率いる司令官も、
敵の動きを先読みして、戦い方を考える必要があります。

先を見通すことも、ストーリーを描くことも必要とされます。
これは戦略になるのでしょうか? 戦術なのでしょうか?


また、将軍だからといって、先が見通せるとは限りません。
見通せない状況で判断しなければいけないこともあるはずです。

例えば、平時の防御の配置を考えることは、戦力のバランスや、
漏れを無くすという思考であり、先読みとはほとんど関係ありません。


このように「先の見通し = 戦略」 という考え方は、
戦略と戦術の違いを説明できているとは、私には思えません・・・。


■ オリジナルの定義を決めてみました。

このように困ってしまうので、私なりに
戦略と戦術の違いを定義したことがあります。

この定義が、語源的に正しいかどうかは分りませんが、少なくとも、
両者の区別ははっきりしますし、「経営戦略」と言う場合に、
この定義を使うと、結構しっくりきます。



その定義とは・・・

・戦略とは、資源の配分を決めること

・戦術とは、与えられた資源を活用する方法

というものです。この定義であれば、両者を混同することはありません。
明確に区別できます。


 ※ 先ほど述べた、先読みやストーリー、方向性といったものは、
   「戦略を立てるための材料」 ではありますが、「戦略」 では
   ないということです。


具体的に言うと、

・戦略とは、資源の配分を決めること
  = どこを攻めるか決める。部隊をどう配置するか決める
  = どの事業に参入するか、どの事業にどれだけ人を投入するか決める

・戦術とは、与えられた資源を活用するための方法
  = 配置された部隊で戦う方法を決める
  = 部内(課内)の人員で、業務目標を達成する方法を決める

ということですね。


また、この定義に沿えば、「戦略=全体のもの」 というわけではなく、
部分の中にも戦略的な要素が存在することになります。

例えば、部内(課内)の人員を、どの業務に何人割り振るかということ、
(人的資源の配分)は、部内での「戦略」 ということになります。

  ※ 私は、これはこれで自然なことだと思います。
    全体は部分の集まりからなるものですし、全体と見えるものも、
    視点を変えれば部分になるわけですから、「戦略=全体のもの」
    と限定する必要はないと思います。



■ 私がこの定義にたどりついた理由

(ちょっと話が長くなっていますが・・・、祝日なのでお許しを・・・ )


私がこの「戦略・戦術」の定義にたどりついた理由ですが、
それはひとつの直感によるものです。

私は元々、戦略と戦術の違いをこう感じていました。

 戦略 = 「何をやるか (何をやらないか)」
 戦術 = 「(それを)どうやるか」

というものです。


例えば、自分が勤める会社の方針や目標に対して、
「戦略が無いなあ・・・」 と感じることはないでしょうか?

そんな方針は、あれをやる・これをやるということは述べられていても、
どれが一番重要なのかが分からないことが多いです。

結局、戦略とは「捨てるもの」 を明確にして、
「注力するもの」 を決めることではないでしょうか。

良い戦略は、「これを捨てる」 と書かれていないにしても、
それが判断できるようになっています。

逆に、これが無いものは、「戦略」 ではなく、
単なる「スローガン」 に過ぎないのです。


この考え方を、もう少し明確にしたものが、先ほどの、

・戦略とは、資源の配分を決めること
・戦術とは、与えられた資源を活用するための方法

という定義なのです。


■ 時間管理との関係

そして、時間管理でもこの戦略と戦術の違いは必要です。

「やらなければいけない仕事(やらなければいけないこと)」 は、
やるしかないので、戦略は必要ありません。

しかし、「できればやりたい仕事(やりたいこと)」 をどう進めるのかは、
戦略的な観点が必要です。

何をやるのか(何からやるのか)を決めなければ、
限られた時間の中では、どっちもできないことになってしまいます。


私たちの頭の中には、「できればやりたいこと」 がたくさんあります。
ですから、混乱してしまったり、焦ってしまったりするわけです。

この頭を整理することが、「戦略」とよく似ているのです。

実は、これを手帳の中でどうやって展開していくかを、今研究しています。
(単なる優先順位ではうまくいかないので、違った枠組みが必要なのです。)

一昨日の記事で紹介した勉強会でも、これを紹介しようかと
思っていますので、興味のある方はどうぞ。




今日の話は、少し分かりにくかったでしょうか ?
ちょっと固い話になってしまいましたからね・・・。



「これをクリックしてほしいなあ」 と思って、
ここに貼り付けるのは、戦略?それとも戦術?
どちらでしょうか? (笑) 
         ↓ 
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ここまで長く書くつもりはなかったのですが・・・。
今日の記事作成時間は100分でした (汗)

では、また明日!



