GTDを「上げたり下げたりする理由」 の話
こんにちは。水口です。
一昨日は「やることは書きとめるだけではダメ」と題して、
「GTD」批判を・・・、
昨日は「GTDのいいところが伝わっていないのでは?」と題して、
「GTD」擁護論を書いたわけですが・・・。
こんなふうにGTDの考え方を上げたり下げたりするのには、
理由があります。
今日はその話です。
■ GTD的処理方法が向くタスク、向かないタスク
(知らない方のために再び解説)
「GTD」 というのは、「Getting Things Done(仕事を成し遂げる)」
という言葉の略で、仕事を成し遂げる技術という本が出ています。
GTDには「ワークフロー」という考え方があります。
「物」や「書類」、その他モロモロのものを、
・実行できる/できない
・次の行動は何?
・2分以内でできる?→すぐやる
できない→誰かにやってもらう/延期する(後でやる)
といった観点で判断しながら処理していく考え方です。
この「ワークフロー」による処理は、メールを処理したり、
書類を処理したりするときには、とても役に立つ考え方です。
ただし、ワークフローの中で「延期する」とされたものを、
具体的にいつやるのか? そのための時間が確保できているか?
というスケジューリングの部分は、別にやることになっています。
そしてそのスケジューリングの部分では、残念ながら
あまりいいアイディアが提示されていないのです。
特に、自分の時間リソースを把握する
(= 自分の持ち時間がどのくらい残っているか見通す)
という観点がありません・・・。
こういったタイプの仕事術は、プライベートでの情報整理には
向いているかもしれません(納期が明確でないことが多いので)。
しかし、納期が明確で、責任が伴う「仕事」の管理としては、
向いていないのです。
・もし時間リソースが足りなくなりそうでも、気付かない
・仕事を断る、人に頼むといった判断が後回しになる
・納期間際は残業・・・最悪の場合は納期に間に合わない
といった問題が起こる可能性が高いのです。
※ これはGTDに限らず、タスクを書き出しておいて、
1日ごとに優先順位をつけるタイムマネジメント手法
にも共通する問題です。
というわけで・・・、私は「ワークフロー」的な処理方法は、
「書類」「メール」などの「現物管理」の手法としてとらえています。
私は「書類」も「メール」などは、それ自体も一種の「タスク」と
考えています。
これらは「タスク」でありながら、1件1件を手帳などで管理しません。
「メール処理」というタスクの中に、小さな「現物としてのタスク」として
存在しているわけです(これを「サブタスク」と呼んでいます)。
手帳で管理しないだけに、確実に処理していくことが必要ですから、
「ワークフロー」(= 迷いや漏れがない二者択一的な処理方法)が
向いているわけです。
整理するとこうなります。
「現物管理」が必要なタスク(サブタスク) → GTD的ワークフローが有効
いつかやれればいい、いつかやりたいタスク → どちらでもいい
絶対納期に間に合わせるタスク → GTD的手法は向かない
※ 絶対納期に間に合わせるタスク(= 自分が「コミット」しているタスク)
については、時間リソースを確保しつつ、時系列的に処理しなければ
いけません。GTDはそれには向いていないということです。
具体的には「納期間際にバタバタ・・・」になったり、
「あの仕事昨日のうちにやっとけばよかった・・・」になったりします。
(もちろん「ノー管理」状態に比べると、はるかに良いですが。)
自分のタスクを「絶対間に合わせるタスク」と「できればやるタスク」に
分けて考えるのは、ある意味、「仕事の基本」とも言えます。
(お客様と「約束」した仕事と、そうでない仕事の重みの違いの話です)
GTDでうまくいかないと感じる場合は、「絶対間に合わせるタスク」は
別の管理方法を試してみることをおすすめします。
という内容で、私がGTDを上げたり下げたりしている
理由は、分かって頂けたでしょうか・・・?
タスクには手帳などで管理すべきものと、「現物」で管理する
ものがある、というのは時間管理、タスク管理の話の中で
忘れがちなポイントですから、気をつけた方がいいかもしれません。
では、今日もGCD(Getting Click Done)しませんか?
(うわ、昨日のネタの使い回しや・・・)
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今日の記事作成時間は45分でした。
では、また明日!


Posted by 水口和彦 at 13:30│Comments(0)│TrackBack(0)
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