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Posted by 水口和彦 at 09:15│Comments(27)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
これはたんなる持論なんですが、
戦略:状況を作る技術
戦術:状況を使う技術
*状況とは人・物資・金・時間など
戦略と戦術は、最終目標が描けていないと意味が無いことで一番は最終目標を明確にすることが、大切なんだと思います。
Posted by 渡村 祥和 at 2009年03月16日 00:49
水口です。
渡村さん、ありがとうございます。

渡村さんご持論の

『戦略:状況を作る技術
 戦術:状況を使う技術』

これは私も納得できます。
「資源を分配・配置すること」と「配置されたものを活用すること」と
考えれば、割と話はシンプルになりますよね。

「最終目標」という言葉の意味するところは、「これが一番大事なこと」と
いう意味(絞り込むという意味)でしょうか。
それなら私もまったく同意です。

目標を掲げるのは簡単なのですが、その目標が乱立し、目標同士がトレードオフに
なってくると、段々目標から「スローガン」に変わっていくのではないでしょうか。
(そういう組織の例は多々あるわけで・・・)
Posted by 水口和彦 at 2009年03月16日 20:10
中小企業診断士の文部省認定通信教育の昔の教科書「経営基本管理」には、「戦略計画は経営環境の変化に企業の経営資源を適合させるための計画である」「戦術計画は企業の環境変化に直接関係なく一定の諸条件の下に、経営資源を有効に活用し、日常業務を効率的に遂行するための業務実行計画である」という説明があります。つまり、戦略と戦術の違いは端的に言いますと、外部環境を考慮するか否かに違いがあり、外部環境を考慮したものは「戦略」、外部環境とは関係なく日常業務を効率的に遂行する方法・手段が「戦術」と思います。
Posted by 仙太 at 2010年12月03日 13:54
水口です。
仙太さん、コメントありがとうございます。
(なんだか遅いレスでスミマセン)

情報ありがとうございます。
その教科書のことは知りませんでした。

頂いた二つの定義は、私の勝手な定義(らしきもの?)とあまり齟齬がないような気もします。

「戦略計画は経営環境の変化に企業の経営資源を適合させるための計画である」
→・戦略とは、資源の配分を決めること

「戦術計画は企業の環境変化に直接関係なく一定の諸条件の下に、経営資源を有効に活用し、日常業務を効率的に遂行するための業務実行計画である」
→・戦術とは、与えられた資源を活用するための方法

「資源」に関する部分では、意味は近いように思えます。


※「外部環境を考慮する/しない」の違いももちろん重要なのですが、
 (私の経験では・・・)せっかく外部環境について考慮しても、「資源」の配分に
  ついて何の指針も示さない「戦略もどき」が世の中には多い気がしていて・・・
  それでは結局、どう動けばいいかが分からない。そこが問題ではないかと。

  それで(私の思いとしては)、「資源」の配分について何の指針も示さないものは、
  「戦略」と呼ぶべからず・・・と考えているわけです。
  (「外部環境」は必要条件かもしれないけど十分条件ではないということか?)
Posted by 水口和彦 at 2010年12月15日 17:09
水口さん初めまして。

私はいつも算数を用いてこういう見方を良くします。

極端なのですが

「社長」「部長」「課長」「係長」「作業者」と分けた時に

「社長」は15という答えが欲しいと命じる
「部長」は15の答えを出すのに、足し算と掛け算だけを使えと命じる
「課長」は足し算と掛け算を駆使して15の答えが出る計算式を考える
「作業者」はその与えられた計算式を黙々と計算する
「係長」は「作業者」が計算したものが間違いなく15かどうか確認する

こう考えた時に、渡村さんがおっしゃってる「最終目標」が15に当たり、水口さんがおっしゃっている「戦略」が部長の足し算と掛け算だけを使え、となり「戦術」が課長の足し算と掛け算を駆使して15の答えが出る計算式を考える、ということにならないでしょうか?



Posted by ふっち at 2010年12月16日 00:30
水口です。
ふっちさん、コメントありがとうございます。

「算数を例に考える」のは分かりやすくていいですね。
ただ、会社のように大きな組織体では、事業分野や営業エリアなどが
複合的になるので、そこがちょっとややこしいかもしれません。

算数の例を少しアレンジして、私が述べたかったことを言うと、

社長(や事業部長)がやるべきことは・・・

□ そもそも「算数」事業にどれだけの人員を割り当てるか決定する
  (「人」や「お金」といった経営資源の配分を決定する)

□ 「これからは25という答を出す事業より、15という答を出す事業を優先する」等、
  「何を優先すべきか」という方針を指示する (この方針も資源配分に関連します)

※ 社長は「最終目標」を示すだけでなく、それを実現するための
  資源配分(の大枠)までは指示すべきだし、責任を持つべき。
  それが戦略だというのが私の考えです。


部長・課長・係長がやるべきことは・・・

□ 「25という答」に関わっていた人員のうち何人かを「15という答」に従事させる
  (具体的な、個別の人員配置を決定する)

↑ここまでが「戦略」的な要素が強い
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
↓これより「戦術」的な要素が強い

□ 「足し算と掛け算だけを使え」といった方策を決める
  (自社の強みを活かし、競合他社に対し優位に立つ方策を指示する)

□ 具体的な「計算式」を指示する

□ 計算結果を確認する

部長・課長・係長の役割分担は、おおむね、ふっちさんがおっしゃる感じですが、
人員配置や方策の決定は、部課長の両方が(それぞれの権限範囲に応じて)行いますし、
「課長が係長役を兼務する」「作業者自身が計算式を立案する」等の例外はある・・・。
という感じですかね?
Posted by 水口和彦 at 2010年12月16日 06:02
水口さん

早速の回答ありがとうございます。
これぞ私が求めていた答えって感じです。

特に後半の戦略的要素と戦術要素の部分は
より明確で解り易すいです。

社内で「戦略と戦術」という事で議論する事が有るのですが、今までの私の説明の仕方でも、大体は理解してもらえたのですが、これでより理解してもらい易くなりました。

ありがとうございました。
Posted by ふっち at 2010年12月16日 20:16
久しぶりに覗いてみました。私の説明が十分でなかったようです。外部環境とは「ある組織から外側の環境」です。資源の配分は何を考慮して決めるとお考えでしょうか。つまり、ある組織から見た外部環境によって組織内部の資源を効果的に配分しなければならない訳です。それが戦略になると思います。戦術はあくまで、組織内部の業務の効率化のための手段や方策を言うと考えていいと思います。
Posted by 仙太 at 2011年07月14日 12:37
水口です。
仙太さん、コメントありがとうございます。

「外部環境」については、私も「組織の外側」を想定していますので、同じだと思いますよ。

こんな感じ↓の説明にすると、分かりやすくなるかもしれません。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・戦略を立案するには外部環境を考慮しなければいけない
 (戦略の質を高めるために必要なこと)

・外部環境を考慮した上で、内部の資源配分を決定してこそ戦略と呼べるものになる
 (戦略を実行するために必要なこと)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(ダメな例)
 「外部環境がこんなに厳しくなってきた」と例をあげて社員に檄を飛ばすけど、
 組織として何を優先するか、何に力を入れるかの具体的な方針を示さない社長
Posted by 水口和彦 at 2011年07月14日 16:17
はじめまして。村上と申します。

戦略と戦術の違いについてちょっと気になって
検索してはじめてこんな素晴らしいHPの存在
を知りました。

私がはじめたばかりのブログで、この戦略と
戦術についての考え方を紹介させていただいて
よろしいでしょうか?

Posted by 村上 眞吾 at 2011年08月17日 22:20
水口です。
村上さん、コメントありがとうございます。

引用元(URLとか)を明示して頂ければ、
ブログで引用して頂いて構いませんよ。
よろしくお願いします。
Posted by 水口和彦 at 2011年08月18日 10:14
戦略と戦術の違いの定義
 2つの定義は、基本的に物理的な自然法則で定義す可能です。
それは、予測に対する現実架できる確率の差になります。

 1 戦略の場合は、実現達成確率は50%未満であり
 2 戦術の場合は、実現達成確率は50%は50%以上である。

実現可能確率の大きさは、その計画の危険度、効率、様式を大きく変化させます。また、
 1 多数の人数が関係する
 2 単独で行う
場合によって、その効率は大きく変化します。

未来事象が実現できなればそれは無価値であり、損失となるため、危険度への分析能力が、戦略、戦術の評価能力となります。
Posted by 越田 at 2011年10月08日 10:59
戦略や戦術と類似語に計画や構想があります。
計画の場合は、その実現達成率は100%であるため、
その評価は、達成までの時間と費用によって換算可能です。構想の場合は、合意に関する不確定要素が30%以上含まれるため、合意に必要な時間と費用が
計画に加算されることになります。
Posted by 越田 at 2011年10月08日 11:05
水口様
はじめまして。

戦略と戦術の記事が素晴らしい内容と思いましたので、勝手ながら私のブログでサイトの紹介をさせて頂きました。

ご迷惑であれば、ブログは削除いたしますので、教えて頂けますでしょうか。

水口様のお考えは大変参考になりました。
ありがとうございます。
Posted by 平リーマン いーやん at 2012年05月15日 12:41
言い方変えてるだけで、結局皆同じ事言ってるやん。
記事内で「部隊の司令官は?軍曹は?」といい始めたあたりから おや? と思いましたが、水口さんも理解してない点がありますよね?

目標を達成する方法を考える=戦略
結果を出す為に行動する=戦術

上記の役割を持ったのが、結果として「将軍」と「兵士」だっただけです。
あえて分け目を上げるなら、
戦略は行動はしません。考えて行動させるまでが戦略です。
戦術は、実際に行動しその時々によって目標を達成できるように動くのが戦術です。

飲食店なら、
エリアマネージャーは、収入が下がっている店舗に戦略として「イベントを行い利益を増やす」事を考える。
店長は、イベントを行う為の戦術として、「コラボ企画の協力をメーカー、アルバイトにイベント日にシフトに出てもらうようにお願いする。」その後、メーカーと協議し戦略として「コラボメニューと販促物の設置。及びアルバイトスタッフの制服を期間中のみ変更」を考案する。
アルバイトは、戦術として「フロアの食器を1人ではなく2人で片付けて机を早めに空ける事により、お客様を多く回すようにする」

泥棒なら、「何かを盗む」為に
戦略として
「防犯タグがゲートで鳴らないように遮断袋を用意」
「店員の一番少ない時間帯」
「防犯カメラの写らない棚の確認」
と事前調査と計画を練り行動する。
行動の途中で、
「客が多かったので、カメラの死角が増えたので更に盗む商品を増やし、防犯タグの貼られていない商品を発見したのでそれも盗んだ」
というのが戦術。

という風に戦略と戦術は役職や個人で分けれるものではないと思っていただきたい。
あくまで、戦略は計画を練ったり、目標を達成するまでのストーリーを描く事。
戦術は実際に行動し、目標を達成する事。
である。
Posted by 通りすがり at 2012年07月12日 22:59
水口です。

通りすがりさん、コメントありがとうございます!

「目標を達成する方法を考える=戦略
 結果を出す為に行動する=戦術」

という定義、ありがとうございます。

この定義、すっきりしてていいんじゃない!というのが第一印象だったのですが、
ちょっとしっくりこないところもありました。

なんでかな・・・とよく考えてみたのですが、「行動」と「戦術」はイコールでは
ないからではないかと思います。

たとえば、
「戦術の失敗は戦闘で補うことはできず
 戦略の失敗は戦術で補うことはできない」

という言葉があるそうですが、この言葉のように「戦略」「戦術」「戦闘」の3段階で
考えるべきではないかということです。
(本文にもそういうふうに書けば良かったかな・・・?)

先の定義でいえば、

 目標を達成する方法を考える=戦略・戦術
 結果を出す為に行動する=戦闘

ということです。

同じ「考える」の中に、戦略と戦術があるので「どう違うの?」と頭を悩ます人が
いたり、色々な人が色々な定義をしたりしているんじゃないですかね。

本文で私が示した

・戦略とは、資源の配分を決めること
・戦術とは、与えられた資源を活用するための方法

という定義は、いま見ると、ちょっと単純化しすぎかなと思うところもあるのですが、
(資源配分以外の要素をカットしてるので)
一般的な会社組織の実態には、割と合ってると思います。

※ 合ってない例もあります。たとえば、マクドナルドの値下げ施策は戦略的な要素が
  強いと思いますが、資源配分という観点では説明しきれないと思います。

シンプルかつ明確に定義するのって、難しいですね・・・。
Posted by 水口和彦 at 2012年07月13日 13:51
シンプルかつ明確にということで、

正解は「通りすがりさん」のでよいのですが説明がシンプルではないですよね。

・戦略とは、資源の配分を決めること
・戦術とは、与えられた資源を活用するための方法

判りにくいです。誰もがイメージできません。

そこで
「プラモデルを作る」をイメージしてください。

・戦略とは、設計図です。
・戦術とは、テクニックと工具です。
(使うとプラモデルが上手く楽につくれます)

目的はプラモデルを完成させること。
そのために必要なのが設計図(戦略)です。

よく戦略も戦術も一緒だという人がいますがそれは設計図に書き込まれた注釈を戦術と勘違いしているだけなんですね。判りやすい設計図は注釈は少なく複雑な上級者向けのプラモデルは注釈が多く複雑になるためそう言った誤解の元になります。

次にプラモデルを作ることは目的ですがやはり早く作って楽しみたいわけです。そのために素手で作るよりは工具があれば楽だし経験やテクニックがあれば尚良い、これが戦術ですね。

これがあってプラモデルの完成度が増すわけです。

設計図が無くても工具とテクニックがあればプラモデルを完成させることも出来ますが組み方が逆だったり部品が余ったりのリスクも発生します。
戦術なく設計図通り素組(そのまま作るの意)しても満足度が得られるかはわからないですよね。

設計図の中の注釈や書き込みに工具の使用方法や組み方の「コツ」が書いてあったとしてその段階ではあくまでも設計図(戦略)の一部でその工具や「コツ」を利用して実際に作るとそれは戦術になる。

そのあたりを混同しないようにしないと机上の空論や行き当たりバッタリで終わってしまうわけですね。(笑)

Posted by ふり〜マイスター at 2012年10月03日 02:37
水口です。
ふり〜マイスターさん、コメントありがとうございます!

プラモデルの例えは面白いですね。
私はこんなふうに考えます↓


「設計図」を戦略と取るかどうかは、解釈が二通りあると思います。

「プラモデルの設計図」を「企業におけるビジネスモデル」と解釈すれば、
そこには戦略の要素が多いです。

一方、「設計図」を一つのプロジェクトを完成させるための道筋と見れば、
戦術要素の方が大きいです。


後者の場合、戦略に当たるのは、
・(限られた予算のなかで)どのモデルを購入するか?
・基本通り作るか、手間ひまかけて(より資源を投入して)改造するか?
といった問いになると思います。


私が最初に思いついたのは後者の解釈で、その後、前者の解釈もあると
思いつきました。人によってどちらの解釈になるか違うかもしれません。

例え話で説明するのって難しいのかもしれませんね・・・。
Posted by 水口和彦 at 2012年10月05日 08:59
>水口さま
Reコメありがとう御座います。

たとえ話が難しいと言うことですが、「設計図」のたとえについては戦略の中の戦術要素が多くても少なくとも戦略には変わりないと言うことからきています。戦略のなかで解釈が分かれるというのはその戦略はその時点で破綻しているからです。

心理としては戦略の中にはつねに戦術要素は内包しており戦術にも戦略思考の考え方は存在するということで良いと思います。

もちろん戦略の中の戦術要素はそれ自体が戦術の中に組み込まれているので失敗した場合は戦略に直接影響しますが戦術での失敗は戦略に影響はそれほど無く挽回ができる可能性も高いということで明確に分けることが出来るのはお分かりいただけるのではないかと。(ちゃんと設計図の定義に当てはまりますね)

「戦術の失敗は戦闘で補うことはできず戦略の失敗は戦術で補うことはできない」

と引用されましたが正しくは「戦術の失敗は戦略で補うことが可能だが、戦略の失敗は戦術で補うことはできない」が正解です。似ているようで全然違いますのでご注意を!




Posted by ふりーマイスター at 2012年10月11日 01:15
水口です。
ふりーマイスターさん、コメントありがとうございます!

まず、他の方に誤解のないように、引用文の件ですが、
(「戦術の失敗は・・・」のところです)

私が提示したものと、ふりーマイスターさんが提示してくださったもの、
これはどちらもよく引用されている文章で、どちらが正解でどちらが
間違いというものではありません。
(検索してみてください)


さて、例え話の件ですが、

私が「例え話で説明するのは難しい」と言ったのは・・・

たとえば、誰かに説明するときに「プラモデルの製作」を例にあげた場合、

・「1つのプラモデルを作る」という単発の活動
・「プラモデルを作る趣味」という継続的な活動

のどちらを想像するか人によって違う・・・そこに難しさがあるという意味です。

前提が違えば「戦略は○○のようなもの」という説明がちょっとずれて伝わって
しまう場合もあり、話がかみ合わなくなる原因になることもあります。

誤解のないように・・・
私は別に、ふりーマイスターさんのことを否定したわけではありません。
私自身、本を書いたり、講演したりという仕事をしていると、同じ理由で
「例え話って難しい」と思うことがあります(失敗したこともあります)。
ですから、我が身も振り返って、例え話は難しいとあらためて思ったわけです。
Posted by 水口和彦 at 2012年10月11日 10:25
戦略=計画
戦術=実行
では足りませんか?

組織のどこにいても戦略は立てられますが、
実施部隊の人たちは、対処対策に追われるので
戦術に頼る事か多いように思います。

例えば、

来期は、LED技術の高い会社を買収して、家電量販店向けに、新製品を開発しよう。

が戦略。
そして、

うわ、なんだこのLED懐中電灯、こんなの売れねぇーよ。
充電池とセットで、充電池単体の値段で売ろう。

が戦術。
Posted by ぴか at 2012年12月01日 21:45
囲碁と将棋

が一番分かりやすいと思います

Posted by 通りすがり at 2013年05月30日 17:42
戦略はひらめき 戦術は連想
Posted by アボリジニ at 2013年06月05日 13:59
戦術と戦略に同一の傾向が見れるということで
戦略:ミクロの方針(方法論)
戦術:マクロの方針(指針)
と考えてみました
Posted by 0 at 2013年08月27日 05:00
お前ら"権謀術数"という言葉を知らんのか。
本来の意図する所はやや偏っているが、"権謀術数=戦略"と捉えれば、戦術の立ち位置が字面にまで現れてるだろ。
Posted by ましらふ at 2013年10月30日 00:30
今日わ。僕の考えと違う見方の有無が気になって何となく検索拝見しました。
戦う術=戦術=何々できる。
戦う策略(計画)=戦略=戦術を活用する(活用しなくても戦略は成立可能)。
忍者を例に忍術が戦術で術を活用して計画する事が戦略。どちらも個人単位でも多人数単位でも使用可な言葉だと思います。たんに戦略及び戦術は戦う事に用いる限定的な言葉として使うだけで戦術は技能などで戦略は計画などに置き換えられる
この戦術が有ればこの戦略が立てられる。この技能が有ればこの計画が立てられる
間違ってたらすみません。
失礼しました。
Posted by リドル at 2013年11月15日 16:22
かなり前の記事のようですが、、興味深く拝見させていただきました。
それぞれの意味ですか、
「一は全、全は一」という事ではないでしょうかね。
「戦略を達するための臨機応変な戦術」
の一言で説明がつきそうですが。。。
みなさん頭良すぎて難しいこと考えますねぇ。
Posted by spectacle at 2014年03月16日 14:24
 

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